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論文

NMR analysis of fractionated irradiated $$kappa$$-carrageenan oligomers as plant growth promoter

Abad, L.*; 佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 工藤 久明*; 勝村 庸介*; Dela Rosa, A. M.*

Radiation Physics and Chemistry, 80(9), p.977 - 982, 2011/09

 被引用回数:14 パーセンタイル:74.1(Chemistry, Physical)

$$gamma$$線照射した$$kappa$$カラギーナンの植物生長促進効果は、固体状態において100kGy、もしくは1%水溶液状態において2kGyの照射を行って得られる平均分子量約10kDaにて最大となる。そこで、本研究では、照射$$kappa$$カラギーナンの分子量分布並びに構造変化について、メンブレンフィルターにより分子量分画し、NMR構造解析を行った。固体状態において100kGy照射した$$kappa$$カラギーナンの分子量分画分布は3-10kDaの分子量範囲の割合が最も大きく、$$^{1}$$H及び$$^{13}$$Cのケミカルシフトから、3-10kDaの範囲では、照射前の$$kappa$$カラギーナンの構造と比較して、硫酸基などの置換基を含めた糖残基単位の構造はほとんど変化がなかった。水溶液状態の試料においても同様の結果が得られた。

論文

ESR study on radiation-induced radicals in carboxymethyl cellulose aqueous solution

佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 森下 憲雄; 玉田 正男; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

Radiation Physics and Chemistry, 80(2), p.149 - 152, 2011/02

 被引用回数:16 パーセンタイル:77.51(Chemistry, Physical)

多糖類誘導体であるカルボキシメチルセルロース(CMC)は、高濃度水溶液条件下における放射線照射によりゲル化することが知られている。従来、多糖類及びその誘導体は放射線分解型であり、放射線架橋反応は分解反応とは異なる反応機構をたどると考えられる。そこで、本研究ではCMC水溶液の放射線架橋反応機構を明らかとするため、高分子水溶液の放射線架橋反応の起因となるOHラジカルとの反応に焦点を当て、生成するCMCラジカルについてESR法により検討した。まず、過酸化水素の光分解をOHラジカル生成源としてCMCラジカルの生成及びESR測定を行い、スペクトル観測に成功した。超微細結合定数等のスペクトル解析により、同スペクトルはカルボキシメチル基炭素上ラジカルと同定された。次に、亜酸化窒素飽和下にあるCMC水溶液への電子線照射を行い、照射6分後においてESR測定を行ったところ、前述と同様のスペクトルが観測され、長寿命のカルボキシメチル基炭素上ラジカルの生成を見いだした。また、窒素飽和・酸素飽和下における測定においては、スペクトル強度が半減又は0となり、これらの長寿命ラジカルはOHラジカルとの反応により生成すると見いだされた。

論文

ESR study on carboxymethyl chitosan radicals in an aqueous solution

佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 森下 憲雄; 玉田 正男; 室屋 裕佐*; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

Radiation Physics and Chemistry, 79(3), p.276 - 278, 2010/03

 被引用回数:11 パーセンタイル:59.27(Chemistry, Physical)

水溶性の多糖類誘導体であるカルボキシメチルキトサン(CMCTS)は10%以上の濃厚水溶液で放射線照射により橋かけ反応を起こしゲルが形成される。しかし、放射線橋かけ反応機構の詳細については明らかではなく、放射線照射後に生成する多糖ラジカルの同定も詳細にはなされていない。そこで、水の放射線分解生成物であるOHラジカルとの反応により生成したCMCTSラジカルを高速流通法を用いた電子スピン共鳴(ESR)測定法により同定した。その結果、水溶液中におけるCMCTSラジカルを直接観測でき、生成する多糖ラジカルは、CMCTSのカルボキシメチル基の第2級炭素上にラジカルであると同定した。

報告書

平成10年度における定常臨界実験装置STACYの運転記録,2; 800$$phi$$円筒炉心・10%濃縮ウラン硝酸水溶液(受託研究)

小野寺 清二; 曽野 浩樹; 広瀬 秀幸; 谷野 秀一; 長澤 誠*; 村上 清信; 桜庭 耕一; 宮内 正勝; 山根 祐一; 大野 秋男

JAERI-Tech 2000-013, p.57 - 0, 2000/03

JAERI-Tech-2000-013.pdf:2.43MB

燃料サイクル安全工学研究施設(NUCEF)の定常臨界実験装置STACYでは、平成10年度後半(10月~2月)に、直径約80cm、高さ約150cmの円筒型炉心タンクを用いた臨界実験を、計41回行った。実験では、炉心タンクの周囲に保温材(ヒータ付)を取付け、おもに溶液燃料昇温時の反応度効果を測定した。本書は、これらの実験における運転記録として、燃料組成の経時変化、並びに各運転毎の反応度添加量、臨界量、炉出力等の運転管理データをまとめたものである。燃料管理については、燃料貯槽量及び燃料組成の変化傾向を直線でフィティングして内挿補間し、その変化量を定量的に把握できた。また運転管理データのうち、実験時における液位反応度測定値は、実験解析から求められた臨界液位-液位反応度フィティング式にほぼ一致した。

報告書

平成10年度における定常臨界実験装置STACYの運転記録,1; 280T平板炉心・10%濃縮のウラン硝酸水溶液(受託研究)

小野寺 清二; 曽野 浩樹; 広瀬 秀幸; 谷野 秀一; 長澤 誠*; 村上 清信; 桜庭 耕一; 宮内 正勝; 菊池 司; 大野 秋男

JAERI-Tech 99-084, p.54 - 0, 1999/12

JAERI-Tech-99-084.pdf:2.7MB

燃料サイクル安全工学研究施設(NUCEF)の定常臨界実験装置STACYでは、平成9年度に引続き、約10%濃縮のウラン硝酸水溶液を燃料とし、厚さ28cm、幅74cm、高さ1.5mの平板炉心タンクを用いた臨界実験を、計46回行った。実験では、コンクリート、ポリエチレンの固体反射体を用い、おもに反射材の配置や厚さの違いによる反応度効果を測定した。本書は、これらの実験における運転記録として、燃料組成の経時変化、並びに各運転毎の反応度添加量、臨界量、炉出力等の運転管理データをもとめたものである。燃料管理については、燃料貯槽量及び燃料組成の変化の傾向を定量的に把握できた。また、運転管理データのうち、液位反応度測定値は、平成9年度に得られた臨界液位-液位反応度曲線とほぼ一致した。

報告書

平成9年度における定常臨界実験装置STACYの運転記録; 280T平板炉心・10%濃縮ウラン硝酸水溶液(受託研究)

小野寺 清二; 曽野 浩樹; 広瀬 秀幸; 高月 幸男*; 長澤 誠*; 村上 清信; 高橋 司; 桜庭 耕一; 宮内 正勝; 菊池 司; et al.

JAERI-Tech 98-023, 66 Pages, 1998/06

JAERI-Tech-98-023.pdf:2.89MB

燃料サイクル安全工学研究施設(NUCEF)の定常臨界実験装置STACYでは、平成9年度に、約10%濃縮のウラン硝酸水溶液を燃料として、厚さ約28cm、幅約74cm、高さ約1.5mの平板型炉心タンクを用いた臨界実験を、計53回行った。実験は、主として、コンクリート、ポリエチレン等の固体反射体を用いて、種類や厚さの違いによる反応度効果を調べる反射体実験を行った。本書は、これらの実験における運転記録として、燃料組成の経時変化、並びに各運転毎の反応度添加、臨界量、炉出力等に関する運転データをまとめたものである。燃料組成のうち、ウラン濃縮は約0.1gU/l/dayの増加傾向を示した。また、液位反応度は、ウラン濃縮の違いや、反射体の種類に依らず、臨界液位のみで決まるとしても運転管理上、信頼性を失わないことが再確認された。

口頭

Pulse radiolysis study on aqueous solution of polysaccharide derivatives; Carboxymethyl cellulose, carboxymethyl chitin/chitosan

佐伯 誠一*; 室屋 裕佐*; 工藤 久明*; 勝村 庸介*; 長澤 尚胤; 吉井 文男; 玉田 正男

no journal, , 

放射線照射によるカルボキシメチルセルロース(CMC)やカルボキシメチルキチン/キトサン(CMCT, CMCTS)のような多糖類誘導体ハイドロゲルが作製されており、さまざまな分野での応用が期待されている。しかしながら、その架橋反応のメカニズムの詳細についてはっきりしていない。特に高分子鎖と水の放射線分解生成物中のOHラジカルや水和電子などのラジカルとの反応について、過渡吸収測定によるパルスラジオリシス法で検討した。パルスラジオリシス実験においては、OHラジカルが、多糖類誘導体と反応しやすく、300nmでの吸光度が約1時間程で減衰していることからCMC水溶液中では長寿命の高分子ラジカルが存在していると考えられる。CMCTS水溶液では、徐々に吸光度が増え、30分程で安定している。これはCMCと異なり、安定生成物の吸光度であると考えられる。多糖類の構造の違いによって、生成ポリマーラジカルの減衰挙動や安定生成物が異なることを見いだした。

口頭

天然高分子水溶液の電子線パルスラジオリシス法による吸収スペクトルの変化

佐伯 誠一*; 室屋 裕佐*; 工藤 久明*; 勝村 庸介*; 長澤 尚胤; 玉田 正男

no journal, , 

放射線照射によるカルボキシメチルセルロース(CMC)やカルボキシメチルキチン/キトサン(CMCT, CMCTS)のような多糖類誘導体の架橋反応のメカニズムを解明するため、特に高分子鎖と水の放射線分解生成物中のOHラジカルや水和電子などのラジカルとの反応による高分子ラジカルの生成に着目し、長時間の過渡吸収測定によるパルスラジオリシス法で検討した。パルスラジオリシス実験においては、CMC水溶液では吸光度が30分程で減衰している。これはCMC水溶液中では長寿命の高分子ラジカルが存在していると考えられる。CMCTS水溶液では、徐々に吸光度が増え、30分程で安定している。これはCMCと異なり、安定生成物の吸光度であると考えられる。また、紫外可視分光器によって照射後長時間経過した試料の吸収スペクトル変化を測定した結果、20mM/L濃度のCMC水溶液の長時間における吸光度スペクトル変化が観測され、240nmでの吸光が時間経過とともに減少していることから、溶液中に残存する高分子ラジカルの減衰変化であると考えられる。多糖類の構造の違いによって、生成ポリマーラジカルの減衰挙動や安定生成物が異なることを見いだした。

口頭

照射カルボキシメチルセルロース水溶液中の高分子ラジカルの挙動

佐伯 誠一; 室屋 裕佐*; 工藤 久明*; 勝村 庸介*; 長澤 尚胤; 玉田 正男

no journal, , 

カルボキシメチルセルロース(CMC)の高濃度水溶液は、放射線照射によって水の放射線分解生成物であるOHラジカルとCMC高分子鎖との反応により高分子ラジカルが生成し、高分子ラジカル同士が橋かけ反応しゲル化すると考えられている。この橋かけ反応メカニズムを解明するため、放射線照射後のCMC水溶液中に生成する高分子ラジカルの挙動について検討した。電子線パルスラジオリシス法を用いて紫外可視吸収(UV)スペクトルの変化を測定すると、10mM濃度のCMC水溶液において約30分という長時間の吸光度減衰が観測され、溶液が高濃度になるほど減衰が遅いことを確認した。次にカルボキシメチル基置換度が同程度で分子量の異なるサンプルについて20mM濃度の水溶液で同じように測定した。初期吸光度についてはほぼ変わらないことを確認したが、吸光度の減衰速度は高分子量の大きいものほど低下した。以上のことから、放射線照射によって生じた高分子ラジカルは何らかの反応により消失していき、その反応速度は溶液の粘性に影響される。

口頭

照射カルボキシメチルセルロース水溶液中の高分子ラジカルの挙動

佐伯 誠一; 室屋 裕佐*; 長澤 尚胤; 玉田 正男; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

no journal, , 

カルボキシメチルセルロース(CMC)の高濃度水溶液は放射線照射によって橋かけ反応が起こりゲル化する。水の放射線分解生成物であるOHラジカルがCMC高分子鎖と反応により高分子ラジカルが生成し、高分子ラジカル同士が橋かけ反応していると考えられている。この橋かけ反応メカニズムを解明するため、放射線照射後のCMC水溶液中に生成する高分子ラジカルの挙動について検討した。パルス状の電子線照射した10mM濃度のCMC水溶液の紫外可視吸収(UV)スペクトルを測定した結果、約30分間の遅い吸光度減衰が観測され、照射する線量を大きくするほど初期吸光度が大きくなることがわかった。また、CMCが高濃度及び高分子量になるほど吸光度減衰は遅くなった。そのため高分子ラジカルの初期収量は線量に、また反応速度はCMC水溶液の粘性に影響を受けると考えられる。OHラジカルによって生成する高分子ラジカルについては、過酸化水素の光分解によるOHラジカルとの反応を用いたESR測定を行い、6位の炭素(C$$_{6}$$)にあるカルボキシメチル基の第二級炭素から水素が引き抜かれたラジカルであると推定した。

口頭

Observation of macroradicals of carboxymethyl cellulose in aqueous solution

佐伯 誠一; 室屋 裕佐*; 長澤 尚胤; 玉田 正男; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

no journal, , 

水溶性多糖類誘導体の一種であるカルボキシメチルセルロース(CMC)は、医薬,食品や工業分野などに応用されている。多糖類やその誘導体は一般に放射線照射によって分解するが、カルボキシメチルセルロースは濃厚水溶液で放射線照射を行うと、橋かけ反応を起こしゲル化する。本研究の目的は、放射線照射によるCMC濃厚水溶液のゲル化メカニズムを理解するために、橋かけ反応にかかわるCMCマクロラジカルの水溶液中における挙動を解明することである。吸光及び電子スピン共鳴(ESR)測定の2つの実験から水の放射線分解生成物であるOHラジカルによって生成したCMCマクロラジカルの減衰挙動について検討した。吸光測定においては、照射後の寿命が15分という非常に遅い時間減衰を示すスペクトルを確認した。これは、OHラジカルとの反応によりCMC分子鎖中の長寿命マクロラジカルが生成していると考えられる。ESR測定においては、OHラジカルとの反応により生成するカルボキシメチルセルロースマクロラジカルのESRシグナルを観測でき、その構造が6位の炭素(C6)にあるカルボキシメチル基の第二級炭素から水素が引き抜かれたラジカルであると推定した。

口頭

ESR法によるカルボキシメチルセルロースラジカルの検討

佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 玉田 正男; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

no journal, , 

カルボキシメチルセルロース(CMC)は濃厚水溶液において放射線照射を行うと橋かけするが、その橋かけ反応には水の放射線分解生成物であるOHラジカルが起因となっていると考えられている。そこで、本研究では、CMCの放射線橋かけメカニズムを解明するため、OHラジカルとの反応により生成するCMCラジカルをESR測定によって同定することを目的とした。0.35%CMC水溶液に10mMの過酸化水素を加え、紫外光を当てて生成したOHラジカルをCMCと反応させてESR測定を行った。水溶液中におけるCMCラジカルの直接観測に成功した。カルボキシメチル基の置換度が大きいほどラジカル濃度は高くなることから、生成ラジカルはカルボキシメチル基上のラジカルであると示唆される。カルボキシメチル基上のラジカルの存在を仮定すると、6位炭素に連なるカルボキシメチル基上ではTriplet$$times$$Doublet、2位又は3位炭素に連なるカルボキシメチル基上ではDoubletのESRスペクトルになると考えられ、それらの仮定したスペクトルを重ね合わせると、実験結果とよく一致し、カルボキシメチル基上のラジカルであると解釈できた。

口頭

Observation of carboxymethyl cellulose radicals produced by OH radicals

佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 森下 憲雄; 玉田 正男; 室屋 裕佐*; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

no journal, , 

カルボキシメチルセルロース(CMC)などの多糖類誘導体は濃厚水溶液状態における放射線照射によりゲル化する。しかし、多糖類誘導体の放射線架橋メカニズムは未だ明らかではなく、照射後生成する多糖ラジカルに関しても明確な同定はなされていない。本研究では、CMCとOHラジカルとの反応により生成する水溶液中のCMCラジカルを、電子スピン共鳴(ESR)法を用いて観測し、詳細なラジカル構造を検討した。10mM濃度のCMC水溶液を調製し、過酸化水素の光分解により生成したOHラジカルをCMCと反応させESR測定を行った結果、CMCラジカルに起因する2種類のESRスペクトルが判別できた。超微細構造の解析から、得られたスペクトルはC2$$cdot$$C3に連なるカルボキシメチル基上のラジカル及びC6に連なるカルボキシメチル基上のラジカルに起因すると同定された。

口頭

多糖類水溶液の放射線誘起ラジカルの反応挙動,2; カルボキシメチルセルロースラジカルの反応挙動

佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 森下 憲雄; 玉田 正男; 室屋 裕佐*; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

no journal, , 

カルボキシメチルセルロース(CMC)などの多糖類誘導体は濃厚水溶液における放射線照射により架橋反応を起こしゲル化するが、CMCの放射線架橋メカニズムを理解するうえで、生成したラジカルの挙動については明らかになっていない。そこで本研究では、CMC水溶液の放射線誘起ラジカルの反応挙動を明らかとするため、放射線照射後残存する長寿命ラジカルの挙動について紫外・可視吸光測定及びESR測定を行った。紫外可視吸光測定の結果、照射数分後以降の長寿命ラジカルはおもに単一活性種で構成されることを明らかとし、ラジカルの数十分もの長寿命を観測した。照射10分後におけるESRスペクトル測定においては、OHラジカルとの反応により生成したカルボキシメチル基上のラジカルと同一のスペクトルが観測され、長寿命ラジカルはOHラジカル由来のカルボキシメチル基上のラジカルであると同定された。長寿命ラジカルの減衰挙動は強く一次反応に従い、減衰速度はCMC濃度から影響を受けることがわかった。

口頭

多糖類水溶液の放射線誘起ラジカルの反応挙動,1; カルボキシメチルセルロースラジカルの同定

佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 森下 憲雄; 玉田 正男; 室屋 裕佐*; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

no journal, , 

カルボキシメチルセルロース(CMC)などの多糖類誘導体は濃厚水溶液における放射線照射により架橋反応を起こしゲル化する。しかし、CMCの放射線架橋メカニズムの詳細は明らかではなく、照射後に生成する多糖ラジカルの同定もなされていない。そこで本研究では、水の放射線分解生成物であるOHラジカルとの反応により生成するCMCラジカルの同定を目的とした。高速流通法を用いたESR測定法により水溶液中におけるCMCラジカルを観測し、ラジカル周辺の水素原子配置や超微細結合定数などの考察から、カルボキシメチル基の第2級炭素上のラジカルであると同定した。

口頭

$$gamma$$-ray irradiation and electron-beam pulse radiolysis study of $$kappa$$-carrageenan

Abad, L.*; 工藤 久明*; 佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 玉田 正男; Fu, H.*; 室屋 裕佐*; Lin, M.; 勝村 庸介*; Dela Rosa, A. M.*

no journal, , 

海洋多糖類である$$kappa$$-カラギーナンの放射線分解物は、植物成長などの生理活性を有し、実用化が期待されている。しかし、$$kappa$$-カラギーナンの放射線分解メカニズムについて詳細になっていないため、照射雰囲気の違いによる分解挙動について、GPC,紫外可視吸収(UV)測定により評価した。さらに、水の放射線分解生成物であるOHラジカルと反応性について電子線パルスラジオリシス法により評価した。GPC測定した結果、大気中及び真空中での粉末、1%水溶液の各状態における$$kappa$$-カラギーナンの放射線分解収量であるG値は、大気及び真空中の粉末状で2.5、水溶液中で約100となり、水の放射線分解生成物であるOHラジカルによる間接効果が非常に大きいことがわかった。またすべての状態で照射した試料のUV測定の結果、照射によって新たに生成したカルボニル基に由来する260nmの吸収ピークが観測された。さらに電子線パルス照射を利用し、放射線照射により低分子量化した$$kappa$$-カラギーナンとOHラジカルとの反応における反応速度定数を決定し、1.1$$times$$10$$^{9}$$M$$^{-1}$$s$$^{-1}$$になることがわかった。

口頭

Radiation-induced reactions of carboxymethyl cellulose in an aqueous solution

佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 森下 憲雄; 玉田 正男; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

no journal, , 

Carboxymethyl cellulose (CMC) at highly concentrated aqueous solution undergoes crosslinking reactions by ionizing irradiation, though polysaccharides and their derivatives are generally classified to radiation-degradation type polymer. In this topic, focusing on CMC radicals produced by reactions with OH radical, ESR spectra were observed to understand radiation-induced reaction mechanism of CMC aqueous solution. As a result, ESR spectra of CMC radical, produced by reactions with OH radicals from photolysis of hydrogen peroxide and EB irradiation, were succeeded to observe, and were identified as radicals located on carbon atoms of carboxymethyl groups. Furthermore, the dependency on CMC concentration of the decay behavior was discussed by considering decay behaviors of ESR spectra of long-lived CMC radical.

口頭

カルボキシメチルセルロース水溶液の放射線誘起ラジカルの反応挙動

佐伯 誠一; 室屋 裕佐*; 工藤 久明*; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 玉田 正男; 勝村 庸介*

no journal, , 

高濃度ペースト状多糖類の橋かけ反応に対して、水の放射線分解生成物中のOHラジカルによる間接効果が起因となることに注目し、カルボキシメチルセルロース(CMC)とOHラジカルとの反応により生成する多糖ラジカルに対し水溶液中におけるESRスペクトルの直接観測を行い、詳細なラジカル構造を検討した。ラジカル周辺の水素原子の配置及び同様の周辺構造を有するラジカルの超微細結合定数による考察から、C2及びC3に連なるカルボキシメチル基上のラジカルからDoublet、C6に連なるカルボキシメチル基上のラジカルからTriplet$$times$$Doubletのスペクトルであると同定した。OHラジカルとCMCとの反応により生成する多糖ラジカルにはカルボキシメチル基第2級炭素上のラジカルであることがわかった。

口頭

多糖類誘導体水溶液の放射線誘起反応

佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 森下 憲雄; 玉田 正男; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

no journal, , 

カルボキシメチルセルロース(CMC)は、低濃度水溶液もしくは乾燥状態で放射線照射を行うと放射線分解を引き起こすが、高濃度水溶液条件下においては架橋反応を引き起こし、ゲル化する。そこで、CMC水溶液の放射線誘起反応機構解明のため、電子線照射後にCMC水溶液内に残存する長寿命ラジカルの減衰挙動についてESR法により観測し、ラジカル反応のCMC濃度依存性について検討した。ESRスペクトルから長寿命ラジカルはカルボキシメチル基炭素上ラジカルであると同定され、その減衰挙動はCMC濃度に対して擬一次反応であることがわかった。このゆっくりとした減衰反応はカルボキシメチル基上からグルコピラノース環炭素上へのラジカル移動であると推察された。

口頭

ESR法によるカルボキシメチル化多糖ラジカルの検討

佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 森下 憲雄; 玉田 正男; 工藤 久明*; 勝村 庸介*

no journal, , 

カルボキシメチル化多糖類は、高濃度水溶液条件下において放射線照射により架橋反応を引き起こし、ゲル化する。水の放射線分解ラジカルであるOHラジカルとの反応により生成する高分子ラジカルを同定することは、架橋反応機構解明において重要である。そこで本研究では、ESR法により生成ラジカル種を同定し、主鎖骨格の違いによる影響を検討した。試料にはセルロース,キトサン,デンプンのカルボキシメチル化誘導体を用いた。結果、各試料のESRスペクトルはおおむね類似し、Triplet$$times$$DoubletとDoubletの2つのスペクトルに分離した。解析により前者が6位に連なるカルボキシメチル基炭素上、後者が2位または3位に連なるカルボキシメチル基炭素上のラジカルであると同定した。以上の結果、主鎖骨格の違いによらず、OHラジカルと反応して生成する高分子ラジカルには、カルボキシメチル基炭素上ラジカルが存在することを明らかとし、架橋反応機構解明に有用な知見を得た。

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