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鎮守 浩史
JNC TN8400 2003-020, 28 Pages, 2003/04
放射性廃棄物地層処分の安全評価において,コロイドのフィルトレーション現象が与える影響を考慮する際に必要となる,コロイドの固相表面への付着量の程度を表すパラメータを決定するための新たな手法を検討した。コロイドの付着現象を平行平板間流れ場の系で観察し,得られた付着量に関する結果から,多孔質媒体中でのコロイドの移行過程における付着係数を決定した。本手法により独立して決定された付着係数の値と,カラム試験から得た破過曲線にコロイド移行モデルでフィッティングさせるという従来の手法により決定された付着係数の値の相違は,2倍以内程度となった。
久野 義夫; 鎮守 浩史; 亀井 玄人; 長崎 晋也*; 田中 知*
JNC TY8400 2001-007, 62 Pages, 2002/02
地下水中に存在するコロイドが、放射性廃棄物の処分場から漏洩する放射性核種の移行を助長することが懸念されている。しかしながら、コロイドが核種移行に及ぼす影響については、地層処分システムの性能評価において十分に考慮されていない。そこで、コロイド、溶質および亀裂性媒体の間の相互作用を考慮することにより、コロイドと溶質の移行挙動について解明した。本研究では、以下のカラム試験やバッチ試験を実施した。・コロイドの移行挙動を調べるために、アクリルおよび花崗岩で構成された平行平板亀裂を有する2種類のカラムを固相媒体として、ポリスチレンラテックスのコロイド溶液を送液する試験を行った。カラム試験後、亀裂表面に付着しているコロイドをSEMで観察した。・コロイドが溶質の移行に及ぼす影響を確認するために、溶質(Cs)とコロイド(ベントナイト)を混合した溶液を、花崗岩で構成された平行平板亀裂に送液した。さらに、Cs、ベントナイトおよび粒状花崗岩の間の相互作用を確認するために、バッチ式収着試験も実施した。これらの試験より、以下の結果が得られた。・ラテックスコロイド溶液のイオン強度が増加するにつれて、また亀裂内での流速やコロイドの濃度が減少するにつれて、コロイド移行における遅延傾向が増加するのが確認された。アクリルおよび花崗岩のいずれの亀裂性媒体の場合でも、コロイドは亀裂の表面に均一に分散して付着するだけではなく、密集して付着した領域を形成するのも観察された。表面に付着したコロイドが、さらなるコロイドの付着を誘起するような現象が推察された。・ベントナイトコロイド自体は遅延せずに速やかに破過するにもかかわらず、コロイドと共存したCsの移行は花崗岩表面へ収着することによって遅延された。よって、この系での試験では、コロイドは溶質の移行を助長する媒体とはならなかった。バッチ式収着試験より、粒状花崗岩を新たに添加することによって、ベントナイトコロイドに収着していたCsの一部は見かけ上脱離することが確認された。このように、Csは液相、コロイド相(ベントナイト)および固相(花崗岩)の間で再分配されることにより、コロイドに収着するCsの量は減少した。コロイドからの溶質の脱離が可能であり、十分な量の溶質を収着しない場合は、コロイドが存在しても溶質の移行に影響を及ぼさないことが確認された。
鎮守 浩史*; 長崎 晋也*; 田中 知*; 坂本 義昭; 武部 愼一; 小川 弘道
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(8), p.645 - 654, 2001/08
被引用回数:3 パーセンタイル:27.1(Nuclear Science & Technology)地層中のコロイドでの移行挙動を実験的、理論的に考察するため、固相粒子充填カラム中でのコロイド粒子の固相表面への付着率に与える流れ場の影響について調べた。ガラスビーズを詰めたカラム中のラテックス粒子の破過曲線から、ラテックス粒子の付着効率を求め、この付着効率の流速依存性について、コロイド-固相間相互ポテンシャルの障壁を超えて付着する流れ場の効果を考慮したモデルにより解析を行った。
鎮守 浩史*; 長崎 晋也*; 田中 知*; 田中 忠夫; 小川 弘道
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.556, p.743 - 750, 1999/00
アクチニドを保持した地下水コロイドの移行は固相への付着に基づくフィルトレーション効果によって遅延を受けることが予想される。本研究では、負に帯電しているガラスビーズとラテックス粒子を用いたカラム実験及びバッチ実験を実施し、コロイドのフィルトレーション効果をコロイドの固相への付着挙動という観点から検討した。カラム実験において、ラテックス粒子の遅延は粒径またはイオン強度が大きいほど、付着の程度が大きくなることを明らかにした。また、ラテックス粒子の遅延の程度を示す分配係数は、バッチ実験より得られた値よりカラム実験結果から算出した値の方が大きいことを見いだした。これらの結果を解釈するため、付着界面でのコロイドに働く物理・化学的相互作用、流れの場の効果、付着粒子の脱離挙動などに関して考察した。