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平山 亮一*; 鵜沢 玲子*; 松本 孔貴*; 野口 実穂; 加瀬 優紀*; 高瀬 信宏*; 伊藤 敦*; 小池 幸子*; 安藤 興一*; 岡安 隆一*; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 143(2-4), p.508 - 512, 2011/02
被引用回数:13 パーセンタイル:72.14(Environmental Sciences)マウスの足に移植した腫瘍の上部をクランプした、又はクランプしない状態で80keV/mの炭素線、及びX線を照射したときのDSBの誘導、及び再結合について調べた。腫瘍のDSB生成量は定電圧電気泳動法により測定した。X線照射後のDSBのOERは1.680.31で、この値は照射1時間後での変化は見られなかった(1.400.26)。In situにおいて、酸素存在下でのこれらの損傷は1時間で60から70%が再結合した。炭素線とX線照射下において、DSBの誘発及び再結合の割合に違いは見られなかった。ゆえに、炭素線照射後のOER値及び再結合率はX線照射後と同じであり、炭素線のRBEは酸素存在下で1に近い値となった。In vivoにおけるDSBの収量は照射線量、酸素の状況、再結合時間に依存し、放射線の種類には依存しないと考えられる。
平山 亮一*; 松本 孔貴*; 鵜沢 玲子*; 高瀬 信宏*; 鶴岡 千鶴*; 和田 麻美*; 野口 実穂; 加瀬 優紀*; 松藤 成弘*; 伊藤 敦*; et al.
no journal, ,
OHラジカルが介在する間接作用の細胞死への寄与はDMSOを用いた最大防護寄与率から評価することができる。対数増殖期のCHO細胞を用い、これらを酸素存在下、及び低酸素化でX線、及びLET200keV/mの鉄イオン線を照射し、DMSO存在下、及び非存在下でコロニー形成法により細胞生存率を調べた。X線での間接作用の寄与は酸素下で76%、低酸素下で50%であった。これとは対照的に、鉄イオン線での間接作用寄与率は酸素下42%、低酸素下32%であった。RBE値は酸素下で2.8、低酸素下で5.3、OERはX線で2.8、鉄イオン線で1.5であった。直接作用のRBEは正常酸素下、及び低酸素下で間接作用のRBEより高い値となった。また、X線、及び鉄イオン線における直接作用のOERは間接作用のOERよりも低い値となった。もし、粒子線治療で直接作用のみを取り出して利用できるならば、粒子線は癌治療に非常に有効な治療法であると考えられる。これは炭素イオンビームや中性子捕捉療法の利用がよい実例である。
平山 亮一*; 松本 孔貴*; 野口 実穂; 鵜沢 玲子*; 幸田 華奈*; 古澤 佳也*
no journal, ,
放射線特有の生物影響である酸素効果は、放射線照射直前並びに照射中に照射試料が酸素存在下にあることで、酸素が放射線の増感剤として作用することにより、無酸素環境下との異なる生物応答を導く現象である。本発表では、照射後の酸素の存在に注目し、放射線照射後の生物影響に酸素がどのような効果をもたらすかを調べるため、まず低酸素環境下(0.2mmHg以下)でのX線並びに高LET放射線である炭素線(80keV/m)をCHO細胞に照射し、定電圧電気泳動法により細胞内DNA損傷を定量した。続いて照射した細胞を大気環境下と低酸素環境下で培養(37C)し、その後DNA損傷を定量し、DNA損傷修復における酸素の役割について調べた。X線における低酸素下照射-大気下修復の修復動態は、低酸素下照射-低酸素下修復に比べると明らかにDNA損傷修復が速く、修復量も多いことが判明した。また大気環境下で5時間DNA損傷修復を行うと、残存DNA損傷量は全損傷量の5%程度まで減少するが、低酸素環境下では20%程度のDNA損傷が未修復であった。しかし高LET放射線である炭素線誘発DNA損傷においては、修復5時間後においても修復時の酸素の有無の違いによるDNA損傷修復動態は変わらなかった。これらの結果から、酸素は照射時だけではなく照射後の生物応答にも影響することがわかり、特にその影響は高LET放射線よりもX線誘発DNA損傷に対して顕著であった。