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一宮 尚志*; Uberuaga, B. P.*; Sickafus, K. E.*; 西浦 廉政*; 板倉 充洋; Chen, Y.*; 金田 保則*; 木下 幹康
Journal of Nuclear Materials, 384(3), p.315 - 321, 2009/02
被引用回数:32 パーセンタイル:88.42(Materials Science, Multidisciplinary)軽水炉で使用される二酸化ウラン燃料中の酸素欠陥の移動プロセスを、温度加速法を用いて研究した。格子間酸素原子の移動は酸素欠損より遅いが、格子間原子がクラスターになると欠損より速く動くことがわかった。この結果は高燃焼度燃料のリム組織形成や平面欠陥といった現象の生成メカニズムを解明するための有力な手がかりである。
一宮 尚志*; 西浦 廉政*; 板倉 充洋; 木下 幹康
no journal, ,
二酸化ウランのリム構造形成においては、結晶中の酸素空孔及び格子間原子の挙動が重要な役割を果たすと考えられているが、格子間原子の移動は長時間のスケールで起こる現象のため、通常の分子動力学シミュレーションは困難である。本講演では、より長時間の挙動を追う手法を用いてシミュレーションを行った結果を述べる。
木下 幹康; Chen, Y.*; 園田 健*; 松村 晶*; 西浦 廉政*; 岩瀬 彰宏*; 中村 仁一
no journal, ,
高燃焼度燃料(UO)に見られる高燃焼度組織(リム組織)の形成メカニズムを解明することを目的として、加速器による照射実験と第一原理や分子動力学等を用いた計算科学を組合せた研究を新クロスオーバ研究として実施している。主な成果としては、希ガス原子の高濃度打ち込みと高エネルギーイオン照射の重畳照射により亜結晶粒の形成による細粒化を見いだした。また、計算科学においてはUOの原子間ポテンシャルの開発や点欠陥の形成エネルギー,電子状態,欠陥導入による格子定数の変化等を調査してデータベースを作成し、シミュレーションコードの開発を行っている。
木下 幹康; Chen, Y.*; 阿部 弘亨*; 西浦 廉政*; 松村 晶*; 岩瀬 彰宏*; 園田 健*; 左高 正雄; 蕪木 英雄; 中村 仁一
no journal, ,
本研究は原子力委員会の特命研究として放射線の影響についての理解を深めることを目的に原子力試験研究のなかで新クロスオーバー研究(NXO)として実施されている。発電炉で高燃焼度燃料に生じる組織変化(細粒化・リム組織)を対象に核分裂エネルギー粒子照射により材料内部に生じる損傷と回復のメカニズム解明を進めている。6機関(原子力機構,東京大学,電力中央研究所,九州大学,北海道大学,大阪府立大学)で研究を分担し、基礎的な平面欠陥形成や細粒化につき、計算科学(分子動力学)と加速器実験のシミュレーションで再現を試み一部成功した。9件のシリーズ発表を行うが、これらの研究の概要について講演する。
木下 幹康; 安永 和史*; 園田 健*; 岩瀬 彰宏*; 石川 法人; 左高 正雄; 安田 和弘*; 松村 晶*; Geng, H. Y.*; 一宮 尚志*; et al.
no journal, ,
新クロスオーバ研究で得られた成果概要を示す。高燃焼度燃料におけるセラミックス燃料の細粒化現象についてそのメカニズム解明とシミュレーション手法の開発をすすめている。主要な強調点は以下の2点である。(1)酸化ウランの模擬資料であるセリア(CeO)を用いて、イオンインプランターによる燃焼度の模擬、タンデム加速器による核分裂照射の模擬、の2つを組合せることによって細粒化の基礎過程である亜結晶の生成を実現した。(2)実燃料で観察される、上記細粒化の発生直前の事象である、酸素の再配置現象について、計算科学において検討をすすめた。過剰な酸素が存在する場合について(過化学量論組成について)第一原理計算では形成エネルギーの計算により秩序配列を再現することができた。加速分子動力学法では、過剰な酸素原子がクラスターをつくり、常温を含む低温でも高速に拡散運動することを初めて発見した。
一宮 尚志*; 西浦 廉政*; 板倉 充洋; 木下 幹康
no journal, ,
二酸化ウラン中の酸素格子欠陥の挙動に対して、ウラン原子の欠損、及びXeに代表される反応生成物がどのような影響を与えるか温度加速動力学法を用いたシミュレーションにより調べた。まずU欠損が他の格子欠陥に対してどのような影響を与えるかを調べた。U欠損は酸素原子に比べて非常に動きにくく、シミュレーションの結果もU欠損の移動はほとんどない。さらにU欠損のある結晶中に酸素欠損を導入すると、酸素欠損はU欠損とペアを作って安定化する。このペアを壊すために必要な励起エネルギーは0.76eVであった。このことから、U欠損が存在する場合には酸素欠損はUにトラップされて非常に動きにくくなることがわかった。
木下 幹康; Chen, Y.*; 金田 保則*; Geng, H. Y.*; 岩沢 美佐子*; 大沼 敏治*; 一宮 尚志*; 西浦 廉政*; 板倉 充洋; 中村 仁一; et al.
no journal, ,
軽水炉燃料においては約70GWd/tの燃焼度で結晶粒が50200nmに変化する細粒化が観察されている。新クロスオーバ研究では加速器実験と計算科学的手法により、その主要なプロセスのシミュレーションが行われている。加速器照射においては、模擬燃料セリア(CeO)における、結晶の細粒化が部分的に再現された。TEM観察によると主要なプロセスは細粒化であり異なるスケールの酸素原子の欠陥と板状のクラスターが重要な役割を担っていることが示された。一方、第一原理,分子動力学,モンテカルロ法,メゾスケールのセルオートマトン法等の計算科学的研究も現在実施している。計算科学的研究の骨子は核分裂片トラックによる加熱とクエンチの繰り返しの理解がもとになっている。これらにより原子は高エネルギーの準安定位置と構造に置かれる。多くの実験観察をもとに目標とするプロセスの核心に解析が近づいている。