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鴨志田 厚*; 石原 健彦*; 見塩 規行*; 角谷 省三*
日本原子力学会誌, 6(1), p.1 - 7, 1964/00
使用済み核燃料を溶媒抽出法で再処理した場合に生ずる高放射性廃液の比放射能は、1mlあたり10mc~10cと非常に高いため取扱いが困難で、現在のところではこれを蒸発濃縮し、あるいはせずにそのまま、または固化して半永久的に貯蔵して減衰を待つ以外の方法は実施されていない。一方、この高レベル廃液を10年以上貯蔵しておくときは、長寿命核種であるCsとSrによる放射能の占める割合は90%以上になるので、これらの核種を除去することができれば、取扱いも容易になると思われる。しかしながら、この高放射性廃液は1~7Nの硝酸々性である上に、Al、Feなどを多量に含有しているため核種の分離が難かしく、とくに中和処理を行なうと、多量の水酸化物の沈殿が生成するとともに体積も増加する。したがって、長寿命核種の分離は強酸性のままで行なうことが望ましいが、バーミキュライト、ゼオライトなどの無機イオン交換体では、効率よくCsを分離できない。
石原 健彦; 見塩 規行*; 角谷 省三*; 山本 寛*
日本原子力学会誌, 3(5), p.353 - 359, 1961/00
凝集沈殿法は比較的低コストで大量の放肺胞廃液を処理し得るので有利であるが、廃液中に種々の核種が混在する場合には凝集剤の選択によって除去率が大きく影響される。核分裂生成物のうち比較的長寿命のものはSr-Y,Zr-Nb,Ru-Rh,Cs-Ba,Ce-Prなどであり、除去し難く問題となるものはCs、Sr,Ruである。