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河村 拓馬; 野田 智之; 井戸村 泰宏
Supercomputing Frontiers and Innovations, 4(3), p.43 - 54, 2017/07
最新のメニーコア・プラットフォーム上で、In-Situ粒子ベースボリュームレンダリング(In-Situ PBVR)に基づくIn-Situデータ探索フレームワークのパフォーマンスを検証した。In-Situ PBVRはコストの高い順序計算を回避することができ、並列モンテカルロサンプリングによって、大規模なボリュームデータを小さな可視化用粒子データに変換する。この特徴により、大規模シミュレーションのボトルネックである、1ノードあたりのメモリ制限や、計算速度とノード間通信速度のパフォーマンスギャップを回避することができる。さらに、サイズの小さな粒子データをクライアントPCに転送することによる自由な視点位置のボリュームレンダリング、そして非同期のファイルベースの制御シーケンスによるバッチ処理実行時の可視化パラメータを変更という、In-Situデータ探索が可能になった。In-Situ PBVRは、8208個のIntel Xeon Phi7250(Knights Landing)プロセッサで構成されたOakforest-PACS上で、約10万コアまでの強スケーリング(問題サイズを固定し、CPU数を増加させて処理を加速させるスケーリング)と省メモリ特性を示した。
河村 拓馬; 野田 智之; 井戸村 泰宏
Proceedings of 2nd Workshop on In Situ Infrastructures for Enabling Extreme-scale Analysis and Visualization (ISAV 2016) (Internet), p.18 - 22, 2016/11
被引用回数:9 パーセンタイル:90.92視点拘束を受けない粒子データを用いて多変量ボリュームデータを可視化する粒子ベースボリュームレンダリング(PBVR)に基づく新しいIn-Situオンライン可視化フレームワークを開発した。我々が開発したオンラインアプローチは粒子データを使用した対話的な視点探索とシミュレーション実行時の多次元伝達関数の変更を可能とする。この実行時可視化は数千コアまでのストロングスケーリングを示し、計算時間も小さい。これらの特徴は大規模シミュレーションをモニタリングするための柔軟なIn-Situデータ探索を提供する。提案フレームワークをJUPITERコードによる圧力容器内部の燃料溶融シミュレーションに適用することにより、その有用性を示した。
仲井 悟; 青山 卓史; 伊藤 主税; 山本 雅也; 飯島 稔; 長沖 吉弘; 小林 淳子; 小野田 雄一; 大釜 和也; 上羽 智之; et al.
高速実験炉「常陽」臨界30周年記念報告会及び技術講演会, 154 Pages, 2008/06
「常陽」臨界30周年を機に、平成19年6月6日、約600人の参加を得て技術講演会, 記念報告会, 施設見学会等を開催した。技術講演会では、日仏米3か国の原子力開発の現状と今後の高速増殖炉開発における「常陽」への期待が表明された。また、記念報告会では、来賓からご祝辞をいただくとともに、ランドマーク賞授与式、神津カンナ氏の講演、地域との共生への取り組みに関する地元大洗町及び原子力機構の報告などがなされた。
河村 拓馬; 野田 智之; 井戸村 泰宏
no journal, ,
大規模化が進む原子力分野のシミュレーションにおいて、計算と同時・同環境により確実に可視化画像を生成するIn-Situ可視化の重要性が高まっている。しかしIn-Situ可視化では、バッチ処理投入前に視点位置や色・不透明度等の可視化パラメータを設定するため、可視化の失敗がしばしば発生する。そこで、画像の代わりに可視化用粒子データを生成することで、シミュレーション実行時における対話的な可視化パラメータの設定を可能にする、In-Situ可視化フレームワークを開発した。粒子データ生成の超並列処理はシミュレーションの領域分割モデルを変更することなく実行され、生成される粒子データは結果データに比べて十分に小さく圧縮される。デーモンプログラムは圧縮された粒子データをクライアントPCに転送するとともに、クライアントPCから受信した可視化パラメータを設定する。開発ツールを多相流体解析コードJUPITERによる溶融燃料デブリ移行挙動解析に適用し、シミュレーション性能を劣化させることなく対話的な可視化・解析を可能にした。
河村 拓馬; 野田 智之; 井戸村 泰宏
no journal, ,
粒子ベースボリュームレンダリングに基づくIn-Situ可視化システム(In-Situ PBVR)の性能移植性を検証した。このシステムでは、並列化されたIn-Situ処理によって、大規模なボリュームデータを、コストの高い可視化順序計算無しに、粒子による小さな可視化用データに変換する。この粒子データは、クライアントのユーザPC上で、自由な視点移動が可能なボリュームレンダリング画像としてレンダリングされる。これらの特徴により、ノード毎のメモリ制限や計算速度と通信速度の大きな性能ギャップといった、最新のメニコアプラットフォームにおける深刻なボトルネックを避けることができる。提案システムは8,208のIntel Xeon Phi7250 (Knights Landing)プロセッサを搭載したOakforest-PACSを使用して、5万スレッドまでの良好なストロングスケーリングを示す。このストロングスケーリング性能を阻害せずに対話的な遠隔In-Situデータ探索を可能とするために非同期のファイルベース制御シーケンスを設計した。