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高村 浩彰*; 浜田 元*; 佐藤 稔紀
第48回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(インターネット), p.13 - 18, 2022/01
山岳トンネルの段発発破において、電子雷管を用いて前後の段との起爆時間間隔を大きくすることで、他の段の影響が入らない単孔起爆の状態を作り、そのときの振動と音圧の波形を測定した。振動波形の分析から、芯抜きの岩盤破砕のプロセスを推定した。また、2箇所の測定点の速度振幅と卓越周波数の違いから、切羽と測定点の間に分布する岩盤の硬軟や減衰特性の違いを推定した。音圧波形の分析では、測定点における入射波と反射波を分離することにより切羽と防音扉の間の音圧伝播のプロセスを示した。また、前段との秒時差が小さな段では起爆時間のずれと音圧の低下が現れた。この原因として、前段との秒時差が小さかったため、坑内音圧が大気圧に平衡する前の起爆となり坑内に負圧が残っていたと指摘した。このように単孔起爆の音圧波形の分析から得られた知見は、制御発破の音圧低減効果の検討や騒音予測式の誤差の分析に有効に活用できると考えられる。