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澤田 真一; 八巻 徹也; 西村 秀俊*; 浅野 雅春; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成
Solid State Ionics, 179(27-32), p.1611 - 1614, 2008/09
被引用回数:13 パーセンタイル:50.66(Chemistry, Physical)われわれは、トリチウム水をトレーサとして用いて、架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を基材とする電解質膜における水の自己拡散係数Dを測定した。PTFEの架橋密度が高くなるほど、Dは小さくなった。これと同様に、含水率(スルホン酸基1つあたりの水分子の数)は、高密度架橋膜ほど低い値を示した。Dとの関係から、架橋PTFE電解質膜中の自由水は非常に少ないことが示唆された。したがって、大部分の水はスルホン酸基に強く束縛されるため、水の動きが抑制されたと考えられる。
星野 毅; 安本 勝*; 土谷 邦彦; 林 君夫; 西村 秀俊*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*
Fusion Engineering and Design, 82(15-24), p.2269 - 2273, 2007/10
被引用回数:53 パーセンタイル:94.98(Nuclear Science & Technology)チタン酸リチウム(LiTiO)は、核融合炉ブランケット用トリチウム増殖材料の第1候補材料である。LiTiOは水素により還元されるため、トリチウムを回収する際のスイープガス中に含まれる水素により還元されにくいLiTiOの開発は重要である。本研究では、水素により還元されにくい増殖材料として期待できる、LiTiOを製作し、非化学量論性及び蒸発特性を調べた。定比のLiTiO(LiO/TiO=1.00)よりLi量を多くしたLiTiO(LiO/TiO=1.05)を製作した結果、水素還元による酸素欠損がほとんどなく、Liを含む蒸発蒸気種の平衡蒸気圧への影響も少ないことから、高温・長時間使用時における試料の結晶構造の変化が小さくなり、化学的に安定して使用できることがわかった。
星野 毅; 安本 勝*; 土谷 邦彦; 林 君夫; 西村 秀俊*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*
Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.555 - 559, 2006/02
被引用回数:18 パーセンタイル:76.2(Nuclear Science & Technology)核融合炉ブランケット用トリチウム増殖材料の第1候補材料であるチタン酸リチウム(LiTiO)は、高温領域でLiの蒸気圧が高いことが知られているが、さまざまな雰囲気中における確立したデータは存在しない。そこで、トリチウム回収の際の使用候補となる各種スイープガス雰囲気中における蒸発蒸気種の平衡蒸気圧を測定し、スイープガス組成によるLiTiOの蒸発特性への影響を調べた。スイープガス中に水素または水蒸気を添加した結果、Liを含む蒸気種の蒸気圧は、添加しない場合と比較し、約一桁高くなることがわかった。また、Liの平衡蒸気圧の温度依存性を調べた結果、Liの蒸発が始まる温度は、水素または水蒸気を添加したスイープガス雰囲気中においては約973K、真空または酸素を添加した雰囲気中においては約1273Kであることが明らかとなった。さらに、測定後の試料を観察した結果、水素雰囲気中にて測定した試料は白色から深青色と変化し、還元反応による構造変化も起きることがわかった。
星野 毅; 土谷 邦彦; 林 君夫; 安本 勝*; 西村 秀俊*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*
no journal, ,
チタン酸リチウム(LiTiO)は、核融合炉ブランケット用トリチウム増殖材料の第1候補材料である。LiTiOは水素により還元されるため、トリチウム回収用のスイープガス中に添加する水素により還元されにくいLiTiOの開発は重要である。本研究では、水素により還元されにくい増殖材料として期待できる、LiTiOを製作し、蒸発特性及び非化学量論性を調べた。定比のLiTiO(LiO/TiO=1.00)よりLi量を多くしたLiTiOを製作した結果、水素還元で生じる酸素欠損量はほとんど無く、高温・長時間使用時における試料の結晶構造の変化が小さくなり、化学的に安定して使用できることがわかった。
佐藤 高亮*; 星野 毅; 林 君夫; 西村 秀俊*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*
no journal, ,
D-T核融合炉におけるトリチウム固体増殖材としてLiTiOは有力な候補材であり、中性子照射条件下でのトリチウム放出挙動の把握が求められている。本研究では、東京大学原子炉「弥生」のグレージング(Gz)孔においてLiTiO焼結体ペレットの高温照射を行い、LiTiOのスイープガス組成の違いによるトリチウム放出挙動への影響を評価することを目的とする。研究の第一段階として、本発表では、東京大学原子炉「弥生」のGz孔に設置する実験体系の試料部におけるトリチウム生成量を、MCNP-4Aにより計算した結果及び照射済みLiTiO, LiCOペレットを液体シンチレーションカウンターにて測定した結果から、計算結果と実験結果の比較検討を行った。
八巻 徹也; 澤田 真一; 関根 敏彦; 浅野 雅春; 西村 秀俊*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成
no journal, ,
前回、放射線による架橋,グラフト重合で作製される架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)電解質膜のメタノール輸送挙動について、メタノールの透過係数Pだけでなく分配係数K,溶解度Sを求め、それらの値から拡散係数Dを算出した。今回は、トリチウムをトレーサーとして用いることでメタノール透過中における水の拡散係数D (cm/s)を求め、さらに検討を進めた。架橋PTFE電解質膜のDはイオン交換容量によらずNafion以下であり、膜内における物質拡散の抑制が示された。Dがほかの多くの電解質膜と同様に、イオン交換容量の増加とともに高くなる傾向が見られたのに対し、Dはそれほど大きな相関が確認されなかった。メタノール-電解質間の相溶性(パラメータ)から、膜内のメタノールはスルホン酸基と強く相互作用していることが示唆されており、その拡散についても、スルホン酸基の形成する親水性領域の変化から直接的な影響を受けると考えられる。
岡野 泰彬*; 錦野 将元; 中原 将吾*; 時田 茂樹*; 升野 振一郎*; 橋田 昌樹*; 阪部 周二*; 中野 秀俊*; 河内 哲哉; 西村 博明*; et al.
no journal, ,
近年、超短パルスレーザー技術の発展に伴い、高輝度・超短パルス・単色X線発生及びそれらを利用した超高速現象の時間分解や生物学的応用に関する研究が進められている。現在、共同研究グループではX線照射による放射線影響の基礎過程研究のためにレーザープラズマX線を用いたマイクロビーム装置の開発を行っている。このようなX線利用研究においては、レーザーからプラズマX線への変換効率の改善は重要な研究課題の1つであり、数keVのエネルギーのX線発生効率の向上のために低密度ターゲットを用いた研究が行われている。今回、カーボンナノチューブを表面にコートしたターゲットを用いることによりX線変換効率の改善を目指し、高エネルギー単色X線発生実験を行った。