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芝野 幸也; 阿部 勝男; 政 和男*; 細金 達哉; 茅野 雅志; 角 美香; 藤原 英城*; 山口 和哉*; 本木 知佳*
第41回日本核物質管理学会年次大会会議論文集(インターネット), 4 Pages, 2020/11
LSDスパイクは、同位体希釈質量分析法によるU, Puの計量分析に使用する標準物質である。LSDスパイクはU, Puの混合溶液を調製後、バイアル瓶に分取し、乾固して調製される。LSDスパイクは、乾固直後、バイアル瓶の底に張付いた状態であるが、保管期間の経過に伴いバイアル瓶の底から剥がれるなど徐々に劣化し、分析結果に影響を与える恐れがある。本研究では、日本原燃から委託を受け調製したLSDスパイクを用いて、約2年間静置状態で保管し、LSDスパイクの経時変化を評価した。
岡崎 日路; 芝野 幸也; 阿部 勝男; 角 美香; 茅野 雅志; 影山 十三男; Mason, P.*
Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 7 Pages, 2016/07
IDMS法による計量分析において使用される、LSDスパイクと呼ばれる標準物質は、試料の取扱いや分析が困難な状況下で、様々な核物燃料質の精確な分析を可能としている。LSDスパイク調製に必要なプルトニウムの主原料であるプルトニウム標準物質の海外からの長期的な安定供給が困難なため、プルトニウム燃料技術開発センター(PFDC)は、LSDスパイクのPu原料として国内で入手可能なMOX粉末の使用の可能性について検討した。その中でPFDCは、米国エネルギー省のニューブルンスウィック研究所(NBL)との共同研究において、MOX粉末中のプルトニウムの分離・精製及び値付けを行い、LSDスパイクの原料として適したPu標準物質(MOX-Pu)を調整した。MOX-Puの詳細な調製手順及び共同研究結果等について報告する。
岡崎 日路; 角 美香; 阿部 勝男; 佐藤 光弘; 影山 十三男
核物質管理学会(INMM)日本支部第34回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2013/10
日本原子力研究開発機構プルトニウム燃料技術開発センター(以下、「プルセンター」)品質管理課では、核燃料物質に含まれるPu及びUの計量分析として、質量分析法による同位体組成分析及び同位体希釈質量分析法(IDMS法)による含有率分析を行っている。これらの分析業務にかかわる品質保証体制を確立、維持管理するとともに分析結果の信頼性を保証することは重要である。プルセンターでは、これまでISO 9001に基づく品質管理を実施してきた。今回、さらなる計量分析結果の信頼性向上のため、技術的改善に取組み、2010年3月、ISO/IEC 17025の認定を取得した。ISO 9001は、組織の品質システムに関する管理上の要求事項からなり、一方ISO/IEC 17025は、管理上の要求事項に加え試験所・校正機関の能力に関する技術的要求事項で構成されている。今回、核燃料物質中のPu及びUの同位体組成分析及び含有率分析におけるISO/IEC 17025認定を取得した取組み、その後の品質保証活動について報告する。
岡崎 日路; 角 美香; 阿部 勝男; 影山 十三男; 中沢 博明
Proceedings of INMM 53rd Annual Meeting (CD-ROM), 9 Pages, 2012/07
核燃料物質を取り扱う施設においてPu及びUを精確に測定することは核不拡散上重要であり、分析精度を十分に有していることが国及びIAEAが行う査察検認の前提となっている。原子力機構プルトニウム燃料技術開発センター品質管理課(PFDC-lab)ではMOX燃料にかかわる原料粉末,製品ペレット等に含まれるPu及びUの計量分析を行うため、質量分析法による同位体組成分析及び同位体希釈質量分析法による含有率分析等を実施してきた。分析精度の維持,向上を目指し、また国際的な信頼を得るため、ISO/IEC 17025(試験所及び校正機関の能力に関する一般的要求事項)に基づく試験所としての認定を目指した。PFDC-labでは、技術的要求事項を満たすため分析品質管理システム構築、米国DOE-NBLとの共同研究に基づく不確かさ評価技能の確立、共同分析結果を利用した分析のトレーサビリティの担保等に取り組んだ。これにより、2010年3月、ISO/IEC 17025:2005に基づく試験所として認定された。
角 美香; 岡崎 日路; 阿部 勝男; 影山 十三男; 中沢 博明
Proceedings of INMM 53rd Annual Meeting (CD-ROM), 9 Pages, 2012/07
PFDCでは、MOX燃料製造に関するさまざまな技術開発を行っており、それらの試料のPu, U濃度及び同位体組成分析は、PFDC-技術部品質管理課が依頼を受けて実施してきた。PFDC技術部品質管理課が、センター内の他部門から依頼を受けて実施する、MOX燃料中のPu及びUの、質量分析法による同位体組成分析及び、同位体希釈質量分析法による濃度測定について、手法の妥当性確認、不確かさ推定技能の構築等、ISO/IEC 17025の要求事項を満たす取り組みを進め、2010年3月、ISO/IEC 17025に基づく試験所として認定された。認定のための要求事項を満たす過程で、ISO-GUMに基づく測定の不確かさ推定技能を確立させ、GUM-Workbenchとエクセルを組合せた計算プログラムを作成した。これにより、定常的に行われるPu, Uの同位体組成及び濃度測定の不確かさを容易に計算することが可能になった。品質管理システム及び測定の不確かさ評価システムの詳細について報告する。
角 美香; 阿部 勝男; 影山 十三男; 中沢 博明; 黒沢 明; 山本 昌彦; Mason, P.*; Neuhoff, J.*; Doubek, N.*; Balsley, S.*; et al.
Proceedings of INMM 51st Annual Meeting (CD-ROM), 9 Pages, 2010/07
現在、同位体希釈質量分析法(IDMS)によってPu, Uの計量分析を行っている国内外の多くの施設において、LSD(Large Size Dried)スパイクが使用されている。日本の核燃料サイクルに関連する施設でも、多くのPu標準物質が必要とされており、一方で長期に渡るPu標準物質の供給や、輸送が困難さを増すことが予想されていることから、原子力機構ではプルセンターに保管されているMOXから、LSDスパイクの原料となるPuの標準試料を調製する可能性について検討してきた。プルセンターでは、MOX中に含まれていたPuをUと分離,精製を行った。調製されたPu硝酸溶液中のPu濃度は、再処理施設においてクーロメトリによって測定され、同位体組成についてはPFDCにおいて質量分析により測定された。原子力機構では、このPu硝酸溶液を用いて2種類のLSDスパイクを調製し、それらを国内外の研究所に配付し、共同分析により値を確認している。Puの値付け分析,LSDスパイク調製及び確認分析結果の詳細について報告する。
角 美香; 阿部 勝男; 影山 十三男; 中沢 博明; 甲地 友和*; 村上 貴樹*; 菱 朋行*; 藍 寛信*
Proceedings of INMM 50th Annual Meeting (CD-ROM), 9 Pages, 2009/07
近年、同位体希釈質量分析法(IDMS)によってPu及びUの濃度を測定する多くの分析所において、個々のバイアル中にPu, U両方を含む、LSDスパイクが標準試料として用いられている。査察分析所で調製されているもの及び市販されているLSDスパイクの多くは、再処理施設におけるインプット溶液を測定することを目的としており、個々のバイアル中に数mgのPuと数十mgのUを含んでいる。一方で、PFDCにおける主な試料であるMOXは、インプット溶液に比べるとわずかなUしか含んでおらず、インプット用のLSDスパイクを用いて、精度よく測定することは難しい。そのため、PFDCではMOX試料測定に適したPu/Uの異なる数種類のLSDスパイクを調製し、使用してきた。また、近年Pu-CRMの入手は困難さが増しており、自国でPuスタンダードを調製する技術を持つ必要が出てきている。PFDCで保管しているMOX粉末からPuを回収し、LSDスパイクを調製するとともに、JNFLとの共同研究に基づき、実用試験を行った。本論文では、PFDCにおけるMOX試料測定のためのLSDスパイクの調製と使用経験,MOX-Puの値付け分析方法の検討等について報告する。
駿河谷 直樹; 阿部 勝男; 黒沢 明; 池田 久; 久野 祐輔
PNC TN8410 97-211, 156 Pages, 1997/05
HybridK-edge/XRFDensitometerは、JASPAS(日本の対IAEAへの保障措置技術開発支援計画)の一環で、使用済燃料溶解液中のウランおよびプルトニウム濃度を迅速かつ高精度に分析できる非破壊測定装置として、1991年以来、東海再処理工場で開発されてきたものである。本装置は、K-エッジデンシトメータ(KED)とエネルギ分散型蛍光X線分析装置(XRF)を組み合わせたハイブリッド型のシステムである。測定原理は、KED法によりウラン濃度を測定し、XRF法によりU/Pu濃度比を測定して、これら両者の結果よりプルトニウム濃度を求めるものであり、タイムリーかつオンサイトでの分析が期待できることから保障措置上有効な検認技術であると考えられている。これまで、本装置を高放射性分析セルに設置した後、ホット試験を実施し、破壊分析(DA)である同位体希釈質量分析法(IDMS)との比較検討を続けてきたが、概ね良好な一致性が確認できたことから、本装置を実査察へ適用するために、査察側による受入試験(AcceptanceTest)および性能試験(PerformanceTest)を行った。ここで測定精度として、ウラン:0.2%、プルトニウム:0.7%程度が得られており、査察機器としての性能を有することが評価された。本ファイナルレポートは、試験結果および技術・操作を併せてまとめたものであり、これを以て、本JASPAS開発項目を終了することとする。
黒沢 明; 阿部 勝男; 神長 一博; 久野 祐輔; 鎌田 正行; 舛井 仁一
PNC TN8410 93-031, 191 Pages, 1993/03
再処理工場入量計量槽の保障措置として、現在、国およびIAEAによる試料の収去が行なわれているが、収去試料の輸送に当って、1バッチ当り、A型輸送容器一つを必要とするのが現状である。このような輸送問題を軽減するため、極微量の試料(ウラン・プルトニウム各数mg)で分析可能なレジンビード法が米国オークリッジ国立研究所を中心に開発された。この技術はTASTEX時代に導入され、その後JASPASの一つの開発項目として動燃事業団が主体となり、IAEAとの共同研究を続けているものである。これまで7回の共同実験が実施され、技術的にもある水準に達したと思われるが、また同時にレジンビード技術の難点も明らかになった。これらの共同実験では、動燃が試料の調整・輸送を担当し、IAEA側で分析するという形態をとっているが、これとは別に事業団としてレジンビード測定技術の検討も実施してきた。レジンビード技術は上記のように輸送上のメリットが最もクローズアップされているが、測定面においてもウラン・プルトニウムを分離することなく測定できるという利点もあり、施設側での分析法として開発・検討を進める必要があった。本報では、レジンビード法によるウラン・プルトニウムの測定技術について検討結果を報告するとともに、第3回から第7回まで行なわれたPNC-IAEA間共同実験結果についても合わせて報告する。
黒沢 明; 阿部 勝男; 北川 修; 久野 祐輔; 舛井 仁一
第15回保障措置と核物質管理シンポジウム, 0 Pages, 1993/00
使用済燃料溶解液中のウランおよびプルトニウムを、迅速かつ正確に非破壊測定できる装置を開発した。本装置の測定原理は、K-エッジ・デンシトメトリ(KED)法によりウラン濃度を測定し、エネルギ分散型蛍光X線(XRF)法でU/Pu比を測定することにより、ウランとプルトニウム両者の濃度を求めるものである。本装置は、遮へい体内に設置されたX線発生装置と2台のHP-Ge検出器およびフロータイプ試料セルとコリメータからなる測定部と、マルチチャネル・アナライザと電子回路部、コンピュータで構成される。東海再処理工場における入量計量試料を用いて検討を行った結果、測定時間1000秒での10回測定の繰り返し精度は、KED法によるウラン濃度測定(約200g/l)では0.2%、XRF法によるプルトニウム濃度測定(約1g/l)では2%と良好な結果が得られた。
阿部 勝男; 黒沢 明; 駿河谷 直樹; 久野 祐輔; 舛井 仁一
IAEA Symposium on International Security Measure, 0 Pages, 1993/00
使用済燃料溶解液中のウラン及びプルトニウムの濃度を迅速かつ正確に非破壊測定できる装置を開発している。本装置の測定原理は、K-エッジデンシメトリー(K-edge)法により、ウラン濃度を測定し、また、エネルギー分散型蛍光X線(XRF)法でU/Pu比を測定することにより、ウランとプルトニウム両者の濃度を求めるものである。今回、測定部の改良により、測定精度の向上を図った。
駿河谷 直樹; 阿部 勝男; 黒沢 明; 久野 祐輔; 舛井 仁一
1994 IAEA Symposium on International Safeguards, ,
使用済燃料溶解液中のウランおよびプルトニウムの濃度を迅速から正確に非破壊測定できる装置を開発している。本装置の測定原理はK-エッジ・デンシトメトリ(KED)法によりウラン濃縮を測定し、エネルギー分散型蛍光X線(XRF)法でU/Pu比を測定することにより、ウランとプルトニウム両者の濃度を求めるものである。今回、測定部の改良により、測定精度の向上を図った。
駿河谷 直樹; 阿部 勝男; 黒沢 明; 池田 久; 久野 祐輔; 日野田 正博
INMM, ,
東海再処理工場では、使用済燃料溶解液およびPu製品溶液の効率的な査察検認を目的とした非破壊測定システムの開発を1991年より実施してきた。本装置は、国際原子力機関および科学技術庁による査察業務を妥当に実施するため、オーセンティケーションを担保できる制御/計測システムを取り入れ独立検認性を高めたのが特徴である。また、標準物質としての参照試料を製作し装置の維持管理を実施した。1995年に査察官立ち合いのもと実施された受け入れ試験の結果、使用済燃料溶解液中のウラン濃度について0.1%RSD、プルトニウム濃度については0.6%RSDの測定精度が得られた。(177gU/L,1.7gPu/L,1000s測定)一方、Pu製品中のプルトニウムについては、約200gPu/Lの濃度に対して0.5%の測定精度(800s測定)が得られた。さらに性能評価試験においても、施設の計量分析法として用いている同位体希釈質
駿河谷 直樹; 阿部 勝男; 黒沢 明; 日野田 正博; 久野 祐輔
INMM Annual Meeing, ,
使用済燃料溶解液中のウラン・プルトニウムの濃度を迅速かつ正確に非破壊測定できる査察用装置"東海ハイブリッドKED/XRFデンシトメータ"の開発を行ってきた。本装置は、遮蔽体セル内に設置されたX線発生装置、検出器、コリメータ、フローセル等から構成させている。また、本装置にオーセンティケーションを維持する参照試料、およびIAEAが独自に管理できるパラレルシステムを新たに付加し、査察用実機を完成させた。今回、査察側と共同で受入試験および性能評価試験を実施し、良好な結果を得るとともに実査察への適用を図ったので報告する。
駿河谷 直樹; 阿部 勝男; 黒沢 明; 日野田 正博; 池田 久; 久野 祐輔
INMM Annual Meeing, ,
使用済燃料再処理液中のウラン・プルトニウムの濃度を迅速かつ正確に非破壊測定できる査察用装置「ハイブリッドKED/XRFデンシトメータ」および「改良型K-edgeデンシトメータ」の開発を行ってきた。本装置は、X線発生装置、検出器、コリメータ、測定セル等から構成されている。さらに装置のオーセンティケーションを維持する参照試料、およびIAEAが独自に管理できるパラレルシステムを新たに付加し、査察用実機を完成させた。今回、査察側と共同で受入試験および性能評価試験を実施し、良好な結果を得るとともに実査察への適用を図ったので報告する。
角 美香; 高松 舞*; 海老沢 徳幸; 阿部 勝男; 影山 十三男; 千葉 正彦; 中沢 博明; 鈴木 徹; 甲地 友和*; 櫛桁 義幸*; et al.
no journal, ,
同位体希釈質量分析法(IDMS)によるPu, U分析にはLSD(Large Size Dried)スパイクと呼ばれる標準物質が必要である。この調製にあたり、原料物質(一次標準核物質)の効率的利用と原子力機構保有のMOXより分離精製したPuの有効性を確認するため、原子力機構及び日本原燃において共同研究を実施した。「標準核物質(LSDスパイク)の調製と評価(1)調製・試験」で報告する、六ヶ所再処理工場において実試料を用いたLSDスパイクの試験結果について、GUM(Guide to the expression of Uncertainty in Measurement)に基づく不確かさの評価を行った。また通常量の1/2量で調製したLSDスパイク、及び原子力機構にて保有しているMOXより分離精製したPuを原料として調製したLSDスパイクについて、それぞれ統計的に評価し、これらLSDスパイクの有効性を確認した。
甲地 友和*; 櫛桁 義幸*; 村上 貴樹*; 菱 朋行*; 藍 寛信*; 高松 舞*; 海老沢 徳幸; 角 美香; 阿部 勝男; 影山 十三男; et al.
no journal, ,
同位体希釈質量分析法(IDMS)によるPu, U分析にはLSD(Large Size Dried)スパイクと呼ばれる標準物質が必要である。この調製にあたり、原料物質(一次標準核物質)の効率的利用と原子力機構保有のMOXより分離精製したPuの有効性を確認するため、原子力機構及び日本原燃において共同研究を実施した。原子力機構における調製と、六ヶ所再処理工場の遠隔装置を用いて行った実試料の評価試験について報告する。
角 美香; 阿部 勝男; 影山 十三男; 中沢 博明; 高松 舞*; 甲地 友和*; 村上 貴樹*; 藍 寛信*
no journal, ,
核燃料施設の計量管理に用いられる同位体希釈質量分析法には、海外から購入される認証標準物質を原料としたLSD(Large Size Dried)スパイクと呼ばれる標準物質が使用されているが、近年海外からの輸送の困難さが増している。信頼性の高い計量分析を継続することは保障措置上重要であり、そのためにはLSDスパイクの安定的な確保が不可欠である。よって、原子力機構と日本原燃との共同研究として、LSDスパイク一本あたりの核物質量を減らしたもの、原料の異なるものなど、数種類のLSDスパイクを調製し、日本原燃六ヶ所再処理工場における実試料を用いた測定試験を行うとともに、海外の研究所から購入されるLSDスパイクを用いた結果と比較した。ここではLSDスパイクの調製、原料に用いたMOXから分離生成されたPuの値付け分析、実試料を用いた測定試験及びISO-GUMに基づくその結果の不確かさの評価手法等について述べる。
角 美香; 阿部 勝男; 影山 十三男; 中沢 博明; 高松 舞*; 甲地 友和*; 村上 貴樹*; 藍 寛信*
no journal, ,
破壊測定(DA)による核燃料施設の計量分析を行ううえで、その分析精度は、保障措置における測定の不確かさに関する国際目標値(ITV)を満たすことが求められている。同位体希釈質量分析法の測定精度は、使用される標準物質(スパイク)の精度に依存するため、信頼性の高い標準物質を使用することが、測定の不確かさを減らすためには不可欠である。原子力機構と日本原燃との共同研究で調製されたLSDスパイクは、そのPu対U比,スパイクバイアル一本あたりの核物質量等が保障措置分析所等で使用されているものと大きく異なっている、認証標準物質以外を原料としていることなどから、調製されたLSDスパイクの不確かさ及び実試料を用いた測定結果の不確かさをISO-GUMに基づいて評価した。また、これらの測定結果を海外から購入されるLSDスパイクを用いた測定結果、及びITVに対して比較評価した結果を報告する。
角 美香; 高松 舞*; 阿部 勝男; 影山 十三男; 中沢 博明
no journal, ,
プルトニウム燃料技術開発センター(PFDC)で取扱われる核燃料物質は、総て高信頼性の認証標準物質(CRM)を必要とする同位体希釈質量分析法による計量分析が実施されている。現在日本にPuのCRMを提供できる機関はなく、総て輸入されているが、近年Puの海外からの輸送が困難さを増しており、確実な計量分析を継続するためにも標準物質の確保が求められている。PFDCでは、IDMSのための標準物質、LSD(Large Size Dried)スパイクについて、一本あたりの核物質量を従来の半分にし、CRMの節約を図った他、保有するMOX粉末からPuを分離精製し(MOX-Pu)、標準物質としての有効性を検討してきた。MOX-Pu濃度はクーロメトリで、同位体組成は質量分析で値付けを行う予定である。このMOX-Puを用い、Pu/U比及び、核物質量の異なる数種類のLSDスパイクを調製し、日本原燃において実用試験を行っている。また、海外の研究機関を含めた共同分析を行い、MOX-Puの値、安定性の確認等を行う予定である。今後は、MOXからのPu分離精製法の改善,調製されたPu硝酸溶液の保管方法等について検討する。