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中野 政尚; 磯崎 久明; 磯崎 徳重; 根本 正史*; 蓮沼 啓一*; 北村 尚士*
海の研究, 18(1), p.37 - 55, 2009/01
沿岸域での風と流れの関係を調べるため、2年間に及ぶ風と流れの連続観測を実施した。観測海域は外洋に直接面した茨城県東海村沖である。沿岸水域特有の強い密度躍層の存在を考慮し、躍層以浅に注目した観測を行った。風と流れの変動は1日と数日以上の周期が卓越していた。風の長周期の変動には恒常的に北風成分が存在しており、これが南下流を形成している。また、風と表層0.5mの流れの間には2年間を通じて高い相関(相関係数0.64)が得られた。1日周期の変動は、調和解析の結果、卓越するS1分潮として現れたが、これは海陸風とそれによる吹送流であった。海陸風にはS1以外の太陽潮周期の成分も含まれており、これは対応する分潮流に吹送流成分を加える。その結果、太陽潮周期の分潮流にはあたかも潮流のように振舞う吹送流(擬似潮流)が含まれる。
蓮沼 啓一*
PNC TJ1433 91-001, 233 Pages, 1991/03
本研究の目的は、集団線量の評価手段の整備の一環として、海洋環境での広域拡散に関する計算コードの開発を行うことにある。このため、本年度は上記目的達成のために以下の調査を実施した。(1) 広域海洋拡散に関連する、地球規模の海洋構造、その他海洋データ関係の調査地球規模の海洋構造に関する知見の調査及びその整理、日本近海における海洋構造に関する知見の調査及びその整理、沿岸海洋拡散に関する知見の調査及びその整理、海洋構造に関する海洋データ、調査対象海域における漁獲対象海産物の生息及び漁獲の知見の調査及びその整理及び海洋における放射性物質の分布と挙動について調査取りまとめを行った。(2) 広域海洋拡散コードの開発広域海洋拡散モデル、海洋核種循環モデルの構築、線量計算コードの開発検討について調査取りまとめを行い、また広域海洋拡散に関するデータの収集を行った。