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小西 宏明*; 平野 辰巳*; 高松 大郊*; 軍司 章*; Feng, X.*; 古月 翔*; 奥村 壮文*; 寺田 尚平*; 田村 和久
Journal of Solid State Chemistry, 262, p.294 - 300, 2018/06
被引用回数:9 パーセンタイル:49.17(Chemistry, Inorganic & Nuclear)LiNiMnCoO正極の充電過程において、各SOCでの電極電位は、放電過程より高い。この機構を明らかにするために、様々なSOCにおいて電気化学測定、XRD, XAFS測定を行った。その結果、LiNiMnCoOの格子状数や遷移金属の酸化状態が異なっていることが分かった。また、LiNiMnCoO中に、LiNiMnCoOやLiMnOに類似した構造が存在することも明らかになった。
小西 宏明*; 平野 辰巳*; 高松 大郊*; 軍司 章*; Feng, X.*; 古月 翔*; 奥村 壮文*; 寺田 尚平*; 田村 和久
Journal of Solid State Chemistry, 258, p.225 - 231, 2018/02
被引用回数:8 パーセンタイル:44.83(Chemistry, Inorganic & Nuclear)リチウムイオン電池の正極材料であるLiNiMnCoOについて、充放電過程における構造変化について調べた。実験結果から、充電過程ではSOCが大きくなるとともに、LiMnO,LiNiMnCoO,LiMnOの順に結構構造が変化するのに対して、放電過程では、LiMnO,LiNiMnCoOの順に結晶構造が変化することが分かった。
間柄 正明; 臼田 重和; 桜井 聡; 渡部 和男; 江坂 文孝; 平山 文夫; Lee, C. G.; 安田 健一郎; 河野 信昭; 伊奈川 潤; et al.
Proceedings of INMM 46th Annual Meeting (CD-ROM), 8 Pages, 2005/00
原研では、国際保障措置制度の堅持に貢献するため、環境試料分析のための極微量核物質の分析法を開発している。スワイプ試料のバルク及びパーティクル分析の基本技術については開発を終了し、2003年にIAEAからIAEAネットワーク分析所として認証され、現在ネットワーク分析所の一員として活動している。今回、マイナーアクチノイドや核分裂生成物,フィッショントラック法を用いたパーティクル分析法の開発を行い、ICP-TOFMAを使った効率的なパーティクル分析法,蛍光エックス線を用いたスクリーニング法の開発を開始したので、その概要と現状について報告する。
坂本 義昭; 石井 友章*; 稲川 聡*; 軍司 康義*; 武部 愼一; 小川 弘道; 佐々木 朋三*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.481 - 484, 2002/11
ウラン廃棄物の安全評価において必要となるウランの娘核種のうち、AcとPaの土壌に対する吸着挙動を調べた。数種類の土壌にAcとPaを吸着させた後、KClCaCl,塩酸ヒドロキシルアミン,過酸化水素水による逐次抽出を行った。この結果、Acの吸着形態は、KとCaで抽出されるイオン交換的な吸着成分(20-30%)とこれらの試薬で抽出されない土壌への固定成分(60-70%)からなり、Paの吸着形態は、塩酸ヒドロキシルアミンで抽出される非晶質Fe+Mn酸化物への吸着(20-50%)及び土壌への固定成分(40-50%)からなることを示した。これらの結果から、AcとPaの土壌への吸着が不可逆的な吸着形態を取ることを明らかにした。
坂本 義昭; 石井 友章*; 稲川 聡*; 軍司 康義*; 武部 愼一; 小川 弘道; 佐々木 朋三*
原子力バックエンド研究, 8(1), p.65 - 76, 2001/09
ウラン廃棄物の浅地中処分の安全評価において必要となる通気層環境(ローム-雨水系)及び帯水層環境(砂-地下水系)でのウラン及びウラン娘核種である鉛,ラジウム, アクチニウム,トリウム,プロトアクチニウム,ウランの分配係数のpH依存性を求め、これらの元素の吸着形態について検討を行った。 鉛,ラジウム,アクチニウム,トリウム,プロトアクチニウム,ウランの分配係数のpH依存性に対して,各元素の存在形態と土の陽イオン交換容量及び表面電位特性を基にして、イオン交換吸着及び表面錯体形成による吸着を組み合わせた吸着反応のモデル計算を行った結果、各元素に対する吸着挙動とその分配係数をおおむね表すことが可能であることを示した。
石井 友章*; 稲川 聡*; 軍司 康義*; 坂本 義昭; 武部 愼一; 小川 弘道; 佐々木 朋三*
原子力バックエンド研究, 8(1), p.55 - 64, 2001/09
ウラン廃棄物の浅地中処分の安全評価に必要となるウラン系列核種(鉛,ラジウム,アクチニウム,トリウム,プロトアクチニウム,ウラン)の分配係数を通気層環境及び帯水層環境で求めた。通気層環境としてはローム等の4種類の土と雨水の組み合わせ、帯水層環境としては砂等の3種類の土・岩石と地下水の組み合わせで各元素の分配係数をバッチ法により測定した。通気層環境と帯水層環境での分配係数を比べると、アクチニウム以外の元素で通気層環境での分配係数が帯水層環境よりも10倍~100倍大きい値が得られた。また、土の代表的な物性値である陽イオン交換容量(CEC)及び比表面積と各元素の分配係数の関係を求めた結果、鉛,ラジウム,プロトアクチニウムについてはおおむねこれらの物性値と分配係数に相関が認められた。
坂本 義昭; 武部 愼一; 小川 弘道; 村岡 進; 石井 友章*; 稲川 聡*; 軍司 康義*
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.663, p.1207 - 1214, 2001/00
ウラン廃棄物処分の安全評価では、ウランのみならずその娘核種による被ばくの寄与が大きいと言われている。これらの核種による被ばくを支配するのは、土壌中における移行挙動であるが、その評価に必要な分配係数について我が国での測定値はほとんどない。そこで、本研究は、ウラン娘核種のうち重要なRa-226及びAc-227の核種の土壌に対する分配係数を測定した。その結果、Ra-226の分配係数は土壌の陽イオン交換容量(CEC)に比例することが明らかとなった。また、Ac-227の分配係数は土壌の種類やpHにより異なることを示した。
永井 桂一; 平林 勝; 小野島 貴光; 大木 繁夫; 軍司 稔; 荒 邦章
JNC TN9400 99-030, 123 Pages, 1999/04
ナトリウム燃焼解析コードの開発・検証に必要なスプレーノズルによる液滴径分布の実験的知見及び分布計測データを取得するために、水、油等及びナトリウムを用いて液滴径の分布計測試験を実施した。試験では、液滴径生成の支配因子(粘性、表面張力等)とその定量効果を確認するとともに、水とナトリウムの相似則を明らかにするための基礎特性試験及び大規模ナトリウムスプレー燃焼試験(Rum-E1)の水によるスプレー再現試験を行い、大液滴(E1)ノズルでのナトリウムの液滴径分布を予測した。主な成果は以下の通りである。(1)液滴径分布計測方法の信頼性確認位相ドップラー方式の液滴径測定装置を用いて二流体式ノズルによる水等の液滴径分布を計測した結果は、抜山-棚沢分布関数で求めた液滴径分布と比較する限り大きな相違がないことを確認した。(2)液滴径分布に及ぼす支配因子の影響評価1.圧力式ノズルを用いた場合は、二流体式ノズルで得られた液滴径分布と異なり、ノズル構造の違いは液滴径分布に影響を及ぼすことが明らかになった。さらに、二流体式ノズルで検証されている抜山-棚沢分布関数を圧力式ノズルに適用するには分布の違い(実験定数)を考慮する必要がある。2.体積平均直径に影響を及ぼす流体の重要な因子として、粘性及び表面張力が影響を及ぼすことが本試験結果から明らかになった。この関係は、流体の粘性と表面張力による実験相関式で整理した。(1)E1ノズルによる液滴径分布の評価E1ノズルを用いた場合においても小液滴径用のノズルと同じように加圧圧力と体積平均直径の関係や体積平均直径と物性値(粘性、表面張力)との関係を実験係数を用いて整理した。さらに、小液滴径用のノズルにおいて求めたナトリウムの液滴径の分布(体積平均直径と流体の粘性及び表面張力との関係)の実験相関式を用いて、E1ノズルにおけるナトリウムの液滴径分布を推定した。
永井 桂一; 荒 邦章; 軍司 稔
PNC TN9410 97-087, 142 Pages, 1997/07
高速原型炉「もんじゅ」の蒸気発生器(SG)伝熱管の渦電流探傷(ECT)による供用期間中検査(ISI)では、検査データの評価作業の迅速化や効率化及び容易化を図るために、計算機を用いたオフラインデータ解析処理を計画している。このオフラインデータ解析処理は、検査信号の位相と振幅をもとに設定したベクトルウィンドウと呼ばれる信号パターンに比較させ、一定の条件に当てはめることによって検査信号の分類や欠陥信号の識別を行うものであり、検査信号を精度良く分類することが要求される。このため、解析ソフトの倫理演算条件をパラメーターとした解析を行い、分類精度が最も良好となる条件を設定した。また、実機の探傷データを用いた解析も行い、設定した条件の有効性の検証や実機探傷データの整備構築を図った。主な成果は以下の通りである。(1)オフライン解析処理条件の設定支持板部についてはほぼ全数の支持板信号の自動分類が可能な条件を設定することができ、溶接部とベンド部については、自動分類可能な信号の数が最も多くなる倫理演算条件を設定することができた。(2)解析処理条件の検証「もんじゅ」の供用前検査(PSI)データ用に設定した解析条件は、信号発生要因の総数に対し約8085%の要因数をオフライン解析処理によって自動分類可能であり、手動解析機能との併用によって全ての信号発生要因を分類することが可能であった。また、設定した解析条件は、実機のISIデータの解析評価に充分適用できる見通しを得た。(3)データベースの整備「もんじゅ」SG伝熱管のPSIデータを対象に、設定した条件を用いて解析処理を行った結果、ISI時の信号評価を行う上で基本となる信号発生要因とその発生位置及び信号波形等の基礎データを整備構築することができた。
河野 康則; 長島 章; 波多江 仰紀; 土屋 勝彦; 軍司 操一*
Fusion Engineering and Design, 34-35, p.375 - 378, 1997/00
被引用回数:8 パーセンタイル:56.36(Nuclear Science & Technology)デュアルCOレーザ干渉計は大型トカマクにおける安定な電子密度計測を目的として開発された。本装置では、発振波長がわずかに異なった2式のCOレーザ干渉計によって電子密度変化と光路長変化の同時測定を実現している。一般に将来の大型トカマクにおいては、密度勾配による干渉波面のずれやファラデー回転効果等のため、これまでの遠赤外干渉計による安定な密度計測は困難であり、また短波長(可視~近赤外)干渉計による振動変異成分補正は、大きな機械的振動、真空窓や反射ミラーの曇りといった問題によって難しいとされている。本装置ではこれらの問題を解決し、例えば従来は困難であったディスラプション時の密度計測を信頼性高く行うことができた。一方密度分解能は210m程度と比較的低く、これを改善するために従来の百倍の分解能を有する位相比較器を開発した。会議では新位相比較器の初期的な結果を中心に報告する予定である。
河野 康則; 長島 章; 土屋 勝彦; 軍司 操一*; 千葉 真一; 波多江 仰紀
プラズマ・核融合学会誌, 73(8), p.870 - 891, 1997/00
大型トカマクにおける電子密度計測を目的として、接線COレーザ干渉計を開発した。主な内容は以下の4項目である。(1)大型トカマクにおける接線視野干渉計の成立条件の検討、(2)CO(10.6m)と赤外HeNe(3.39m)の組み合わせによる干渉計の開発、(3)CO(10.6m)とCO(9.27m)の組み合わせによるデュアルCOレーザ干渉計の開発、(4)超高精度位相比較器の開発、である。本研究により得られた成果により、デュアルCOレーザ干渉計がJT-60UだけではなくITERなど将来の大型装置にも適用可能であることが示された。
河野 康則; 長島 章; 波多江 仰紀; 軍司 操一*
Review of Scientific Instruments, 67(4), p.1520 - 1528, 1996/04
被引用回数:38 パーセンタイル:89.89(Instruments & Instrumentation)デュアルCOレーザ干渉計は大型トカマクの電子密度計測のために開発された新しいCOレーザ干渉計である。本装置では、異なる波長(10.6m及び9.27m)の2つのCOレーザ干渉計により、電子密度成分と光路長成分の分離測定を実現した。COレーザ光のみを使用することで、真空窓の汚れや反射ミラーの振動の影響を低減することができた。本装置では、JT-60Uにおいてディスラプション時の密度挙動の測定に成功するなど、ITERなどの将来の大型トカマクへの適用性を示すことができた。
長島 章; 河野 康則; 波多江 仰紀; 軍司 操一*
Diagnostics for Experimental Thermonuclear Fusion Reactors, 0, p.235 - 243, 1996/00
電子密度を連続的に十分な信頼性を持って精度良く測定することは核融合研究を推進するための基本的な課題である。信頼できる密度モニターはITER計測においても、トムソン散乱の較正用等で必要性が高く、今後の大型トカマク研究においても増々その重要性が高くなると思われる。発表においては、JT-60U計測のうち近年大巾に信頼性を向上させたCO(デュアル)レーザ干渉計についてその設計概要を述べる。特に接近した周波数(波長)を用いることにより、変調素子を合理化でき、本質的に問題のあったベースラインドリフトや比較的長波長の干渉計のため真空窓の汚れにも影響されない大きな利点を持つこと及び、接近した周波数を用いた場合に低減する分解能を補うため、高分解の位相弁別器を開発していること等について述べる。
河野 康則; 長島 章; 波多江 仰紀; 軍司 操一*
JAERI-Research 95-023, 27 Pages, 1995/03
デュアルCOレーザ干渉計は、波長の異なった2つの干渉計(10.6m及び9.27m)により、電子密度成分と光路長変化成分の同時測定を行うものである。さらに周波数シフトの共用化により、両者の干渉ビート周波数を一致させることで,装置の安定性向上を得ている。特長は、真空窓の汚れや反射ミラー振動の影響の低減化、比較的単純な光学部品構成の実現、等である。JT-60Uにおいて、これまでプラズマ電流3MAまでの電子密度を測定することができた。またディスラプション時における密度挙動をフリンジロスなしに計測することに成功した。実効的な密度分解能は、約210m(1/10フリンジに相当)であった。分解能改善の目的で開発中の高分解能位相比較器の精度が30psであり、設計値(50ps)を満足させることがわかった。今回の成果はITERなどの大型装置における干渉測定の実現性を拓いたといえる。