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稲熊 宜之*; 田中 樹恵*; 土谷 武史*; 森 大輔*; 勝又 哲裕*; 大場 友則*; 開 康一*; 高橋 利宏*; 齋藤 寛之
Journal of the American Chemical Society, 133(42), p.16920 - 16929, 2011/09
被引用回数:84 パーセンタイル:85.78(Chemistry, Multidisciplinary)We synthesized two high-pressure polymorphs PbNiO with different structures, a perovskite-type and a LiNbO-type structure, and investigated their formation behavior, detailed structure, structural transformation, thermal stability, valence state of cations, and magnetic and electronic properties. A perovskite-type PbNiO synthesized at 800C under a pressure of 3 GPa crystallizes as an orthorhombic GdFeO-type structure with a space group Pnma. The reaction under high pressure was monitored by an in situ energy dispersive X-ray diffraction experiment, which revealed that a perovskit-type phase was formed even at 400C under 3 GPa.
小嵐 淳; 安藤 麻里子; 石塚 成宏*; 三浦 覚*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*
Global Change Biology, 15(3), p.631 - 642, 2009/03
被引用回数:44 パーセンタイル:74.23(Biodiversity Conservation)土壌には大気中に存在している炭素の約2倍に相当する炭素が有機物として貯留していると推定されている。そのため、土壌有機炭素貯留量がわずかに変化するだけで、大気中のCO濃度や地球規模での炭素循環に重大な影響を及ぼす可能性がある。将来の気候変化に対する土壌有機炭素の応答の規模やタイミングを正確に予測するためには、土壌有機炭素の微生物分解に対する不均質性の定量的理解が不可欠である。本研究では、化学的に分画した土壌有機物に対して加速器質量分析装置を用いて放射性炭素同位体比を測定することによって、化学的に安定性の異なる土壌有機炭素画分ごとにその滞留時間を推定した。その結果、土壌を数年から1000年以上に渡る6つの異なる分解性を持つ炭素プールの複合体として特徴づけることができ、今後100年間に温暖化によって数十年から200年程度の比較的長い滞留時間を持つ炭素プールからの炭素消失が加速する可能性を示した。
安藤 麻里子; 小嵐 淳; 石塚 成宏*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*
JAEA-Conf 2008-003, p.75 - 78, 2008/04
森林土壌は陸域における炭素の巨大な貯蔵庫であり、地球温暖化ガスであるCOの循環において極めて重要であるため、その炭素貯留機能を正確に評価することが求められている。本研究では、土壌に植物の枯死体(リター)として添加される炭素中のCが大気中核実験の影響で1950年代以降大きく変動したことを利用して、土壌深度ごとの有機物の滞留時間及びCO放出速度を評価した。また、土壌有機物やリター分解により放出されるCO中C濃度と植物の根呼吸起源のCO中C濃度が異なることを利用して、地表面からのCO発生源の季節変動を評価した。結果として、リター及び深さ20cmまでの土壌のうち炭素貯留量が6.3%であるリターからのCO放出速度が全体の60%を占めること,土壌表面からのCO放出起源は6月にリターや根呼吸の寄与が大きく、地温の上昇する8月に表層の土壌有機物の寄与が大きくなるという明確な季節変動を示すことが明らかになった。
小嵐 淳; 安藤 麻里子; 石塚 成宏*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*; 三浦 覚*
Proceedings of International Symposium on Application of a Closed Experimental System to Modeling of C Transfer in the Environment, p.72 - 76, 2008/00
土壌には大気中に存在している炭素の約2倍に相当する炭素が有機物として貯留していると推定されている。そのため、土壌有機炭素貯留量の微小な変化でさえ、大気中CO濃度に重大な影響を及ぼす可能性がある。近年の議論では、土壌有機炭素の分解に対する不均質性のより詳細な理解が、気候変化に対する土壌有機炭素の分解応答の程度やタイミングの将来予測の鍵を握っているとされている。本研究では、安比ブナ林において土壌を採取し、土壌有機物の化学的分画を行い、加速器質量分析計を用いて各有機物画分の放射性炭素同位体比の測定を行った。得られた同位体比に基づいて土壌炭素の滞留時間及び土壌有機物の分解速度の推定を行った。その結果、安比ブナ林の土壌は、数年から1000年以上に渡る6つの異なる滞留時間を持つ炭素プールの複合体として特徴づけることができ、従属栄養生物による全炭素放出のうち約半分が、炭素貯留量がわずか6.1%であるが最も滞留時間の短い表層リター層から生じていることが示された。さらに、約3分の2の土壌有機炭素が数百年の滞留時間を有していることや、約5%の炭素は炭素循環から隔離された状態で保持されていることが明らかになった。
小嵐 淳; 安藤 麻里子; 三浦 覚*; 齋藤 武史*; 石塚 成宏*
no journal, ,
地球規模での炭素循環を解明するためには、森林生態系の炭素収支を把握する必要がある。森林生態系の炭素収支は、植物群落の純一次生産による実質的なCOの吸収と、土壌中の従属栄養生物による有機物の分解によるCO放出量のバランスによって決定される。そのため、従属栄養生物呼吸によるCOフラックス(従属栄養生物呼吸量)の定量的評価が、生態系全体としての炭素収支のみならず、生態系内の炭素循環・貯留機能やその変化の炭素収支への影響を解明するための重要な鍵となる。本研究では、岩手県安比高原のブナ林を試験サイトとして、土壌有機物の放射性炭素同位体比の深さ分布から、土壌深度ごとの従属栄養生物呼吸量を推定することを試みた。これによって、従属栄養生物呼吸の年間量のみならず、その土壌深さ分布も評価され、リター分解が起源となって発生するCOの全土壌呼吸に対する寄与が相対的に大きいことが示された。
安藤 麻里子; 小嵐 淳; 石塚 成宏*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*
no journal, ,
土壌有機物は陸域生態系における重要な炭素貯蔵庫である。炭素循環挙動の解明には、土壌有機物分解によるCOの放出を正確に評価することが必要であるが、土壌から放出されるCOは土壌有機物分解以外に植物の根呼吸を起源とするCOを含むため、それぞれを分離して測定する必要がある。本研究では、冷温帯広葉樹林を対象として、土壌有機物,土壌表面から放出されるCO及び大気中COの炭素同位体比を測定することで、地表面からのCOフラックスに対する土壌有機物分解の寄与率とその季節変動を評価した。
小嵐 淳; 安藤 麻里子; 石塚 成宏*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*; 三浦 覚*
no journal, ,
土壌に有機物として貯留している炭素量は、現在大気中にCOとして存在している炭素量の約2倍に相当すると推算されている。そのため、土壌の炭素貯留機能を定量的に評価することが、温暖化によって引き起こされる炭素循環への影響を予測するうえで重要である。本研究では、化学的に分画した土壌有機物に対して放射性炭素同位体比の測定を行うことで、有機物画分ごとに炭素の滞留時間を推定し、土壌を滞留時間の異なる炭素プールに分けることを試みた。滞留時間を指標とした炭素貯留モデルを用いて21世紀末までに各炭素プールにおいて生じる炭素消失量を推定し、45-60年後以降には数十年から200年程度の比較的長い滞留時間を持つ炭素プールから重大な炭素消失が起こりうる可能性を示した。
平木 義久; 齋藤 利充*; 角田 あやか; 大杉 武史; 曽根 智之; 黒木 亮一郎; 工藤 勇*; Elakneswaran, Y.*; 佐藤 努*
no journal, ,
福島第一原子力発電所汚染水処理過程で発生する二次廃棄物の固化処理におけるK系アルカリ刺激材料(AAM)の適用可能性を示すため、実際の廃棄物処理における作業性に係る物性試験を実施した。模擬廃棄物を含まないK系AAMを作製し、粘度変化および凝結時間を測定した。得られたデータについて他の固化材料と比較した結果、流動性が高く、硬化が早いことが確認された。
佐藤 淳也; 大曽根 理*; 齋藤 利充*; 入澤 啓太; 大杉 武史; 曽根 智之
no journal, ,
原子力施設で使用されている鉛製品を処理処分するための検討の一環として、鉛製品からの鉛の溶出量を把握するため、溶出試験を実施した。金属鉛, 鉛アクリル, 鉛手袋及び鉛ガラスのうち、廃棄物の処理及び清掃に関する法律における基準値を満たしたのは鉛ガラスのみだった。鉛手袋においては、溶出の過程で鉛を含む粒子状物質が物理的に脱離している可能性が示唆された。
平木 義久; 角田 あやか; 齋藤 利充*; 大杉 武史; 曽根 智之; 黒木 亮一郎; Elakneswaran, Y.*; 佐藤 努*
no journal, ,
福島第一原子力発電所(1F)で発生する水処理二次廃棄物の固化処理について、K系アルカリ活性材料(AAM)の適用可能性を示すため、模擬廃棄物を混合させた際の物性に対する影響の把握を目的とし、粘度および圧縮強度を測定した。得られた物性について廃棄物を混合しない系(母材)および他の固化材料と比較を行った。K系AAMは廃棄物を混合した場合でも高い流動性があり、圧縮強度の低下が他の材料より小さい傾向が確認された。
佐藤 淳也; 高橋 裕太; 砂原 淳*; 齋藤 利充*; 大杉 武史
no journal, ,
セメント固化処理が鉛製品からの鉛の溶出性に及ぼす影響を明らかにするため、鉛製品のセメント固化試料を対象に溶出試験を実施した。鉛製品の充填率を変えて作製したセメント固化試料からの鉛の溶出量を測定し、充填率と鉛の溶出量の関係から、産業廃棄物の判定基準を満たす各鉛製品の最大充填量を推定した。また、セメント固化処理を行うことで各鉛製品からの鉛の溶出量が増大することが分かった。
平木 義久; 角田 あやか; 齋藤 利充*; 曽根 智之; Elakneswaran, Y.*; 佐藤 努*; 大杉 武史; 黒木 亮一郎
no journal, ,
福島第一原子力発電所で発生する水処理二次廃棄物の固化処理について、アルカリ刺激材料(AAM)の適用性検討を進めている。固化処理を行った廃棄体は、処分にあたって一定の基準を満足する必要がある。しかし本研究において、同一製造ロットの原料(メタカオリン)であっても、購入時期の異なるものを使用した場合に、AAMの粘性,圧縮強度等に差が生じることが分かった。AAMの物性に変化をもたらす原料に由来する要因が分かれば、固化処理に係る仕様検討に有用なデータが得られる。原料の分析を実施した結果、結晶相およびAlの溶出量の差異がAAMの物性に影響を与えている可能性が示唆された。
田畑 光一; 佐藤 淳也; 齋藤 利充*; 砂原 淳*; 谷口 拓海; 大杉 武史
no journal, ,
本研究では攪拌翼を用いず振動で混錬を行う音響ミキサーを使用して固化体を作製し、作製した固化試料の一軸圧縮強度や水分量測定を実施し固化体特性を評価することで、音響ミキサーによる混練手法の実現可能性を調査し実現性が示された。