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菰田 成一*; 西村 正洋*; 金城 勝哉*; 中西 征二; 谷山 洋*
PNC TN9410 89-041, 81 Pages, 1989/03
燃焼初期における過出力時の燃料最高温度ホットスポット値を評価するための手法を提案し、本手法により求まるホットスポット値とモンテカルロ計算にて求めた温度分布を比較することで、本手法の妥当性を明らかにした。また、本手法を適用することで、原子炉起動パターンの最適化(プレコンディションニング)を検討し、求めたステップ状の起動パターンを採用するならば、スクラム時燃料溶融確率は0.03%以下となることを確認した。本評価手法の特徴を以下に列挙する。(1)燃料挙動解析コードCEDAR-3により、被覆管外面から燃料中心までの温度上昇巾を評価する。(2)ペレット密度、等価fissile富化度、被覆管肉厚、および焼きしまり量を大きめに設定し、また原子炉熱出力誤差、核計算誤差(出力分布誤差)の不確かさを考慮した条件で求まる温度を基準温度とする。ここで、核計算誤差は過出力時においてのみ考慮し、通常運転時には考慮しない条件とし、中心空孔の成長を過大評価しないようにしている。(3)互いに独立な誤差因子であるペレット外径、Pu富化度、ペレットO/M比、被覆管内径、リロケーションパラメータ、およびポア移動速度パラメータの不確かさに起因する温度不確かさ巾をそれぞれ評価する。(4)個々の誤差因子に起因する温度不確かさ巾を統計処理して、互いに独立な誤差因子群に起因する温度不確かさ巾を求め、これを基準温度に加えることで、燃料最高温度ホットスポット値を算出する。