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論文

SUMRAY: R and Python codes for calculating cancer risk due to radiation exposure of a population

佐々木 道也*; 古川 恭治*; 佐藤 大樹; 嶋田 和真; 工藤 伸一*; 高木 俊治*; 高原 省五; 甲斐 倫明*

Journal of Radiation Protection and Research, 48(2), p.90 - 99, 2023/06

本論文では、日本保健物理学会で設立した「放射線被ばくに伴うがんリスク推定コードの開発専門研究会(2020-2021年度)」の活動成果である計算コードについて報告する。当該専門研究会では、放射線被ばくに伴うがんリスク推定研究の促進を目的に、計算に使用したアルゴリズムやパラメータを含めてソースコードを明らかにし、コードの改変や再配布を許可するライセンスのもと公開することとした。計算コードはSUMRAYと名付けられ、2種類のコンピュータ言語(RおよびPython)でコーディングされた。本コードは、モンテカルロ法を用いて積算過剰リスクを95%信頼区間とともに計算できる。計算条件を合わせて、SUMRAYの結果とソースコード非公開の既存コードの結果とを比較したところ、信頼区間の範囲内で合理的に一致することを確認した。オープン・ソース・ソフトウェアであるSUMRAYは、放射線被ばくに伴うがんリスク推定研究の共通基盤として利用されることが期待される。

論文

The Japan Health Physics Society Guideline on Dose Monitoring for the Lens of the Eye

横山 須美*; 辻村 憲雄; 橋本 周; 吉富 寛; 加藤 昌弘*; 黒澤 忠弘*; 立崎 英夫*; 関口 寛*; 小口 靖弘*; 小野 孝二*; et al.

Journal of Radiation Protection and Research, 47(1), p.1 - 7, 2022/03

日本では、2021年4月に眼の水晶体の線量限度,実用量,水晶体線量の測定位置を改定する新規制が施行された。国際的な安全基準、国内のガイドライン、原子力規制庁の放射線安全研究推進費の成果などを踏まえ、日本保健物理学会(JHPS)放射線防護標準化委員会ワーキンググループでは、水晶体の線量モニタリングに関するガイドラインを作成した。JHPSワーキンググループでは、不均等な被ばくの基準と、水晶体の線量限度を超えないように設定された管理基準について議論した。2020年7月、JHPSガイドラインが発表された。ガイドラインは、本文,解説,26の質問の3部構成となっている。質問では、それに対応する回答を用意し、類似のケースにも対応できるように具体例を示した。水晶体の線量モニタリングに関するガイドラインの作成により、放射線管理者や作業者は、改正された規制をスムーズに遵守し、放射線防護を最適化することができるようになる。

論文

Development of guidelines on radiation protection for the lens of the eye in Japan

横山 須美*; 岩井 敏*; 辻村 憲雄; 橋本 周; 吉富 寛; 加藤 昌弘*; 黒澤 忠弘*; 立崎 英夫*; 関口 寛*; 小口 靖弘*; et al.

Proceedings of 15th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-15) (Internet), 8 Pages, 2022/00

In Japan, new regulations that revise the eye lens dose limit, operational quantities, and measurement positions for the dose of the lens will be enforced from April 2021. Based on the International and national guidelines, the results of the Radiation Safety Research Promotion Fund of Nuclear Regulatory Authority (NRA), and other studies, the Working Group of Radiation Protection Standardization Committee, the Japan Health Physics Society (JHPS), developed the guideline on the radiation monitoring for the lens of the eye. In July 2020, the guideline was published by the JHPS. The guideline consists of five parts: a main text, explanations, references, three attachments, and twenty-six questions. In the questions, the corresponding answers were prepared, and specific examples were given so that similar issues could be dealt with. In the working group, in particular, time was spent discussing judgment of the criteria of non-uniform exposure and the management criteria set to not exceed the dose limit to the lens. With the development of the guidelines on the radiation monitoring of the lens of the eye, the radiation managers and workers will be able to smoothly comply with revised regulations and optimize radiation protection.

論文

放射線防護に用いられる線量概念

平山 英夫*; 中島 宏; 佐波 俊哉*; 山口 恭弘; 佐藤 理*; 高木 俊治*; 鈴木 敏和*; 岩井 敏*

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 55(2), p.83 - 96, 2013/02

福島第一原子力発電所の事故以来、マイクロシーベルト,ミリシーベルトなどの放射線量の単位がテレビや新聞でよく報道されるようになってきた。しかし、シーベルト(Sv)で表わされる放射線量として、放射線健康リスクに関連のある防護量(実効線量など)と、測定値と関連のある実用量(周辺線量当量など)という2種類の異なった線量概念があることは、原子力分野の専門家の間でも、必ずしも正しく理解されてはいない。本特集は3編からなり、「線量概念の概要と防護量」及び「実用量と防護量」ではICRP/ICRUによって構築されてきた防護量,実用量などの放射線防護線量体系を解説し、「福島等で使用されている線量計と防護量の関係」では福島事故対応に関連した地表面,地中浸透のセシウム汚染に対応した場の線量計(サーベイメータなど)及び個人線量計の実測値から実効線量を求めるための換算方法とその課題について解説する。

論文

Application of voxel phantoms and Monte Carlo method to whole-body counter calibrations

木名瀬 栄; 高木 俊治*; 野口 宏; 斎藤 公明

Radiation Protection Dosimetry, 125(1-4), p.189 - 193, 2007/07

 被引用回数:16 パーセンタイル:72.04(Environmental Sciences)

全身カウンタの校正において、ボクセルファントムとモンテカルロ法を用いた数学的校正手法の適用を行った。ボクセルファントムとモンテカルロ法を用いた全身カウンタの数学的校正手法による結果は、実測による校正結果と良い一致を示し、その妥当性が確認された。

論文

Investigations of different kilovoltage X-ray energy for three-dimensional converging stereotactic radiotherapy system; Monte Carlo simulations with CT data

Deloar, H. M.*; 国枝 悦夫*; 川瀬 貴嗣*; 角尾 卓紀*; 齋藤 秀敏*; 尾嵜 真浩*; 斎藤 公明; 高木 俊治*; 佐藤 理*; 藤崎 達也*; et al.

Medical Physics, 33(12), p.4635 - 4642, 2006/12

 被引用回数:13 パーセンタイル:39.28(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)

適切な中エネルギーX線を用いることで患部のより高い線量均一性を実現し、小さな肺腫瘍を処置するための3次元集光治療(3DCSRT)の研究を進めている。CTシステムを改良したノンコプラナ集光治療装置のシミュレーションを、147.5, 200, 300, 500kVpの4種類のX線を用いることを想定して、BEAMnrcコードを用いて行った。kVp領域のX線とMV領域のX線との線量均一性の違いをCTデータに基づくファントムを用いて比較した。ターゲットの中心の周囲から3種類のノンコプラナアークで照射することを想定した。線量体積ヒストグラムに関して比べた場合、kVpエネルギーのX線の線量均一性はMVエネルギーのX線に比べて優れていることが明らかになった。肋骨における線量をなるべく抑制することを合わせて考慮すると、3DCSRTには500kVpのX線が最も適していることが明らかになった。

論文

Dose calculation using Japanese voxel phantoms for diverse exposures

斎藤 公明; 佐藤 薫; 木名瀬 栄; 野口 宏; 船曳 淳*; 高木 俊治*; 佐藤 理*; 江本 豊*; 古賀 助彦*

Proceedings of Monte Carlo 2005 Topical Meeting (CD-ROM), 14 Pages, 2005/00

原研ではCTデータに基づいて作成された日本人成人の男女ボクセルファントムを放射線防護の目的で使用してきた。また、ボクセルファントムとともに使用する、光子及び電子による外部被・内部被ばく線量計算用のEGS4のユーザーコードを整備してきた。これらを用いて線量計算を行い、MIRDタイプの数式ファントム等との線量の比較を行った結果、条件によって明らかな線量の差が観察された。外部被ばく線量の差は単純に体の大きさだけでは説明が難しく、臓器の位置が重要な要因であることが明らかになった。内部被ばくで線源臓器と標的臓器が異なる場合には、臓器間の位置関係が比エネルギー吸収に大きな影響を与える。さらに2つの臓器が接する場合のS値を求めるために用いられて来たICRPによる単純な近似は、過度に安全の結果を与えることがわかった。これらの結果によりボクセルファントムとモンテカルロ計算の使用が、線量計算において有効であることが示された。

論文

Evaluation of counting efficiency of whole-body counter using voxel phantoms

木名瀬 栄; 高木 俊治*; 野口 宏; 斎藤 公明

Proceedings of 11th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-11) (CD-ROM), 7 Pages, 2004/05

原研では、これまで、被検者の体格や臓器形状はもとより体内放射能分布を任意に設定可能とするボクセルファントムを用いた全身カウンタの数学的校正手法を開発した。本研究では、原研で校正に利用している水ブロックファントムをボクセル化したもの,日本人成人男性,成人女性のCT画像から構築したOtoko,Onagoボクセルファントムについての全身カウンタ応答を計算評価するとともに、計数効率曲線の相違について比較検討した。また、ボクセルファントムを用いた全身カウンタの数学的校正手法の妥当性を検証するため、水ブロックファントムについての全身カウンタの応答及び計数効率を実測評価した。その結果、実測により得られた計数効率は、水ブロックファントムに含有する放射能の不確かさ(18%)を起因とした誤差が大きいこともあるが、Cs137,K40いずれも計算結果と最大$$pm$$8%の誤差の範囲内で一致し、評価手法の妥当性が検証された。また、Otoko,Onagoボクセルファントムの計数効率は、水ブロックファントムの計数効率より最大1.7倍大きくなることがわかった。

報告書

中性子検出器の応答計算

佐藤 理*; 高木 俊治*

PNC TJ9222 98-003, 15 Pages, 1998/03

PNC-TJ9222-98-003.pdf:0.5MB

連続エネルギーモンテカルロ法中性子・$$gamma$$線輸送計算コードMCNP-4Aを用いて「常陽」の使用済燃料貯蔵プールに設置された燃焼度測定装置の中性子検出器の応答計算を行った。ここでは、中性子増倍を考慮しない場合の使用済燃料から放出される中性子に対する中性子検出器の応答を計算し、中性子増倍を考慮した場合の検出器応答と比較することにより、使用済燃料による中性子増倍の検出器応答への影響を評価した。この計算の結果、中性子増倍によって検出器の計数が増えるのみならず、軸方向計数率分布が変化を受け、増倍を無視した場合の方がより応答分布は平坦であることが判った。

報告書

使用済燃料の中性子増倍補正係数の計算

佐藤 理*; 高木 俊治*

PNC TJ9222 98-002, 40 Pages, 1998/03

PNC-TJ9222-98-002.pdf:1.6MB

連続エネルギーモンテカルロ法中性子・$$gamma$$線輸送計算コードMCNP-4Aを用いて、「常陽」の使用済燃料貯蔵プールに設置された燃焼度測定装置の中性子検出器の応答計算を行った。ここでは、MAGIの燃焼計算で得られた使用済燃料組成を中性子増倍を考慮した場合と、中性子増倍を考慮しない場合の、使用済燃料から放出される中性子に対する中性子検出器の応答を比較した。このとき、中性子増倍が燃焼度に依存することを考慮して、新燃料を含む5種類の燃焼度について検出器応答を計算した。これらの計算の結果、以下のことが明らかとなった。1)検出器応答の燃焼度依存性は、線源が検出器の真横に有る場合の方が離れている場合よりも大きい。2)線源の真横に検出器がある場合の検出器応答は、線源が燃料有効部の上・下端に有る場合を除き、ほぼ中性子増倍1/(1-K)に比例する。線源が燃料有効部の上・下端に有る場合は燃焼度の影響を大きくは受けない。上記の検討から、ある燃焼度の使用済燃料について求められた検出器応答に対して、・線源と検出器が近い場合は検出器応答を、中性子増倍1/(1-K)の線形関数として補正する、・線源と検出器の位置が遠い場合は、補正を行わない、ことにより、任意の燃焼度の検出器応答が求められることがわかった。また、ガスプレナムのモデル化の影響と燃料中のFP核種の影響を評価した。ガスプレナムの影響は系の実効増倍率を小さくして中性子増倍の寄与を減らす。ただし、検出器応答分布には大きな影響を与えないことがわかった。また、FP核種は、主にその中性子吸収により、燃焼度62,540MWd/tの使用済燃料において、約6%$$Delta$$kもの反応度効果があり、中性子増倍に大きな影響を及ぼすことがわかった。したがって、FP核種の検出器応答への影響については、さらに詳細な検討が必要である。

報告書

サーベイランス試験条件評価のための遮へい計算

佐藤 理*; 高木 俊治*

PNC TJ9222 98-004, 216 Pages, 1998/02

PNC-TJ9222-98-004.pdf:9.72MB

「常陽」のサーベイランス試験における照射条件を評価するため、試験用集合体が装荷される炉心の中性子束分布および反応率ならびに$$gamma$$線束分布および$$gamma$$線発熱量を輸送計算コードを用いて計算した。反応率を求めるための中性子の反応断面積は、JENDLドシメトリファイルから計算した。中性子束・ガンマ線束分布については、二つのモデルで計算を行った。一つは、RZモデルを用いた軸方向・径方向分布の計算で、もう一方は、XY-R$$theta$$モデルを用いた炉心中心面上の周方向・径方向分布の計算である。また、RZモデルによる計算から、断面積縮約効果を評価した。XY-R$$theta$$モデルによる計算から、燃料貯蔵ラック内の燃料の有無による周方向分布について評価した。

論文

EGS4汎用ユーザーズコードUCGENの開発

野尻 一郎; 岩井 敏*; 佐藤 理*; 高木 俊治*; 澤村 貞夫*; 深作 泰宏*

動燃技報, (102), p.59 - 66, 1997/06

「電磁カスケード」をシミュレーションする3次元モンテカルロコードEGS4を核燃料サイクル施設の遮蔽計算や線量評価に容易に適用できるようにするため、汎用ユーザーズコードUCGENを開発した。UCGENにより、幾何学的形状の指定、線源形状の指定等、従来使用者が解析する対象に応じて独自にユーザーズルーチンを作成する必要のあったものが、入力データのみで処理できるようになった。UCGENを組み込んだEGS4を用いて、ガンマ線スカイシャイン計算を行い、測定値と計算値との比較・検討を行った。

口頭

水晶体の線量モニタリングの在り方について

辻村 憲雄; 横山 須美*; 岩井 敏*; 高木 俊治*

no journal, , 

2011年に国際放射線防護委員会(ICRP)が計画被ばく状況における職業人の眼の水晶体の等価線量限度として、5年間の平均で20mSv/年、かつ、いずれの1年においても50mSvを超えないようにすべきと勧告した。わが国ではこれを受け、放射線審議会が関連行政機関に対して、眼の水晶体の放射線防護検討部会(水晶体部会)が取りまとめた報告書を参考として所要の措置を講ずるよう具申した。2019年12月には、関係各省が放射線審議会に意見具申内容の取入れ状況を報告するとともに諮問を行った。間近に迫る法令改正を見据え、あらかじめ水晶体の等価線量モニタリングや放射線防護に関する具体的な方法を示しておく必要がある。本発表では、眼の水晶体の等価線量モニタリングの考え方を検討した結果を示す。

口頭

放射線被ばくに伴うがんリスクの推定コードの開発専門研究会

佐々木 道也*; 高木 俊治*; 甲斐 倫明*; 古川 恭治*; 川口 勇生*; 工藤 伸一*; 高原 省五; 大音師 一嘉*; 嶋田 和真; 佐藤 大樹

no journal, , 

日本保健物理学会では、低線量放射線被ばくに伴うリスクの定量的な議論への貢献を目的として、「放射線被ばくに伴うがんリスクの推定コードの開発専門研究会」を設置した。本発表では、2020年度から2021年度までの2年間に実施してきた活動内容について報告する。

口頭

放射線被ばくに伴うがんリスクの推定コードの開発,2; Rコード及びPythonコード

佐藤 大樹; 佐々木 道也*; 古川 恭治*; 嶋田 和真; 工藤 伸一*; 高原 省五; 高木 俊治*; 甲斐 倫明*

no journal, , 

本発表は、日本保健物理学会で設立した「放射線被ばくに伴うがんリスク推定コードの開発専門研究会」の成果に関するシリーズ発表(3件)の2件目であり、開発した計算コードについて報告する。本研究では、コード開発のためのプログラミング言語に、利用者も多く無料で実行環境を整備できるRとPythonを採用した。いずれの言語によっても、コードの機能は同一である。開発した計算コードは、過剰絶対リスク(EAR)及び過剰相対リスク(ERR)モデルのパラメータと分散共分散行列を用いてMonte Carlo法により急性もしくは慢性被ばくにおける積算過剰リスク(CER)を計算し、その平均値と95%信頼区間を評価する。本コードを用いることで、利用者は任意の被ばくシナリオ(被ばく時年齢,被ばく線量,到達年齢,性別等)を設定すれば、日本人を対象とした放射線被ばくによる固形がんの罹患及び死亡に対するCERを計算することができるようになった。

口頭

放射線被ばくに伴うがんリスクの推定コードの開発,1; リスク計算の概要と特徴

佐々木 道也*; 古川 恭治*; 佐藤 大樹; 嶋田 和真; 工藤 伸一*; 高原 省五; 高木 俊治*; 甲斐 倫明*

no journal, , 

本発表は、日本保健物理学会で設立した「放射線被ばくに伴うがんリスク推定コードの開発専門研究会」の成果に関するシリーズ発表(3件)の1件目であり、リスク計算の概要と特徴について報告する。放射線被ばくに伴うがんリスクは、疫学データを基礎に種々のリスクモデルを採用した計算コードを用いて評価されてきた。特に近年では、計算コードに対して、定量的な議論のための不確かさ評価や、結果の検証のためのソースコード公開が求められている。そこで本研究では、R言語及びPython言語を用いて計算コードを開発し、オープン・ソース・ソフトウェア(OSS)として無償公開する。開発した計算コードは、放射線被ばくに伴う固形がんの罹患及び死亡リスク評価を対象とし、生涯リスクの指標として積算過剰リスク(CER)を95%信頼区間とともに計算するよう設計した。本コードには、利用拡大及び改良を促進するためソフトウェアの自由な扱いを認めたMITライセンスを適用した。また、将来的にコードが更新された際の効率的な展開のため、インターネット上のGitHubを利用して公開することとした。

口頭

放射線被ばくに伴うがんリスクの推定コードの開発,3; 数値の検証と展望

甲斐 倫明*; 嶋田 和真; 工藤 伸一*; 古川 恭治*; 佐藤 大樹; 高原 省五; 高木 俊治*; 佐々木 道也*

no journal, , 

本発表は、日本保健物理学会で設立した「放射線被ばくに伴うがんリスク推定コードの開発専門研究会」の成果に関するシリーズ発表(3件)の3件目であり、コードで採用したパラメータや計算結果の検証を行い、コードの将来展望についてまとめる。生涯リスクの指標とした積算過剰リスク(CER)を信頼区間とともに計算するには、リスクモデルのパラメータに対する分散共分散行列が必要となる。しかし、原爆被爆者の大規模疫学データに対して放射線影響研究所が回帰分析プログラムEpicureを用いて行った研究では、分散共分散行列は公開されなかった。よって、本研究では一般化線形モデル(GLM)を用いて独自にパラメータと分散共分散行列を導出し、パラメータの数値がEpicureの結果とよく一致することを確認した。こうして導出したパラメータと分散共分散行列を用いて計算したCERを、米国の計算コードRadRATの計算値と比較した。両コードでは母集団のベースラインが異なるため単純な比較はできないが、おおむね一致することが分かった。開発したコードは、リスク評価における影響因子の検討や不確かさの議論に貢献することが期待される。

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