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柏木 啓次; 岡村 昌宏*; 田村 潤*; 金末 猛*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.509 - 511, 2008/00
直接プラズマ入射法は、高強度の重イオンビーム生成を目的とし、レーザーイオン源で生成するレーザーアブレーションプラズマからイオンを引き出すことなくそのプラズマが持っている初速のまま飛行させ、RFQ線形加速器入射部直前でビームを引き出してビーム入射を行う方法である。この方法の有効性は実証されているが、シミュレーションにより、ビームが引き出された後加速電極に到達するまでの間にビームが発散することによって、RFQ線形加速器のアクセプタンスと入射ビームとのマッチングが低下し、ビームロスを引き起こしていることがわかっている。本研究では、ビーム引き出しを加速器空洞内の加速電極先端部で行うことにより、ビームをプラズマから引き出した直後にRFQ線形加速器の四重極電場領域に入射し、ビームロスを低減することを目的としている。電流量・価数分布の測定データからスケーリングによってビーム引き出し位置での分布を求め、イオン引出シミュレーションコードIGUNによってRFQ線形加速器入射部のビーム位相空間分布を求めた結果、本方法を用いることにより加速器のアクセプタンス内により多くのビームを入射できることが明らかになり、ビームロスの原因となっていた低いマッチングが改善されることが示された。
榊原 和彦*; 岡村 昌宏*; Kondrashev, S.*; 服部 俊幸*; 柏木 啓次; 金末 猛*
Review of Scientific Instruments, 77(3), p.03B304_1 - 03B304_3, 2006/03
被引用回数:2 パーセンタイル:14.57(Instruments & Instrumentation)高強度多価イオンビームを加速する手法として、われわれはレーザーイオン源を用いた直接プラズマ入射法(DPIS)を開発した。この方法では、レーザーイオン源で生成されたイオンビームを低エネルギービーム輸送部(LEBT)を介さずに直接RFQ線形加速器に入射することによって、LEBTでのビーム損失を回避する。われわれは大強度ビーム加速用RFQ線形加速器を用いてDPISによって60mAの大強度ビーム加速を達成した。次の段階として、炭素よりも原子量が大きい、アルミニウム,鉄,タンタルを用いたDPIS用レーザーイオン源として用いる。本論文はこれらの元素を3Jのガラスレーザーを用いてイオン化し、その価数分布測定を行った結果を報告する。