Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
蛯沢 勝三; 神野 邦彦*; 中村 英孝*; 伊東 守*; 阿部 清治
JAERI-Research 96-059, 73 Pages, 1996/11
地震動に対する建屋・機器の損傷確率は、それらの現実的応答が耐力を上回った時の条件付き確率として評価される。建屋・機器の損傷確率評価法として、米国Lawrence Livermore国立研究所が開発した詳細法と呼ばれるSSMRP(Seismic Safety Margins Research Program)法とKennedy等によって提案された簡易法と呼ばれるZion法とがある。筆者等は、建屋・機器の損傷確率評価のため、基本的に応答係数法を採用し、採用に当たっては、我が国の耐震設計法を反映した形で、損傷確率の精度向上を図ることができるように、簡便性を損ねない範囲で、現実的応答評価法を改良する手法を提案した。この提案手法を用い我が国の耐震設計基準で設計された原子炉建屋や継電器等の応答係数を定量評価し現実的応答を求めると共に耐力も評価し損傷確率を求めた。また、SSMRP法及び既存の応答係数法と改良手法との違いをみるため、SSMRP法については類似の評価手法を考え、各手法毎の原子炉建屋の損傷確率を求め比較を行った。更に、建屋・機器の損傷確率評価法の選択に関し考え方を示した。
阿部 清治
JAERI-Review 95-006, 132 Pages, 1995/05
本報は、原子力発電所のシビアアクシデント問題についての解説書である。ここでシビアアクシデントとは、設計基準を大幅に超えて炉心の重大な損傷にいたる事故である。まず、シビアアクシデントの事例として、米国のスリーマイル島原子力発電所2号機と旧ソ連のチェルノブイル原子力発電所4号機の事故について、事故の原因や状況、事故後に採られた対応等について解説する。ついで、原子炉のシビアアクシデントのリスクを評価する確率論的安全評価(PSA)について、手法及びその安全問題への適用状況を解説すると共に、技術に伴うリスクとその受容性について論じる。最後に、我が国で現在進められているシビアアクシデント対策(アクシデント・マネジメントの整備)について、BWR及びPWRそれぞれについて提案されている具体的なアクシデント・マネジメント策等を解説する。
阿部 清治; 村松 健
Transactions of the 13th Int. Conf. on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT),Vol. 4, 0, p.647 - 652, 1995/00
PSAは安全関連因子を系統的に結合化する手法であり、より多くの因子を同時に考慮に入れればより良い意思決定ができるとの信念に基づいている。このため、PSAはその本来の性質として、対象範囲を広げようとする傾向がある。しかしながら、対象範囲が広がる程、より不確実な因子を考慮に入れねばならず、結果の不確実さが大きくなる。不確実さが大きくなり過ぎるとPSAの結果は使いにくくなるため、それによってPSAの対象範囲も制限される。そうすれば、当然、PSA結果の利用範囲も制限される。即ち、PSAの限界とは、主として、不確実さと対象範囲であり、PSAの利用でもそうした限界を考慮に入れる必要がある。日本の例として、個別プラントのPSA(IPE)を行ってそれに基づいてアクシデントマネジメントの装備計画を作成したが、そこでもこうしたPSAの限界についての考慮が払われた。
阿部 清治
東京大学学位論文, 0, 245 Pages, 1994/09
軽水炉の炉心溶融事故の進展を解析するために、THALESコード体系を開発した。同コード体系は、炉心の溶融落下や格納容器内での諸現象をモデル化している。また、新しい流動計算手法の採用により、原子炉冷却系内の事故の進展を高速で解析できる。同コード体系の検証のためには、燃料損傷実験の解析や詳細熱水力計算コードとの比較解析を行い、THALESが炉心溶融事故の解析に必要な精度を有していることを確認した。次いで、別途開発された炉心溶融事故時FP放出・移行挙動解析コードARTとTHALESとを結合し、事故時ソースターム評価用コード体系THALES/ARTを確立した。同コード体系を用いてBWRとPWRについての感度解析計算を実施し、原子炉冷却系内での事故の進展、格納容器内での事故の進展、ソースタームを支配する因子を明らかにした。
蛯沢 勝三; 田中 歳明*; 高荷 道雄*; 近藤 雅明; 阿部 清治
JAERI-Data/Code 94-009, 135 Pages, 1994/08
SHEATコードは、原子力発電所の地震PSAで必要なタスクの1つである確率論的地震ハザード解析のための計算コードである。地震ハザードは、特定サイトでの地震動レベル毎の年当り超過発生頻度と定義される。SHEATコードで、地震ハザードは次の2ステップで計算される。(1)対象サイト周辺での地震発生のモデル化。対象サイト周辺での将来の地震発生(発生位置、マグニチュード及び発生頻度)を、歴史地震データ、活断層データ及び専門家の技術的判断に基づきモデル化する。(2)対象サイトにおける確率論的地震ハザードの計算。まず、(1)での各地震がもたらす対象サイトでの地震動を、地震動距離減衰式とその標準偏差を用いて計算する。次いで、地震動レベル毎の発生頻度をすべての地震について足し合わせることにより当該サイトの地震ハザードを計算する。本報告書は、SHEATコードの使用手引であり、以下を記述している。(1)SHEATコードの概要、(2)サブプログラムの機能と計算モデル、(3)入出力データの説明、(4)サンプル計算の結果。原研では既に、SHEATコードを我が国の種々の原子力発電所サイトに広範に適用し、各サイトでの地震ハザードを評価している。
阿部 清治; 蛯沢 勝三; 森下 正樹*; 中井 良大*; 村松 健
日本原子力学会誌, 36(4), p.285 - 291, 1994/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)原子力発電所に対する地震PSAの我が国の研究状況を解説する。地震PSAは、地震ハザードの評価、機器損傷確率の評価、事故シーケンス発生頻度の評価の、3つのタスクから構成され、それぞれのタスクにおいて手法の開発・整備が進められてきた。また、軽水炉や高速炉に対する地震PSA手法の適用研究も進められている。
阿部 清治; 杉本 純; 梶本 光廣*
Reliab. Eng. Syst. Saf., 45, p.3 - 17, 1994/00
被引用回数:1 パーセンタイル:25.83(Engineering, Industrial)PSAを事故マネジメント等の安全上の問題に用いる時は、結果の不確実さについて十分理解することが必要である。レベル2PSAについては未だに大きな不確実さがあるので、本報ではシビアアクシデント時の諸現象に係わる不確実さとそれが事故の進展やソースタームに及ぼす影響について要約する。対象とした現象は、燃料溶融の進展、原子炉冷却系内気体の自然循環、加圧器でのプールスクラビング、FPの再蒸発、蒸気爆発、格納容器直接加熱、融体-水反応、融体-コンクリート反応、水素燃焼、エアロゾルの再浮遊等、多岐にわたっている。この他、モデル化過程における不完全さや簡単化がPSAの結果に及ぼす影響についても論じる。結論として、シビアアクシデントの諸現象にはなお大きな不確実さが残っているので、不確実さを小さくするための研究に併せて、不確実さのある中での意思決定手法の確立が必要である。
斯波 正誼*; 飛岡 利明; 早田 邦久; 阿部 清治
Proc. of the 8th Pacific Basin Nuclear Conf., p.3-A-1 - 3-A-9, 1992/00
原研の原子力施設の安全研究は、「原子力施設等安全研究年次計画」に基づいて進められている。1986年度-1990年度の年次計画でも、1991年度-1995年度の年次計画でも、PSA研究とシビアアクシデント研究は特に重点を置くべき研究として指定されている。本報では両研究の現状を紹介する。PSA研究では、信頼性解析、炉心損傷事故解析、地震リスク解析等のための手法が既に開発されている。現在は、手法開発よりもその応用に重心が移っており、様々なスコープのPSAが実施されている。シビアアクシデント研究では、燃料損傷、溶融進展、核分裂生成物放出・移行、格納容器等の健全性等に関し、現象の理解を深めるための実験が実施されている。また、計算コードの開発や性能評価もなされている。
渡邉 憲夫; 近藤 雅明; 阿部 清治
Use of Probabilistic Safety Assessment for Operational Safety:PSA 91, p.61 - 72, 1992/00
当研究室では、フォールトツリー解析に関するベンチマーク試験を実施している。本試験の目的は、複数の解析者によるフォールトツリー構造上の相違及び機器故障率データの違いによる解析結果への影響を分析し、フォールトツリー解析の標準的な方法を検討することである。本試験は、解析者独自の前提条件に基づくフォールトツリー解析(フェーズI)、共通の前提条件に基づくフォールトツリー解析(フェーズII)及び共通のフォールトツリーに基づく定量評価(フェーズIII)から成る。これまでに、フェーズI及びIIについての解析結果を相互に比較・分析した。各フェーズとも解析対象システムの機能喪失確率は10~10の間にばらついている。フェーズIIでは、主要な前提条件を共通にして解析を行ったにも拘らず、フェーズIと同程度のバラツキが見られたが、その主たる要因は機器故障率データの違いによるものと考えられる。
蛯沢 勝三; 高荷 道雄*; 田中 歳明*; 阿部 清治
土木学会論文集, 0(437), p.143 - 152, 1991/10
日本原子力研究所では、原子力発電所の地震リスク評価を行うための一環として地震危険度評価を行ってきた。これまで、地震危険度計算コードSHEATを開発するとともに、多くの発電所サイトに適用し得る地震危険度評価手順を確率した。この手順を敦賀、東海・浜岡の3サイトに適用した場合の感度解析を行なったところ、地震危険などに不確実さをもたらす重要な因子とその影響の大きさ及び3サイトの地震危険度の特徴がわかった。
蛯沢 勝三; 阿部 清治; 伊東 守*
JCOSSAR91論文集, p.89 - 96, 1991/00
地震リスク評価で用いる「応答係数」は、現行耐震設計に存在する安全裕度を係数の形で表現した応答「応答係数」と設計応答値から地震動レベル毎の現実的応答を求めるものである。応答係数は、現行耐震設計の各段階における裕度を「サブ応答係数」として評価し、それらの積として求める。サブ応答係数のうちの設計用基準地震動の設定に係わるサブ応答係数Fは、マグニチュードMと震央距離によって異なると考えられている。そこで、FをMとの関数で表わすことがどの程度重要であるかをみるために、それをMとの関数で表わした場合と一定値で表わした場合でのシステム機能喪失発生頻度の違いの程度について試算した。その結果、その程度が、地震危険度等その他の不確実さに比べ大きくないことが分ったので、地震リスク評価に関する一連の計算を行う時に、FをMとの関数として計算する必要はないと判断した。
早田 邦久; 石神 努; 日高 昭秀; 阿部 清治
NEA/CSNI(1989)158, p.299 - 308, 1989/06
運転員による原子炉冷却系の強制減圧操作は、シビアアクシデント時だけでなく設計基準事故時の事故影響を緩和するために有効なアクシデントマネジメントの一つとして考えられている。JAERIでも強制減圧操作を主要な事故影響の緩和手法と位置づけ、様々な実験や解析を行ってきた。本報では、小破断LOCA時、過渡事象時、蒸気発生器伝熱管破損事故時に減圧操作を行った場合の有効性に関する解析結果ついて報告する。得られた主な成果は、a)小破断LOCAや過渡事象を起因事象とするシビアアクシデント時に原子炉冷却系の強制減圧操作を行うと、原子炉圧力容器の下部ヘッドの溶融破損タイミングを遅らせることができる。b)原子炉圧力容器下部ヘッドの破損時刻は、減圧操作のタイミングよりも減圧操作時にいくつの弁を開放したか、すなわち減圧速度に依存する。c)1次冷却系及び2次冷却系の強制減圧は、蒸気発生器伝熱管破損事故時の影響を緩和するとともに、炉心溶融を回避するために有効である。
飛岡 利明; 阿部 清治; 渡邉 憲夫
原子力工業, 34(4), p.35 - 40, 1988/00
リスク評価解析研究室では、昭和61年度より3年間計画で、委託調査「異なる技術分野における巨大システムの事故の分析及び比較」を実施している。初年度の調査結果にもとずき、本報では各分野における事故の現状と課題、全分野に共通した巨大システムとしての課題について要約する。
千草 剛*; 及川 哲邦; 田中 歳明*; 阿部 清治
IAE-R-8807, p.89 - 95, 1988/00
リスク評価解析研究室では、原子力発電所の地震リスク評価のために、必要なコードの開発とデータ整備を行ってきた。これらのコードとデータを用いて、一貫した解析が行なえることも確認した。ただし、これまでに集めたデータは、日本のプラントに対して米国の機器の耐力データを用いる等、整合性は十分でなく、重要なデータを日本の実情に合わせたり、評価手法の改良を図る必要がある。そこで、地震時の事故シーケンスの発生頻度に大きな影響を与える因子は何か、調べることを目的とする感度解析を行なった。重要な結果として次の様なことが明らかになった。事故シーケンスの発生頻度は、応答係数(全機器の現実応答評価に共通して用いられる)と、耐力中央値(起因事象を引き起こす機器の、あるいは事故シーケンスの発生確率を支配する機器の)とに支配され、大きく変化する。
田中 歳明*; 及川 哲邦; 蛯沢 勝三; 阿部 清治
IAE-R-8807, p.76 - 82, 1988/00
原研は、国内にある原子力発電所の地震リスクを評価するため、地震による炉心溶解事故シーケンスの発生頻度を評価する手法の開発を行っている。手法開発にあたっては、サイトでの地震危険度評価、建屋内機器・配管の応答及び損傷確率の評価、そして事故シーケンスの発生頻度の評価という四つのタスクに分けて実施している。これまで、地震リスク評価のために必要な耐震計算コードを導入するとともに各タスクで定量評価を行う計算コードの開発を進めて来た。また、これと並行して、開発した手法体系を用いて一貫計算を行い、感度解析の結果を手法開発に反映させている。本報では、各タスクの基本的な考え方を述べるとともに、地震リスク評価手法の研究の現状について報告する。
蛯沢 勝三; 高荷 道雄*; 田中 歳明*; 阿部 清治
IAE-R-8807, p.83 - 88, 1988/00
東海サイトを例にとり、原研が開発した地震危険度評価コードSHEATを用いて、地震危険度の感度解析計算を行った。その結果、東海サイトでの地震危険度はねユーラシアプレートと太平洋プレートの間で起きる地震によって支配されていることがわかった。ここでのプレート間地震を評価の対象とする場合、現在ある歴史地震データだけから地震発生を十分精度良く表現できることがわかった。また、敦賀サイトでの地震危険度の感度解析と比較した結果、距離減衰式は選択した地区の如向にかかわらず地震危険度に大きな影響を及ぼすことが明らかとなった。
村松 健; 阿部 清治; 井田 三男*; 渡邉 憲夫; 原見 太幹; 山野 憲洋; 早田 邦久
Proc. Int. ENS/ANS Conf. on Thermal Reactor Safety, Vol. 1, p.47-1 - 47-10, 1988/00
原研の開発した炉心溶融事故解析コード体系THALES/ARTを用いて、Browns Ferry 1号機(BWR)を対象として、事故時ソースタームの感度解析計算を実施した。まず、3つの標準ケースを定義し、解析した。これらは、小破断LOCA、大破断LOCA、発電所停電に始まる事故である。次いで、数十ケースの感度解析計算を行って、どのようなパラメータがソースタームに大きな影響があるか調べた。
阿部 清治; 田中 歳明*; 蛯沢 勝三; 及川 哲邦; 千草 剛*
Proc. Int. ENS/ANS Conf. on Thermal Reactor Safety, Vol. 2, p.69-1 - 69-10, 1988/00
原子力発電所の地震リスク評価は、(1)地震危険度評価(2)建屋・機器の応答評価(3)損傷確率評価(4)地震時システム信頼性評価の4つのタスクの順に行なわれる。本報告では(1)から(4)についての開発概要を述べるとともに開発した手法を用いての一貫結果について紹介する。
東稔 達三; 関 昌弘; 湊 章男; 堀江 知義; 山本 孝*; 田中 義久*; 阿部 忠*; 渡部 隆*; 小林 武司; 佐藤 瓊介*; et al.
JAERI-M 87-017, 737 Pages, 1987/03
本報告では、トカマク型DT炉の発電用増殖ブランケットシステム概念の代表的候補の比較評価の為に行なった技術検討結果について述べる。ブランケットには、(1)トリチウム燃料の自己供給,(2)In-Situのトリチウム連続回収と低いインベントリ、(3)高い発電効率を与える高温除熱、(4)高稼働率を与える信頼性の高い構造等が要求される。これらを満たすブランケットの性能は、構造材/増殖材/冷却材/中性子増倍材の選択によって支配される。これらの材料の組合わせの主要候補としてPCA/LiO/HO/Be,Mo-alloy/LiO/He/Be,Mo-alloy/LiAlO/He/Be,V-alloy/Li/Li/none,及びMo-alloy/Li/He/none を選んだ。ブランケット概念の相互比較評価は、トリチウム回収システム、冷却/発電系統、及び遠隔操作による分解組立てを考慮したト-ラス分割構成法も含めて総合的に検討を行なった。
阿部 清治; 渡邉 憲夫; 井田 三男; 坂本 亨; 石神 努; 原見 太幹
Proc.on Probabilistic Safety Assessment and Risk Management PSA87, Vol.3, p.945 - 950, 1987/00
PWRの過酷事故時ソースタームについて、原研が開発したTHALES/ARTコード・パッケージによる感度解析計算を実施した。対象プラントは、米国のIndian Point3号機とした。まず、標準ケースとして、小破断LOCA、大破断LOCA、全給水喪失時に蓄圧器以外のECCS不作動という、3つの事故シーケンスを解析した。次いで、それぞれ標準ケースと、入力パラメータを1回もしくは1組変えた計算を次々行い、それが事故進展やFPの放出・移行挙動に及ぼす影響を評価した。米国NRCやIDCORプログラムのソースターム評価の結論同様、ソースタームが想定する事故シーケンスとプラントの設計詳細に依存するとの結論が得られた。