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山口 高志*; 堅田 元喜; 野口 泉*; 酒井 茂克*; 渡邊 陽子*; 植松 光夫*; 古谷 浩志*
Atmospheric Research, 151, p.82 - 92, 2015/01
被引用回数:17 パーセンタイル:49.33(Meteorology & Atmospheric Sciences)霧沈着による森林地帯への水・窒素供給を定量化するため、2006年から2012年までの植物成長期の日本北部の摩周湖の外輪山における霧化学性および沈着量を調べた。霧水とその粒径分布を自動霧捕集装置と粒径分光計を用いて測定した。過去に行われた酸性霧の暴露実験の結果に基づくと、本研究で観測された霧の酸性度が植物葉の損傷を引き起こすレベルには達していなかった。視程(VIS)と大気中霧水量(LWC)の関係は、夏季と秋季で異なっていた。この関係から経験的にフィッティングしたLWCの予測式と風速および植物パラメータから算出した沈着速度を用いて、この地域の霧沈着量を推定した。植物成長期間の霧による水および窒素沈着量は、それぞれ107-161mmおよび20-41meq mと推定された。
堅田 元喜; 山口 高志*; 佐藤 春菜*; 渡邊 陽子*; 野口 泉*; 原 宏*; 永井 晴康
Asian Journal of Atmospheric Environment, 7(1), p.17 - 24, 2013/03
日本北部の摩周湖周辺の冷温帯落葉樹林への霧水沈着を、霧水量(LWC)と霧水沈着速度のパラメタリゼーションを用いた推計法によって推定した。ヨーロッパでの野外観測と詳細な多層大気-植生-土壌モデルを用いた数値実験に基づいて提案された2つの霧水沈着速度のパラメタリゼーションを試験した。水平視程(VIS)とLWCの関係式を用いて、推計法の入力データであるLWCの1時間値を作成した。VISから計算した週平均のLWCと霧捕集装置によって測定された観測値との間には、良い相関が見られた。LWCと2つのパラメタリゼーションを用いた推計法によって計算された霧水沈着量は、林内雨から計算した霧水沈着量とファクター2から3で一致した。この結果から、推計法によって冷温帯落葉樹林への霧水沈着量を概算値を推定できることが示された。風速,樹冠に捕集された雨・霧粒の蒸発、及び森林の葉面積に関する現在の沈着速度のパラメタリゼーションの問題点を議論した。
山口 高志*; 野口 泉*; 渡邊 陽子*; 堅田 元喜; 佐藤 春菜*; 原 宏*
Asian Journal of Atmospheric Environment, 7(1), p.8 - 16, 2013/03
2010年5月から11月にかけて、摩周湖における霧の化学特性の測定と林内雨法による霧水沈着量を推定を実施した。NHとSOは、それぞれ最も支配的な陽イオン及び陰イオンであった。霧水のpHは4.2から6.4であり、平均値は5.1であった。観測期間中、霧水中のNHとSOの平衡比は1を超えており、NHが霧水の中性化の重要な要因であることが示唆された。イベント別の霧水沈着速度と霧水沈着量は、それぞれ0.11mm h及び117mmであった。霧水中に含まれる窒素の沈着量は26.1meq mであり、既報の雨による窒素沈着量を上回った。
渡邊 陽子*; 山口 高志*; 堅田 元喜; 野口 泉*
Asian Journal of Atmospheric Environment, 7(1), p.1 - 7, 2013/03
葉面に沈着したエアロゾルの挙動を明らかにするために、走査電子顕微鏡法を用いて北海道札幌市の都市及び郊外で採取したカバノキの葉を分析した。採集した葉は、(1)未処理葉、(2)脱イオン洗浄処理葉、(3)ふき取り処理葉の3種類に区別した。未処理葉の葉面上には、土壌粒子・有機物を含めたさまざまな形の粒子が観測された。都市で採取された葉には、硫黄粒子が検出された。(2)の処理を実施した葉にも粗大粒子は残存していたが、土壌粒子や硫黄粒子は洗浄されていた。(3)の処理をした葉からは、粒子はほとんど見られなかったが、海塩起源と思われる塩化ナトリウム粒子が検出された。これらの結果から、降雨などの環境条件に依存して、粒子が選択的に除去される可能性が示された。
尾上 哲治*; 佐藤 保奈美*; 中村 智樹*; 野口 高明*; 日高 義浩*; 白井 直樹*; 海老原 充*; 大澤 崇人; 初川 雄一; 藤 暢輔; et al.
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 109(47), p.19134 - 19139, 2012/11
被引用回数:38 パーセンタイル:73.06(Multidisciplinary Sciences)日本の上部三畳系深海底堆積物から、天体衝突の証拠である「Niに富むマグネタイト粒子」、「スフェルール」、「白金族元素異常」を報告した。特に白金族元素のひとつであるイリジウムは41.5ppbという高い値を示し、恐竜の絶滅で有名な白亜紀/古第三紀(K/Pg)境界に匹敵する異常値であることが示された。堆積物中に含まれる微化石(放散虫、コノドント)の検討から、天体衝突の起こった年代は三畳紀後期ノーリアン中期(約2億12001600万年前)であることが明らかになった。この時代は天体衝突クレーターが数多く報告されている時代として知られており、カナダのManicouaganクレーター(直径100km)が本研究で発見した天体衝突イジェクタ層を形成したクレーターとして可能性が高いと考えられる。本発見を契機として、今後世界各地のノーリアン中期の地層から、Manicouaganクレーターに由来すると思われる天体衝突の証拠が見つかると考えられる。
菊地 秀輔*; Umenyi, A. V.*; 稲田 和紀*; 河嶋 亮広*; 野口 克也*; 佐々木 友之*; 三浦 健太*; 花泉 修*; 山本 春也; 川口 和弘; et al.
no journal, ,
これまでに、Siイオンを注入した溶融石英板(SiO)が、11501250Cのアニールによって青色発光(発光ピーク波長400nm)を示すことを初めて見いだし、特に1200Cのアニール後にその発光ピーク強度が最大になることを実証している。しかし、1200C前後でのアニールは非常に高温で、実際の応用を考えた場合、熱に弱い部材との集積化が難しくなり、この材料を適用できる応用デバイスの範囲が制限されてしまう。そこで今回は、より低温のアニールでも発光するSiO基板の開発を目指し、Siイオンに加えてCイオンを注入して発光特性の評価を行った。その結果、700Cという比較的低温のアニールによっても、可視域の発光が観測できることを確認した。また、Siイオン及びCイオンの照射量の比によって、発光ピーク波長がシフトすることも確認できた。波長650nm付近の発光ピークは、Siイオン照射により発現するものと思われ、一方で波長450nm付近の発光ピークは、Cイオン照射によるものと考えられ、Siイオン及びCイオンの照射量の比によって、発光波長を制御できる可能性があることが示された。
佐藤 峰南*; 尾上 哲治*; 中村 智樹*; 野口 高明*; 初川 雄一; 大澤 崇人; 藤 暢輔; 小泉 光生
no journal, ,
美濃帯南部にある上部トリアス系層状チャート中で発見された高ニッケル含有スピネル試料中にイリジウムの異常濃度を発見した。高濃度のイリジウムの起源として地球外物質衝突が最も有力な候補であり、この地層の年代(2億1550万年)よりカナダにある直径100キロメートルのマニコーガンクレータによる衝突事象において放出されたイジェクターと考えられる。イリジウム分析のみならず、シンクロトロンX線回折分析などを通して得られた知見の発表を行った。
渡邊 陽子*; 山口 高志*; 野口 泉*; 堅田 元喜
no journal, ,
樹木葉に付着した粒子の雨に対する挙動を明らかにするために、降雨前後での樹木の葉表面の粒子の観察、葉に付着したエアロゾル成分の分析、及び数値モデルを用いて樹木へのエアロゾル沈着量の推定を行った。2012年の夏季に北海道札幌市のシラカンバの成木から枝葉を採取し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて葉表面を観察した。採取した葉の一部をイオン交換水とイオンクロマトグラフィーを用いて葉表面の無機成分の単位葉面積あたりの付着量を測定した。樹木へのエアロゾル沈着量は、植生へのエアロゾルの沈着過程を考慮した多層大気-土壌-植生1次元モデル(SOLVEG)を用いて計算した。葉表面に付着したSO及びNHは降雨がないときには増加傾向にあり、強い降雨イベントの後に減少する傾向が見られた。同様の傾向はモデル計算によるエアロゾル沈着量の時間変化にも見られ、降水によって付着粒子が洗浄されることが示された。一方、弱い降雨の後には付着量の大きな減少は見られず、SEMによる観察結果にも同様の傾向が見られた。この結果から、降雨による粒子の洗浄効果は降雨強度に依存することが示唆された。
小澤 優介*; 久保田 仁*; 三浦 健太*; 花泉 修*; 野口 克也*; 佐藤 隆博; 石井 保行; 江夏 昌志; 高野 勝昌*; 大久保 猛; et al.
no journal, ,
A Mach-Zehnder (MZ) type thermo-optic switch for a wavelength of 1.55 m was fabricated using Proton Beam Writing (PBW) in this study. The fabrication was carried out by the following processes: (1) a SiO under-cladding was deposited on a Si substrate, (2) a 10-m-thick PMMA film was spin coated onto the SiO layer as a core, (3) a MZ type waveguide with the width of 8 m was drawn on the PMMA film by PBW with the beam size of 1.1 m and current of 50 pA at 1.7 MeV, (4) a PMMA film was deposited again on the sample as an upper-cladding layer, and (5) a titanium heater as a phase shifter and aluminum electrodes were formed on the sample by vacuum evaporation with UV lithography and wet etching. In the operation test of this switch, the intensity of 1.55 m laser light through the switch was measured by a vidicon camera at the exit side along with varying the electric power for a titanium heater (the switching power). The intensity ratio of the output lights for ON/OFF of the heater was obtained as a function of the switching power. The result showed the fabricated switch worked as an MZ type thermo-optic switch with an ON/OFF ratio of 9.0 dB on a switching power of 43.9 mW.
稲田 和紀*; 河嶋 亮広*; 狩野 圭佑*; 野口 克也*; 三浦 健太*; 花泉 修*; 山本 春也; 川口 和弘*; 吉川 正人
no journal, ,
これまでにシリコン(Si)イオン注入により青色発光する溶融石英板(SiO)に炭素(C)をイオン注入することより、より長波長側の可視光域で発光が起こることを見いだした。そこで、Siイオン及びCイオンの注入量比の異なる試料を作製し、それらの発光ピーク波長について系統的に調べた。石英板へのイオン注入には、150keV Si(注入量: 5.010 ions/cm), 75keV C(注入量: 3.010ions/cm)の条件で試料にイオン注入を行い、1000Cのアニール処理後にHe-Cd laser (=325nm)によるホトルミネッセンス測定を行った。その結果、発光ピーク波長は、Si注入量に対するC注入量の比が増加すると短波長側にシフトする傾向を示した。Si及びCの注入量の比を制御することにより、発光波長を制御できる可能性があることが示された。
山口 高志*; 渡邊 陽子*; 堅田 元喜; 野口 泉*
no journal, ,
2012年の夏季に摩周湖の外輪山で霧の化学組成と粒径分布を測定した。霧水は霧水捕集装置を用いて日単位で測定した。降雨をバルクサンプラーで採取し、霧水とともにイオンクロマトグラフィーを用いて分析した。霧の粒径分布を光学的粒径モニターを用いて深夜0時から4時まで測定した。霧水中の全窒素イオン(NO+NH)の期間中平均濃度は、降雨中濃度に比べて5.4倍高かった。酸性度が高い霧がしばしば観測され、人為起源の大気汚染や活火山の影響が示唆された。10月には、ほかの月に比べて大きな粒径を持つ霧水の量が明らかに少なかった。この原因として、日本海から輸送されてきた海塩粒子が増加したことが考えられる。
山口 高志*; 堅田 元喜; 野口 泉*; 渡邊 陽子*; 古谷 浩志*; 植松 光夫*
no journal, ,
北海道摩周湖の外輪山周縁でダケカンバの衰退が観察されており、大気から衰退林への窒素沈着が懸念されている。本研究では、摩周湖における霧の粒径分布と霧中窒素濃度を測定し、簡易霧沈着式を用いて窒素沈着量を推定した。2009年から2013年の開葉期に摩周湖外輪山で霧の化学分析や粒径分布の測定を実施し、これらと連続的かつ高時間分解能でモニタリングされている視程データと植生への霧水沈着速度の推定式を組み合わせて、ダケカンバ林への霧による窒素沈着量を算出した。霧の粒径分布は二山型の分布を示し、夏に比べ秋には粗大な霧粒が減少傾向にあった。開葉期の積算霧水沈着量は107-140mmと推定され、同期間の降水量の20%程度であった。また、窒素沈着量は26-30mmol mであり、その大部分がアンモニア態であることがわかった。降水量と比較した結果、夏から秋にかけての霧による窒素供給量は無視できない可能性が明らかになった。
狩野 圭佑*; 猿谷 良太*; 川端 駿介*; 新木 潤*; 野口 克也*; 加田 渉*; 三浦 健太*; 加藤 聖*; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; et al.
no journal, ,
Proton beam writing (PBW) has been applied to fabricate Mach-Zehnder (MZ) optical waveguides which is expected to be an optical switch with small power consumption, because only one processing of PBW enables us to fabricate such waveguides even inside of plastic materials. Such waveguides were fabricated in thin poly-methyl-methacrylate (PMMA) films by PBW. However, they had low transmittance. In order to fabricate MZ optical waveguides with higher transmittance, PBW was applied to poly-dimethyl-siloxane (PDMS) with higher transparency than PMMA. Thirty-micrometer thick PDMS films formed on silicon wafers were irradiated at different beam fluences using a 750-keV proton microbeam which reaches the half depth of the entire film thickness. The single mode propagation of the fabricated optical waveguide was checked by the 1.55-m light. The observation results showed that the single-mode propagation was detected only for the waveguide fabricated with the fluence of 100 nC/mm and that the propagated light intensity was higher than that of PMMA. The waveguide structure has been successfully fabricated in thin PDMS films by PBW.