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報告書

先進ループ型ナトリウム冷却高速炉の炉心出口部における高サイクル熱疲労の防止に関する実験研究; 炉上部構造下部における温度変動の特徴と温度変動緩和方策

小林 順; 相澤 康介; 江連 俊樹; 長澤 一嘉*; 栗原 成計; 田中 正暁

JAEA-Research 2022-009, 125 Pages, 2023/01

JAEA-Research-2022-009.pdf:29.22MB

先進ループ型ナトリウム冷却高速炉の設計研究が日本原子力研究開発機構で実施されてきた。炉心出口部では、燃料集合体からの高温ナトリウムが制御棒チャンネルや径ブランケット集合体からの低温ナトリウムと混合するために温度変動が生じる。この温度変動によって、炉心上部に位置する炉内構造物の底部周辺に高サイクルの熱疲労が引き起こされる可能性がある。このため、先進ループ型ナトリウム冷却炉の上部プレナムを1/3スケール60度セクタで模擬した試験体を使用した水実験を実施し、炉内構造物の下部で発生する大きな温度変動への対策を検討した。本報告では、炉内構造物下部で発生する温度変動を緩和させる対策構造の効果について確認するとともに、対策構造のRe数依存性や制御棒表面における温度変動の特徴など、得られた知見についてまとめた。

論文

Measurement of Velocity Field in Five Jets Water Test (FIWAT) for thermal striping in sodium-cooled fast reactor

相澤 康介; 小林 順; 田中 正暁; 栗原 成計; 石田 勝二*; 長澤 一嘉*

Proceedings of 11th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-11) (Internet), 10 Pages, 2018/11

原子力機構において先進ループ型ナトリウム冷却炉の設計が進められている。先進ループ型ナトリウム冷却炉の炉心計測取付板の下部では、制御棒を通過した低温ナトリウムと燃料集合体を通過した高温ナトリウムの混合による温度変動が生じ、この温度変動による炉心計装取付板の高サイクル熱疲労が懸念される。原子力機構では、炉心計装取付板周辺でのサーマルストライピング現象を解明するため、1/3縮尺5噴流水試験を実施している。本研究では、噴流出口と炉心計装取付板下部の間の混合領域の流速場をPIVにより計測し、温度変動挙動との比較を行った。

論文

Preliminary calculation on thermal stratification phenomena in the fundamental sodium experiment "SuperCAVNA"

江連 俊樹; 長澤 一嘉*; 田中 正暁

Proceedings of 11th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-11) (Internet), 5 Pages, 2018/11

ナトリウム冷却高速炉における温度成層化現象の評価手法構築を目的として、加熱壁を有する矩形ナトリウム試験(SuperCAVNA)を対象とするベンチマーク解析を実施した。AQUAコードを用いた予備解析により、熱交換壁近傍のメッシュサイズおよび乱流モデルの影響を検討し、得られた解析結果と実験結果を比較した。その結果、解析結果は実験で確認された成層界面を良く再現しており、成層界面位置および温度勾配が実験結果と良く一致することが示された。これらのことから、ナトリウム冷却高速炉における温度成層化現象評価について、本研究で用いた数値解析手法の適用見通しを得た。

論文

ナトリウム冷却高速炉の高サイクル熱疲労現象に対する解析評価手法整備,2; 基本妥当性確認のための並行3噴流ナトリウム試験を用いたベンチマーク解析

田中 正暁; 小林 順; 長澤 一嘉*

第22回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 4 Pages, 2017/06

数値解析によるナトリウム冷却高速炉の高サイクル熱疲労評価を行うべく解析コード(MUGTHES)を整備している。数値解析の信頼性確保を目的としてわれわれが考案したV&V実施手順(V2UP)に従い、並行3噴流ナトリウム試験を対象として、既往文献調査結果に基づいて実機で予想される流動形態を含む代表的な試験条件を選定し、MUGTHESの基本妥当性確認を目的とするベンチマーク問題を設定した。ベンチマーク解析により、MUGTHESの一定の適用性について示されるとともに高度化に向けた今後の整備課題が抽出された。

論文

Fundamental validation of fluid-structure thermal interaction simulation code for thermal striping in sodium-cooled fast reactors with parallel triple jets mixing experiments

田中 正暁; 小林 順; 長澤 一嘉*

Proceedings of OECD/NEA & IAEA Workshop on Application of CFD/CMFD Codes to Nuclear Reactor Safety and Design and their Experimental Validation (CFD4NRS-6) (Internet), 12 Pages, 2016/09

熱疲労評価に必要な構造の熱応答を予測するため流体と構造間の共役熱伝達問題に適用可能な流体-構造熱連成解析コードMUGTHESを整備している。MUGTHESの基本検証を実施するため、平行3噴流体系のPLAJEST試験を対象としたベンチマーク解析を提案した。平行3噴流体系では、既往知見から中心噴流と両側噴流との流速比により3つの特徴的な流動形態に分類されることから、PLAJEST試験に対してもそれに対応した試験条件をベンチマーク解析条件として採用した。数値解析を通じて、スマゴリンスキーモデルを用いたラージエディシミュレーション(LES)法によるアプローチはサーマルストライピング現象に適用可能であることを確認した。

論文

Benchmark analysis of thermal striping phenomena in planar triple parallel jets tests for fundamental validation of fluid-structure thermal interaction code for sodium-cooled fast reactor

田中 正暁; 長澤 一嘉*

Proceedings of 16th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-16) (USB Flash Drive), p.6650 - 6663, 2015/08

流体-構造熱連成解析コードMUGTHESの基本検証として、平行3噴流体系のWJECO試験およびPLAJEST試験を対象としたベンチマーク解析を実施した。解析結果と実験結果との比較により、3噴流の混合により発生する熱流体混合過程および大スケールの渦構造について明らかにし、また、温度変動発生メカニズムと大スケール渦との関係について明らかにした。また、流体から構造への熱伝達の減衰過程について知見を得た。

論文

Investigation on thermal striping phenomena in Five Jets Modelled Water Test (FIWAT) simulating Sodium-cooled Fast Reactor

相澤 康介; 小林 順; 小野島 貴光; 田中 正暁; 大野 修司; 上出 英樹; 長澤 一嘉*

Proceedings of 10th International Topical Meeting on Nuclear Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-10) (USB Flash Drive), 13 Pages, 2014/12

アドバンストループ型ナトリウム炉であるJSFRでは、炉心上部のサーマルストライピング現象が課題である。制御棒から流出する低温ナトリウムと燃料集合体から流出する高温ナトリウムの混合により炉心上部機構下部の炉心計装取付板(CIP)において温度変動が生じ、そこで高サイクル熱疲労が生じる可能性がある。したがって、CIP周辺のサーマルストライピング現象を検討するため、1/3縮尺5集合体モデル水試験を実施した。試験装置は、中心に制御棒チャンネル、制御棒チャンネルの周囲4箇所に燃料集合体チャンネル、及びCIPを模擬した。高温噴流と低温噴流の温度差、高温噴流と低温噴流の流速比、流速比同一条件における高温噴流流速をパラメータとして試験を実施した。流量比はJSFRと同一とし、高温流速はJSFRの1/3としたケースをリファレンス条件とした。試験の結果、CIP近傍の温度変動挙動は流速比に依存することを示した。また、CIP近傍において、スパイク状の急峻な温度低下を伴う温度変動が確認された。このスパイク状の温度変動は、構造材に伝達する過程で大幅に減衰することを確認した。さらに、流体から構造材への熱伝達挙動を評価することにより、熱伝達特性を把握した。

論文

Study on flow in the subchannels of pin bundle with wrapping wire

西村 正弘; 檜山 智之; 上出 英樹; 大島 宏之; 長澤 一嘉*; 今井 康友*

Proceedings of 9th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-9) (CD-ROM), 7 Pages, 2014/11

The detailed flow velocity distribution in the edge subchannel has been obtained by PIV measurement using a wire-wrapped 3-pin bundle water model. These flow field data like flow velocity distribution and fluctuation intensity near the wrapping wire are available for code validation.

報告書

コンパクト化したナトリウム冷却炉の温度成層化現象に関する実験研究; 自然循環条件における成層界面挙動評価

萩原 裕之; 木村 暢之*; 小野島 貴光; 長澤 一嘉*; 上出 英樹; 田中 正暁

JAEA-Research 2014-014, 178 Pages, 2014/09

JAEA-Research-2014-014.pdf:53.12MB

日本原子力研究開発機構で設計検討が行われているナトリウム冷却高速炉(JSFR)では、原子炉スクラム時において、炉上部プレナム内に温度成層化現象が発生する。成層界面では鉛直方向に急峻な温度勾配が形成され、時間経過とともに成層界面が上昇すると、炉容器壁に熱荷重が発生する。これまでに、強制循環試験(15%流量)を実施し、炉容器壁の熱応力に対して構造健全性を担保できる見通しを得ている。今回、1/11縮尺上部プレナム水流動試験装置により、強制循環から自然循環へ系統運用を変更した試験を実施した。加えて、直接炉心冷却系熱交換器(DHX)を運転した試験を実施した。本試験により、自然循環に系統運用を変更することで、成層界面での温度勾配が1/3程度に低下し、スクラム時の炉容器壁の構造健全性の裕度が大幅に増加することを明らかにした。また、DHXを運転した場合、DHX出口からの低温流体により、炉容器壁に急峻な温度勾配が生じることを明らかにした。

報告書

配管合流部体系に関する高サイクル熱疲労現象の研究; 流体から構造材への温度変動伝達挙動評価

木村 暢之; 小林 順; 亀山 祐理*; 長澤 一嘉*; 江連 俊樹; 小野 綾子; 上出 英樹

JAEA-Research 2014-009, 104 Pages, 2014/07

JAEA-Research-2014-009.pdf:15.23MB
JAEA-Research-2014-009-appendix(CD-ROM).pdf:17.88MB

本研究では、T字管体系配管合流部におけるサーマルストライピングを対象とし、枝配管からの噴流が主配管壁面に沿って流れる壁面噴流条件における非定常の熱伝達挙動を明らかにする試験(WATLON試験)を実施した。試験では、流体温度分布と構造材温度分布の同時計測および構造材温度分布と主配管内の流速分布の同時計測を行い、流体混合部における壁面への熱伝達率および伝達挙動の局所流速依存性を把握した。試験の結果、壁面噴流条件での熱伝達率は、温度変動が特に大きい領域において、平滑な直管を対象としたDittus-Boelterの相関式に比べ、およそ2倍から6倍となることがわかった。さらに、壁面近傍における流速の増加と壁面における熱伝達率は相関があることがわかった。

報告書

サーマルストライピング現象の熱流動に関する研究; 平行三噴流体系での流体-構造連成解析による温度変動伝達挙動の評価

木村 暢之; 上出 英樹; 長澤 一嘉*; Emonot, P.*

JAEA-Research 2012-017, 97 Pages, 2012/07

JAEA-Research-2012-017.pdf:12.12MB

サーマルストライピング現象の評価手法を確立することは原子力プラントの安全性を確保するうえで重要な課題となっている。本研究は、サーマルストライピング現象評価の一環として、3本の噴流が矩形断面のスリットから鉛直に置かれた壁と平行に吐出する体系での水及びナトリウム試験を対象に、ラージエディシミュレーション法(LES)を用いた流体-構造連成解析(仏原子力・代替エネルギー庁で開発した熱流動解析コードTrio-U)を実施した。本解析では、流体及び構造材の接触面近傍に詳細な計算メッシュを配置し、流体と構造材の熱的連成を熱伝導のみでモデル化した。流体中の温度変動強度に関して、水及びナトリウム体系とも数値解析により実験結果の空間分布を再現することができた。また、構造材内の温度変動強度は、水及びナトリウム体系とも本解析により再現できた。このことから、サーマルストライピング現象に対するLESをベースにした流体・構造連成解析の適用性を確認することができた。また、解析により、壁面近傍での流体混合特性及び温度変動の構造材への伝達特性を明らかにした。

論文

Investigation on velocity distribution around the wrapping wire in an inner subchannel of fuel pin bundle

西村 正弘; 佐藤 博之; 上出 英樹; 大島 宏之; 長澤 一嘉*; 今井 康友*

Proceedings of 20th International Conference on Nuclear Engineering and the ASME 2012 Power Conference (ICONE-20 & POWER 2012) (DVD-ROM), 10 Pages, 2012/07

ナトリウム冷却型高速炉で採用されているワイヤスペーサ型燃料ピンバンドル中の冷却材流動を把握するとともに、詳細熱流動解析コードの検証のため、3本ピンと変形ダクトから構成される2倍スケールの水試験用模擬試験体を使用してPIVによりサブチャンネル内の流速分布を計測した結果と、開発中のFEMコードSPIRALによる計算結果について報告する。

報告書

コンパクト化したナトリウム冷却炉の温度成層化現象に関する実験研究; 炉心出口流速及びスクラム前後の温度差の影響

木村 暢之; 林 謙二; 飛田 昭; 上出 英樹; 長澤 一嘉*

JAEA-Research 2010-065, 191 Pages, 2011/03

JAEA-Research-2010-065.pdf:14.57MB

ナトリウム冷却高速炉のスクラム過渡時温度成層化現象に関して、1/10縮尺原子炉容器上部プレナム試験装置を用いて、炉容器壁近傍における熱伝達を含む成層界面挙動の支配因子を把握するための熱流動パラメータ試験、及び燃料交換機貫通孔プラグ高さをパラメータとした試験を実施した。本試験により、スクラム時の炉心出口流量,炉心出口温度差で定義したRi数と成層界面高さ,上昇速度との関係について明らかにした。また、成層界面温度勾配とPe数の関係を明らかにした。

論文

Study on thermal striping phenomena in triple-parallel jet; Transfer characteristics of temperature fluctuation in sodium and water based on conjugated numerical simulation

木村 暢之; 上出 英樹; Emonot, P.*; 長澤 一嘉*

Proceedings of 7th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-7) (CD-ROM), 17 Pages, 2008/10

温度の異なる流体の混合により発生する温度変動に起因する高サイクル熱疲労現象を評価するために、流体-構造連成解析を実施した。ナトリウムと水を作動流体とした同形状の平行三噴流試験体系を対象とした解析により、構造材表面での温度変動強度の減衰を定量的に明らかにするとともに、温度変動の伝達挙動について、作動流体の違いを評価した。

論文

Study on thermal striping phenomena in triple-parallel jet; Investigation on non-stationary heat transfer characteristics based on numerical simulation

木村 暢之; 上出 英樹; Emonot, P.*; 長澤 一嘉*

Proceedings of 12th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-12) (CD-ROM), 14 Pages, 2007/09

温度の異なる流体の混合により発生する温度変動に起因する高サイクル熱疲労現象を評価するために、平行三噴流水流動試験体系を対象とした流体構造連成解析を実施した。これにより、構造材表面での温度変動強度の減衰を定量的に明らかにするとともに、温度変動の伝達挙動の評価を行った。

報告書

サーマルストライピング現象の熱流動に関する研究; 構造物との温度変動伝達に及ぼす構造材熱物性の影響

木村 暢之; 長澤 一嘉*; 三宅 康洋*; 小川 博志; 上出 英樹

JNC TN9400 2005-037, 82 Pages, 2005/08

JNC-TN9400-2005-037.pdf:6.54MB

近年の原子カプラントにおいて、温度の異なる流体が混合し、その際に発生する温度変動が構造材に伝わることにより、構造材に高サイクル熱疲労をもたらす現象(サーマルストライピング現象)を原因とする冷却材漏洩事象が散見され、高速炉も例外ではない。その評価手法を確立することは重要な課題となっている。サーマルストライピング現象を評価する上で、流体中の温度変動特性、流体中から構造材への伝達特性、構造材中の温度変動の伝播特性を考慮し、温度変動の減衰を取り込むことで、安全性を確保した合理的な設計が可能となる。本研究では、非定常熱伝達特性に対する構造材の熱物性の影響を評価するために、構造材材質をパラメークとした平行三噴流体系水試験を実施した。流体温度は移動式の熱電対ツリーによって計測し、構造材中の温度は熱電対を埋め込んだ仕切板を噴流の流れ方向に設置することによって計測した。仕切板の材質を、アクリル、SUS316、銅とした試験を実施した。その結果、流体中の温度変動強度は、壁面から離れた位置では構造材の影響は見られないが、壁面近傍位置では、アクリルに比べ、SUS316、銅の金属材の場合に温度変動強度が小さくなる傾向を示し、構造材との熱の授受の影響を受けていることがわかった。また、構造材表面(0.125mm内部)の温度変動強度は、アクリルが最も大きく、SUS316、銅の順に小さくなり、構造材材質の熱拡散率が大きいほど温度変動が小さくなることがわかった。各構造材材質について、流体と構造の温度変動の伝達関数から熱伝達率を求めた。熱伝達率は、銅が最も大きく、アクリルが最も小さくなっており、熱拡散率が大きい構造材ほど熱伝達率が大きくなることがわかった。また、ヌッセルト数とレイノルズ数の関係、および既存相関式の比較結果より、各構造材とも、ヌッセルト数のレイノルズ数依存性は、既存式とほぼ同等であった。

報告書

サーマルストライピング現象の熱流動に関する研究; 壁面噴流Na/水試験および準DNSを用いたNaと水の混合特性比較評価

木村 暢之; 長澤 一嘉*; 三宅 康洋*; 宮越 博幸; 上出 英樹

JNC TN9400 2004-064, 216 Pages, 2004/05

JNC-TN9400-2004-064.pdf:27.81MB

流体の温度変動に伴う高サイクル熱疲労の熱流動現象について、壁に沿った平行3噴流体系のNa、水試験、準DNSを用いた試験解析によるNaと水の温度変動特性の比較を行った。その結果、構造物の近傍ではNaの方が温度変動強度が小さく、水試験により保守的に温度変動特性を評価できることを示した。

報告書

サーマルストライピング現象の熱流動に関する実験研究; 平行三噴流体系を用いたナトリウムおよび水の温度変動特性の比較

木村 暢之; 三宅 康洋*; 宮越 博幸; 長澤 一嘉*; 五十嵐 実; 上出 英樹

JNC TN9400 2003-077, 96 Pages, 2003/06

JNC-TN9400-2003-077.pdf:3.96MB

高速炉において、温度の異なる流体が混合し、その際に発生する温度変動が構造材へ伝わることにより、構造材に高サイクル熱疲労をもたらす現象(サーマルストライピング現象)の評価手法を確立することは重要である。サーマルストライピング現象の評価において、流体中での温度変動特性、流体から構造材への温度変動の伝達特性、構造材中の温度変動の伝播特性を取り込んだ上で、構造健全性を評価することで、安全性担保と合理的な設計が可能となる。 高速炉の冷却材として検討されているナトリウムに比べ、一般産業で多く使用される水では、熱伝導率が約1/100であることから、温度変動特性が異なると考えられる。そこで、本研究では、3本鉛直壁噴流体系のナトリウム試験と水試験をほぼ同一の寸法形状で実施し、ナトリウムと水の物性の違いによる噴流間混合現象への影響を評価した。試験パラメータとしては、水試験をリファレンスとし、ナトリウム試験において、流速を同じにしたケースとRe数を同じにしたケースの2ケース行った。また、噴流の混合形態の異なる条件として3本の噴流の吐出速度が等速条件、非等速条件、ならびに1本の噴流の流速をゼロとした2噴流条件の3パターン実施した。 その結果、各噴流条件ともナトリウムの方が水に比べて、噴流間の流体混合が発生する領域が下流側になることが明らかとなった。また、温度変動のパワースペクトル密度(PSD)は、流速一致条件でナトリウムと水の結果が一致した。壁面近傍では、水に比べて、ナトリウムの温度変動のPSDは低周波数成分側が小さくなることがわかった。構造材の疲労損傷を評価する上で重要な変動の振幅とその頻度を分析する上で、流体温度変動の波形分析(レインフロー法)を行った結果、全体的な傾向はナトリウムと水で一致した。 これらのことから、温度変動の空間分布、周波数および振幅に関して、同一寸法形状、流速一致条件での水試験により得られた結果を使用して実機を評価できる見通しが得られた。

報告書

サーマルストライピング現象の熱流動に関する実験研究; 平行三噴流間混合の温度場と速度場

宮越 博幸; 長澤 一嘉*; 木村 暢之; 三宅 康洋*; 上出 英樹

JNC TN9410 2003-003, 91 Pages, 2003/03

JNC-TN9410-2003-003.pdf:5.25MB

高速炉において、温度の異なる流体が混合することにより発生する温度変動が、構造材に伝達することによって、構造材に高サイクル熱疲労をもたらす現象(サーマルストライピング現象)を定量的に評価することは重要である。サーマルストライピング現象を評価する上で、流体中の温度変動特性、流体から構造材への温度変動の伝達特性、構造材中の温度変動の伝播特性を考慮し、温度変動の減衰を取り入れることで、安全性を確保した合理的な設計が可能となる。本研究では、流体中で発生した温度変動特性の構造材近傍での変化を評価することを目的として、壁に沿う3本鉛直噴流水試験を実施した。低温噴流とその両側から高温噴流を平行スリットから壁面に沿って吐出させ、噴流間の流体混合の壁面近傍での変化を移動式熱電対および粒子画像流速測定法(PIV)を用いて計測した。その結果、平行三噴流体系においては、左右の高温噴流は中心の低温噴流側に傾いて流れ、噴流間の流体混合は、これらの噴流が衝突する位置で活発化していることがわかった。高温噴流の低温噴流側への傾きは、壁面に近づくに従い大きくなる傾向を示し、これに伴い噴流間の流体混合が発生する領域は上流側にシフトする。各奥行き断面での最大温度変動強度を比較すると、壁間の中央位置から壁面に近づく従い徐々に減衰する傾向を示すが、壁面の近傍では一旦上昇傾向を示し、さらに壁面に近づくと再び減衰することがわかった。温度変動のスペクトル密度は、等速条件め場合、壁間の中央位置で卓越周波数成分がみられた。壁面に近づくに従いそのパワーは小さくなり、低周波成分が増加した。一方、非等速条件の場合、温度変動のスペクトル密度に卓越した周波数成分は認められなかった。LDVとPIVの比較を行った結果、両者の流速値および流速の変動値に関する計測結果ほぼ一致しており、本試験におけるPIV流速計測の妥当性および測定結果の信頼性を確認することができた。PⅣにより得られた流速から求めた乱流二次モーメントは、等速条件の場合に比べ、非等速条件では、水平方向および鉛直方向のノーマル成分の値が小さくなっていることが明らかとなった。また、乱流二次モーメントのノーマル成分は、奥行き方向位置に対して依存性を有することが明らかとなった。

報告書

サーマルストライピング現象の熱流動に関する研究; DNSを用いた平行三噴流ナトリウム試験解析

木村 暢之; 長澤 一嘉*; 宮越 博幸; 三宅 康洋*; 五十嵐 実; 上出 英樹

JNC TN9400 2003-003, 66 Pages, 2002/10

JNC-TN9400-2003-003.pdf:3.61MB

高速炉において、温度の異なる流体が混合し、その際発生する温度変動が構造材へ伝わることにより、構造材に高サイクル熱疲労をもたらす現象(サーマルストライピング現象)の評価手法を確立することは重要である。サーマルストライピング現象の評価において、流体中での温度変動特性、流体から構造材への温度変動の伝達特性、構造材中の温度変動の伝播特性を取り込んだ上で、構造健全性を評価することで、安全性担保と合理的な設計が可能となる。 流体中での温度変動特性が構造材表面へ達する過程において、流体混合により発生した温度変動が、構造材近傍に存在する流体の速度/温度境界層により、温度変動挙動の変化を明らかにするために、構造物の熱容量による温度変動の減衰効果を切り離し、境界層による挙動の変化のみに着目したDNS解析を実施した。本解析は、3本の噴流を平行に設置し、鉛直に吐出する平行三噴流ナトリウム試験に対して実施した。中央の噴流を低温、左右の噴流を高温に設定し、3つの噴流の吐出速度が0.5m/sで等しい条件について実施した。 本解析結果と実験結果を比較すると、壁面から離れた位置では時間平均温度場および温度変動のスペクトル密度はよく一致しており、本解析により実験の温度/速度場を良好に模擬できていることがわかった。実験では壁面近傍で温度変動強度が小さくなるのに対し、解析では壁面近傍での温度変動強度の減衰は見られなかった。すなわち、Na体系では流体の速度境界層による温度変動の減衰効果はごく小さい。壁面のごく近傍における流体の温度変動強度は、壁(構造材)との熱的相互作用により減衰することが示され、現象を評価する上でその考慮が重要である。また、解析結果より乱流2次モーメントを求め、壁面の摩擦による影響を評価した。

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