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酒井 一泉*; 緒方 塁*; 木村 信治*; 松本 吉弘*; 栗田 圭輔
no journal, ,
軸受トルク特性を決定する軸受内グリースの流動性を可視化するために、中性子イメージング技術を適用した。本研究では、増粘剤の異なる2種類のリチウム(Li)グリースを使用した。Li複合増粘剤のグリースは、省エネ性能に関連する軸受トルクを低下させることに優れていた。軸受回転後、軸受内に分布するグリースの中性子ラジオグラフィーとCT(コンピュータ断層撮影)測定を実施した。Li complex greaseのベアリングボールへの付着は極めて限定的であり、グリースの大部分はボール間のケージ表面に留まった。また、グリースが流れる瞬間をとらえるために、軸受の回転を伴う中性子ラジオグラフィーを実施した。軸受の回転を伴う中性子ラジオグラフィー観察の結果、もう一方のグリースは、軸受の回転開始時からではなく、徐々に流れていくことがわかった。これらの結果をもとに、潤滑機構を提案する予定である。
酒井 一泉*; 緒方 塁*; 山田 周平*; 木村 信治*; 松本 吉弘*; 栗田 圭輔
no journal, ,
グリース潤滑の転動体軸受は、モーターの軸回転に広く使用されている。液体潤滑剤とは異なり、ベアリング内の半固体グリースの流動性はベアリングの性能に重要な役割を果たす。流動性は、チャネリング状態や撹拌状態としてよく説明される。この状態はよく知られているが、ベアリングの外側からは見ることができない。そのため、軸受内部のグリースを可視化することはグリースの流動性を把握する上で有益であるが、軸受内部を非破壊で観察する方法は限られている。本研究では、中性子イメージング技術を応用して、ボールベアリング内部のグリースの流動性を非破壊観察した。この技術は、中性子が重元素を通過し、軽元素と相互作用する特性に基づいている。言い換えれば、中性子は、重元素を含むベアリングの内部にある軽元素を含む潤滑剤を識別することができる。