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蔦木 浩一; 吉野 保之; 青山 和明; 富山 祐弘; 内田 豊実; 中村 芳信
no journal, ,
高放射性廃液貯槽のオフガスは、洗浄塔で洗浄されフィルタでろ過された後、主排気筒から放出される。高放射性廃液貯蔵場では、当初、純水を連続供給しオフガスの洗浄を行っていたが、廃液が多く発生するとともにオフガス系へ移行した硝酸根を除去しきれず高性能フィルタが目詰まりすることがあった。このため、廃液及び廃棄物の低減を目的とし水酸化ナトリウム水溶液での洗浄に変更した。洗浄塔をアルカリ管理することで廃液発生量を従来の1/10以上に低減し、さらにフィルタの目詰まりを防止することができた。また、オフガス系フィルタの交換実績からフィルタの線量上昇を与えている原因を特定し、作業手順の標準化を図ることで交換回数及び廃棄物を低減し、さらに作業員への被ばく量を低減することができた。フィルタ交換に際し、被ばくに寄与する核種を検証するため、高放射性廃液貯槽の貯蔵中の高放射性廃液からオフガス系に移行する放射性核種の調査を行った結果、洗浄塔で捕集される放射性核種は、Cs, Cs, Ruがほとんどを占め、移行率についてはいずれも10オーダー(1/day)で、揮発性とされるルテニウムにも違いは認められなかった。