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嵯峨 涼*; 松谷 悠佑; 佐藤 光*; 長谷川 和輝*; 小原 秀樹*; 駒井 史雄*; 吉野 浩教*; 青木 昌彦*; 細川 洋一郎*
Radiotherapy and Oncology, p.109444_1 - 109444_9, 2023/00
被引用回数:2 パーセンタイル:0(Oncology)非小細胞肺癌を治療する際、一度に大線量を照射する定位放射線療法が使用される。この治療計画と治療効果の関係は、一般的に線量と細胞死の関係を予測する数理モデルにより評価される。そのモデルパラメーターの数値は生物実験により決定できるが、臨床では治療成果の経験に基づき決定されるため、実験研究と臨床研究ではパラメータ決定の手法と数値に違いがある。以上の背景から、細胞実験で測定される細胞死と臨床の治療効果を結びつける橋渡し研究を進めた。ここでは、その相違の要因として考えられる癌幹細胞に着目し、細胞死と臨床成果を同時に予測可能な数理モデル(integrated microdosimetric-kinetic (IMK) model)を開発し、弘前大学病院における非小細胞肺癌の定位放射線療後の臨床治験に対して遡及的評価を行った。その結果、癌幹細胞を考慮したIMKモデルを用いることで、広範囲の線量域(0-15Gy)に対する細胞死と様々な治療計画(一回線量6-10Gy)に対する治療成果を同時に再現することに成功した。開発した数理モデルにより、癌幹細胞が臨床の治療効果に与える影響の正確な理解、これに基づく治療効果の予測技術の高精度化が期待できる。
嵯峨 涼*; 松谷 悠佑; 高橋 玲*; 長谷川 和輝*; 伊達 広行*; 細川 洋一郎*
Scientific Reports (Internet), 11(1), p.8258_1 - 8258_10, 2021/04
被引用回数:4 パーセンタイル:47.6(Multidisciplinary Sciences)ヒアルロン酸合成材4-メチルウンベリフェロン(4-MU)は、X線治療における放射線増感剤の候補として知られる。そのような4-MU投与下での放射線治療効果はin vitro試験により研究がおこなわれてきたが、放射線増感に関するメカニズムは未だ不明である。本研究では、細胞実験に加えて、モデル推定による理論解析を行い、4-MU投与下の放射線増感メカニズムを研究した。先ず、細胞実験により、4-MU投与とX線照射を組み合わせた治療時の腫瘍細胞(HT1080)の生存率を測定した。一方、4-MU投与による薬理学的効果をモデル化し、4-MU投与とX線照射による相乗効果を理論的に分析した。その結果から、4-MU投与による放射線増感効果は、約4Gyの中間線量範囲で最大となり、細胞間コミュニケーションの関与が示された。さらに、4-MU投与下において、DNA損傷の発生に関連する酸化ストレスレベルが優位に増加し、細胞間シグナルの阻害剤を加えることで放射線増感効果が抑制されることが分かった。本成果により、4-MU投与とX線照射による相乗効果は、細胞間コミュニケーションに起因し、従来のX線治療よりも効率的な腫瘍制御が見込めることが示された。
嵯峨 涼*; 松谷 悠佑; 高橋 玲*; 長谷川 和輝*; 伊達 広行*; 細川 洋一郎*
Journal of Radiation Research, 60(3), p.298 - 307, 2019/05
被引用回数:23 パーセンタイル:81.57(Biology)放射線治療において、腫瘍に含まれる癌幹細胞は放射線抵抗性を持つことが知られているが、細胞内の幹細胞含有率と細胞生存率の関係は未だ解明されていない。そこで本研究では、幹細胞を考慮した細胞死とDNA損傷を表現し得る数理モデルを構築し、幹細胞が細胞生存率へもたらす影響を解析した。細胞実験(フローサイトメトリ)による解析から、培養された細胞内の癌幹細胞の含有率は3.2%以下であり、モデルから推定された含有率と良い一致を示した。この検証に基づいたモデル推定から、高線量照射後の細胞生存率は幹細胞の影響を大きく受けることが明らかとなった。また、数%の幹細胞を考慮することで、核内致死DNA損傷数に関する線量応答も従来の放射線感受性モデル(LQモデル)より良い再現度を示すことが分かった。本研究の成果は、幅広い線量域に対する細胞の線量応答の評価では、幹細胞の考慮が不可欠であることを明らかにするものである。
千葉 隆久*; 酒井 新吉*; 長谷川 豊*; 上野 睦郎*; 柄谷 和輝*; 都筑 新*
PNC TJ9270 98-003, 161 Pages, 1996/03
本報告書は、高速炉等の各種構造解析に適用するために開発された汎用非線形構造解析システムFINAS(Finite Element Nonlinear Structual Analysis System)の機能の改良、拡張および整備に関するものであり、平成7年10月から平成8年3月までの間に検討された内容およびその成果をまとめたものである。以下に、改良、拡張および整備項目を示す。・異方性材料の取り扱い・高精度の構成モデルの適用・FASTENINGおよび縮合における計算効率の改善・有限要素の修正・FINAS(V.13.0)の整備と公開
高橋 玲*; 嵯峨 涼*; 松谷 悠佑; 長谷川 和輝*; 福井 呂満*; 細川 洋一郎*
no journal, ,
放射線照射後の炎症反応は抗酸化活性を誘導し、癌細胞に放射線抵抗性をもたらす。先行研究において、ヒアルロナン合成阻害剤(4-MU)が炎症反応を抑制することを観察したが、そのメカニズムはまだ解明されていない。そこで、細胞致死モデルを用いて、4-MUにより誘導される放射線増感メカニズムを解明することを目的とした研究を進めた。研究では実験も行い、培養されたヒト線維肉腫細胞に対して、100M 4-MUならびに細胞間シグナル阻害剤(1%DMSOまたは40M c-PTIO)を添加処理後にX線を照射し、コロニー形成法によって線量対生存率の関係を測定した。また、非標的効果を考慮するよう開発された統合型細胞致死モデル(IMKモデル)を用いて、実験結果を解析した。細胞実験の結果から、4-MU処理と照射の組み合わせは細胞生存を有意に減少させることがわかり、生存率の低下は、DMSOまたはc-TPIOの存在下で抑制された。一方、このような細胞死の増強は主に非標的効果によるものであることがモデル解析によって示され、この結果から4-MU治療によって促進される放射線増感が主に非標的効果の蓄積に起因することも示唆された。