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鈴木 翔太郎*; 天野 洋典*; 榎本 昌宏*; 松本 陽*; 守岡 良晃*; 佐久間 一幸; 鶴田 忠彦; 帰山 秀樹*; 三浦 輝*; 津旨 大輔*; et al.
Science of the Total Environment, 831, p.154670_1 - 154670_15, 2022/07
被引用回数:2 パーセンタイル:32.35(Environmental Sciences)The monthly monitoring data (total 3647 samples) between May. 2011 and Mar. 2020 were analyzed to describe temporal variability of Cs concentration in coastal sediments off Fukushima. Cs concentration of sediment had decreasing trend, but non-linear model fitting suggested that this decreasing trend showed slower. Additionally, Cs concentration were up to 4.08 times greater in shallow sampling sites (7, 10, 20 m depth) following heavy rainfall events (before five months vs. after five months), such as typhoons. These were consistent with increasing particulate Cs (P-Cs) fluxes from river and increasing dissolved Cs (D-Cs) concentration in seawater. Finally, the numerical experiment was conducted and revealed that riverine Cs input could preserve Cs concentration in coastal sediment. These results indicate that riverine Cs input via heavy rainfall events is one of the main factors for preserving Cs concentration in coastal sediment off Fukushima.
Li, Y.; 勝又 源七郎*; 眞崎 浩一; 林 翔太郎*; 板橋 遊*; 永井 政貴*; 鈴木 雅秀*; 関東 康祐*
Journal of Pressure Vessel Technology, 143(4), p.041501_1 - 041501_8, 2021/08
被引用回数:2 パーセンタイル:21.67(Engineering, Mechanical)It has been recognized that probabilistic fracture mechanics (PFM) is a promising methodology in structural integrity assessments of pressure boundary components of nuclear power plants, because it can rationally represent the influencing parameters in their inherent probabilistic distributions without over conservativeness. A PFM analysis code PASCAL has been developed by the Japan Atomic Energy Agency to evaluate the through-wall cracking frequencies of domestic reactor pressure vessels (RPVs) considering neutron irradiation embrittlement and pressurized thermal shock (PTS) transients. In this study, as a part of the verification activities, a working group was established with seven organizations from industry, universities and institutes. Through one year activities, the applicability of PASCAL for structural integrity assessments of domestic RPVs was confirmed with great confidence. This paper presents the details of the verification activities of the working group.
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.
Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03
被引用回数:30 パーセンタイル:96.87(Astronomy & Astrophysics)2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。
横塚 佑太; 砂押 瑞穂*; 藤倉 敏貴; 鈴木 翔太; 村口 佳典; 半田 雄一; 三村 竜二; 照沼 章弘
JAEA-Technology 2020-017, 56 Pages, 2021/01
再処理特別研究棟(JRTF)では、廃止措置の一環として、1996年度より設備・機器等の解体を実施している。2007年度から、湿式再処理試験で発生した廃液を貯蔵していた廃液長期貯蔵施設において、地下1階LV-1室に設置された廃液貯槽LV-1を原位置解体工法により解体撤去した。本報告書はその解体撤去のための準備作業についてまとめたものである。これらの作業における作業工数,放射線管理,廃棄物に関するデータを収集するとともに、作業効率等の分析を行った。
乙坂 重嘉*; 神林 翔太*; 福田 美保*; 鶴田 忠彦; 御園生 敏治; 鈴木 崇史; 青野 辰雄*
Environmental Science & Technology, 54(21), p.13778 - 13785, 2020/11
被引用回数:12 パーセンタイル:55.09(Engineering, Environmental)2015年から2018年にかけて、福島周辺の沿岸域から採取した海水,海底堆積物,間隙水中のCs濃度を調査し、福島第一原子力発電所事故によって海底に沈着した放射性セシウムの海水中への放出の効果を評価した。間隙水中のCs濃度は33から1934mBq Lで、海底直上水(海底から約30cmまでの間の海水)の10から40倍であった。多くの観測点で、海底直上水と間隙水との間にはCs濃度に正の相関がみられた。間隙水と堆積物間の見かけの分配係数は、0.9-1410 L kgであり、採取年による差は見られなかった。これらの結果は、間隙水と堆積物間でのCsの平衡が比較的短期間で成立された後、間隙水中のCsが海底上に徐々に拡散することが示唆された。これらの観測結果に基づく海底付近でのCsの収支計算から、堆積物中のCsの約6%が一年間に脱離・拡散すると推定された。
Li, Y.; 勝又 源七郎*; 眞崎 浩一*; 林 翔太郎*; 板橋 遊*; 永井 政貴*; 鈴木 雅秀*; 関東 康祐*
Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 10 Pages, 2017/07
原子力機構では確率論的破壊力学解析コードPASCALを開発している。本研究では、産業界、大学及び研究所で構成するワーキンググループを設置し、解析コードの確率変数、解析機能及び解析フローに関する検証を実施した。一年の活動を通じて、PASCALの信頼性が確認された。
Li, Y.; 林 翔太郎*; 板橋 遊*; 永井 政貴*; 関東 康祐*; 鈴木 雅秀*; 眞崎 浩一*
JAEA-Review 2017-005, 80 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構では、原子炉圧力容器(RPV)の構造健全性評価手法の高度化を目的に、中性子照射脆化を考慮して、加圧熱衝撃等の過渡事象が発生した場合のRPVの破損確率や破損頻度を評価する確率論的破壊力学解析コードPASCALを開発し、最新知見に基づきその機能の高度化を進めてきた。RPVの構造健全性評価において確率論的手法の活用が期待される中で、RPVの健全性評価に係る取組みを促進するためには、PASCALの確率変数、評価機能、評価モデル等を含めた機能検証を行い、その検証過程を整理するとともに、検証結果を取りまとめておくことが必要不可欠である。こうした背景を踏まえ、開発機関以外の当該分野に関する専門家の下で、PASCALの確率論的破壊力学ソルバーであるPASCAL3をソースコードレベルで機能検証することにより、本コードの信頼性を向上させることを目的として、PASCAL信頼性向上WGを設立した。一年の活動を通じて、PASCAL3が十分な信頼性を有することが確認された。本報は、PASCAL信頼性向上WGの平成27年度における活動内容及び活動結果についてまとめたものである。
鈴木 浩之*; 小泉 安郎*; 岡嵜 翔太郎*; 伊藤 啓; 大島 宏之
no journal, ,
比較的単純な体系におけるガス巻込み現象の発生挙動について観察し、メカニズムについて考察するとともに、ガス巻込み発生時の巻込み気相流量を計測した。
鈴木 翔太*; 金子 暁子*; 阿部 豊*; 鈴木 政浩; 瀬川 智臣; 藤井 寛一
no journal, ,
核燃料サイクルの脱硝転換工程で行われる電磁波(マイクロ波)加熱時の沸騰挙動を解明するために、容器,溶液,加熱の特性が沸騰挙動に及ぼす影響を評価した。溶液の沸騰や流動挙動を高速度カメラにより撮影し、液面を放射温度計、容器表面の温度をサーモグラフィによりそれぞれ計測した。液面の温度は103.2Cを示しており、液体は過熱状態となっていた。また、突沸発生付近の時点での容器表面のサーモグラフィの温度補正値は105.8Cを示した。容器表面よりも溶液内部の温度は高いことが予想され、溶液の中心付近にマイクロ波加熱のエネルギーが集中し、過熱状態となった結果、単一気泡が発生し、突沸に至ったと考えられる。
田久保 翔太*; 安居院 あかね; Liu, X.*; 鈴木 宏輔*; 櫻井 浩*
no journal, ,
本研究では、角型比の高いTbCoアモルファス垂直磁化膜について磁気コンプトン散乱の印加磁場依存性の測定を行った。これによりスピン選択磁気ヒステリシス曲線、軌道選択磁気ヒステリシス曲線、元素選択磁気ヒステリシス曲線を得た。角型比がほぼ1であるTbCoアモルファス垂直磁化膜は、スピン・軌道・元素別の磁場依存性を反映した複雑な前駆現象を経て、磁化反転することがわかったので報告する。
朝岡 秀人; 魚住 雄輝; 鈴木 翔太*; 山口 憲司
no journal, ,
表面に存在するストレスは成長原子の拡散、吸着過程などのカイネティクスを変化させるため、表面ストレスの解明・制御がナノ構造創製のために有力な手段となる。我々はSi(111)77再構成構造に内在するストレスを実験的に捉えるため、Ge/Si(111)ヘテロ成長過程のストレス変化の観測に加え、水素終端表面と、清浄再構成表面とのストレス差から、最表面の再構成構造に起因するストレスを実験的に捉えることに成功した。
安居院 あかね; 櫻井 浩*; 田久保 翔太*; 鈴木 宏輔*; Liu, X.*
no journal, ,
RFスパッタリング法でアルミ箔の上にTi(30nm)/TbCo(200nm)を10層成膜したものを、TbCo膜試料について高輝度放射光を利用した磁気コンプトン散乱測定を行い、印加磁場依存性からスピン選択磁化測定した。全磁化測定とを組み合わせることで、全磁化曲線をスピン成分の磁化曲線(SSMH)、軌道成分の磁化曲線(OSMH)に分ける手法、さらにモデルフィッティングを利用して、スピン成分を構成元素別にした磁化曲線(ESMH)を得、ミクロスコピックな磁化曲線を測定したので報告する。
安居院 あかね; 櫻井 浩*; 鈴木 宏輔*; 田久保 翔太*; Liu, X.*
no journal, ,
本研究では遷移金属-希土類、TbCo膜について磁気コンプトン散乱を用いてミクロスコピックな磁化過程を測定した。スピン選択磁化曲線(SSMH)の向きは全磁化の向きに一致し、軌道選択磁化曲線(OSMH)はそれらと逆を向くこと、保磁力はどれも一致することが分かった。また、スピン成分と軌道成分の比は、ほぼ一定なことが分かった。
安居院 あかね; 櫻井 浩*; 鈴木 宏輔*; 田久保 翔太*; Liu, X.*
no journal, ,
本研究では遷移金属-希土類、TbCo膜について磁気コンプトン散乱を用いてミクロスコピックな磁化過程を測定した。スピン選択磁化曲線(SSMH)の向きは全磁化の向きに一致し、軌道選択磁化曲線(OSMH)はそれらと逆を向くこと、保磁力はどれも一致することが分かった。また、スピン成分と軌道成分の比は、ほぼ一定なことが分かった。
鈴木 翔太; 朝岡 秀人; 魚住 雄輝; 山口 憲司
no journal, ,
Si(110)表面はSi(100)表面と比べ約2.5倍高いキャリア移動度を有しており、Si(100)表面に替わる次世代半導体デバイスの基板材料として注目されている。一方で、理想的なSi(110)表面における構造および反応に関する知見は乏しいのが現状である。規定された理想表面での電子状態や物性化学を解析するためには、ウエハ表面全体にわたって原子レベルで汚染が無く、平坦である必要がある。本研究では、この表面制御技術の確立に向け、822mmサイズSi(110)基板を用いて、標準的な湿式洗浄法を基本とした2つの清浄化過程の評価、及び、清浄化後の表面状態の評価を行った。実験内容として、化学処理による水素終端処理、酸化膜作製処理を行ったSi(110)基板をそれぞれ用意し、基板を超高真空チャンバーに入れ、加熱を試みた。基板の加熱後、LEED(低速電子線回折法)による表面構造解析、およびAES(オージェ電子分光法)による表面元素分析を実施した。実施後のLEED像の結果から、ともにSi(110)再構成表面特有の162構造を示す回折点が現れており、水素脱離、及び酸化膜除去により、清浄表面が得られることが解明された。しかし、今回用いた2つの清浄化手法実施後の表面原子のテラス・ステップ構造については不明な部分が多い。そのため、各手法後のSi(110)表面のモルフォロジー解明に向けてSTMを用いた構造研究が必要である。
鈴木 翔太; 朝岡 秀人; 魚住 雄輝; 山口 憲司
no journal, ,
様々な物性測定を可能とする大面積Si(110)基板の適切な清浄化手法を確立するため、化学処理による水素終端処理、酸化膜作製処理を施した822mmサイズSi(110)基板の加熱を行い、清浄化手法適用後の表面比較を試みた。表面LEED像を比較した結果、酸化膜作製処理基板から得た表面は水素終端処理基板から得た表面よりも、清浄表面特有の162構造を示す回折点が鮮明に現れており、また、広範囲で構造を確認することができた。以上から、大面積Si(110)基板の清浄化手法として、酸化膜作製基板の加熱酸化膜除去による手法が適切であることが分かった。
鈴木 翔太; 朝岡 秀人; 魚住 雄輝; 近藤 啓悦; 山口 憲司
no journal, ,
Si(110)再構成構造形成に深く関与する表面ストレス(表面エネルギー)の実測には、数mmサイズ表面全体にわたり、清浄、かつ表面ステップ構造が制御された理想表面が必要である。本研究では、822mmSi(110)基板を用いた表面清浄化手法を確立するため、水素終端処理基板、酸化処理基板の保護層除去後の表面構造を比較した。表面LEED像を比較した結果、162再構成構造を示す回折点の鮮明度、及び、162構造形成範囲の広さから、大面積Si(110)表面清浄化手法として酸化膜除去による手法が有効であることが分かった。現在は2つの清浄化手法適用後のSi(110)表面のモルフォロジーについてSTMによる解析を実施中である。
矢野 雅大; 鈴木 翔太; 魚住 雄輝; 朝岡 秀人
no journal, ,
We have observed roughness and cleanness of Si(110) cleaned by two types of wet etching and low temperature annealing by means of low energy electron diffraction (LEED), scanning tunneling microscope (STM) and auger electron spectroscopy (AES). We have succeeded to obtain clean and large 16 2 surface by wet etching and low temperature annealing.
鈴木 翔太; 矢野 雅大; 魚住 雄輝; 朝岡 秀人; 山口 憲司*
no journal, ,
Si(110)表面は、162ダブルドメイン構造と呼ばれる再構成構造を形成する。近年、外部電場による表面原子拡散(エレクトロマイグレーション)によりSi(110)162ダブルドメイン構造を単一方向に制御したSi(110)162シングルドメイン構造の作製が報告されたが、その詳細な形成機構は未解明である。本研究では通電加熱によるSi(110)162ダブルドメイン構造の作製と加熱による熱歪みの導入を実施し、LEED(低速電子線回折)による表面構造の観察から、Si(110)162シングルドメイン構造、およびダブルドメイン構造の形成条件と表面の歪みとの関係について調べた。その結果、Si(110)表面に一定量の熱歪みを導入することで、表面の最安定構造がダブルドメイン構造からシングルドメイン構造に変化することを見出した。
矢野 雅大; 鈴木 翔太; 魚住 雄輝; 朝岡 秀人
no journal, ,
Si(110)は工業、学術研究両面で利用価値が高く、その応用の際には表面の清浄化が求められる。Si表面の清浄化には複数の手法が存在するが、欠陥やステップバンチング等の形成が少ないとの利点から、Si(110)の清浄化には大気中での化学処理による不純物除去と表面保護層の形成を行い、真空中で保護層を加熱脱離させる手法が有効である。保護層には一般的に塩酸によって形成される酸化膜が用いられるが、Si(110)上における酸化膜脱離での微視的構造変化は研究報告が非常に少なく、特に化学処理で形成された酸化膜の脱離についての報告は他面方位でもほとんど存在しない。本研究ではSi(110)上に塩酸で作製した酸化膜の脱離過程での微視的構造変化を走査型トンネル顕微鏡(STM)を用いて計測した。講演では脱離の経過時間ごとの表面構造を示し、効率的に清浄かつ平坦な表面を形成する条件について述べる。