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論文

High-sensitive XANES analysis at Ce L$$_{2}$$-edge for Ce in bauxites using transition-edge sensors; Implications for Ti-rich geological samples

Li, W.*; 山田 真也*; 橋本 直; 奥村 拓馬*; 早川 亮大*; 新田 清文*; 関澤 央輝*; 菅 大暉*; 宇留賀 朋哉*; 一戸 悠人*; et al.

Analytica Chimica Acta, 1240, p.340755_1 - 340755_9, 2023/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:31.9(Chemistry, Analytical)

希土類元素は放射性元素であるアクチノイドのアナログ元素としてしばしば利用される。セリウム(Ce)は希土類元素の中でも+3価と+4価の両方をとり得る特別な元素である。環境試料中のCeの+3価と+4価の比を調べる手段としてX線吸収端近傍構造(XANES)が有力であったが、チタン濃度が高いと蛍光X線の干渉のために測定ができないという問題があった。本研究では、L$$_{3}$$吸収端だけでなくL$$_{2}$$吸収端を調べ、さらに新しい検出器であるtransition-edge sensor (TES)を利用することでこれまでは測定が難しかった試料も測定可能にした。この結果は様々な環境試料に応用可能である。

論文

Local structure of rare earth elements (REE) in marine ferromanganese oxides by extended X-ray absorption fine structure and its comparison with REE in ion-adsorption type deposits

長澤 真*; Qin, H.-B.*; 山口 瑛子; 高橋 嘉夫*

Chemistry Letters, 49(8), p.909 - 911, 2020/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:10.1(Chemistry, Multidisciplinary)

Speciation of rare earth elements (REE) in marine ferromanganese oxides (MFMO) was conducted by extended X-ray absorption fine structure (EXAFS) and sequential extraction to compare the enrichment mechanisms and extraction rates between MFMO and ion-adsorption type deposits, which can be reasonably explained by the formation of inner- and outer-sphere complexes in the two materials for yttrium and other REE.

論文

Effect of heavy ion irradiation on optical property of radiation-crosslinked hydroxypropyl cellulose gel containing methacrylate monomers

廣木 章博; 山下 真一*; 木村 敦; 長澤 尚胤; 田口 光正

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 365(Part B), p.583 - 586, 2015/12

放射線架橋ヒドロキシプロピルセルロースゲルと2-ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレートなどのメタクリル酸エステルモノマーから調製したポリマーゲル線量計に150MeV/uヘリウム線、290MeV/u炭素線、500MeV/u鉄線を照射すると、透明だったゲル線量計は白くなった。照射したポリマーゲル線量計の吸光度は、10Gyまでの線量増加に伴い増加した。また、吸光度は、線量率増加に伴い低下した。線量率一定で照射サンプルの吸光度を比較すると、ヘリウム線,炭素線,鉄線の順で低下した。これは、線エネルギー付与(LET)の変化と一致した。LETの増加にともない、重合の開始剤となるOHラジカルや水和電子の濃度が低下し、白濁因子となるポリマーの生成が抑制されたためと考えられる。このように、ポリマーゲル線量計は、線量,線量率やLETに依存した白濁化を示すことが分かった。

論文

New polymer gel dosimeters consisting of less toxic monomers with radiation-crosslinked gel matrix

廣木 章博; 山下 真一; 佐藤 裕一*; 長澤 尚胤; 田口 光正

Journal of Physics; Conference Series, 444, p.012028_1 - 012028_4, 2013/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:91.72(Physics, Multidisciplinary)

ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)ゲルと2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)とポリエチレングリコールジメタクリレート(9G)のような低毒性メタクリル酸系モノマーから成るポリマーゲル線量計を作製した。本研究では、作製したポリマーゲル線量計の線量応答性に及ぼすモノマー組成の影響について検討した。まず、20%HPC水溶液への電子線照射によりポリマーゲル線量計のマトリクスであるHPCゲルを作製した。洗浄・乾燥後のHPCゲルをモノマー溶液に浸漬後、膨潤したゲルを真空パックしてポリマーゲル線量計を作製した。得られたポリマーゲル線量計に$$gamma$$線を照射すると白濁した。その白濁度合いは、10Gyまでの徐々に増加した。同じ線量で比較すると、9G濃度の高いほど白濁度合いが増加し、線量応答性はHEMAと9Gの組成比に依存することがわかった。

論文

$$gamma$$線照射した絹フィブロイン繊維の物性

河原 豊*; 鷲家 真吾*; 池田 善光*; 長澤 尚胤

日本シルク学会誌, 21, p.11 - 13, 2013/00

生体適合性が高いシルクフィブロイン繊維を医療材料に展開するには、滅菌処理方法の評価は不可欠である。医療材料は25kGy程度の$$gamma$$線で滅菌処理して提供されることが望ましいことから、シルク繊維に25kGyの$$gamma$$線を照射して色相や力学特性の変化を調べた。その結果、照射によって酸化劣化による黄変が生じることがわかった。照射後の試料の引張強度と破断伸びは照射前の90%を保持するとともに、結晶化度は、照射前後で0.48でほぼ一定であった。以上、25kGyの$$gamma$$線照射は着色変化を起こすものの、力学的物性に寄与するシルク繊維中の高次構造の変化を起こすほど大きく影響を及ぼさないことがわかった。

報告書

高レベル放射性廃棄物地層処分の安全性の評価; 地層処分システムの不確かさに対する確率論的解析手法の試適用(受託研究)

武田 聖司; 山口 徹治; 長澤 寛和; 渡邊 正敏; 関岡 靖司; 神崎 裕; 佐々木 利久; 落合 透; 宗像 雅広; 田中 忠夫; et al.

JAEA-Research 2009-034, 239 Pages, 2009/11

JAEA-Research-2009-034.pdf:33.52MB

地層処分の安全評価では、安全性を評価すべき時間枠が極めて長く、また、評価すべき処分システムの空間スケールが数km以上にわたることによる不確かさの把握が重要である。こうした処分システムの時間的及び空間的広がりに起因した不確かさは、その成因に着目すると、処分システムの構成要素(材料)の本質的な不均質性,構成要素で発生する現象の理解不足や予測の不確かさ,測定手法や工学技術の不完全さなどが考えられる。これらの不確かさは、研究開発の進展によりある程度低減あるいは定量化が可能である。本評価では、これらの不確かさを考慮して、高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全性に関し、決定論的手法及びモンテカルロ法に基づいた確率論的手法を用いた解析を行った。おもに、人工バリアにかかわるシナリオ,モデル及びパラメータの不確かさが被ばく線量評価に与える影響を推定する方法を示し、その不確かさ影響解析を実施するとともに、得られた解析結果から今後も研究課題とすべき重要なモデルやパラメータを抽出した。

論文

Solution property of low molar mass Konjac mannan

真壁 岳史*; Prawitwong, P.*; 高橋 亮*; 瀧上 眞知子*; 長澤 尚胤; 瀧上 昭治*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 33(2), p.471 - 474, 2008/06

多糖類で水溶性グルコマンナンであるコンニャクマンナンは高分子量体であるため、低濃度の希薄水溶液でも高粘度を示す。食品,医療分野等のさまざまな分野に応用するうえで粘度を調整する技術が必要とされている。コンニャクマンナンを低分子量化することにより粘度を調整できるが、その溶液物性が非常に重要である。放射線あるいは酸による分解方法を用いて、その分解生成物の溶液物性について評価した。真空中で$$gamma$$線を照射すると、線量増加とともに分子量が低下し、初期分子量110万から10kGy照射で22万に低下した。粘性測定の結果から、高分子量のKMは、疑似塑性流動性を示すような非ニュートン流体であるのに対し、低分子量のKMはニュートン流体に変化した。これは溶液中でコイル構造を形成する限界分子サイズを有することを意味することがわかった。

口頭

ヒドロキシプロピルセルロースを母材とするゲル線量計の開発; $$gamma$$線照射での白濁化に対する検出剤組成の影響

山下 真一; 廣木 章博; 長澤 尚胤; 田口 光正

no journal, , 

電子線照射により橋かけしたヒドロキシプロピルセルロースをゲル母材とすることで、毒性が低く環境にもやさしい高分子ゲル線量計を開発した。がん治療での実用的な線量範囲(0-10Gy程度)において$$^{60}$$Co $$gamma$$線照射に伴う白濁化が確認され、検出剤組成により白濁しやすさが変わり、これにより感度を制御できる可能性が示された。さらに、紫外可視分光光度計を用いて吸光度(透過度)の線量に対する変化を調べたところ、観測波長により挙動は異なり、300-500nmの短波長領域では長波長領域(500-800nm)と異なる挙動が観測され、4Gy程度でミクロゲルによる散乱に対応すると思われるピークが300-400nm付近に出現することがわかった。このピークは照射とともに長波長側に100nm程度シフトすることもわかった。

口頭

セルロース誘導体HPCを母材とするゲル線量計; 照射に伴う白濁化

山下 真一; 廣木 章博; 長澤 尚胤; 田口 光正

no journal, , 

電子線照射により橋かけしたヒドロキシプロピルセルロース(HPC)をゲル母材とすることで、毒性が低く環境にも優しい高分子ゲル線量計を開発した。がん治療での実用的な線量範囲(1-4Gy)の$$^{60}$$Co $${gamma}$$線照射に伴う白濁化が確認され、これを定量的に評価するために濁度と吸光度(透過度)の測定も実施した。濁度は4Gy以下の低線量域で直線的に10-25%増加し、増加率はゲルに浸透させる検出剤モノマーと架橋剤の比率によって変化し、この線量域では架橋剤の割合が高い方が濁度の増加率が高かった。一方、10Gy以上の高線量域では検出剤モノマーの割合が高い方が濁度の増加率が高かった。吸光度の線量に対する変化は観測波長で異なり、300-500nmの短波長領域では長波長領域(500-800nm)と異なる挙動が観測された。4Gy程度でミクロゲルによる散乱と思われるピークが300-400nm付近に出現し、このピークは照射とともに長波長側に100nm程度シフトすることもわかった。以上の結果、毒性が低く環境にも優しい高分子ゲル線量計の白濁化しやすい線量を浸透させる薬剤の組成により制御できる可能性が示された。

口頭

Development of less toxic polymer gel dosimeter for radiation therapy of cancer

山下 真一; 廣木 章博; 長澤 尚胤; 田口 光正

no journal, , 

セルロース誘導体のヒドロキシプロピルセルロースを電子線照射で橋かけして母材とし、非毒劇物の放射線検出剤を用いることで、従来のアクリルアミド系又はアクリル酸系のものよりも毒性が低く形状保持性に優れた取扱いやすいポリマーゲル線量計を開発した。放射線検出剤にはメタクリル酸2-ヒドロキシエチルを、架橋剤にはポリエチレングリコールジメタクリレートを用いた。このポリマーゲル線量計に$$^{60}$$Co $${gamma}$$線を毎時3-8Gyの線量率で照射し、がん治療での実用的な線量範囲(0-30Gy程度)において照射に伴う白濁化を確認した。検出剤組成により白濁しやすさが変わり、これにより感度を制御できる可能性が示された。この白濁化を定量的に評価・把握するために、濁度及び紫外可視域での吸収スペクトルを測定した。濁度は5Gyまでの間は組成にあまり依存せず40%まで増加するものの、それ以上の線量では組成により濁度が倍増するものとほとんど変化しないものがあった。具体的には放射線検出剤の割合が高いものは高線量でも濁度が増加し、放射線重合の進展によるミクロゲルサイズの増加が30Gyまで継続して起こっていると考えられた。また、これと対応する形で、10Gy以上の線量域で吸収スペクトルの400nm付近に新たなピークが出現することも確認された。

口頭

ゲル線量計の各種モダリティによる線量応答性

山梨 宏一*; 藤淵 俊王*; 川村 拓*; 廣木 章博; 山下 真一; 長澤 尚胤; 田口 光正; 三村 功一*; 牛場 洋明*

no journal, , 

環境に優しい素材を用い、保存時の安定性を考慮した新規ゲル線量計の開発を進めている。試作したゲル線量計は、照射に伴う白濁度の増加を示した。本研究では、MRI, X線CT等画像診断モダリティにより線量応答性を比較検証した。ゲル線量計は、ジェランガムをゲル母材として、2-ヒドロキシエチルメタクリレートなどの放射線検出剤を添加して作製した。放射線治療装置(10MV)からのX線を0.5-60Gy照射し、MRI, X線CT等のモダリティを用いて線量応答性を評価した。X線CTによる測定の結果、線量に対する信号強度(HU値)の増加が確認できた。これは、分光光度計による白濁度の増加挙動と類似していた。また、自由水からの信号を抑制して測定するFluid Attenuated Inversion Recovery(FLAIR)法によるMRI測定では、5$$sim$$20Gyの範囲で信号強度の直線的な増加が確認できた。FLAIR法は、汎用のR1やR2によるMRI測定とは異なり撮像時間が短いことから、診断時間の短縮が期待される。したがって、モダリティにより信号強度は異なるが、さまざまなモダリティを用いて3次元線量分布の情報を取得できることが明らかとなった。

口頭

Dose response of a natural-polymer-based gel dosimeter; Effects of composition on white turbidity increase after irradiations

山下 真一; 廣木 章博; 長澤 尚胤; 村上 健*; 田口 光正

no journal, , 

既に提案されている高分子ゲル線量計には、材料の毒性が高い、線量評価に高価で大掛かりな装置が必要、熱安定性が必ずしも高くないといった弱点があった。これらを克服するため、毒性の低い2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)やポリエチレングリコールジメタクリレート(9G)を放射線検出用の溶質に用い、透明性の高いセルロース誘導体のヒドロキシプロピルセルロースを電子線照射で橋架けしてゲル母材に用い、照射により白濁化が視認できる新たな高分子ゲル線量計を開発した。白濁は1-2Gyの$$^{60}$$Co $${gamma}$$線照射で確認でき、組成にも影響を受けた。具体的には、9Gが4%で主成分の場合には1Gy前後の低線量で白濁化が確認できるものの10Gy程度で白濁化が飽和し、HEMAが4%で主成分の場合には低線量での白濁化がやや薄いものの10Gyを超えても白濁が濃くなっていった。白濁化の度合いを定量的に評価するために濁度測定並びに吸光測定も行った。さらに、$$^{60}$$Co $${gamma}$$線照射と比べると感度が1/3-1/7程度と小さいものの、がん治療に用いられる135MeV/uのCイオンビームの照射においても白濁が生じることが確認できた。

口頭

$$gamma$$線照射処理した毛髪の物性

河原 豊*; 鷲家 真吾*; 池田 善光*; 長澤 尚胤

no journal, , 

天然系繊維の紫外線劣化機構には、吸着水が関与していることが知られている。その主な劣化に寄与する反応は、酸素がUVで励起されて水を過酸化水素に変換することによる繊維表面から内部への過酸化水素の拡散によってもたらされている。一方、$$gamma$$線は透過性に優れた高エネルギーの電磁波であるため、親水性繊維の場合、繊維内部においても容易に攻撃を受けて劣化が促進することが予測される。毛髪や羊毛をはじめとするケラチン繊維は紫外線に対して比較的安定であったことから、毛髪に注目して$$gamma$$線照射による力学物性の変化を調べた。一般に放射線滅菌に利用されている線量である25kGyを毛髪、綿繊維に空気中で$$gamma$$線照射した。その結果、照射後、綿繊維は、未照射と比較して強度が253Nから217Nと相対的に85%まで顕著な強度低下が見られたが、毛髪の強度低下は見られなかった(未照射試料:1.34N,照射試料:1.42N)。これは、綿繊維は従来の通り放射線分解により強度が低下したが、毛髪の場合、強度に関連する階層構造中のパラコルテックス部位への損傷が$$gamma$$線照射によってほとんど生じなかったためと推測される。

口頭

多糖類を母材としたシート状ポリマーゲル線量計の開発; 照射に伴う白濁化と線質効果

山下 真一; 廣木 章博; 長澤 尚胤; 村上 健*; 田口 光正

no journal, , 

三次元的に複雑な線量分布を確認する有力なツールとして期待されているポリマーゲル線量計の多くはアクリルアミド又はメタクリル酸(ともに劇物)を材料とし、取り扱いが必ずしも容易ではない。そこで形状保持性のあるシート状母材(放射線橋かけにより作製した天然多糖類誘導体のヒドロキシプロピルセルロースゲル)と低毒性材料を用い、線量が白濁として視認可能なポリマーゲル線量計を開発した。放射線検出剤組成により照射に伴う白濁化の感度が異なり、吸光分析や濁度測定の結果から白濁化を生じるメカニズムが検出剤組成により異なる可能性も示唆された。また、線質の影響も調べ、高LET放射線では白濁化の感度が3分の1から7分の1程度に低下することもわかった。

口頭

ヒドロキシプロピルセルロースを母材とするゲル線量計の開発; 線質効果及びゲルマトリクス中での放射線化学反応

山下 真一; 廣木 章博; 長澤 尚胤; 村上 健*; 田口 光正

no journal, , 

三次元的に複雑な線量分布を確認する有力なツールとして期待されるポリマーゲル線量計の多くはアクリルアミド又はメタクリル酸(ともに劇物)を材料とし、取り扱いが必ずしも容易ではない。そこで形状保持性のあるシート状母材(放射線橋かけにより作製した天然多糖類誘導体のヒドロキシプロピルセルロースゲル)と低毒性材料を用い、線量が白濁として視認可能なポリマーゲル線量計を開発した。放射線検出剤組成により照射に伴う白濁化の感度が異なり、吸光分析や濁度測定の結果から白濁化を生じるメカニズムが検出剤組成により異なる可能性も示唆された。線量率効果についても検証し、線量率が毎分1.5Gyの場合、毎分0.015Gyのときよりも濁度が半分以下に低下することがわかった。また、線質効果も調べた結果、治療用炭素線や同程度のエネルギーの鉄線では濁度が2/3から1/2程度に低下することもわかった。

口頭

Dose response of natural-polymer-based gel dosimeter; Composition effects on white turbidity increase by irradiations

山下 真一; 廣木 章博; 長澤 尚胤; 村上 健*; 田口 光正

no journal, , 

従来、放射線検出剤モノマとして使用されているアクリルアミドやアクリル酸よりも毒性の低いメタクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEMA)及びポリエチレングリコールジメタクリレート(9G)を用いて新たにポリマーゲル線量計を開発した。ゲル母材にはセルロース誘導体であるヒドロキシプロピルセルロース(HPC)を電子線橋かけして用い、温度変化でも軟化や離水しにくいものを用いた。HPCゲルは透明度が高く、吸光分析が可能である。照射に伴う白濁化を濁度、吸光度として数値化し、放射線検出剤モノマ組成が感度に与える影響を調べた。$$^{60}$$Co$$gamma$$線照射の場合、2Gy以下の低線量域では9Gが主成分の方が、10Gyを超える高線量域ではHEMAが主成分の方が高感度に白濁化することがわかった。また、C135MeV/uでも照射を行い、線質効果があることも確認された。

口頭

ヒドロキシプロピルセルロースを用いたポリマーゲル線量計の作製

廣木 章博; 山下 真一; 長澤 尚胤; 田口 光正

no journal, , 

マトリクスとして放射線橋かけしたヒドロキシプロピルセルロース(HPC)ゲル、及び低毒性のメタクリル系・アクリルアミド系モノマーから成る新しいポリマーゲル線量計を作製した。マトリクスとなるHPCゲルは、20wt%のHPC水溶液を厚さ1mmに成膜した後、所定線量の電子線を照射することで作製した。水洗浄・乾燥後、放射線検出剤であるモノマー溶液(14種類のモノマーの中から1つあるいは2つを選択し、組成比を変えて調製した33種類)に浸漬し、各溶液で膨潤したゲルを真空パックし、ポリマーゲル線量計とした。作製したポリマーゲル線量計に$$gamma$$線を照射した結果、33種類中17種類のサンプルが10Gy照射で白濁し、9種類のモノマーが使用可能であることがわかった。中でも2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)やポリエチレングリコールジメタクリレート(9G)は、アクリルアミド系モノマーに比べ、白濁した。HEMA/9Gを含むポリマーゲル線量計の吸光度は、10Gyまでの線量増加に伴いほぼ直線的に増加することがわかった。HEMAと9Gの濃度を調節した結果、2%のHEMAと3%の9Gから成るモノマー溶液を用いることで、放射線治療で行われる2Gy程度でも白濁するポリマーゲル線量計を作製できた。

口頭

環境にやさしいポリマーゲル線量計の開発

廣木 章博; 山下 真一*; 木村 敦; 長澤 尚胤; 田口 光正

no journal, , 

放射線治療の品質管理に必要な線量計測ツールとして、ポリマーゲル線量計が注目されている。本研究では、電子線架橋したヒドロキシプロピルセルロースゲルと低毒性モノマーのメタクリル酸エステル:2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)とポリエチレングリコールジメタクリレート(9G)から成るポリマーゲル線量計を作製し、$$gamma$$線に対する線量応答性を評価した。ポリマーゲル線量計の白濁度合いは、10Gyまでの線量増加に伴い増加した。HEMAに比べ9G濃度が高いポリマーゲル線量計では、治療線量の2Gyでも白濁を視認できた。白濁度合いの尺度となる吸光度は、線量に対しほぼ直線的に増加した。線量に対する吸光度の増分である放射線感度は、9G濃度に依存し、HEMA 1wt%, 9G 4wt%のポリマーゲル線量計が最も高い値(0.08Abs./Gy)を示した。また、ゲルをガラス容器内に積層することで3次元線量分布評価用ポリマーゲル線量計を試作し、治療用LINACからのX線(10MeV)を照射した結果、透明なゲルの中心部に形成した白濁領域を視認できた。

口頭

放射線橋かけ多糖類ゲルと低毒性モノマーから成るポリマーゲル線量計の作製

廣木 章博; 山下 真一*; 木村 敦; 長澤 尚胤; 田口 光正

no journal, , 

従来のポリマーゲル線量計では、ゼラチンゲルとアクリルアミドが主に用いられており、毒性低減や熱安定性向上が課題となっている。本研究では、低毒性のメタクリル酸エステルモノマー及び酸素除去剤のテトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロリドから成るモノマー水溶液を、放射線橋かけ技術により作製したヒドロキシプロピルセルロースゲルに含浸後、真空パックし、ポリマーゲル線量計を作製した。モノマーの種類と組成比を変えて作製した32種のポリマーゲル線量計のうち、18種が10Gyの$$gamma$$線照射により白濁し、9種のモノマーが有用であることが分かった。2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)とポリエチレングリコールジメタクリレート(9G)を選択し、HEMA/9Gの組成比が1/4, 2/3, 3/2, 4/1のポリマーゲル線量計を作製し、$$gamma$$線に対する線量応答性を評価した結果、白濁度合いの尺度となる吸光度は、5Gyまでの線量増加に伴いほぼ直線的に増加した。線量に対する吸光度の増分から算出した放射線感度は、9Gの濃度が高いほど上昇することを見出した。

口頭

重粒子線に対する新規ポリマーゲル線量計の線量応答性

廣木 章博; 山下 真一*; 木村 敦; 長澤 尚胤; 田口 光正; 村上 健*

no journal, , 

放射線架橋により作製した新規ポリマーゲル線量計に対して、ヘリウム線(150MeV/u), 炭素線(290MeV/u), 鉄線(500MeV/u)などの重粒子線を放射線医学総合研究所HIMACで照射し、その白濁度合いに及ぼす線量,線量率,線エネルギー付与(LET)の影響を調べた。水槽中に配置して重粒子線照射したポリマーゲル線量計サンプルは、$$gamma$$線照射と同様、線量増加とともに白濁度合い(吸光度)が増加した。線量率の異なる5Gy照射サンプルを比較すると、線量率が高いほど吸光度は低下した。さらに、LETの高い鉄線を照射したサンプルが、最も低い吸光度を示した。高線量率や飛跡周りのエネルギー付与密度の高い重粒子線では、生成したラジカルの再結合や不均化による停止反応が起き易くなると予想される。このため、低分子量のポリマーが生成し凝集体の粒径が小さくなり、吸光度が低下したと考えられる。また、サンプルの吸光度は、配置した水槽中の深さによって増減した。極大値を示した深さが各重粒子線のブラッグピークとほぼ一致することが分かった。

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