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永岡 美佳; 木下 哲一*; 隅 貴弘*; 瀧本 清貴*; 横山 明彦*; 中西 孝*
no journal, ,
人工放射性核種であるPu-239, 240及びPu-241の崩壊により生成するAm-241は、19501960年代に行われた大気圏内核実験により環境中に放出され、その多くが海洋に、特に北半球に降下した。海洋におけるAm-241に関するデータはまだ数少なく、鉛直分布や、滞留時間、海洋における輸送トレーサとしての妥当性については、十分な研究がなされていない。そこで、2003年に東部太平洋の10地点で深度別に海水試料を250Lずつ採取し、Am-241の分布調査を行った。Am-241濃度の鉛直分布は表層と水深2000m以下で低く、800m付近で極大を示し、同地点におけるPu-239, 240と同様の傾向を示した。鉛直分布の最大濃度は、深度や地点により異なったが、海水密度と良い相関がみられた。また、Am-241/Pu-239, 240放射能比はほぼ一定の値を示し、場所や水深で大きな違いは見られなかった。西経95の地点では、水深5001500mにおいて、Am-241の北太平洋から南太平洋へ赤道を越えての流入がみられた。これは、同地域における移送シミュレーションモデルと一致した結果であった。