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坂本 健作; 清水 大志; 鶴岡 卓哉*; 根本 俊行*; 石川 直太*
JAEA-Testing 2011-005, 88 Pages, 2011/11
日本原子力研究開発機構では、計算科学を活用した原子力の研究開発を加速するため、平成22年3月に旧システム(総理論演算性能15.3Tflops)を刷新し、国内最大規模となる総理論演算性能200Tflopsの大規模Linuxクラスタシステム(PRIMERGY BX900)と、総理論演算性能12Tflopsの次世代計算機プロトタイプ機(FX1)等からなるスーパーコンピュータシステム一式を導入、これらの運用を開始した。BX900は旺盛な計算需要に応えること、FX1は次世代スーパーコンピュータ(京コンピュータ)の利用に向けた原子力アプリケーションのチューニング環境を提供することを目的としている。本稿では、このスーパーコンピュータシステムの基本性能の評価結果について報告する。
岡本 芳浩; 鶴岡 卓哉*; 矢板 毅; Madden, P. A.*
JAEA-Research 2007-005, 25 Pages, 2007/03
使用済核燃料の乾式再処理の中心的プロセスである溶融塩電解においては、電解浴中に金属イオンが微量溶け込んだ環境の把握が重要となる。本研究では、電解浴としてLiCl-KCl共晶塩を、研究対象塩化物として代表的な希土類元素塩化物であるLaClを選び、分子動力学計算を実施した。LaClは、単独塩融体の状態において最近接La-Cl対の配位数がおよそ8であることが知られている。アルカリ塩化物との混合によって、LaClは最近接相関距離が短くなり、また配位数を減らして、6配位八面体構造を形成して安定化していくことがわかった。これは、もともと6配位構造をとり、アルカリ塩化物との混合によってそれが安定化するだけのYCl系の混合挙動とは異なる。また、混合の相手がLiClとKClでは混合挙動が異なる結果が得られた。KClは6配位構造を安定化させるのに対して、LiClでは配位数は7以下にはならず6配位構造にはならないことを確認した。これは、LaClとLiClではClイオンの数密度にほとんど差はないため、さらに小さなLiイオンがLaイオンに接近して、そのクーロン力で配位構造の形成や安定化を阻害するためと考えられる。
秋山 光永*; 片倉 郁茂*; 川崎 信夫*; 根本 俊行*; 鶴岡 卓哉*; 足立 将晶*; 石附 茂*; 久米 悦雄
JAERI-Data/Code 2003-009, 307 Pages, 2003/07
本報告書は、平成13年度に計算科学技術推進センター情報システム管理課で行った原子力コードの高速化作業のうち、東海及び那珂研究所のスーパーコンピュータにおける高速化作業について記述したものである。原子力コードの高速化作業は、平成13年度に10件行われた。本報告書では、中性子ラジオグラフィー3次元CT用コードNR3DCTの並列化,内部欠陥を有する材料に対する非定常熱伝導解析コードTHERMO3Dの高速化,MHD用初期化コードMHDTM_INITの高速化,核熱利用系動特性解析コードHAMBACの高速化,汎用モンテカルロ粒子輸送コードMCNP4C3の並列化,多種粒子・高エネルギー用モンテカルロ粒子輸送計算コードシステムMCNPX V2.1.5の整備,核融合炉誘導放射能計算コードCINAC-V4の整備,生体分子向け分子動力学計算コードAmber5のインストール,多次元二相流解析コードACE3DへのVisLib関数埋め込み,GS8500用実験データ処理コードシステムの移植について記述している。
坂田 信也; 萩野谷 裕文*; 鶴岡 卓哉*; 渡辺 秀人*; 青柳 哲雄; 齋藤 直之; 原田 裕夫; 谷 啓二
JAERI-M 94-050, 32 Pages, 1994/03
JT-60の非定常プラズマ輸送解析に必要な100点を越える時系列磁気流体平衡の計算を約20分のショット間に処理するため、磁気流体平衡高速処理装置FAMEが開発された。FAMEは、多段スイッチで接続された20個のマイクロプロセッサーから成る MIMD型の最大理論性能250MFLOPSの小規模並列計算機である。そのソフトウェアとして磁気流体平衡解析コードSELENE及びその入力データ作成コードFBIが並列処理を念頭にチューニングされた。その結果、既存の大型汎用計算機FACOM M780-10Sに比べ7倍の計算速度が得られた。本報告書は、このFAMEシステムについて、そのハードウェア、ソフトウェア及び周辺装置の概要をまとめたものである。
鶴岡 卓哉*; 石黒 美佐子
JAERI-M 90-100, 49 Pages, 1990/07
計算結果の可視化は、物理現象をより良く理解するために不可欠な手段となってきている。原研においても、計算結果のアニメーション化の試行を昭和63年度末より開始した。平成元年度では、U字管内の熱流動挙動、レーザー同位体分離過程において電子ビームで加熱された金属片内の熱流動挙動、及び高温ガス炉炉心におけるキセノン振動の3例に対してアニメーション化を実施し、それぞれ実時間で数分のアニメーション画面作成した。画像作成には、3次元カラー・グラフィックス用ソフトウェアFACOM CGMSを用いて、M-780、又はVPにより画像計算を行なった。本報告では、アニメーション化のために用いた種々の可視化手法について説明する。
鶴岡 卓哉; 牧野 光弘*; 幾島 毅; 石黒 美佐子
JAERI-M 87-019, 28 Pages, 1987/02
ブロック状燃料高温ガス炉(HTGR)の炉心2次元垂直断面モデルによる地震解析コ-ドSONATINA-2Vをベクトル化した。このコ-ドは、連立常微分方程式で記述される燃料ブロックの挙動をルンゲ・クッタ法により数値的に解いている。この数値解法は、ある時刻において燃料ブロックに働く力を並列に計算する事ができる。この並列性を利用できるようにプログラム構造を変更し、さらにベクトル計算機の機能を有効に利用できるようにプログラムを書き直した。その結果、FACOM VP-100でのベクトル化コ-ドのベクトル・モ-ド処理時間はオリジナル・コ-ドのスカラ・モ-ド処理時間の約1/6に短縮された。本報告書では本コ-ドの並列性を利用するためのプログラム構造の変更及びベクトル計算機向き最適化手法について述べる。更に、ベクトル計算機で、高い処理性能を得るためにはプログラム構造の考察が重要である事を指摘する。