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星野 克道; 鈴木 隆博; 諌山 明彦; 井手 俊介; 竹永 秀信; 久保 博孝; 藤田 隆明; 鎌田 裕; 藤井 常幸; 津田 孝; et al.
Fusion Science and Technology, 53(1), p.114 - 129, 2008/01
被引用回数:2 パーセンタイル:17.03(Nuclear Science & Technology)電子サイクロトロン加熱(ECH)のJT-60Uトカマクへの適用結果について報告する。ECHは、そのプラズマへの局所的結合特性の良さからJT-60Uの先進トカマク研究に、(1)新古典テアリング不安定性(NTM)の抑制,(2)内部輸送障壁研究,(3)不純物排気,(4)中心ソレノイドなしの電流立ち上げ,(5)電流ホール研究,(6)閉じ込め輸送研究、及び(7)プラズマ立ち上げ時や立ち下げ時の補助手段として貢献していることを示した。
坂本 宜照; 竹永 秀信; 藤田 隆明; 井手 俊介; 鈴木 隆博; 武智 学; 鎌田 裕; 大山 直幸; 諌山 明彦; 小出 芳彦; et al.
Nuclear Fusion, 47(11), p.1506 - 1511, 2007/11
被引用回数:7 パーセンタイル:25.9(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uにおいて、電流分布と圧力分布が相互に強く関連する自律系として特徴付けられる高自発電流割合プラズマの制御性について調べた。回転分布制御により圧力分布を制御したときにダイナミックな電流分布の変化が観測された。この電流分布の変化は自発電流割合が高いほど顕著である。また、中性粒子ビームによる周辺部電流駆動に対する高自発電流割合プラズマの応答を調べた結果、全電流分布と周辺部駆動電流分布のピークの位置の差異に起因して、安全係数の極小値の位置が変化するとともに内部輸送障壁の位置が変化し、周辺部電流駆動による高自発電流割合プラズマの制御性を示した。さらに、電子サイクロトロン波による電流駆動を電流ホールのない負磁気シアプラズマに行ったところ、内部輸送障壁構造の大きな変化なしに、中心領域の電流分布を弱磁気シアまで大きく制御できることがわかった。
井手 俊介; 竹永 秀信; 諌山 明彦; 坂本 宜照; 吉田 麻衣子; Gormezano, C.*
Nuclear Fusion, 47(11), p.1499 - 1505, 2007/11
被引用回数:9 パーセンタイル:32.15(Physics, Fluids & Plasmas)電子サイクロトロン波(ECRF)の内部輸送障壁(ITB)に対する影響をJT-60Uの弱磁気シアプラズマにおいて調べた。ECRF入射により、弱磁気シアプラズマのイオン温度分布が劣化することがわかっている。今回さらに詳細な実験を行い、この劣化のさまざまなパラメータに対する依存性を明らかにした。すなわち、入射ECパワー,プラズマ電流,ターゲットプラズマのトロイダル回転分布,入射位置(on-axis入射とoff-axis入射)などである。これにより、劣化のメカニズムは、ECRFパワーには正に依存するが、ECRFによる電流駆動にはよらないこと、一方、プラズマ電流が大きくなる程影響が小さくなること、ターゲットの回転分布を常に平坦化すること、また、弱磁気シアプラズマのITBは非局所的な構造を持っていること、等々が明らかになった。
佐藤 正泰; 諌山 明彦
Plasma and Fusion Research (Internet), 2, p.S1029_1 - S1029_5, 2007/11
磁場閉じ込め装置の炉心級プラズマにおけるシンクロトロン放射損失の評価の精度を上げるために、高温プラズマからの電子サイクロトロン放射(ECE)スペクトルの評価を行っている。著者らが導出した相対論的球対称Maxwell分布に対する斜め伝搬ECEの放射率を用いて、高温プラズマからECEスペクトルを評価した。あらゆる方向に放射されたECEスペクトルは、相対論的効果とプラズマによる吸収効果の影響を考慮することにより理解でき、その強さによりECEスペクトルのパターンが変化する。例えば、垂直伝搬で弱磁場側へ放射されるスペクトルでは、基本波正常波の相対論的効果により低周波数側へシフトしたEC波はプラズマで吸収されにくく、低周波数側に独立したピークを持つ。これに対して、強磁場側へ放射されるスペクトルでは、プラズマによる吸収が強いために、低磁場側のプラズマ端に対応した周波数にピークを有する。
佐藤 正泰; 諌山 明彦
Fusion Science and Technology, 52(2), p.169 - 175, 2007/08
被引用回数:1 パーセンタイル:11.35(Nuclear Science & Technology)炉心級プラズマにおける電子サイクロトロン放射(ECE)の電子温度測定においては、磁場に直交な視線の場合、相対論的効果の影響を考慮する必要があることはよく知られている。視線を磁場に対して直交から斜めにした場合、ドップラー効果が大きくなるが、相対論的効果が少なくなることが期待される。それぞれの影響を評価するために、ECEの放射輝度の数値計算を行った。まず、相対論的球対称Maxwell分布に対する斜め伝搬ECEの放射率を導出した。この式は、視線が磁場に直交する場合のTrubnikovの式の拡張にあたる。この式をもとに放射輸送の式を解いて、観測方向を全立体角にわたってスキャンした。観測方向を水平面から斜めにすることにより、測定できる電子温度が増加する。電子温度が24keV以下であれば2倍高調波の異常波が、電子温度が24keV以上50keV以下であれば基本波の正常波が、ECEを用いた電子温度測定にはベストである。電子密度,磁場,逆アスペクト比が増加すれば、測定できる電子温度が減少する。
諌山 明彦; 大山 直幸; 浦野 創; 鈴木 隆博; 武智 学; 林 伸彦; 長崎 百伸*; 鎌田 裕; 井手 俊介; 小関 隆久
Nuclear Fusion, 47(8), p.773 - 782, 2007/08
被引用回数:29 パーセンタイル:69.23(Physics, Fluids & Plasmas)本論文ではJT-60UにおけるECCDによるNTMの能動的制御に関して記述している。JT-60Uでは、鋸歯状振動反転半径の内側にco方向に電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)を行うことにより、ポロイダルモード数,トロイダルモード数のNTMの成長を抑制することに成功した。このことは、鋸歯状振動と小振幅の NTMが大きな閉じ込め劣化を起こすことなく共存できる可能性を示している。また、のNTMの発生位置にECCDを行うことにより、電子サイクロトロン(EC)波駆動電流密度と自発電流密度の比が小さい値でもNTMを完全に安定化できることを実証した。また、ECCD位置とNTM安定化効果に関して、(1)NTM発生位置からのECCD位置のずれが磁気島幅の半分程度以内のときのみに安定化効果が強く現れる、(2)ECCD位置が磁気島幅程度ずれたときには不安定化効果が現れるということを実験的に明らかにした。また、TOPICSコードを用いてのNTMのシミュレーションを行った結果、上記の応答がよく再現できることが明らかになった。さらに、TOPICSシミュレーションの結果、ECCD幅を狭くすることによりNTM安定化に要するEC波パワーを大幅に減らすことができることも明らかになった。
大山 直幸; 諌山 明彦; 鈴木 隆博; 小出 芳彦; 竹永 秀信; 井手 俊介; 仲野 友英; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 武智 学; et al.
Nuclear Fusion, 47(7), p.689 - 697, 2007/07
被引用回数:14 パーセンタイル:45.29(Physics, Fluids & Plasmas)フェライト鋼を設置することによって、高速イオンのリップル損失が1/2から1/3に低減した。同じ入射パワーに対して吸収パワーが増加するため、あるプラズマ圧力を維持するために必要なNBIユニット数を減らすことができた。その結果、低いリサイクリングと周辺密度を長時間維持できるようになり、中心にピークした圧力分布を維持するために重要な周辺部の温度を高く維持することができた。さらに、外部からのトルク入力の自由度を増やすことができた結果、プラズマ電流と同方向に回転するプラズマが得られるようになり、電子系の内部輸送障壁の性能が向上した。これらの利点を活用し、高い規格化ベータ値と高い熱化プラズマの閉じ込め改善度の維持時間を伸長することができた。閉じ込め改善度が1程度で規格化ベータ値が2.3以上の放電を、電流拡散時間の12倍程度である23.1秒間維持した。このとき得られた閉じ込め改善度と規格化ベータ値の積は、ITERの標準運転シナリオを超える2.2を上回っており、ITERの長時間運転モードとして提案されているハイブリッド運転モードとして適用することが可能である。
Prater, R.*; La Haye, R. J.*; Luce, T. C.*; Petty, C. C.*; Strait, E. J.*; Ferron, J. R.*; Humphreys, D. A.*; 諌山 明彦; Lohr, J.*; 長崎 百伸*; et al.
Nuclear Fusion, 47(5), p.371 - 377, 2007/05
被引用回数:58 パーセンタイル:87.13(Physics, Fluids & Plasmas)DIII-Dの高ベータ放電においては/の新古典テアリングモード(NTM)が発生し、閉じ込め性能を大幅に劣化させ、また高頻度でディスラプションを引き起こす(, はそれぞれポロイダルモード数及びトロイダルモード数)。NTMに起因する磁気島の発生場所に局所的に電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)を行いNTMを安定化することにより、導体壁がないときのキンク限界までプラズマ圧力を高めることに成功した。モーショナル・シュタルク効果計測の結果を反映した実時間平衡計算により、NTMの安定化後もECCD位置を補正をし続けてNTMの発生を抑制した。同様の手法でNTMが発生する前からECCDを行うことにより、NTMの発生を予防し4%を超えるベータ値のプラズマを得ることに成功した。またNTMの予防に必要なパワーに関して、修正Rutherford式を用いた予測値と実験から得られた閾値でよい一致を示すことが明らかになった。
竹永 秀信; 大山 直幸; 諌山 明彦; 滝塚 知典; 藤田 隆明
Plasma Physics and Controlled Fusion, 49(4), p.525 - 534, 2007/04
被引用回数:2 パーセンタイル:7.55(Physics, Fluids & Plasmas)強い内部輸送障壁(ITB)を有するJT-60Uの負磁気シアプラズマにおいて、ペレットを入射した直後に密度揺動の低下を示す反射計スペクトルの変化と中心密度や蓄積エネルギーの増加が観測された。ペレット入射前後での粒子及びパワーバランス解析では、実効的粒子拡散係数とイオン熱拡散係数の低下が観測されたが、電子熱拡散係数の低下は観測されなかった。密度揺動と電子系熱輸送の関係を明らかにするために、ペレット入射から20msまでの過渡輸送解析を行った。ペレットの侵入位置はITBの外側(r/a=0.8近傍)であり、ペレット溶発によるコールドパルスがITB領域に到達した後に、反射計スペクトルが変化している。コールドパルスの伝搬による電子温度の時間変化を説明するためには、反射層近傍の内側ITB領域で熱拡散係数が減少、外側ITB領域で増加させる必要があることを明らかにした。内側ITB領域での熱拡散係数減少の時間スケールは、反射計スペクトル変化の時間スケールより緩やかであり、電子温度分布の変化の時間スケールと同程度である。この結果は、電子温度分布がペレット入射前と同程度に回復した時刻でのパワーバランス解析と矛盾しない。このことは、電子系の熱輸送が測定された波数領域の密度揺動と直接的に関連していないことを示していると思われる。
大山 直幸; 鎌田 裕; 諌山 明彦; 浦野 創; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 武智 学; 朝倉 伸幸; JT-60チーム
Plasma Physics and Controlled Fusion, 49(3), p.249 - 259, 2007/03
被引用回数:31 パーセンタイル:71.37(Physics, Fluids & Plasmas)ダイバータ板への熱負荷が少ないgrassy ELMが出やすい三角度と安全係数が高いプラズマにおいて、接線入射と垂直入射のNBIの組合せを変更することでトロイダル回転やポロイダルベータ値を変化させた場合のELM特性の変化を系統的に観測した。プラズマ電流と同じ向きのプラズマ回転が減少し、反対向きの回転が増加するに連れて、ELMの周波数が増加することがわかった。また、この傾向はポロイダルベータ値に依存しない。特筆すべきは、プラズマのトロイダル回転がほとんどない場合でも、ELM周波数が400Hz程度に増加することが明らかになった点である。なお、これら一連の実験において、ペデスタル圧力に劣化は見られていない。
諌山 明彦; 大山 直幸; 浦野 創; 鈴木 隆博; 武智 学; 林 伸彦; 長崎 百伸*; 鎌田 裕; 井手 俊介; 小関 隆久; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
新古典テアリングモード(NTM)はベータ値の高い運転領域で発生しプラズマの高性能化を阻害することから、能動的な制御手法を確立することが非常に重要である。JT-60では、プラズマ中心部にco方向の電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)を行うことによりのNTMの成長を能動的に制御できることを世界で初めて明らかにした(はポロイダルモード数,はトロイダルモード数)。また、安全係数が2の場所に局所的にECCDを行うことによりのNTMを完全に安定化することに成功するとともに、ECCD位置がの場所からずれたときの安定化効果に関して、(1)ECCD位置のずれが磁気島幅の半分程度(約5cm)以内のときのみ安定化効果が強く現れる、(2)ECCD位置が磁気島幅程度ずれたときには不安定化効果が現れるということを実験的に明らかにした。さらに、NTMを記述する修正Rutherford式を輸送コードTOPICSに組み込みシミュレーションを行った結果、上記実験結果と良い一致を示すことが明らかになった。
大山 直幸; 諌山 明彦; 鈴木 隆博; 小出 芳彦; 竹永 秀信; 井手 俊介; 仲野 友英; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 武智 学; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
フェライト鋼を設置しトロイダル磁場リップルを低減したJT-60Uにおいて、長時間のELMy Hモード放電の閉じ込め性能を改善することができた。加熱用中性粒子ビームの損失低減による実効的な加熱パワーの増加とトロイダル回転の変化に伴う閉じ込め性能改善の結果、高い規格化ベータ値()と高いthermal成分の閉じ込め性能()の維持時間を伸張することができた。が1程度でが2.3以上の放電を安全係数が3.3程度のプラズマにおいて23.1秒間(電流拡散時間の12倍程度)維持した。このとき達成したは2.2以上であり、ITERの標準運転シナリオでの値である1.8を上回っている。これらの放電は、ITERの長時間運転モードとして提案されているハイブリッド運転モードとして適用することが可能である。
井手 俊介; 竹永 秀信; 諌山 明彦; 坂本 宜照; 吉田 麻衣子; Gormezano, C.*; JT-60チーム
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
内部輸送障壁(ITB)はITER先進運転や定常トカマク炉を実現するうえで、重要な役割を果たすと考えられる。プラズマ中心での安全係数が1を少し上回る弱磁気シアプラズマはITERのハイブリッド運転等として考えられており、そこでもITBは重要な役割を担う。本論文では弱磁気シアプラズマにおけるイオン温度内部輸送障壁(Ti ITB)への電子サイクロトロン領域波(ECRF)の影響について詳細に調べ、ECRFのTi ITB抑制効果にプラズマ電流等への依存性があることを初めて明らかにした。また、ITB境界付近(0.4a)にECRFを入射した場合にもプラズマ中心付近のイオン温度やトロイダル回転(Vt)に同時に反応が現れることを見いだし、ITB特性の非局在性について新たな知見を得た。
La Haye, R. J.*; Prater, R.*; Buttery, R. J.*; 林 伸彦; 諌山 明彦; Maraschek, M. E.*; Urso, L.*; Zohm, H.*
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
新古典テアリングモード(NTM)は理想MHD限界より低いベータ領域で発生してプラズマの性能を制限する。本論文では、ASDEX-Upgrade, DIII-D, JET, JT-60UにおけるNTM実験の結果を反映したNTM安定化のモデルを構築し、ITERにおける電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)によるNTM安定化の予測計算を行った結果を記述している。NTMに起因する磁気島幅は、ある値まで小さくなったときに自発的に消滅するという性質がある。ASDEX-Upgrade, DIII-D, JETにおいてベータ値を徐々に下げて磁気島幅を小さくした実験、及び、ASDEX-Upgrage, DIII-D, JT-60UにおけるECCDによるNTM安定化実験の結果から、この幅はイオンバナナ幅の2倍に比例することが実験的に明らかになった。この結果を反映し、ITERの前側ミラー駆動方式、及び後側ミラー駆動方式のECCDシステムを用いたNTM安定化のシミュレーションを行った。その結果、前側ミラー駆動方式ではECCD幅が狭くできるために、安定化に必要なパワーが小さくできる反面、その場合はECCD位置のずれの許容範囲は小さくなることが明らかになった。
武智 学; 松永 剛; 小関 隆久; 相羽 信行; 栗田 源一; 諌山 明彦; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 藤田 隆明; 鎌田 裕; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
磁場によるブレーキングを用いずにNBIの運動量を換えることによりプラズマの回転を変えてRWMの起こるプラズマ回転を調べる初めての実験を行った。JT-60Uでは新しくフェライト鋼を導入することによりNBIの高速イオンのリップル損失を減らすことにより壁近くで自由境界限界を超える実験が可能となった。回転がない場合、自由境界限界付近でRWMが発生したが、回転が大きい場合には小さい場合に比べ高いベータを得ることが可能となった。これらの結果をプラズマの圧力及び回転,電流の分布を用いて理論予測との比較を行った。また、RWMの起こるプラズマ回転の閾値はこれまで他のトカマクでの報告の値より半分未満であった。
Neudatchin, S. V.*; 滝塚 知典; 坂本 宜照; 林 伸彦; 諌山 明彦; Kislov, A. Ya.*; Krylov, S. V.*; Pavlov, Yu. D.*; 白井 浩; Borshegovskii, A. A.*
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
内部輸送障壁(ITB)の内部及び近傍で発生する非局所的な分岐現象であるITB事象はJT-60Uにおける負磁気シアや正磁気シアプラズマで見つけられた。T-10におけるオフセンター電子サイクロトロン加熱プラズマ中の加熱切断で生じる内向き冷パルス伝播が中心付近で急激に伝播が遅くなることが観測されているが、これもITB事象のひとつと考えられる。このITB事象は安全係数q=1面が存在するとき発生しやすい。JT-60Uの負磁気シアプラズマ中の低パワー加熱時に起きるITB事象は最小安全係数が3.5, 3, 2.5を横切るときに多く観測される。また、JT-60Uにおいてトロイダルモード数n=1の内部MHD活動もITB事象の引き金となっている。この論文では、負磁気シアプラズマ中のq=2.5面で発生する小内部崩壊もITB事象の引き金になることを示す。また、正磁気シアの高ポロイダルベータプラズマ中では周辺局在モード(ELM)に相関してITB事象が起きている。このとき、小半径方向0.30.7の広い範囲で熱流が急激に減少している。この新しく見つけられたITB事象は、ELM様のMHD揺動によるITB形成制御の可能性を示唆している。
Prater, R.*; La Haye, R. J.*; Luce, T. C.*; Petty, C. C.*; Strait, E. J.*; Ferron, J. R.*; Humphreys, D. A.*; 諌山 明彦; Lohr, J.*; 長崎 百伸*; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
DIII-Dでは、ITERハイブリッドシナリオと同等の運転領域で局所的な電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)を用いることにより、m/n=2/1の新古典テアリングモード(NTM)の発生を予防することに成功した(はポロイダルモード数,はトロイダルモード数)。モーショナルシュタルク効果計測の結果を用いて実時間で平衡計算を行いの場所を追跡することが可能になった結果、NTMが発生していなくてもの場所に電流駆動を行うことが可能となった。この制御システムを用い、ITERハイブリッドシナリオと同等の運転領域で2/1モードを回避し、良好な閉じ込め性能を1秒間以上維持することに成功した。このときのベータ値は、導体壁がないときの理想キンクモードの安定性限界と同等であった。またこの実験結果は、修正Rutherford式を使ったモデル計算でよく説明できることも明らかになった。
本島 修*; 山田 弘司*; 小森 彰夫*; 大藪 修義*; 金子 修*; 川端 一男*; 三戸 利行*; 武藤 敬*; 居田 克巳*; 今川 信作*; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 12 Pages, 2007/03
大型ヘリカル装置(LHD)では、加熱パワーの増大及び粒子の排気/供給能力の向上と併せ、無電流ヘリオトロンプラズマの革新的な運転シナリオの開発を行った。その結果、高密度,長時間運転,高ベータに関して運転領域を拡大することに成功した。LHDにおける多様な研究の結果、無電流ヘリオトロンプラズマの特長が明らかになった。特に、ローカルアイランドダイバータによる排気とペレット入射によるプラズマ中心部への粒子供給を組合せることにより内部拡散障壁(IDB)を形成し、mという超高密度のプラズマが得られた。この結果は魅力的な超高密度核融合炉へ道を開くものである。また、4.5%の体積平均ベータ値や、54分間(総入力エネルギー: 1.6GJ,平均パワー: 490kW)の放電維持時間を得ることにも成功した。本論文では、IDB,高ベータプラズマ,長時間運転に関する最近2年間の成果を概括する。
武智 学; 松永 剛; 相羽 信行; 藤田 隆明; 小関 隆久; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 栗田 源一; 諌山 明彦; 鎌田 裕; et al.
Physical Review Letters, 98(5), p.055002_1 - 055002_4, 2007/02
被引用回数:119 パーセンタイル:94.5(Physics, Multidisciplinary)抵抗性壁モード(RWM)を安定化させるために必要なプラズマ回転の最小値を接線中性粒子ビームによる外部からの運動量入力を用いてプラズマ回転を制御することにより調べた。観測された閾値はアルフヴェン速度の0.3%でこれまでの磁気ブレーキを用いた実験結果に比べて非常に小さい。この低い閾値は理想壁のある場合でのベータ限界付近までほとんどベータ依存性を持たない。これらの結果は将来の核融合炉のような小さな回転でしか回転しない大きなプラズマにおいて、RWMを安定化させるための帰還制御の性能の要求を大きく低減することを示唆している。
川端 一男*; 河野 康則; 草間 義紀; 間瀬 淳*; 笹尾 真実子*; 杉江 達夫; 藤田 隆明; 福田 武司*; 福山 淳*; 坂本 宜照; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 83(2), p.195 - 198, 2007/02
2006年の秋季にITPA(国際トカマク物理活動)に関する7つの会合が開催された。「輸送物理」,「閉じ込めデータベースとモデリング」,「周辺及びペデスタルの物理」,「定常運転」,「MHD」の5会合は、中国の成都にて「第21回IAEA核融合エネルギー会議」に引き続いて行われ、トピカルグループ間の合同会合も多数開かれた。国際装置間比較実験の結果報告のほか、国際熱核融合実験炉(ITER)のデザインレビューに関して、現状の設計への問題提起と解決策の検討を整理するためまとめられているITER Issue Cardについて活発な議論が行われた。日本の参加者は27名に上った。また、「計測」の会合は、東北大学で、「スクレイプオフ層及びダイバータ物理」の会合は、カナダのトロント大学で行われた。