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寺崎 英紀*; 加藤 工*; 浦川 啓*; 舟越 賢一*; 鈴木 昭夫*; 岡田 卓; 前田 信*; 佐藤 仁*; 久保 友昭*; 葛西 志津*
Earth and Planetary Science Letters, 190(1-2), p.93 - 101, 2001/07
被引用回数:52 パーセンタイル:68.57(Geochemistry & Geophysics)Fe-FeS系融体は地球外核の主要な候補物質と考えられている。外核内部の対流ダイナミクスを考察するうえで、その粘性は最も重要な物性の1つである。われわれは、新しい試料アセンブリを用いて、X線影像落球法により、Fe-FeS系融体の高圧その場粘性測定を行った。粘性測定は、温度範囲1233-1923K,圧力範囲1.5-6.9GPa,組成範囲Fe-FeS(wt %)において行われた。合計17回の測定で得られた粘性係数は、0.008-0.036Pa sの範囲で系統的に変化した。粘性係数の温度・圧力依存性から、粘性流動の活性化エネルギー及び活性化体積は、それぞれ30kJ/mol1,1.5cm/molとなり、FeS融体の粘性はFe融体より15%小さいことがわかった。これらの傾向は、Fe-FeS系融体の構造変化に関連付けることができる。