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宮沢 豊*; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 根岸 洋*; 小林 啓恵*; 金安 智子*; 大庭 淳*; 諸橋 恵太*; 柿崎 竹彦*; et al.
Journal of Radiation Research, 49(4), p.373 - 379, 2008/07
被引用回数:28 パーセンタイル:62.78(Biology)本研究は、重粒子マイクロビーム照射及びレーザー照射を用いて根の水分屈性における根端と伸長領域の役割を明らかにすることを目的とした。伸長領域への重イオンマイクロビームの照射は水分屈性の進行を有意に一時的に抑制したが、コルメラ細胞への照射は抑制しなかった。しかし、レーザー照射は水分屈性にコルメラ細胞が必要なことを示唆した。さらに、重イオンブロードビーム照射実験から、重イオンの照射によりIAA5遺伝子の発現が抑制されるが、MIZU-KUSSEI1遺伝子は抑制されないことがわかった。これらの結果は、根端と伸長領域とが根の水分屈性に異なる役割を持つこと、また遺伝子の発現が必要なことを示唆した。
宮沢 豊*; 坂下 哲哉; 根岸 洋*; 小林 啓恵*; 金安 智子*; 大庭 淳*; 諸橋 恵太*; 柿崎 竹彦*; 舟山 知夫; 浜田 信行*; et al.
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 116, 2008/03
水分屈性において機能する細胞群とそこでの生体反応を同定することを目的として、重イオンマイクロビーム照射及びレーザー照射によって組織あるいはその機能を局所的に破壊した根の水分屈性を解析した。レーザーによる根端の局所的な照射を行った解析から、コルメラ細胞及び、伸長領域が水分屈性の発現に必須であることが示唆された。一方、重イオンマイクロビーム照射は、伸長領域への照射においてのみ水分屈性発現の低下をもたらしたが、コルメラ細胞への照射では屈性の低下をもたらさなかった。重イオン照射が新規の遺伝子発現を不活化できるかを、重イオン照射後の個体のオーキシン誘導性遺伝子発現を指標に検証したところ、照射によりオーキシン誘導性遺伝子発現の誘導が顕著に抑制されることが明らかになった。これらの結果は、水分屈性発現過程でコルメラ細胞,伸長領域の両細胞群が機能すること、また伸長領域では新規の遺伝子発現が必須である一方、コルメラ細胞においては新規の遺伝子発現が必須でないことを示唆した。
宮沢 豊*; 坂下 哲哉; 根岸 洋*; 小林 啓恵*; 大庭 淳*; 金安 智子*; 諸橋 恵太*; 高橋 あき子*; 柿崎 竹彦*; 舟山 知夫; et al.
no journal, ,
本研究は、水分屈性において機能する細胞群とそこでの生体反応を同定することを目的として、重イオンマイクロビーム及びマイクロレーザーにより局部照射を行い、照射後個体の根の水分屈性能を解析した。レーザーによる根端の局部照射を行った個体の解析から、コルメラ細胞及び、伸長領域が水分屈性の発現に必須であることが示唆された。一方、重イオンマイクロビーム照射は、伸長領域への照射において水分屈性発現の低下をもたらしたが、コルメラ細胞への照射では屈性の低下をもたらさなかった。一般に、重イオンビーム照射は非破壊的に遺伝子発現を変化させると考えられている。そこで、重イオンビーム照射による遺伝子発現の変化を、イオンビーム照射後の個体のオーキシン誘導性遺伝子発現を指標に検証した。その結果、オーキシン誘導性遺伝子のオーキシンによる発現誘導が顕著に抑制されることが明らかになった。これらの結果は、水分屈性発現過程でコルメラ細胞,伸長領域の両細胞群が機能すること、また伸長領域では、コルメラ細胞と異なり刺激感受後の遺伝子発現の変化が水分屈性発現に必須であることを示唆している。