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山崎 巧; 高田 千恵; 辻村 憲雄; 岡田 和彦
保健物理, 52(3), p.167 - 170, 2017/09
2011年4月、国際放射線防護委員会(ICRP)は、組織反応に関する声明(ソウル声明)の中で、作業者の水晶体の等価線量限度を現在の年間150mSvから大きく引き下げ、5年間平均で年間20mSvかつ単一年度で50mSvを超えないことと勧告した。これにより、海外でも自国の法令へこの新しい水晶体等価線量限度の取り入れに関する様々な検討がなされている。今後わが国でもこの新しい線量限度の法令取り入れについての検討が実施されることが予想される。これまで、国内の水晶体線量の測定・評価の現状については、IVR(interventional radiology)に係る医療従事者及び患者についての報告などが出されているが、原子力施設の放射線業務従事者の実態をまとめたものは少ない。そこで本稿では、日本原子力研究開発機構(JAEA)核燃料サイクル工学研究所のプルトニウム・ウラン混合酸化物燃料製造技術開発施設及び再処理施設プルトニウム転換技術開発施設における水晶体の被ばく線量管理に係る測定の現状と課題を整理した結果を報告する。
星 勝也; 吉田 忠義; 辻村 憲雄; 岡田 和彦
JPS Conference Proceedings (Internet), 11, p.070009_1 - 070009_6, 2016/11
市販のスペクトロメータを使用して、いくつかのベータ核種についてスペクトルを測定した。得られたスペクトルの形状は理論値とよく一致した。パルス波高分布にエネルギーごとのICRP74の換算係数を乗じて、任意の深さの線量当量を評価した。スペクトルから評価した線量当量は線量率基準とよく一致した。
伊藤 孝; 髭本 亘; 二宮 和彦; 酒井 明人*; 中辻 知*
Journal of the Physical Society of Japan, 81(Suppl.B), p.SB050_1 - SB050_4, 2012/12
f電子系化合物Al (: Pr, Sm, : Ti, V, Cr)は特異な籠状構造に起因する興味深い物性を示す。イオンは16個ものAl原子からなる「籠」に内包されており、サイトには対称性の高い結晶場が生じる。これにより多極子自由度が活性な結晶場基底が形成され、低温において多極子秩序が生じる。一方、多数のAl原子がイオンに配位することにより、顕著な混成が生じる。混成の度合いは元素の置換によってチューン可能であることから、多極子秩序に関する量子臨界性の系統的研究が可能な系として注目を集めている。本研究では、上述の議論の前提となっている多極子秩序を微視的な観点から検証するために、PrTiAl及びSmAl(: Ti, V, Cr)に対してSR測定を行った。その結果、PrTiAl及びSmAl(: Ti, V, Cr)の秩序変数が、それぞれ電気四極子と磁気多極子であることが明らかになった。
伊藤 孝; 髭本 亘; 二宮 和彦; Luetkens, H.*; Baines, C.*; 酒井 明人*; 中辻 知*
Journal of the Physical Society of Japan, 80(11), p.113703_1 - 113703_4, 2011/11
被引用回数:29 パーセンタイル:78.82(Physics, Multidisciplinary)A muon spin relaxation (SR) study of the cubic ground doublet system PrTiAl is presented. The zero-field SR rate shows no significant change while passing through the phase transition temperature = 2.0 K, indicating that a nonmagnetic order parameter lies behind the ordered state. This is consistent with a ferroquadrupole ordering scenario standing on quadrupole degrees of freedom active in the subspace. We also found that slow spin fluctuations remain even at 0.1 K well below , ascribed to Pr hyperfine-enhanced nuclear magnetism in the nonmagnetic ground state. The electronic exchange constant and Pr nuclear order temperature were estimated to be 0.64 K in the temperature unit and 0.13 mK, respectively, from the Pr nuclear spin fluctuation frequency 5.8(2) MHz at 0.1 K.
豊嶋 厚史; 笠松 良崇*; 塚田 和明; 浅井 雅人; 北辻 章浩; 石井 康雄; 當銘 勇人; 西中 一朗; 羽場 宏光*; 大江 一弘*; et al.
Journal of the American Chemical Society, 131(26), p.9180 - 9181, 2009/07
被引用回数:13 パーセンタイル:45.62(Chemistry, Multidisciplinary)新たに開発したフロー電解カラムクロマトグラフ装置を用い、0.1M-ヒドロキシイソ酪酸(-HIB)水溶液中における102番元素ノーベリウム(No)の酸化反応をシングルアトムレベルで調べた。最も安定なNoがNoに酸化され、1.0V以上の印加電圧において酸化された-HIB錯体がカラム中で三価状態を保持することを明らかとした。
服部 高典; 辻 和彦*
まてりあ, 47(10), p.507 - 512, 2008/10
四配位共有結合性物質の液体の圧力誘起構造変化を、放射光を用いたX線回折実験によって調べた。その結果、それらの液体は化学結合の共有結合性/イオン性によってさまざまな構造変化を示すことがわかった。すなわち、イオン性の小さな物質(液体GaSb, InSb, InAS等)は、数十万気圧に渡るきわめて広い圧力領域に渡って構造変化するのに対し、イオン性の大きな物質(液体CdTe, AgI等)は、数万気圧という比較的狭い圧力範囲で構造変化が終了する。本稿では、これらの結果をイオン性が与える局所構造の安定性という点から議論する。
下條 冬樹*; 宮田 恭尚*; 菅原 崇行*; 服部 高典; 辻 和彦*
Journal of Physics; Conference Series, 98, p.042016_1 - 042016_4, 2008/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.05高圧下における液体InAsの構造と化学結合状態を、第一原理分子動力学計算によって調べた。計算された液体の構造因子は、過去にX線散乱実験によって得られたものと広い圧力領域に渡ってよく一致した。その結果、二体分布関数の圧力変化は、共有結合の強さの違いを反映し、着目するイオンペアによって異なることがわかった。また、二体分布関数を詳細に解析した結果、610GPaで高圧挙動が変化するのが見られた。このような挙動は、加圧に伴う共有結合性減少と関係していることが示された。
服部 高典; 辻 和彦*; 宮田 恭尚*; 菅原 崇行*; 下條 冬樹*
Physical Review B, 76(14), p.144206_1 - 144206_10, 2007/10
被引用回数:6 パーセンタイル:31.38(Materials Science, Multidisciplinary)液体III-V化合物の圧力誘起構造変化を系統的に理解するために、放射光X線回折と第一原理分子動力学計算(AIMD)を用いて液体InAsの構造の圧力変化を調べた。X線回折実験から、液体の圧縮挙動が約9GPa近傍で一様なものから非一様なものへと変化することがわかった。その際に、約9GPaまで一定であった配位数がより高圧下で6から7.5へと上昇することがわかった。AIMD結果から、この変化は3つの部分構造の圧力変化に起因することがわかった。その変化は特に、As-As間の相関に現れており、低圧側では、部分配位数CNを保ったまま、As-As間距離が減少するという等方的な収縮を示すが、高圧側ではAs-As間距離を保ったまま、CNが上昇するという局所構造の変化を見せている。これらの結果を他の液体GaSb, InSbと比較し、液体III-V化合物の圧力変化の系統性を議論した。
鳴島 崇*; 服部 高典; 木下 智裕*; Hinzmann, A*; 辻 和彦*
Physical Review B, 76(10), p.104204_1 - 104204_8, 2007/09
被引用回数:24 パーセンタイル:68.49(Materials Science, Multidisciplinary)高圧下における液体Snの構造を19.4GPaの圧力まで放射光X線回折によって調べた。約3-6GPaまでの加圧において、局所構造の異方性を示す特徴の減少、つまりS()の第一ピークの右肩のこぶの現象,第一ピークに対する第二ピーク位置の減少,配位数の増大が見られた。これらの特徴は、液体の局所構造が加圧に伴い単純なものになることを示唆する。しかしながら、さらに高い圧力まで加圧したとき、これらの変化はもはや見られなくなった。その時の構造パラメータは、依然単純液体のものからずれている。このことは、これまでの予想と異なり、液体は単調に単純液体に近づくのでなく、比較的安定な異方的な局所構造を持つ液体を経由することを示している。液体Snの構造変化を液体Si, Geの結果と比較し、14族元素の液体の構造変化の系統性を議論する。
服部 高典; 多賀 尚仁*; 高杉 幸伸*; 木下 智裕*; 鳴島 崇*; 辻 和彦*; 亀卦川 卓美*
Photon Factory Activity Report 2005, Part A, p.42 - 43, 2006/11
放射光を用いたX線回折実験によって、液体III-V化合物の構造の圧力変化を約20万気圧まで系統的に調べた。得られた構造因子,二体分布関数から、高圧下における液体の構造は2つの局所構造(ベータスズ的構造とbcc的構造)によって記述でき、それらの割合が圧力とともに連続的に変化することがわかった。また、III-V化合物は、融解とともに金属的な伝導性を示すが、それにもかかわらず液体中においても広い圧力領域にわたって、共有結合的な構造を保持していることが明らかとなった。
服部 高典; 木下 智裕*; 鳴島 崇*; 辻 和彦*; 片山 芳則
Physical Review B, 73(5), p.054203_1 - 054203_9, 2006/02
被引用回数:23 パーセンタイル:68.29(Materials Science, Multidisciplinary)放射光を用いて、液体CdTeの構造を23.5GPaまで調べた。液体の構造因子S(Q)と二体分布関数g(r)は、配位数の増加とともに、2つの圧力領域1.8-3.0GPaと7.0-9.0GPaで急激に変わった。これは23.5GPaまでに少なくとも3つの安定な液体formがあることを示す。構造変化の起こる圧力幅は、他の四配位共有結合性物質の液体におけるものよりずいぶん小さい。得られたS(Q)とg(r)、他の参照物質のものと比べることにより、液体の最低圧formと中圧formの局所構造は、結晶相におけるもの(閃亜鉛鉱方構造と岩塩構造)であることがわかった。一方、最高圧formの局所構造はCdTe結晶相に見られないものであった。
片山 芳則; 辻 和彦*
Journal of Physics; Condensed Matter, 15(36), p.6085 - 6103, 2003/09
被引用回数:81 パーセンタイル:92.59(Physics, Condensed Matter)いくつもの元素液体の高圧におけるX線構造研究がレビューされる。シンクロトロン放射光源と大容量プレスを組合せることによって、数ギガパスカルまでの高圧下における構造のその場測定を行うことが可能になった。これらの測定から、液体アルカリ金属の圧縮は等方的であるのに対し、結合に共有的な要素を持った液体の圧縮はほとんどの場合、非等方的であることがあきらかになった。幾つかの元素では、異なった種類の体積依存性が異なった圧力領域で観察される。この振る舞いは液相を幾つかの領域にわけることが可能であることを示唆する。観察された構造変化のほとんどは連続的であるが、液体リンでは、約1GPa, 1050Cで、圧力幅0.05GPa以下で完了する急激な構造変化が観測された。この発見は1次の液体-液体相転移の存在を支持するものである。
片山 芳則; 水谷 剛; 内海 渉; 下村 理; 辻 和彦*
Physica Status Solidi (B), 223(2), p.401 - 404, 2001/01
被引用回数:18 パーセンタイル:66.81(Physics, Condensed Matter)液体セレンは常圧では鎖状分子からなる半導体である。以前の高圧下でのX線回折実験によって、8.4GPaでの液体セレンの構造は常圧での液体テルルの構造に似ていることがわかった。液体テルルは金属であることから、この結果は液体セレンが高圧下で金属になることを示唆している。事実、液体セレンの電気伝導度が高圧下で急激に下がることが最近報告された。この半導体金属転移と構造変化の関係を調べるために、転移の境界線付近でのX線回折実験をSPring-8の原研材料科学ビームラインを用いて行った。その結果、液体セレンの2.2GPaでの構造因子は常圧のものと似ているが、3.5GPa以上では第1ピークと第2ピークの強度比が逆転していくことがわかった。この強度比の逆転は約4GPaで温度を上げたときにも観察された。これらの結果は、半導体金属転移が構造の変化を伴うことを示している。
田村 剛三郎*; 乾 雅祝*; 辻 和彦*; 舟越 賢一*; 内海 渉
日本結晶学会誌, 42(1), p.33 - 40, 2000/02
SPring-8における高温高圧下の流体研究のために開発されたエネルギー分散型X線回折実験装置について、その概要を報告する。ベリリウム窓をもったガス容器は、ヘリウムガスによるガス圧で、200MPa,1700までの圧力,温度が発生可能であり、資料はサファイア製のセルに格納される。この装置をSPring-8高輝度放射光と組み合わせることで、試料ならびに高圧容器からのX線吸収や散乱の問題を克服することができ、精度の高いX線回折実験が可能になった。
片山 芳則; 下村 理; 辻 和彦*
Journal of Non-Crystalline Solids, 250-252(Part2), p.537 - 541, 1999/08
これまでの高圧X線回折実験によって液体セレンの構造が加圧により大きく変わることが知られている。われわれは高圧EXAFS実験を行い、常圧では強いセレン原子間の共有結合が高圧では弱くなることを明らかにした。また、液体セレンは高温高圧下のある境界で電気抵抗が大きく減少することが報告されている。われわれはこの抵抗変化と構造変化の関係を調べるためにEXAFS測定を2.5GPaで室温から950Cまで行った。得られたEXAFS振動は融点前後ではほとんど変化せず、共有結合が融点直上で保たれていることがわかったが、抵抗が減少すると報告されている800C付近から振動が急に減少した。これは金属化と共有結合の変化が同時に起こっていることを示している。さらに、同族のテルルについても高圧下でEXAFS実験を行ったので、その結果について報告する。
内海 渉; 舟越 賢一*; 浦川 啓*; 入舩 徹男*; 田村 剛三郎*; 乾 雅祝*; 辻 和彦*; 下村 理
放射光, 12(1), p.17 - 23, 1999/02
SPring-8共用ビームラインとして建設された高温構造物性ビームラインBL04B1実験ステーションの概要。2つの実験ステーションがタンデムに設けられており、上流側では、最大荷重1500トンをかけられる固体圧縮大型高圧プレスが、下流側には、ヘリウムガスを媒体とするガス圧装置が設置されている。それぞれ、エネルギー分散法による回折実験が可能である。
毛利 友紀*; 加藤 小百合*; 森 博子*; 片山 芳則; 辻 和彦*
Review of High Pressure Science and Technology, 7, p.353 - 355, 1998/03
GaSb,AlSb,GaAs,GaP,InAs,ZnSe及びCdTeの相転移の温度依存性を、30GPaまでの高圧力下,90-300Kの温度範囲で、X線回折測定により調べた。相転移は圧力-温度相図中の経路に依存する。減圧後の回収試料の構造は結合のイオン性に依存する。イオン性の小さい場合はアモルファスになり、イオン性の大きい場合は安定な閃亜鉛鉱型構造、イオン性が中程度の場合は微結晶になる。これらの結果を配位座標モデルを用いて議論する。
戸田 直博*; 片山 芳則; 辻 和彦*
Review of High Pressure Science and Technology, 7, p.647 - 649, 1998/03
蒸着で作成したアモルファス(a-)Ge,-Ge-Cu合金,a-Ge-Al合金の電気伝導度を圧力を8GPaまで、温度を77-300Kの範囲で測定した。低温でのの温度依存性は、Mottの可変範囲ホッピング伝導モデルよりは、弱い電子格子カップリングのある場合のマルチフォノン・トンネリング遷移過程モデルによく一致した。圧力の増加に伴い、べき乗則の指数が変化した。a-GeCuとa-GeAlのどちらの合金においても、d(ln )/dは、低圧域では正の値,高圧域では負の値を示した。これらの結果をいくつかのホッピング伝導モデルの立場から議論する。
森本 吉紀*; 加藤 小百合*; 戸田 直博*; 片山 芳則; 辻 和彦*; 矢尾板 憲一*; 下村 理
Review of High Pressure Science and Technology, 7, p.245 - 247, 1998/03
液体Rbと液体NaのX線回折を、6GPaの圧力下まで放射光を用いて測定した。電子構造の変化が構造に及ぼす影響を調べるため、液体Rbでは体積比が0.52まで、液体Naでは=0.73までの範囲で、静的構造因子と2体分布関数を求めた。圧力の増加に伴い、液体Rbと液体Naのどちらにおいても、のピークの一が高いの側にシフトし、第一ピークの高さは増加した。これらの構造データの体積依存性を他の金属や膨張した流体のものと比較する。
片山 芳則*; 辻 和彦*; 大柳 宏之*; 下村 理*
Journal of Non-Crystalline Solids, 232-234(Part2), p.93 - 98, 1998/00
結晶及び液体セレンのK端のX線吸収を、高エネルギー物理学研究所・放射光実験施設のBL13C実験ステーションに設置したマルチアンビル型プレスを用いて、1023K、7.4GPaまでの高温高圧下で測定した。特に液体セレンのEXAFSスペクトルを4.4、5.8、7.4GPaで測定することに成功した。常圧ではセレンのEXAFS振動は融解に際してほとんど変化しないが、高圧下では振動が顕著に減少することが見いだされた。これは液体セレンの構造が圧力とともに大きく変化することを意味している。セレン原子が2配位結合をしており、結合に長短2種類があると仮定して解析を行ったところ、(1)短い結合の長さは結晶の結合長より短い、(2)長い結合の距離の分布は短いものより大きい、(3)短い結合の割合は圧力とともに減少する、などの結果が得られた。これらの結果を結晶構造の圧力変化と関連づけて議論する。