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小野 滉貴*; 肥後本 隼也*; 齋藤 優冴*; 内野 瞬; 西田 祐介*; 高橋 義朗*
Nature Communications (Internet), 12, p.6724_1 - 6724_8, 2021/11
被引用回数:8 パーセンタイル:69.3(Multidisciplinary Sciences)量子輸送は物理学においてお馴染みの概念である。特に、端子間で生じる量子輸送は固体物理において多く研究がなされており、基礎的な重要性に加え、量子デバイスへの応用も考えられている。最近では、操作性の高い冷却原子気体を用いた量子輸送の研究-アトムトロニクス-が行われるようになり、メゾスコピック輸送を理解する新たなアプローチとして注目されている。今回、我々は2軌道光学格子中でのYb原子気体を用いた量子輸送のスキームを実現した。我々のスキームでは、多成分フェルミ原子気体と局在不純物からなる系を考え、カレントは不純物と原子気体との相互作用によりスピン空間上で生じる。我々は実際、このスキームで生じる多彩な量子輸送を明らかにした。本研究は、スピン自由度を用いたアトムトロニクスの扉を開く重要な成果であったと考えられる。