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山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:51 パーセンタイル:71.25(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
郷 通子*; 由良 敬; 塩生 真史*
Frontiers of Computational Science, p.75 - 80, 2007/00
ゲノムプロジェクトと構造ゲノムプロジェクトが急速に進むことにより、生命に関する理解が大幅に変化してきている。現在は生命システムを総合的に理解することができるようになってきた。本論文では計算科学とゲノムプロジェクトの成果との組合せによって得られる、新しい分子生物観を概観する。
由良 敬; 塩生 真史*; 萩野 圭*; 土方 敦司*; 平島 芳則*; 中原 拓*; 江口 達哉*; 篠田 和紀*; 山口 昌太*; 高橋 健一*; et al.
Gene, 380(2), p.63 - 71, 2006/10
被引用回数:55 パーセンタイル:72.3(Genetics & Heredity)選択的スプライシングとは、一つの遺伝子から複数個のタンパク質を生み出す分子機構のことである。この論文でわれわれは、ヒトの完全長cDNAのデータを用いて、選択的スプライシングによってタンパク質の機能と構造にどのような多様性が生み出されているのかを解析した。まず、選択的にスプライスされる部分の長さは、ほとんどの場合タンパク質のドメインよりも短いことを見いだした。短い配列の挿入欠失及び置換によって変化がもたらされるタンパク質には、情報伝達や転写翻訳関連のタンパク質が多いことがわかった。アミノ酸配列に変化がもたらされる部分は、機能部位であることが目立つ。興味深いことに67%の場合では、選択的スプライシングがタンパク質のコア領域に変化をもたらしていることがわかった。このことは選択的スプライシングによって、タンパク質の立体構造に大きな変化がもたらされる可能性が示唆される。選択的スプライシングは、タンパク質の立体構造変化を通してタンパク質ネットワークを調整する機構と考えられる。
由良 敬; 山口 昌太*; 郷 通子*
Journal of Structural and Functional Genomics, 7(2), p.65 - 76, 2006/06
ゲノム塩基配列から推定される全ORFがコードするタンパク質の立体構造をホモロジーモデリング法により可能な限り推定しデータベース(FAMSBASE)を構築してきた。現在FAMSBASEには368724ORF由来のタンパク質の立体構造が格納されている。FAMSBASEに格納されているタンパク質立体構造の年次変化を調べることで、全生物の全タンパク質の立体構造がいつ判明するかが推定できる。その結果原核生物の全タンパク質立体構造は15年後に、真核生物の全タンパク質立体構造は25年後にホモロジーモデリングが可能になることがわかった。
武田 淳一*; 鈴木 豊*; 中尾 光輝*; Barrero, R. A.*; 小柳 香奈子*; Jin, L.*; 本野 千恵*; 秦 裕子*; 磯貝 隆夫*; 永井 啓一*; et al.
Nucleic Acids Research, 34(14), p.3917 - 3928, 2006/00
被引用回数:35 パーセンタイル:54.39(Biochemistry & Molecular Biology)56 419本のヒト完全長cDNAにもとづく選択的スプライシング解析の結果をここに報告する。6877遺伝子から少なくとも、18 297個の選択的スプライシングの産物があらわれることがわかった。このうちタンパク質のアミノ酸配列まで影響が及ぶ場合は6005個存在する。6005個のうち3015個の場合はタンパク質アミノ酸配列モチーフに変化が見られ、2982個の場合は細胞内局在部位決定モチーフに、1348個の場合は膜貫通部位決定モチーフに影響が及ぶ。今まで知られていない選択的スプライシングのパターンとして、2つの遺伝子が1つになってしまう例などがあった。これらのデータは選択的スプライシング解析の基礎となっていくであろう。
山口 晶大*; 岩舘 満雄*; 鈴木 栄一郎*; 由良 敬; 川北 重恒*; 梅山 秀明*; 郷 通子*
Nucleic Acids Research, 31(1), p.463 - 468, 2003/01
被引用回数:15 パーセンタイル:25.22(Biochemistry & Molecular Biology)拡大FAMSBASEは全ゲノムが判明している41生物種がもつすべてのタンパク質のホモロジーモデリング結果を格納したリレーショナルデータベースである。モデルはFAMSによって構築した。拡大FAMSBASEには各種の検索方法が備わっている; タンパク質名,キーワード,タンパク質と相互作用する低分子名,アミノ酸配列の一致度など。これらのモデルはタンパク質と他の分子との相互作用を研究するよい出発点となる。ドラッグデザインのもととしても利用可能である。現在本データベースには18万以上のタンパク質立体構造が格納されている。本データベースはhttp://famsbase.bio.nagoya-u.ac.jp/famsbase/から利用可能である。
由良 敬; 郷 通子*
蛋白質 核酸 酵素, 47(8), p.1090 - 1096, 2002/06
全ゲノム配列が判明している生物種は70種を越えている。生物の全ゲノム配列がわかったことへの感激は急速に減り、もう普通のことになってしまった。ゲノム配列を決定する技術はここ数年ほどで格段に進んだが、ゲノムの中の情報を抽出する方法はどの程度進歩したのであろうか。4種類の塩基の羅列から生命活動における意味を抽出することができるようになって、われわれは初めてゲノムを「解読」したことになる。この重要な問題へのひとつのアプローチを紹介する。
塩生 真史*; 由良 敬; 土方 敦史*; 中原 拓*; 篠田 和紀*; 山口 昌太*; 高橋 健一*; 郷 通子*
no journal, ,
選択的スプライシングは、一つの遺伝子から複数個のタンパク質を生み出す機構である。ヒトの30%から70%の遺伝子が選択的スプライシングを受けていると考えられている。本発表では、この遺伝子産物の変化が蛋白質にどのような影響を与えているのかを、系統的に調べ上げた結果を発表する。
由良 敬; 郷 通子*
no journal, ,
ヒトゲノム塩基配列の読み取り完了により、ゲノムにコードされている遺伝子の数が予想よりもかなり少ないことが明らかになった。遺伝子数の予想と実際のギャップをきっかけとして、トランスクリプトームデータに関心が集まり、ヒトでは、1つの遺伝子から少なくとも2.7種類のmRNAが選択的スプライシングによって産出されていることがわかってきた。選択的スプライシングによって部分的に異なるmRNAが産出されれば、ひとつの遺伝子から部分的に構造が異なるタンパク質が翻訳され、プロテオームの多様性を生み出すことが期待される。そこでわれわれは選択的スプライシング産物がタンパク質の立体構造と機能にどのような差異を生み出しているかを、トランスクリプトームデータと構造プロテオームデータの比較から推定した。その結果、選択的スプライシングがタンパク質単体の構造及び機能を多様化している割合は、30%程度と推定できた。70%はタンパク質単体の構造を破壊している可能性が高いことがわかってきた。この結果は、選択的スプライシングによる遺伝子の機能多様化に関して、従来の考え方を大きく変更する必要に迫られることを意味する。
由良 敬; 郷 通子*
no journal, ,
植物のオルガネラでは、DNAからmRNAへの転写後に、mRNAの塩基が酵素によって変換される場合がある。RNAエディティングとよばれるこの現象では、大部分のRNAエディティングは、mRNA上に一見ランダムに存在し、タンパク質の機能部位とは関係がないアミノ酸残基を編集する。このことからRNAエディティングは、一部の例外を除いて、タンパク質の機能には影響がないと考えられている。そこでわれわれは、今までに報告されているRNAエディティング部位を集め、mRNAとタンパク質のどのような部位が編集されるかを調べた。データを収集した結果、植物のオルガネラでは、365遺伝子中に1923部位のRNAエディティングを見いだすことができた。タンパク質の立体構造がわかっている場合(755部位)において、RNAエディティングによって変化するアミノ酸残基は、タンパク質立体構造形成に重要なヘリックスやコア構造を構成アミノ酸残基である場合が非常に多いことが判明した。タンパク質は立体構造を形成して初めて機能することより、このことはRNAエディティングが立体構造を通してタンパク質の機能に間接的に影響を及ぼしていることを意味する。
由良 敬; 塩生 真史*; 郷 通子*
no journal, ,
選択的スプライシングによって、アミノ酸配列が部分的に異なるタンパク質が一つの遺伝子から発現し、生命現象のさまざまな調節にかかわっていることがわかってきている。遺伝子にイントロンが存在し、どのイントロンとエクソンの境界をスプライシングするかを選択することで、選択的スプライシングは実現している。では、選択的スプライシングによってもたらされるアミノ酸配列の変化を、タンパク質はどのようにして構造と機能に反映させ、生命現象の多様性をもたらしているだろうか。タンパク質の立体構造は、アミノ酸配列上連続で平均13残基からなるコンパクトな部分構造(モジュール)で構成される。多くのタンパク質で、モジュール構造と遺伝子のイントロン・エクソン構造とに、ある種の対応関係が見られている。このことから選択的スプライシングは、タンパク質立体構造におけるモジュールの欠失置換をもたらしていると考えられる。本講演では、モジュール構造と遺伝子構造の対応関係にはじまり、mRNAに見られる選択的スプライシングが、タンパク質のモジュール構造にどのような変化を及ぼすことで、タンパク質機能の多様性がもたらされるのかを議論する。