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黒田 敏公*; 秦野 歳久; 榎枝 幹男; 佐藤 聡; 古谷 一幸; 高津 英幸; 岩立 孝治*; 西田 精利*
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.258 - 264, 1998/00
被引用回数:12 パーセンタイル:68.71(Materials Science, Multidisciplinary)ITERのブランケットではその第一壁表面にプラズマ対向アーマとしてベリリウムが接合されることとなっている。このベリリウムアーマは基本性能運転段階で設置される遮蔽ブランケットでは第一壁ヒートシンクとしての銅合金に、また、拡張性能運転段階で設置される増殖プラズマでは第一壁構造材であるステンレス鋼に接合される。ここでは、高温静水圧加圧(HIP)法を用いた、ベリリウム/銅合金及びベリリウム/ステンレス鋼の接合試験結果について報告する。種々の中間材を用い、接合試験片に対するせん断試験及び衝撃試験を実施した結果、ベリリウム/銅合金接合では、Ag中間材あるいは中間材なしとした700CHIP、又は、Cr/OFCuあるいはOFCuを中間材とした550CHIPが、また、ベリリウム/ステンレス鋼接合では、Ti中間材を用いた700~800CHIPで比較的高い接合強度を得られることがわかった。
河村 弘; 蓼沼 克嘉*; 長谷川 良雄*; 坂本 直樹*; R.R.Solomon*; 西田 精利*
Fusion Technology 1996, 0, p.1499 - 1502, 1997/00
ITERでは、ブランケット及びプラズマ対向機器において大量のベリリウムが使用される。そこで、資源の有効利用及び放射性廃棄物低減の観点から、使用済ベリリウムの再処理技術開発を開始した。未照射ベリリウムを試料とした予備的試験の結果、塩素ガスとベリリウムを反応させて高純度の塩化ベリリウムを得ることで、放射化等が懸念される不純物元素との分離が可能であることが明らかとなった。この時の塩化ベリリウムの収率は99%以上であった。また、乾式法によって塩化ベリリウムを熱分解させることで、ベリリウムの回収が可能であるとの見通しを得ることができた。そして、照射済ベリリウムを試料とした実証試験の結果、やはり99%以上の高収率で塩化ベリリウムが得られること、不純物として含まれていたCo-60の約96%が除去されること等が明らかとなった。
斎藤 滋; 坂本 直樹*; 西田 精利*; 河村 弘
Functionally Graded Materials 1996, 0, p.215 - 220, 1996/00
現在ベリリウムは、ITERプラズマ対向材料の有力な候補材料として位置づけられている。このベリリウムは、銅合金製ヒートシンク材料と接合された形態で用いられるが、プラズマからの非常に高い熱負荷及び中性子束に曝されるため、これらに耐え得る、信頼性の高い接合技術の確立が求められている。そこで我々は、傾斜機能材料としてベリリウム/銅焼結体を用いたHIP法による拡散接合法を提案し、ベリリウム/銅合金の接合技術開発を開始した。今回は、予備的な評価として、ベリリウム/銅焼結体の熱物性評価を行った。熱伝導率測定結果から、50%以上銅を含有する焼結体は、ベリリウムの熱伝導率を上回っており、傾斜機能材料として、より好ましいことが明らかとなった。本シンポジウムでは、熱膨張係数測定結果についても報告する。
石塚 悦男; 河村 弘; 坂本 直樹*; 西田 精利*; 斎藤 実
JAERI-M 94-032, 28 Pages, 1994/03
ペブル充填型ブランケットの概念設計では、中性子増倍材として直径約1mmのベリリウムの使用が検討されている。このため、球状ベリリウムに関する大量製造技術、熱的及び機械的特性の調査を行った。大量製造技術では回転電極法が最も優れており、電極材の製造方法を変えることで製造コスト及び不純物が改善された。熱的特性に関しては、熱膨張係数及び比熱をレーザ膨張計及び示差走査熱量計で測定した結果、ホットプレス材と同等の値であることが明らかとなった。また、機械的特性に関しては、圧潰試験結果から、破壊荷重が密封高純度ヘリウム中で600C、1000C時間の加熱によっても変化しないことが明らかとなった。