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國分 陽子; 西澤 章光*; 鈴木 元孝*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 松原 章浩; 齋藤 龍郎; 石丸 恒存; 梅田 浩司; 花木 達美
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 294, p.43 - 45, 2013/01
被引用回数:4 パーセンタイル:33.02(Instruments & Instrumentation)日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、1997年に加速器質量分析装置JAEA-AMS-TONOを導入した。1998年以来、炭素同位体比のルーチン的な測定を行っている。近年の測定数は年間約800試料であり、おもに高レベル放射性廃棄物の地層処分の長期安定性研究に関連した地質構造や水理地質学の研究に利用している。また原子力機構の施設供用制度のもと、本装置は大学や他の研究機関の研究者にも利用されている。また、堆積速度や岩石の露出年代の推定など地球年代学研究を行うため、Be-AMSの開発も行っている。Be測定時の妨害となるBの効果的な除去を期待し、以前より大きなガス吸収セルを有するMadenらにより報告されたガスカウンター検出器に変更した。装置の測定パラメーターの最適化を行い、標準試料を用いた試験測定を行った。測定したBe/Be比は、保証値とほとんど一致し、われわれの装置がBe-AMSの利用に十分な能力を有することを確認した。
石丸 恒存; 國分 陽子; 松原 章浩; 花木 達美; 安江 健一; 西澤 章光*; 鈴木 元孝*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*
第13回AMSシンポジウム報告書, p.11 - 14, 2011/01
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分にかかわる基盤研究の一環として、原子力機構内で行われる地層や地下水などを対象とした地球科学的研究を行うために、JAEA-AMS-TONOによる放射性炭素(C)の測定を行っている。この他、施設供用利用制度により外部機関の研究にも利用されている。また、近年ではベリリウム-10(Be)の測定技術開発にも取り組んでいる。本発表ではCルーチン測定及びBe測定技術の整備に関する平成22年度の運転状況及び利用研究について報告する。
國分 陽子; 西澤 章光*; 鈴木 元孝*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 松原 章浩; 石丸 恒存
第23回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.45 - 48, 2010/11
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターに設置されているタンデム型加速器質量分析計JAEA-AMS-TONOの平成21年度の運転状況及び装置の改善点について報告する。平成21年度の実績として846件の測定を行った。このうち、施設供用利用による外部研究による使用は251試料であった。また、平成9年3月に導入以降、運転時間のべ11466時間、平成21年度は1287時間であった。測定精度の向上を目指し、イオン電流の安定化を図るため、イオン源のセシウム蒸気輸送系の温度制御,ターミナル部のストリッパーガス圧の安定化,ビームラインのアライメントを行った。また、ビームラインのアライメント後、入射側電磁石の前の四重極レンズで放電が起こり、電磁石のテスラメータが故障したため、修理を行った。
松原 章浩; 西澤 章光*; 鈴木 元孝*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 國分 陽子; 石丸 恒存
第23回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.53 - 56, 2010/11
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターにおけるタンデム型加速器質量分析計JAEA-AMS-TONOに関する平成21年度の改善点について報告する。報告内容は、主として(1)イオン源のセシウム蒸気輸送系の温度制御,(2)ターミナル部のストリッパーガス圧の安定化である。イオン源のセシウム蒸気輸送系の温度制御については、セシウム輸送管を独立して加熱するシステムを新規に導入し輸送管の温度制御を行った。また、ターミナル部のストリッパーガス圧の安定化については、ストリッパーガスのニードルバルブに断熱材を取り付けたところ、効果が見られた。
國分 陽子; 石丸 恒存; 西澤 章光*; 鈴木 元孝*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 北沢 俊幸*
第12回AMSシンポジウム報告集, p.5 - 8, 2010/05
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターに設置されているタンデム型加速器質量分析計JAEA-AMS-TONOの平成21年度の運転及び測定状況について報告する。導入から平成21年度までの炭素同位体比の測定時間はのべ11466時間となった。ここ数年、大きな装置の故障はなく、測定時間は順調に増加している。平成21年度は、847試料の測定を行い、さらにイオンビームの安定化に注目した装置改善も行った。装置改善では、イオンの荷電変換効率にかかわるストリップガス圧の制御及びビームラインのアライメントを行い、測定精度を向上させることができた。前処理法に関しては、微量炭素試料の試料調整法等について検討した。また、泥炭層の年代推定に適した試料の検討を行ったので、その結果も報告する。
國分 陽子; 鈴木 元孝; 石丸 恒存; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*
JAEA-Conf 2010-001, p.84 - 87, 2010/03
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、タンデム型加速器質量分析計JAEA-AMS-TONOを導入し、これまでおもに放射性炭素Cの測定を行い、地層や地下水などの地球科学にかかわる各種試料の年代決定等に貢献してきた。また、平成18年度より施設共用利用が開始され、外部機関からの試料の受け入れも実施している。本発表では近年のC測定及び施設共用利用の現状について報告する。C測定のための過去3年間の運転実績は、年間おおよそ1000時間程度であり、測定試料数は800試料を超える。このうち平成20年度は測定試料数の14%が施設共用利用制度を使用したものであった。平成18年21年の施設共用利用による採択数は36課題であり、おもに大学及び研究機関が利用している。
國分 陽子; 鈴木 元孝; 石丸 恒存; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*
第22回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.42 - 45, 2010/02
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、平成9年に天然試料の同位体分析を目的としてタンデム型加速器質量分析計JAEA-AMS-TONO(NEC製15SDH-2ペレトロン)を導入した。おもに放射性炭素の測定を行い、堆積物や地下水などの地球科学にかかわる各種試料の年代決定等に貢献してきた。平成18年度より施設共用が開始され、外部機関からの試料の受け入れも実施している。本発表では平成20年度の運転状況及び装置の改善点について報告する。平成20年度の実績として879件の測定を行い、ビーム発生時間は1102時間であった。イオンビームの安定化を図るため、入射側ビームラインのアライメントを再度行い、イオン源オーブン温度制御,ホイール回転軸及びコロナプローブの改善等を行った。
鈴木 元孝; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 齋藤 龍郎; 笹尾 英嗣
JAEA-Conf 2008-005, p.34 - 37, 2008/03
JAEA-AMS-TONOの2006年のタンデム研究会以降の測定の運転状況及び故障事例とその対応を報告する。
稲垣 照美*; 羽鳥 雅一*; 鈴木 智博*; 椎名 保顕
Journal of Visualization, 9(2), p.145 - 160, 2006/00
被引用回数:10 パーセンタイル:46.59(Computer Science, Interdisciplinary Applications)自由界面における伝熱現象を、従来の熱電対等のセンサーを用いて計測する手法は、界面における流れや界面形状を変えてしまう等伝熱現象そのものに攪乱を及ぼすため適用が困難である。そこで、非接触で温度計測を行うことができる赤外線サーモグラフィーを自由表面を有するベナール対流の気液界面における温度計測に適用し、その計測可能性について調べた。実験では、シリコン油を用い、矩形容器の液相深さ,アスペクト比,液の粘性を変えることによりベナール対流と表面温度分布等の関係を調べ、k-モデルを含む数値解析結果と比較した。その結果、表面温度分布から求められる対流パターンは数値解析結果とよく一致すること、実験から得られた熱伝達率は数値解析及び従来の結果とよく一致することを示し、赤外線サーモグラフィーの気液界面の伝熱現象の計測における有用性を示した。
稲垣 照美*; 羽鳥 雅一*; 鈴木 智博*; 椎名 保顕
Proceedings of International Conference on Advanced Optical Diagnostics in Fluids, Solids and Combustion (VSJ-SPIE '04) (CD-ROM), 9 Pages, 2004/12
赤外線サーモグラフィーは2次元表面の温度分布を非接触で計測することができるため、高温領域やセンサーの設置が困難な領域における温度計測に適している。本研究では特に表面に波うちが生じる気液界面に適用し、自由表面を有する矩形容器内でベナール対流が生じている場合の温度を計測することにより従来計測が困難であった気液界面の熱伝達率を測定した。また、乱流モデルによる数値解析を行い、層流から乱流に遷移する自由表面ベナールセルの遷移過程を実験と解析で比較した。その結果、波うちを生じている気液界面の平均熱伝達率とレイリー数の関係式を求めることができた。また、局所熱伝達率はベナールセルのパターンにより変化するが、それは解析により比較的良好に実験を模擬することができるため、解析により評価することが可能であることが示された。これらから、赤外線サーモグラフィーを時間的な変動,変形のある表面温度の測定に適用することの有効性が示された。
鈴木 元孝; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 齋藤 龍郎; 笹尾 英嗣
no journal, ,
本講演ではJAEA-AMS-TONOの昨年のタンデム研究会以降の測定の運転状況及び故障事例とその対応を報告する。
鈴木 元孝; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 齋藤 龍郎; 石丸 恒存
no journal, ,
東濃地科学センターでは、平成9年3月に岩石や地下水など天然試料の同位体分析を目的としてタンデム型加速器質量分析計(NEC製15SDH-2ペレトロン)を導入した。平成19年7月のタンデム研究会以降の装置の現状と、測定精度を向上するために行った改善を報告する。
齋藤 龍郎; 鈴木 元孝; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 石丸 恒存
no journal, ,
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、平成9年3月に岩石や地下水など天然試料の同位体分析を目的としてタンデム型加速器質量分析計JAEA-AMS-TONO(NEC製15SDH-2ペレトロン最大電圧: 5.0MV, 最大電流: 1A)を導入した。その後、C年代測定法における測定精度の改善を目指した装置メンテナンスと、IAEA-C1試料におけるバックグラウンドの改善を目指した前処理工程の見直しを行ってきた。近年の運転状況とともに、測定精度改善の成果について報告する。
鈴木 元孝; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 西澤 章光*; 齋藤 龍郎; 石丸 恒存
no journal, ,
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、平成9年3月に岩石や地下水などの天然試料の同位体分析を目的としてタンデム型加速器質量分析計(NEC製15SDH-2ペレトロン)を導入し、それに伴う設備として炭素試料をグラファイト化するため真空ラインを3系統設置した。平成9年8月から測定と並行して炭素試料によるグラファイト化のルーチン作業を行ってきた。しかし、導入から10年が経過した現在、真空ラインの各部に汚れが蓄積し、測定精度に大きく影響を及ぼしていることが判明した。特に炭素年代測定の分解能を評価するための指標として前処理過程で混入する現代炭素量を知るためにIAEA-C1をバックグラウンドとして測定しているが、バックグラウンドの値が大きいと分解能が低下し、測定精度に悪影響を及ぼすことになる。最近はIAEA-C1のバックグラウンド値の現代炭素量比であるpMCが0.25を超えていたので、これを低減するために真空ライン及び周辺装置の改善を行った。
鈴木 元孝; 國分 陽子; 石丸 恒存; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*
no journal, ,
JAEA-AMS-TONOでは、ルーチン測定を行っている放射性炭素の年代測定の精度向上を目的として、改善を行った。加速器本体では、測定に必要な加速電圧を4.5MVに維持するため、加速電圧の安定化とコロナプローブ針の長寿命化に取り組んだ。イオン源装置では、ホイールを回転させる主軸の微量変動を抑えるため主軸の交換を行った。また、イオン電流の安定化のため、セシウムオーブン温度を一定に保持できるよう温度調整器の設置を行った。今回、これらの装置改善の最近の成果について報告する。
國分 陽子; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 鈴木 元孝; 石丸 恒存
no journal, ,
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターではタンデム型加速器質量分析装置を用いて地球科学分野の研究などを行う内部及び外部研究室から受け入れた試料中のC年代測定を行っている。現在、グラファイト量として1mgの試料が必要であるが、近年さらに少量の試料を対象とした測定要求が増えている。そのため、本研究では、極微量の試料での測定に対応できるよう、装置の改良及び試料調製方法の検討を行ったので報告する。装置の改良では、イオンビームの安定性に影響を与えているイオン源セシウムオーブンの温度制御システムの改良を行った。また、生試料から前処理により生成する二酸化炭素量が少ない場合、また既にグラファイトに調製された試料が少ない場合の2通りの試料調製方法等について検討した。
鈴木 元孝; 國分 陽子; 石丸 恒存; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*
no journal, ,
地質環境の長期安定性に関する研究では地震・断層活動,火山・地熱活動,隆起・侵食/気候・海水準変動の研究を行っている。これらの研究では、過去の地質学的なイベントの発生する時代を特定するための把握する編年技術が必要となる。東濃地科学センターでは、平成9年3月にタンデム型加速器質量分析計を導入し、放射性炭素年代測定技術の開発に取り組んできた。本研究では、放射性炭素測定のさらなる精度の向上を目指し、前処理法及び装置の改善を行った。前処理ではバックグラウンドを低減させるため、ガラスラインの洗浄及び器具の交換を行い、良好に低減させることができた。また測定装置では加速電圧制御用コロナプローブ針の長寿命化を目的としてプローブ針の形状を検討しストレート型のタングステン線を採用することにより長期的な使用が可能になった。さらにイオン源では回転主軸の交換を行い、ホイールの充填位置による位置依存性を改善できた。またセシウムオーブンの温度の変動を一定にするため自動温度制御システムを開発し装備させたところ、温度制御が可能になり、安定したイオンビームを得ることができた。これらの装置等の改善により測定精度を向上させることができた。
國分 陽子; 西澤 章光*; 鈴木 元孝*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 松原 章浩; 石丸 恒存
no journal, ,
加速器質量分析装置により炭素同位体比を精度よく測定するためには、イオンビームの安定化が必要である。本研究では、ビームの安定化を目指して以下の3つの改善による効果について検討した。(1)イオン源セシウム蒸気輸送系の温度制御,(2)加速器ターミナル部のストリッパーガス圧の安定化,(3)検出器側ビームラインのアライメント。イオン源セシウム蒸気輸送系の温度制御では、これまでイオン源輸送管で蒸発したセシウムが凝集していたが、輸送管にヒーターを追加することにより輸送管での付着を防ぐことができた。また、加速器ターミナル部のストリッパーガス圧の安定化では、ストリッパーガス圧が周辺温度の影響を受けることから、ストリッパーガス流量調整弁を保温し、ガス圧の変動を抑制した。検出器側ビームラインのアライメントでは、検出器側ビームラインの各部を数mmずつ上昇させることによりゆがみを解消した。これらの改善により測定中のイオンビームの安定性を向上させることができた。