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吉川 正人; 大島 武; 伊藤 久義; 梨山 勇; 高橋 芳宏*; 大西 一功*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
電子情報通信学会論文誌,C-II, 81(1), p.140 - 150, 1998/01
宇宙環境で使用される半導体素子には、高温での素子動作ばかりでなく強い耐放射線性が要求される。今回我々は、広いバンドギャップを持つ6H-SiCを用いて作製したMOS構造素子の線照射効果を調べた。また酸化膜中の電荷分布の照射による変化も併せて調べ、線照射効果のメカニズムを追求した。その結果、酸化膜中に存在する正及び負の電荷が、線照射により増大するが、その量は酸化膜を作製する6H-SiCの面方位に強く依存することが分かった。線照射した6H-SiC MOS構造のC-V特性の横方向シフトは、酸化膜中の正と負の電荷の発生量と発生位置に依存するため、Si MOS構造のような照射による一定の規則性は存在しないことがわかった。