Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
黄 錦涛; 古川 智弘; 青砥 紀身
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 66(2-4), p.388 - 391, 2005/02
被引用回数:3 パーセンタイル:17.52(Chemistry, Multidisciplinary)HO+CO環境におけるナトリウム鉄複合物の平行状態を新たに作成したNa-Fe-O-H-C系ユーザーデータベースを用いて評価した。水蒸気と二酸化炭素を含む大気環境下では、NaOHまたはNaCOとともに、NaFeOが安定な化合物として存在することが示された。しかしながら、ガス導入型高温質量分析計による実験では、二酸化炭素とナトリウム鉄複合酸化物の反応速度が非常に低いことが示された。
黄 錦涛
JNC TN9400 2002-077, 81 Pages, 2003/02
本報告書は、高速増殖炉ナトリウム漏えい事故時におけるナトリウム燃焼にかかわる化学熱力学的評価に間する著者の研究成果の要約版である。2000年4月からの3年間の研究成果は以下の6項目に分類される。(1)蒸気分圧を測定可能な高温質量分析システムを構築した。この分析装置を用いて、ほとんどのFeおよびFeのNaFe複合酸化物について、熱力学特性に間する研究を実施した。(2)種種のNaFe複合酸化物(NaFeO, NaFeO, NaFeO, NaFeO, NaFeO, NaFeOおよびNaFe$_{6_$)について整合性のとれた熱力学データベースを構築するために、これら化合物の熱力学データの評価を行った。(3)室温から1200KまでのNa-Fe-O系3元平衡状態図を作成するために、化学平衡計算コードThermo-CalcおよびMALT2用のユーザーデータベースを作成した。P$_$およびP$_$の関数とした化学ポテンシャル図も作成し、各相における化学的安定性を定量的に示した。(4)さらに、研究をNa-Fe-O-H-C系に発展させた。H$__$雰囲気におけるNaFe複合酸化物の平衡状態をコンピュータシュミレーションにより計算した。その結果は、いくつかの平衡状態図を用いてP$_$とP$_$の関数として示した。(5)高温質量分析計にガス供給システムを付加した。水蒸気および/またはC0$_$をクヌーセンセルに供給して、NaFe複合酸化物の安定性に関する水蒸気およびC0$_$の影響を調べた。実験データと計算結果の比較から、反応プロセスの考察を熱力学及び動力学見地から行った。(6)平衡計算とガス供給条件下における実験結果に基づいて、腐食機構と局所的な環境条件の関係を考察した。
黄 錦涛; 古川 智弘; 青砥 紀身
JNC TN9400 2002-069, 37 Pages, 2003/01
二価および三価のナトリウムを含有する主要な鉄酸化物の熱力学データについて、著者らはこれまでに研究を実施してきた。本研究では、まだ着手していなかった三価の鉄酸化物、NaFeO(または、NaO1.5FeO)の結晶構造や熱力学的な研究を行った。同化合物は、NaCOとFeOを2:3に調合、高温加熱して作製した。X線回折パターンから、同化合物は単斜晶系構造(a=13.4622、b=5.3886、c=59.1317、=90、=96.35、=90)であると推定された。高温質量分析法により、この化合物が合成されるときに放出されるC0ガスの圧力(CO分圧)の温度依存性を測定し、ln p(CO)/Pa=29.4385-29015.4/T(913-1023K) が得られた。そしてこの結果を用いてNaFeOの熱力学データについて以下のように定めた。H(298.15K) = -3569.63.95 kJmol G (T)/Jmol = (-37168392274.55)+(1200.162.35) T/K G(298) = -3255.312.4 kJmol これまでに得られた各種のNaFe複合酸化物の熱力学データを活用してNaFeOの安定性について調べたところ、およそ1270K以上の高温でなければ、同化合物は熱力学的に安定に存在し得ないことが得られた。また、これ以下の温度域ではNaFeOとNaFeOに分解する傾向がある。このNaFe複合酸化物の熱力学データを用いて,HO/CO環境におけるナトリウム鉄酸塩の平衡状態を計算できるようにし、PとPの関数として化学ポテンシャル図を作成した。シミュレーション計算により、水蒸気と二酸化炭素を含む大気環境下では、NaOHまたはNaCOともに、NaFeOが安定なナトリウム鉄酸塩として存在する(NaFeOやNaFeO等他のナトリウムフェライトは安定していない)ことが示された。しかしながら、ガス導入型高温質量分析計による実験では、COとナトリウム鉄酸塩との反応速度が異常に低いことを示した。反応動力学の課題が、HO/CO環境においてNa-Fe酸化物の形態評価に重要であることが判明した。
黄 錦涛; 古川 智弘; 青砥 紀身
Thermochimica Acta, (405), p.61 - 66, 2003/00
NaFe複合酸化物のひとつであるNa4FeO3について、590717Kの温度範囲で高温質量分析計による蒸気圧測定を実施したところ、Na4FeO3はNa3afeO3とNa蒸気に分解することが観察された。ナトリウム蒸気圧の温度依存性測定から、Na3FeO3の生成ギブスエネルギ-fg°は、以下の式で表される。fg°(Na3FeO3)=-1168629+338.34T
黄 錦涛; 古川 智弘; 青砥 紀身
Thermochimica Acta, (405), p.67 - 72, 2003/00
NaFe複合酸化物の熱力学実験デ-タが十分にそろっていないために、これまでに報告されているNa-Fe-O3元系平衡状態図は必ずしも正しい結果を示しているとはいえない。文献デ-タの調査と著者らが報告した示差走査熱量測定(DSC)および蒸気圧測定結果により、Na4FeO3、Na3FeO3およびNa5FeO4のような主たるNaFe複合酸化物の熱力学デ-タを評価し、さらに相平衡状態解析を可能にした。本稿では3元化合物の安定性について議論する。
黄 錦涛; 古川 智弘; 青砥 紀身
JNC TN9400 2002-006, 57 Pages, 2002/04
Na-Fe-O系化合物の中でいくつかのNaFe複合酸化物に関する研究はこれまで詳細に実施されておらず、個々に得られたそれらの熱力学データは互いに矛盾が生じているように思われる。このため利用可能な熱力学データベースは時には誤った結果を導く。これまでに報告されているNa-Fe-O三元系平衡状態図は必ずしも正しい結果を示しているとはいえない。そこで、信頼性のあるデータを得るために蒸気圧測定実験分析を実施した。NaFeOとNaFeOの生成ギブスエネルギーを評価し、その実験結果に基づいてThermo-Calcフオーマットと互換性のある熱力学ユーザーデータベースを構築した。各相の安定条件を定量的に示すために、Na-O雰囲気におけるNaFe複合酸化物の化学ポテンシャル図を400, 600, 800および1000Kに対してそれそれ作成した。室温から1000Kまでの範囲で新たに作成したNa-Fe-O系平衡状態図は、実験結果と矛盾のない結果が得られた。
黄 錦涛; 古川 智弘; 青砥 紀身; 山脇 道夫*
Journal of the Mass Spectrometry Society of Japan, 50(6), p.296 - 300, 2002/00
ナトリウムを含有する分子のイオン化断面積は、現在のところ実験デ-タと理論的結果の両方とも報告されていない。本研究では,分子軌道理論に基づくBEBモデルを用いて、Fe-Na-O-H系中のNa(g)、NaOH(g)、Nag2O(g)及びNa2(g)の分子イオン化断面積を電子衝撃エネルギ-の関数として求めた。さらにこのモデルから得られた結果についての信頼性についての信頼性評価を実施した。
黄 錦涛; 古川 智弘; 青砥 紀身
JNC TN9400 2001-095, 37 Pages, 2001/10
ナトリウム冷却高速増殖炉でナトリウム漏えい事故が生じた場合、漏えいナトリウムによって構造材料が腐食され、反応生成物としてナトリウム・鉄複合酸化物(NaFe複合酸化物)が形成される。このNaFe複合酸化物の熱力学データは、いろいろな漏えい環境条件における腐食メカニズムを評価していく上で必要とされる。しかしながら、Na-Fe-O系に関する研究は、数十年間来実施されてきているものの、Na3FeO3やNa5FeO4の熱力学データについては十分な実験結果が得られていない。そこで、著者らはNaFe複合酸化物の信頼性の高い熱力学データを取得するために、クヌーセン・セルと高温質量分析計を組み合わせた蒸気圧測定装置を開発した。信頼性の高いデータを取得するために、試料容器となるクヌーセン・セルの材料選定に特に注意を払った。予備実験により、白金(Pt)は1473KまでNa化合物との良い化学的適合性を確認できたので、この材質でセルを製作することにした。信頼性のある測定システムであることを保証するために、Naを試料とした予備測定をはじめに実施した。Naの飽和蒸気圧は、390Kから470Kの範囲で測定し、満足のいく精度の蒸気圧測定結果が得られた。
黄 錦涛
JNC TN9400 2001-046, 84 Pages, 2001/02
高温質量分析では、蒸気圧解析に必要なイオン種を得るために電子衝撃イオン化断面積を必要とする。しかしながら、原子の蒸気種に対するイオン化断面積については、既に実験的に測定され、データベース化されているのに対して、分子の蒸気種のそれに対しては、理論的な評価および実験的データが非常に限定されているのが現状である。特に、ナトリウムを含有する分子イオン化断面積は、現在のところ、実験データと理論的結果の両方とも報告されていない。そこで、本研究では、ナトリウムを含有する分子のイオン化断面積を量子力学レベルで評価した。ここでは、Fe-Na-0-H系の中のナトリウムを含有する分子として、NaO(g)、NaOH(g)、Na20(g)およびNa2(g)を評価対象とした。この結果、修正イオン化断面積相加法(MAR)のような古典的モデルでは、電子衝撃エネルギーが低い場合にイオン化断面積の計算に適さないことがわかった。一方、近年提案された分子パラメータを用いるBinary-Encounter-Bethe(BEB)モデルを用いてイオン化断面積を評価した結果、電子衝撃エネルギーの関数として示すことができた。さらに、このBEBモデルから得られた結果について信頼性評価を実施した。これらのデータは、高温質量分析によるナトリウム化合物の蒸発挙動評価の研究に反映できる。
黄 錦涛; 古川 智弘; 青砥 紀身
The 47th International Conference on Analytical Science and Spectroscopy, 0 Pages, 2001/00
ナトリウムを含有する分子のイオン化断面積は、現在のところ実験データと理論的結果の両方とも報告されていない。本研究では、分子軌道理論に基づくBEBモデル(Binary-Encounter-Beth Model)を用いて、Fe-Na-O-H系中のNaO(g),Naoh(g),Na2O(g)およびNa2(g)の分子イオン化断面積を電子衝撃エネルギーの関数として定めた。さらにこのモデルから得られた結果についての信頼性評価を実施した。
黄 錦涛; 古川 智弘
JNC TN9400 2000-101, 47 Pages, 2000/08
四重極質量分析計(Microvision Plus LM70)とクヌーセン・セルを組み合わせた蒸気圧測定装置が完成した。今後、この装置を用いて、ナトリウム-鉄複合化合物の信頼性のある熱力学データを取得し、高速増殖炉のナトリウム漏えい時の詳細な腐食機構解析を研究していくことを予定している。このためには、本装置構成によって得られるデータの信頼性を事前に評価しておくことが重要である。そこで、以下の主要項目について測定、調査および校正等を行った。(1)クヌーセンセル-質量分析部間の垂直軸合わせ、(2)質量分析部の質量数測定校正、(3)真シグナル識別、(4)ノイズ減少評価、(5)電子衝撃エネルギーの決定、(6)パラメータ調整による感度改善、(7)温度校正、(8)蒸気圧校正。はじめに、重要項目である機械的な装置調整、各種パラメータの影響調査、そして温度および圧力校正を実施した。そして、これらの広範な調査結果に基づき、蒸気圧測定条件を最適化した。さらに、標準試料(Ag、Pb)を用いて蒸気圧を測定し、得られた結果が文献値と一致すること、ならびに同一条件下で複数回の測定を行い、その再現性を確認した。これらの結果から、ナトリウム-鉄複合酸化物の測定を進めるにあたって、本システムから信頼性のある蒸気庄測定結果を得られることが確認された。