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萩原 幸; 曽原 正善*; 荒木 邦夫; 鍵谷 勤*
J.Appl.Polym.Sci., 25, p.1541 - 1547, 1980/00
被引用回数:4 パーセンタイル:31.8(Polymer Science)化学法により橋かけ処理したポリエチレン被覆層のうえに難燃化樹脂のジャケット層をもうけて電線全体を難燃化した。このジャケット層を線により橋かけ処理したところ、ゲル分率が大きくなるにしたがい難燃性も向上し、60%近傍で極大となった。しかし、ジャケット層に十分な耐熱性を与えるに必要なゲル分率70%以上の領域では、難燃性は著しく低いものとなった。一方、電子線により橋かけ処理した場合には、電子線の入射エネルギーにより難燃性に対する効果が変化した。これはエネルギーの違いによりDepth-Doseが異るため、ジャケット層内での橋かけ結合の分布が変化したためと推論された。このことを立証するため、ジャケット層を2層に分け、ポリエチレンに接した内層のゲル分率を外層のそれよりも大きくなるように橋かけ処理したところ、平均ゲル分率70%以上としても優れた難燃性が保持されることが確かめられた。なお、これと逆の構造の場合は、十分な難燃性は得られなかった。
萩原 幸; 曽原 正善*; 鍵谷 司*; 荒木 邦夫; 鍵谷 勤*
JAERI-M 6805, 39 Pages, 1976/11
ジプロパルギルマレート(DPM)を必須成分とする放射線橋かけ耐熱化用新規橋かけ促進剤を開発し、これを使用し、スキ-滑走面用ポリエチレンシートおよび、難燃電線の放射線橋かけ耐熱化法を検討した。スキ-シ-ト(Hyzex 500H)の橋かけでは、ゲル分率として、30~40%の橋かけで良好な耐熱性が付与される事、橋かけ促進剤としてDPMとヘキサメチレンジアクリレ-ト(HMA)との混合物(DPM/HMA=1/2重量比)を用いると、所要線量は0.5~2.5M radで良い事、更に接着性の改善が見らる事などが明かになった。一方、難燃電線の耐熱化に関する研究では、難燃性被覆部分を2層に分け、内層の橋かけ度を高くし、外層のそれを低くする不均一な橋かけ処理を行うと、電線の耐熱性と難燃性が著しく改善される事が明かとなった。また、高温におけるカットスルー耐電圧性の改善には、ジアリルフタレ-トの添加が有効である事を見出した。
萩原 幸; 田川 徹*; 雨宮 英夫*; 荒木 邦夫; 篠原 功*; 鍵谷 勤*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 14(9), p.2167 - 2172, 1976/09
線を照射して得られるポリテトラフルオルエチレンの側鎖切断(I)あるいは主鎖切断(II)型過酸化ラジカルの熱分解反応を、紫外線分解の場合と比較しつつ検討した。特に副生するCO,CO,CFO等の含酸素気体成分を質量分析法により追跡した。(I),(II)ともに熱分解ではCOの生成が最大であった。一方、紫外線分解では、(I)の場合にCOが最大であった。さらに、過酸化ラジカルの酸素をOとした場合、生成するCOは主として、COOであること、COはCOであることがわかった。以上の結果、および、微量のHOが反応系に残存している事実を考慮して、過酸化ラジカルが主鎖のC-C結合に挿入する過程からなる新しい分解反応機構を提示した。
萩原 幸; 鍵谷 司*; 荒木 邦夫; 鍵谷 勤*
J.Macromol.Sci.,Part A, 10(5), p.781 - 793, 1976/05
メタクリル酸メチル(MMA)、メタクリル酸(MAA)、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEMA)、アクリル酸メチル(MA)およびアクリル酸(AA)の線橋かけ重合反応を行なった。初期における重合速度に対してアセチレン添加の影響は認められない。AAとHEMAの速度は他のものより著しく大きい。アセチレン無添加で完全に重合したPMA、PAA、およびPHEMAのゲル分率は100%であり、PMMAおよびPMAAではほぼ零である。アセチレンの添加により、PMMAのそれは100%になるが、PMAAではでは零である。この結果に基づき、アセチレンによる橋かけ濃度を求めた。アセチレンの添加により、PMAとPHEMAの橋かけ反応機構を考察した。一方、100%ゲル分率をもつポリマーの体積膨潤比(Sv)を測定し、これにより橋かけ濃度は2倍に、PMMAとPAAでは100倍以上に増大した。なお、Svは、ポリマー密度(Pp)、溶媒密度(Ps)および重量膨潤比(Sw)の関数として次式で表されることを明らかにした。Sv=(Pp/Ps)Sw+(1-Pp/Ps)
萩原 幸; 田川 徹*; 土田 英俊*; 篠原 功*; 鍵谷 勤*
高分子論文集, 31(5), p.336 - 340, 1974/05
ポリテトラフルオルエチレン(PTFE)に線を照射すると、その引張り強度および伸びは線量とともに急激に低下する。この強度低下は空気中照射もしくは照射後の加熱によって一層顕著となる。さらに、この崩壊反応は高温で、とくに、ハロゲン置換メタンを共存させると効果的に起ることを見いだした。生成気体の分析から、空気中における崩壊反応はCOおよびCOの発生をともなっており。一方、CClを添加した場合にはCFClおよびCFClが生成し、CHClを添加するとCFCl,CHFCl,CFCl,CHFCl,CHClなどが生成することがわかった。以上の結果に基づきハロゲン置換メタンによる崩壊促進機構をラジカル連鎖反応によって説明した。
細井 文雄; 三井 光; 後川 正裕*; 鍵谷 勤*
高分子論文集, 31(2), p.94 - 99, 1974/02
分子量1500~114000の各種ポリエチレンに、真空中30Cで線を照射した場合の水素およびトランスビニレン基(t-V)の生成、ならびに末端ビニル基(Vi)およびビニリデン基(Vd)の消失について、つぎの速度式を得た。(mol/g-PE・hr)R=d[H]/dt=1.0310MnIR-V=d[t-V]/dt=1.0110MnIRvi=-d[Vi]/dt=2.5810Mn.I[Vi]Rvd=-d[vd]/dt=6.5710Mn.I[Vd]照射によるメチル基含量の変化は認められなかった。以上の結果に基づいて、水素およびt-vの生成、ならびにViおよびVdの消失反応の機構について検討した結果、ViおよびVdは、主鎖切断反応によって生成する主鎖高分子ラジカルが関与する反応によって消失すると考えることができる。
三井 光; 細井 文雄; 鍵谷 勤*
Polym.J., 6(1), p.20 - 26, 1974/01
被引用回数:14ポリエチレンの橋かけ反応を、絶対圧力3kg/cmのアセチレンの存在下、1.110rad/hrの線量率の線を用いて、温度30~200Cの範囲で行った。ゲル分率は、温度の上昇とともに増加し、105C付近で最高値に達し、その後著しく減少して150C以上でほぼ一定値になる。ポリエチレンの融点以下の温度では、ゲルの生成量は真空中照射の場合と比較して、アセチレンの存在下では著しく大きい。ポリエチレンの重量は、線量の増加とともにほぼ直線的に増加し、その増加の割合は、150および200Cで低下する。アセチレンの存在における特徴的な構造変化は末端ビニル基の生成であり、その生成量は線量とともにほぼ直線的に増加し、生成速度は温度とともに増加する。アセチレンの存在において照射した場合の水素およびトランスビニレン基の生成量は、真空中照射の場合とほぼ一致する。以上の結果に基づいて、本橋かけ反応におけるアセチレンの作用機構について考察する。
萩原 幸; 田川 徹*; 土田 英俊*; 篠原 功*; 鍵谷 勤*
Journal of Polymer Science; Polymer Letters Edition, 11(10), p.613 - 617, 1973/10
ポリエチレンの線橋かけ反応を0.2mmのフィルムに成型した試料を用いて、真空中、アセチレン、C~Cの高級誘導体、またはそれらとテトラフルオロエチレン(TFE)の混合物の存在下で行なった。その結果、橋かけ反応はアセチレン-TFE、アセチレン、トリフルオロメチルアセチレン、パーフルオロブチン-2-TFE、パーフルオロブチン-2,メチルアセチレン、ブチン-1-TFE、ブチン-1、ペンチン-1-TFE、ペンチン-1、ペンチン-2-TFE、ペンチン-2を添加すると逆に抑制される(G(橋かけ)=0.58~0.12)。されに、これに対して連鎖的橋かけ機構を提出し、これに対して素反応の活性化エネルギー論的考察を行なった。
萩原 幸; 田川 徹*; 土田 英俊*; 篠原 功*; 鍵谷 勤*
J.Macromol.Sci.,Part A, 7(8), p.1591 - 1609, 1973/08
ポリエチレンの放射線橋かけ反応を真空中、アセチレンC~Cの高級誘導体およびそれらとテトラフルオルエチレン(TFE)の存在下に行なった。その結果、真空中照射ではポリエチレンの重量が減少するが、添加剤が存在すると逆に重量増加が見られた。また、反応物の赤外線スペクトルから、とくにC~Cの高級誘導体存在下では線照射によってトランスビニレンが増加し、一方アセチレン中では末端ビニル基が増加することが明らかになった。これらの二重結合の生成はTFEを添加することにより抑制された。橋かけ反応はアセチレン-TFE,アセチレン,トリフルオルメチルアセチレン,パーフルオルブチン-2,パーフルオルブチン-2-TFEおよびメチルアセチレン-TFEの存在によって促進されるが、他の高級誘導体やTFEとの混合系では逆に抑制されることを明らかにした。以上の結果に基づき、連鎖的橋かけ機構を提出し、素反応の活性化エネルギー論的立場から考察を行なった。
三井 光; 細井 文雄; 鍵谷 勤*
Polym.J., 4(1), p.79 - 86, 1973/01
被引用回数:34エチレンの線気相重合によって製したポリエチレンに、真空中、30-200Cで線を照射したときの橋かけ反応の機構について検討した。線照射したポリエチレンのゲル分率は、照射温度の上昇とともに増加し、150C以上でほぼ一定になる。ゲル化線量は、温度の上昇とともに低下し、150および200Cではほぼ等しい。ゲル化線量以上の照射によってゲル分率は増加するが、その増加の割合は線量とともに減少する。水素の生成量は、照射温度とともに幾らか増加する傾向が認められる。トランスビニレン基の含量は、線量の増加とともにほぼ直線的に増加し、その増加の割合は照射温度に無関係にほぼ一定である。150および200Cでは、メチル基の含量が線量とともにほぼ直線的に増加し、その増加の割合は200Cの方が150Cの場合より幾らか大きい。以上の結果に基づいて、ポリエチレンの線橋かけ反応の機構を考察する。
萩原 幸; 鍵谷 勤*
塩化ビニールとポリマー, 11(12), p.33 - 40, 1972/00
合成ポリマーの生産と消費が急激に増加したことによって環境保全の面でのへい害が表面化し,いわゆるプラスチック公害なる言葉が誕生した。この最も大きな原因は合成ポリマーのもつ高い安定性による処理性能の小ささにある。材料として用いられているからには使用時の強度は充分に大きなものでなければならないが,廃棄されてからは迅速な処理が容易であるか,ゆっくりでも自然に還元されるものであることがこれからの合成ポリマーが備えるべき不可欠の条件であり,同時に各種ポリマーに対する合理的な処理方法が開発されなければならない。
鍵谷 勤*; 萩原 幸
重合反応論, P. 211, 1972/00
ラジカルおよびイオンによる重合反応の全般にわたり、その反応機構を明らかにし、また、重合反応を設計するための手法を、大学院修士および博士課程の学生を対象として編集、記述したものである。重合反応速度および重合体分子量の経時変化や核種反応条件との関係を速度論的に解析し、得られた速度論パラメーターをどのように解釈すべきかについて述べた。演習例題および設問の随処に放射線重合反応の結果も取り入れてある。
萩原 幸; 鍵谷 勤*
化学, 25(4), p.300 - 314, 1972/00
BecquerelやCurie夫人らが放射能を発見して以来,放射線化学はすでに70年以上の歴史をもつことになる.初期のころは,ラジウムなど,天然に存在する放射性元素を使用していたので,その放射線量も少なく,したがってその研究も放射線の作用機構を解明する程度の小規模のものであった.しかし,策2次大戦を契機とする原子力研究の発展により,大量の核エネルギーが解放されるにおよんで,放射線化学の研究の規模と数は急激に増大し続けて今日に至っている.特に,物質にたいする放射線の作用を解明するという従来の学問的興味のほかに,放射線のもつエネルギーを工業化学の方面に有効に利用しようとする要請もあって,その発展は著しく促進された.そして,ごく最近に至って,長い間の実用化研究の成果が実り,ようやく大規模な放射線化学工業の誕生の気運が芽ばえてきたのである.
萩原 幸; 鍵谷 勤*
化学, 25(9), p.885 - 900, 1972/00
前回は,効果的に連鎖反応を組み立てるには連鎖長エネルギー囚子を大きくすればよいことを述べた.連鎖長エネルギー因子を任意に変えるためには素反応の活性化エネルギーを知らねばならない.そこで今回は,ラジカル反応の活性化エネルギーが反応成分のどのような性質によって決まるかを学び,活性化エネルギーを推算する方法について解説する.
萩原 幸; 鍵谷 勤*
化学, 25(10), p.1004 - 1017, 1972/00
前回紹介した結合解離エネルギー法を用いると,原系において開裂し,生成系で生成する二つの結合の結合解離エネルギーがわかれば,ラジカル反応の活性化エネルギーを比較的簡単に予測することかできる.今回は,各種化合物の結合解離エネルギーを求める方法について解説する.
萩原 幸; 鍵谷 勤*
化学, 25(11), p.1118 - 1128, 1972/00
これまでに,放射線化学反応の概要を紹介し,その主要な部分を占めるラジカル反応を解釈するための基礎的な理論を解脱した.今回からは,放射線によるラジカル連鎖反応を具体的な反応例について考察してゆくことにするが,ここでは,飽和炭化水素の分解とラジカル置換反応について述べる.
萩原 幸; 鍵谷 勤*
化学, 25(11), p.1231 - 1242, 1972/00
前回は,ラジカル連鎖反応による低分子合成反応のうち,主として分解と置換反応から成る場合を紹介した.今回は,ラジカル的連鎖機構による不飽和結合への付加反応について,分子的付加機構と比較しながら解説する.つぎに,高エネルギー過程で生成するラジカルに関して,その挙動の特徴について述べる.
萩原 幸; 鍵谷 勤*
化学, 26(1), p.73 - 86, 1972/00
放射線化学の領域で最も実用化の可能性の大きいものに,放射線による単独あるいは共重合反応,グラフト重合反応,さらに高分子化合物の放射線橋かけおよび放射線分解反応などがある.今回からは,これらに注目した高分子連鎖反応について述べるが、まず,ここではビニル化合物の単独重合反応について解説する.
萩原 幸; 鍵谷 勤*
化学, 26(2), p.189 - 202, 1972/00
前回は,ビニル化合物の単独重合反応に注目し,放射線重合反応を構成する素反応とその特徴を述べた.今回は,複数のモノマー単位からなる重合体の合成法として共重合反応およびグラフト重合反応について解説する.
萩原 幸; 鍵谷 勤*
化学, 26(3), p.288 - 303, 1972/00
これまでは,モノマーからポリマーを合成するという観点から,放射線重合反応を能率よく行なうための基本的な二,三の条件について考察した.今回は,ポリマーの放射線化学反応に注目し,特に放射線による分解,橋かけおよび橋かけ重合反応について解説する.