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近藤 恵太郎; 村田 勲*; 落合 謙太郎; 宮丸 広幸*; 久保田 直義; 高木 智史*; 志度 彰一*; 高橋 亮人*; 西谷 健夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 568(2), p.723 - 733, 2006/12
被引用回数:15 パーセンタイル:70.56(Instruments & Instrumentation)重水素-三重水素核融合反応(DT反応)による中性子誘起荷電粒子放出二重微分断面積(DDXc)は、核融合炉における核発熱や照射損傷を評価するために必要である。特に軽元素のDDXc精密測定のため、ペンシルビーム状中性源とシリコン表面障壁型検出器によるカウンターテレスコープを利用した新しい測定手法を提案した。この手法により、これまでに報告されている測定手法に比べ高いS/N比,良好なエネルギー・角度分解能,幅広い測定エネルギー,良好な粒子弁別能が実現された。測定手法の妥当性評価のため、Al()反応からの粒子測定とH()反応による弾性反跳陽子の測定を行った。この結果に基づき、本測定手法の妥当性と優位性を結論した。
近藤 恵太郎; 落合 謙太郎; 久保田 直義; 西谷 健夫; 村田 勲*; 宮丸 広幸*; 高橋 亮人*
JAEA-Research 2006-016, 50 Pages, 2006/03
核融合炉における核発熱,照射損傷の評価に必要となる荷電粒子放出二重微分断面積の精密測定のため、従来の測定手法の欠点を克服する測定手法を開発した。日本原子力研究開発機構核融合中性子工学用中性子源施設FNSのペンシルビーム状中性子源とシリコン半導体検出器によるカウンターテレスコープ法を用いることで、良好なS/N比,エネルギー分解能,角度分解能,粒子弁別能,幅広い測定エネルギー範囲を現実的な測定時間のもとで達成できる。この手法を用いて、Alからの放出粒子測定と水素の弾性散乱による反跳陽子測定を行った。これらの測定結果に基づいて、本測定手法の妥当性と優位性を結論した。
近藤 恵太郎; 高木 智史*; 村田 勲*; 宮丸 広幸*; 高橋 亮人*; 久保田 直義; 落合 謙太郎; 西谷 健夫
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1527 - 1533, 2006/02
被引用回数:14 パーセンタイル:68.12(Nuclear Science & Technology)核融合炉開発においてDT中性子入射による荷電粒子放出二重微分断面積は、中性子の相互作用による核発熱や材料損傷の評価のため必要である。特にベリリウム,リチウム,カーボンのような軽核の核反応は複雑で、理論計算のみによる断面積評価は難しい。高精度の測定データが望まれており、新しい測定手法の開発が重要である。われわれは原研FNSのビーム状中性子源とシリコン半導体検出器を用いたE-Eカウンターテレスコープを利用した荷電粒子スペクトロメータを開発した。この測定手法を用いてBe, C, F, Alの放出荷電粒子測定を行った。Alの測定データからこの測定手法の妥当性を確認した。Beの粒子放出二重微分断面積については、後方の放出角と低エネルギー部分において評価済み核データとの相違が見られた。
落合 謙太郎; 近藤 恵太郎; 村田 勲*; 宮丸 広幸*; 久保田 直義; 高橋 亮人*; 西谷 健夫
Fusion Engineering and Design, 75-79, p.859 - 863, 2005/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)原研FNSではコリメーター14MeV中性子で照射された核融合炉候補材料から放出する核反応荷電粒子の測定を継続的に行っている。第1に候補材であるベリリウムの測定を行った、厚さ100mのベリリウムサンプルからBe(n,)He, Be(n,2n)2 and Be(n,t)Li核反応によるアルファー粒子,トリトンのエネルギースペクトルを高精度に測定することに成功し、その値から各核反応の2重微分断面積を求めた。評価済み核データの比較から、Be(n,2n)2 and Be(n,t)Li反応の2重微分断面積は実験値と良い一致を示した。
西谷 健夫; 落合 謙太郎; 吉田 茂生*; 田中 良平*; 脇坂 雅志*; 中尾 誠*; 佐藤 聡; 山内 通則*; 堀 順一; 和田 政行*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(Suppl.4), p.58 - 61, 2004/03
核融合施設の天井から漏洩した放射線が空気と散乱して、施設周辺の地上に到達する、いわゆるスカイシャンは、核融合施設周辺の放射線安全に最も重要な項目の一つである。そこで原研の核融合中性子源FNSを用いてD-T中性子に対するスカイシャインの実験を2002年3月と2003年3月の2回にわたって実施した。FNS第一ターゲット室の天井のスカイシャインの実験用遮蔽ポート(1m1m)を開放し、上空向かって中性子を打ち上げ、散乱中性子及び2次線の分布を測定した。2002年3月の実験ではHe-3レムカウンタを用いて線源から550mまでの中性子線量率分布と200mまでの2次線スペクトルを大形NaIシンチレータ検出器及びGe半導体検出器で測定した。2003年3月の実験ではFNS建屋周辺において、NE213シンチレーション検出器を用いた中性子スペクトル測定とBGOシンチレータ検出器を用いた2次線スペクトル測定を実施した。測定された結果は、JENDL-3.3を用いたモンテカルロ計算(MCNP-4C)とよく一致し、MCNPによる計算がスカイシャインによる線量を十分な精度で評価できることを確認した。
吉田 茂生*; 西谷 健夫; 落合 謙太郎; 金子 純一*; 堀 順一; 佐藤 聡; 山内 通則*; 田中 良平*; 中尾 誠*; 和田 政行*; et al.
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.637 - 641, 2003/09
被引用回数:9 パーセンタイル:53.35(Nuclear Science & Technology)核融合炉からのスカイシャインは炉の安全の評価上重要であるが、これまでD-T中性子に対するスカイシャインの実験的評価はほとんどなかった。そこで原研の核融合中性子源FNSを用いてD-T中性子に対するスカイシャイン実験を実施した。FNS第一ターゲット室の天井のスカイシャインの実験用遮蔽ポート(1m1m)を開放し、上空向かって中性子を打ち上げ、散乱中性子及び2次線の分布を線源から 550mまでの範囲で測定した。中性子に対しては、He-3レムカウンタ,BF-3比例計数管,線に対しては、大形NaIシンチレータ検出器及びGe半導体検出器を使用した。測定された線量は中性子がほとんどを占め、1.710n/sの発生率に対し、線源から150m及び400mでそれぞれ0.1Sv/h,0.01Sv/hであった。またJENDL-3.2を用いたモンテカルロ計算(MCNP-4B)と比較した結果、150mまでは、実験値とよく一致することがわかった。また空中に打ち上げられた中性子を線上中性子源とみなす解析モデルは非常によく実験値を再現することがわかった。2次線に関しては6MeVの高エネルギー線が主になっており、スカイシャイン中性子が地中で起こすSi(n,)反応によると考えられる。
西谷 健夫; 落合 謙太郎; 吉田 茂生*; 田中 良平*; 脇坂 雅志*; 中尾 誠*; 佐藤 聡; 山内 通則*; 堀 順一; 高橋 亮人*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 79(3), p.282 - 289, 2003/03
核融合炉からのスカイシャインは炉の安全の評価上重要であるが、これまでD-T中性子に対するスカイシャインの実験的評価はほとんどなかった。そこで原研の核融合中性子源FNSを用いてD-T中性子に対するスカイシャインの実験を実施した。FNS第一ターゲット室の天井のスカイシャインの実験用遮蔽ポート(1m1m)を開放し、上空向かって中性子を打ち上げ、散乱中性子及び2次線の分布を線源から 550mまでの範囲で測定した。中性子に対しては、He-3レムカウンタ,BF-3比例計数管、線に対しては、大形NaIシンチレータ検出器及びGe半導体検出器を使用した。測定された中性子線量分布に対し、JENDL-3.2を用いたモンテカルロ計算(MCNP-4B)と比較した結果、230mまでは、実験値とよく一致することがわかった。遠方における差異の原因としてはレムカウンターの感度のエネルギー依存性に問題があると考えている。また空中に打ち上げられた中性子を線上中性子源とみなす解析モデルは150mまでよく実験値を再現することがわかった。本実験においては、2次線による線量は、中性子による線量の1/50であり、MCNPによる計算と良く一致した。以上により、MCNPによる計算はスカイシャインによる線量を十分な精度で評価できることがわかった。
村田 勲*; 西尾 隆史*; Kokooo*; 近藤 哲男*; 高木 寛之*; 中野 大介*; 高橋 亮人*; 前川 藤夫; 池田 裕二郎; 竹内 浩
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.821 - 827, 2000/11
被引用回数:8 パーセンタイル:50.62(Nuclear Science & Technology)LiAlO、LiTiO、LiZrOは核融合炉の先進増殖ブランケットの候補材料として開発が進められている。しかし、これらの材料に関するD-T中性子によるベンチマーク実験はこれまでに行われたことがなく、したがって核設計に使われる核データの精度検証も行われていない。そこで大阪大学と原研の協力により、原研FNSにおいてそれらの材料に関するベンチマーク実験を行った。10~40cm厚の実験体系にD-T中性子を入射し、背面から漏洩してくる中性子のスペクトルを飛行時間法により0.05~15MeVのエネルギー範囲で測定した。また実験解析を輸送計算コードMCNP及び4種の評価済み核データファイル(JENDL-3.2,JENDL-Fusion File,FENDL-1,FENDL-2)を用いて行い、実験結果と比較した。その結果、これらの核データに大きな問題点はなく、信頼をもって炉の設計に使えるものの、今後のデータの改良につながるいくつかの知見が得られた。
前川 藤夫; 春日井 好己; 今野 力; 村田 勲*; Kokooo*; 和田 政行*; 大山 幸夫; 池田 裕二郎; 高橋 亮人*
Journal of Nuclear Science and Technology, 36(3), p.242 - 249, 1999/03
被引用回数:7 パーセンタイル:49.75(Nuclear Science & Technology)核融合炉の低放射化構造材料であるバナジウムについて、原研FNSのD-T中性子源を用いた中性子工学ベンチマーク実験を行った。中性子スペクトル、ドシメトリ反応率、線スペクトル及び線核発熱率をバナジウム実験体系内において測定した。実験解析により4つの評価済み核データファイルのベンチマークテストを行った結果、次にあげるような核融合炉の設計精度にかかわる主要な問題点が指摘された。(1)JENDL Fusion File及びJENDL-3.2:全断面積(特に2keV付近)を見直すべきである。(2)ENDF/B-VI:角度分布を等方と仮定している14MeV中性子に対する二重微分断面積を見直すべきである。また線生成断面積が過小であり、離散線ピークが明瞭でない。(3)EFF-3:線生成断面積が過大である。
前川 藤夫; 和田 政行*; 市原 千博*; 牧田 陽*; 高橋 亮人*; 大山 幸夫
JAERI-Data/Code 98-024, 174 Pages, 1998/11
本レポートは、核融合炉の核設計で使われる評価済み核データの精度検証を目的として行ったベンチマークテストの結果をまとめたものである。一部の成果はシグマ委員会と炉物理委員会の合同で組織された核融合炉ニュートロニクス積分テストワーキンググループの活動として得られた。原研FNS及び大阪大学OKTAVIANの2つのD-T中性子源施設を用いて行われたベンチマーク実験の解析により、3種の評価済み核データファイル(JENDL-3.2,JENDL核融合ファイル,FENDL/E-1.0)及びFENDL/E-2.0に選択された核データの中から、実験値の存在する総計21元素の中性子及び2次線データに対するベンチマーク計算結果を実験値と比較した結果が収録されている。
Kokooo*; 村田 勲*; 中野 大介*; 高橋 亮人*; 前川 藤夫; 池田 裕二郎
Fusion Technology, 34(3), p.980 - 984, 1998/11
原研FNSにおいて、バナジウム及びバナジウム合金に関するベンチマーク実験を行った。厚さ5~25cmの実験体系にパルス状D-T中性子を入射し、体系から漏洩してくる中性子のエネルギースペクトルを0度及び25度の2つの角度点において飛行時間法により測定した。中性子の検出効率は、ベリリウム及び黒煙からの漏洩中性子スペクトル、Cf-252の核分裂スペクトル、水素の弾性散乱を利用して実験的に、そしてSCINFULコードによる計算も併用して決定した。測定した中性子スペクトルは、MCNP輸送計算コード及びJENDL-3.2,JENDL Fusion File,EFF-3,FENDL/E-1.0の4種の評価済み核データファイルによる計算値と比較した。その結果、すべての計算値は実験値とおおむね一致した。
前川 藤夫; 春日井 好己; 今野 力; 和田 政行*; 大山 幸夫; 池田 裕二郎; R.Johnson*; E.T.Cheng*; M.Pillon*; 村田 勲*; et al.
Fusion Technology, 34(3), p.1018 - 1022, 1998/11
核融合炉の低放射化構造材であるバナジウム合金(V-4Cr-4Ti)について、原研FNSにおいてベンチマーク実験を行った。一辺が約15cmの立方体形状のバナジウム合金を純バナジウム、黒鉛で取り囲み、一辺が約35cmの立方体形状の実験体系とした。D-T中性子を入射した体系中において、中性子スペクトル、各種反応率、線スペクトル及び線核発熱率を測定した。つぎに、輸送計算コードMCNPによりベンチマーク解析を行った。核データにはJENDL Fusion File,EFF-3,FENDL/E-1.0,FENDL/E-2.0の4種を使用した。今回のバナジウム合金に関する結果は以前に行った純バナジウムに関する結果とほぼ同一であり、使用したすべての核データファイルについて修正すべき有意な問題点のあることが判明した。
佐藤 文信*; 大山 幸夫; 飯田 敏行*; 前川 藤夫; 伊達 道淳*; 高橋 亮人*; 池田 裕二郎
Fusion Technology 1996, 0, p.857 - 860, 1996/00
ITERにおいて、プラズマ診断用窓材料の14MeV中性子照射効果を調べることは重要である。その照射効果の1つに窓材料からの発光がプラズマ診断を低下させることが考えられる。従って、14MeV中性子あたりの窓材料からの発光量を測定することは重要な課題である。本研究は原研FNSを利用して、窓材料として代表的な石英ガラス、サファイアからの14MeV中性子誘起による発光量を測定した。また、14MeV中性子誘起発光の効率はCo線照射に比べて、効率が低く、窓材料の発光効率にも線質効果があることがわかった。本研究で求められた14MeV中性子誘起による発光特性は核融合実験炉のために有効なデータの1つである。
高橋 亮人*; 柴田 恵一; 池田 裕二郎
プラズマ・核融合学会誌, 71(11), p.1113 - 1122, 1995/11
プラズマ・核融合学会誌の講座「中性子工学」の第3章として核データ測定・評価について記述した。執筆は、高橋,池田が各々中性子及び荷電粒子の2重微分断面積測定、及び放射化断面積測定を、柴田が核データ評価を担当した。
春日井 好己*; 田中 晶彦*; 浅井 雅人*; 山本 洋*; 加藤 敏郎*; 飯田 敏行*; 高橋 亮人*; 河出 清*
JAERI-M 93-124, 41 Pages, 1993/06
半減期が21分から21秒程度の短寿命核生成断面積を、中性子エネルギー13.4から14.9MeVの範囲にわたり、Ru,Pd,Sn,Cdの(n,2n),(n,p),(n,),(n,np)反応のうち18反応を測定した。また、14MeV中性子で生成される短寿命核の半減期の測定を、Rh,In,Inの3核種に対して、Ge検出器を用いてスペクトルマルチスケーリングモードで行った。
河出 清*; 山本 洋*; 小林 隆*; 加藤 敏郎*; 飯田 敏行*; 高橋 亮人*
JAERI-M 92-020, 56 Pages, 1992/03
半減期が20秒から7分程度の短寿命核生成断面積の測定を、中性子エネルギー13.4から14.9MeVの範囲にわたり、F,Mg,Si,Ti,Cr,Ni,Ga,Rb,Sr,Agに対し(n,2n),(n,p),(n,np),(n,)反応、16断面積を測定した。14MeVまたは熱中性子照射で生成される短寿命核の半減期の測定を、Ti,Co,Rb,Mo,Y,Ag,Pdの7核種について、Ge検出器を用いてスペクトルマルチスケーリングモードで行なった。
高橋 亮人*; 杉本 久司*; 後藤 昌美*; 山中 健*; 金沢 治仁*; 前川 藤夫*
JAERI-M 90-220, 40 Pages, 1990/12
核融合炉研究開発に必要な中性子生成の二重微分断面積の14.1MeVにおける精度良いデータをうるために、オクタビアンのTOFスペクトロメータを用いて、ここ3年間測定を行ってきた。この報告は、最終年度に行なったTi、Mo、Snの結果について述べる。DDXデータは、実験室系の15~16角度点について測定し、角度積分して中性子放出スペクトルが求められた。また、弾性散乱と分離非弾性散乱について角度微分断面積もえられた。TiとMoの結果は、JENDL-3のデータと比較され、7~13MeVの領域で不一致があることがわかった。Snの結果は、ENDL-75のデータと比較された。
河出 清*; 山本 洋*; 山田 隆志*; 加藤 敏郎*; 飯田 敏行*; 高橋 亮人*
JAERI-M 90-171, 70 Pages, 1990/10
半減期が0.5分から20分程度の短寿命核生成断面積の測定を中性子エネルギー13.4から14.9MeVの範囲にわたり、Mg、Si、S、Cl、Cr、Zn、Ga、Y、In試料に対し、(n,2n)、(n,p)、(n,np)、(n,t)、(n,)反応断面積を測定した。14MeVまたは熱中性子照射で生成される短寿命核の半減期の測定をCu、Zr、Nb、Rhの5核種についてGe検出器を用いてスペクトルマルチスケーリングモードで行なった。
高橋 亮人*; 佐々木 泰裕*; 前川 藤夫*; 杉本 久司*
JAERI-M 89-214, 58 Pages, 1989/12
中性子遮蔽材及び炉構造材元素として重要なCa,Mn,Co,Wについて、14MeV中性子入射に対する中性子放出二重微分断面積が阪大オクタビアンのTOF分析装置を用いて測定された。散乱角度は15から160にわたり16点である。二次中性子エネルギー範囲は0.5MeVから15MeVである。統計精度・エネルギー分解能ともに良好なデータが得られた。評価データ(ENDF/B-IV,JENDL-3T)との予備的比較が行われた。その結果、Caについては、低エネルギーではENDF/B-IVの過大評価がみられるが、高エネルギー側では実験値を良く再現している。Mnについては、JENDL-3Tは放出スペクトルをかなり良く再現しているが6~13MeV領域で少し過小評価となっている。Coについては、ENDF/B-IVは313MeVで放出スペクトルを大きく過小評価している。Wについては、ENDF/B-IVのデータは実験とスペクトルパターンが全く一致しない。
高橋 亮人*; 佐々木 泰裕*; 杉本 久司*
JAERI-M 88-102, 48 Pages, 1988/06
大阪大学オクタビアン付設の8.3m中性子飛行時間分析装置を用いて、14.1MeVにおけるBi、B、Bの中性子放出二重微分断面積を測定した。二次中性子エネルギーの測定範囲は0.5から14MeVで、測定角度は15から160゜にわたり16点である。測定した二重微分断面積を角度積分して中性子放出スペクトルが求められた。えられた結果をJENDL-3T等の評価データと比較した。