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齋藤 龍郎; 山澤 弘実*; 望月 陽人
Journal of Environmental Radioactivity, 255, p.107035_1 - 107035_14, 2022/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Environmental Sciences)琵琶湖の溶存ウラン(DU)の季節変動を、以下のモデル・パラメータ研究により再現した。導入したモデルは、水-DUの物質収支と、湖岸土壌におけるUOとHのイオン交換である。最適化されたパラメータは4つであり、湖岸の陽イオン交換容量(CEC)、DUとAU(土壌吸着U)の和である全ウランTU、Uの急速な土壌吸着と脱着時の一次反応速度係数(kadsとkdes)であった。DUを構成する化学平衡を表し、各化学種の寄与を分析した結果、DUの季節変動はpHの季節変動に起因していることが示された。イオン交換平衡に、1日のAU比がkads以上に増加したとき、あるいはkdes以下に減少したときのみ1次速度反応に移行する補正を加えることにより、DU測定の再現性が向上し、DUピークがpHピークから遅れることが再現された。
小川 理那; 阿部 大智*; 菅谷 敏克; 佐久間 康太; 齋藤 龍郎; 坂井 章浩
JAEA-Technology 2022-008, 46 Pages, 2022/05
日本原子力研究開発機構では放射能濃度の低いウラン廃棄物の処分方法として、トレンチ処分を検討している。ウランは人の健康の保護に関連する物質であることから、我が国ではウランに関する濃度基準が定められており、その値は0.002mg/Lとされている。浅地中処分では、降雨による浸透水及び地下水により放射性廃棄物中に含まれている放射性核種が生活圏へ移行するシナリオを想定するため、安全評価として、線量評価のみではなく、環境中の濃度に関する評価も必要である。そこで、本報告では、埋設事業センターが実施した概念設計の施設条件においてウラン廃棄物を埋設した条件を設定し、帯水層中のウラン濃度が我が国で定められているウランの基準値を満足することが可能かを検討した。また、今後実施する基本設計に向けて、様々な環境条件におけるパラメータスタディを実施し、施設の設計において考慮すべき事項、条件及び課題についての検討も行った。ウラン濃度は、低レベル放射性廃棄物処分の線量評価コード「GSA-GCL2」を用いて、帯水層中へ移行するウラン量を解析し、施設から1m地点における帯水層中の濃度を求めた。検討の結果、条件設定によって、帯水層中のウラン濃度が大きく変化する結果が得られたが、地下水の流向に対する埋設施設の形状及び配置、廃棄体層の分配係数及び遮水工の設計を適切に組み合わせた設計を行うことで、帯水層中のウラン濃度を環境基準以下とすることが可能であると考えられる。
齋藤 龍郎
FNCA Radiation Safety and Radioactive Waste Management Newsletter (Internet), (17), p.6 - 7, 2022/03
アジア原子力協力フォーラム(FNCA)ニュースレターにおいて、原子力研究施設並びにRI等からなる、研究施設等廃棄物の処分について仕組みを概説するとともに、FNCAの2020年度からテーマとなったNORM取扱いについて、日本のガイドラインを概説した。
齋藤 龍郎; 佐藤 和彦; 山澤 弘実*
Journal of Environmental Radioactivity, 237, p.106708_1 - 106708_9, 2021/10
被引用回数:1 パーセンタイル:14.14(Environmental Sciences)ハンフォード300エリアの堆積物を用いたリン酸処理カラム実験における溶存U濃度の数値再現に成功した。我々はダルシー速度を変動させた条件下での溶存U濃度推移曲線を、以下のパラメータの最適化によって、本研究の数値モデルにより再現することに成功した。(i)初期濃度を規定している流水に晒される土壌表面(流動領域)のウラン量と、深層土壌に分離された孤立領域の沈殿として残ったウラン量(ii)濃度の最終的な回復曲線に適合するための、流動領域と孤立領域間の混合比、及び(iii)シミュレートされた土壌表面()でのUOとHとの交換反応の陽イオン交換容量(CEC)と平衡定数(k)、これらは過渡平衡濃度に適合し、バスタブ曲線の極小値を形成していた。
保田 浩志*; 麓 弘道*; 齋藤 龍郎
日本原子力学会誌ATOMO, 63(8), p.610 - 614, 2021/08
自然起源の放射性核種であるウラン及びその子孫核種によって汚染されたもの、いわゆる「ウラン廃棄物」の取扱いについては、近年原子力規制委員会等において自然科学や安全工学等の知見に基づき集中的な審議が行われ、令和3(2021)年3月現在、一定の方針が示されている。一方、筆者らは、将来世代に相当の負担をもたらし得るウラン廃棄物の処分にあたっては、これまで行われてきたような理工学的視点の検討だけでなく、人文・社会科学的視点からの考察が必要であると考え、関連する分野の専門家を交えた議論を進めてきた。本報では、そうした考えをもたらした背景や今後予定している議論の方向性等について紹介する。
齋藤 龍郎; 小林 愼一*; 財津 知久*; 下 道國*; 麓 弘道*
保健物理(インターネット), 55(2), p.86 - 91, 2020/06
ウラン廃棄物およびウランを含む鉱さい等廃棄物処分安全の考え方は、まだ完全には確立されていない。その理由は、子孫核種の放射能が蓄積し、数十万年以後に線量のピークが生じるウラン安全性評価の不確実性と、遠い将来発生するラドンによる被ばくである。我々「自然放射性核種を含む廃棄物の放射線防護に関する専門研究会」は、ウラン含有廃棄物と鉱さい等廃棄物に含まれる核種、U-235, U-238とその子孫の処分に関する安全事例を研究し、ICRPやIAEAなどの国際機関の考え方と比較しながら、処分の現状を総括的に議論し、不確実性及びラドン被ばくの取り組むべき重要な問題を提言した。
Malins, A.; 操上 広志; 中間 茂雄; 齋藤 龍郎; 奥村 雅彦; 町田 昌彦; 北村 哲浩
Journal of Environmental Radioactivity, 151(Part 1), p.38 - 49, 2016/01
被引用回数:36 パーセンタイル:75.25(Environmental Sciences)空間線量率は土壌中放射性セシウムの鉛直・水平分布に依存する。本研究では、任意の放射性セシウムの土壌中セシウム分布から線量率を計算するツールを開発し妥当性を確認した。福島第一原子力発電所事故により汚染された地域に対する実測値と解析結果は整合的であった。放射性セシウムの不均質な分布が得られている際にはそれらを考慮することでより解析精度を高めることができることを示した。また、放射性セシウムの土壌深部への移行に伴う線量率低下を説明することが可能であることを示した。さらに、農地除染に対する解析では、表土剥ぎ取りおよび天地返しが線量率低下の観点で有意であることを解析的に示した。
北村 哲浩; 操上 広志; 山口 正秋; 小田 好博; 齋藤 龍郎; 加藤 智子; 新里 忠史; 飯島 和毅; 佐藤 治夫; 油井 三和; et al.
Nuclear Science and Engineering, 179(1), p.104 - 118, 2015/01
被引用回数:8 パーセンタイル:56.45(Nuclear Science & Technology)福島第一原子力発電所事故に伴い環境に放出されその後地表に降下した放射性物質の分布を予測することは重要で、速やかに進めて行く必要がある。このような予測を行うために、放射性物質として特に放射性セシウムに着目し、現在複数の数理モデルを開発している。具体的には、土壌の表層流出に伴う放射性セシウムの移行については土壌流亡予測式を用いた流出解析、河川における核種移行については河川解析コードTODAM・iRICを用いた移行解析、河口域における土砂堆積については3次元解析コードROMS等を応用した堆積解析を行っている。また、セシウムと土壌の吸着メカニズムについては分子原子レベルの分子挙動計算法を用いた解析を開始しており、最終目標として吸着係数等の把握を目指している。
齋藤 龍郎; 坂井 章浩; 佐藤 和彦; 八木 直人; 秦 はるひ; 麓 弘道*; 川越 浩; 長谷川 信
JAEA-Review 2014-021, 30 Pages, 2014/07
日本原子力研究開発機構では、計画中の研究施設等廃棄物浅地中処分施設に、放射能濃度の低いウランを含む廃棄物も処分するための検討を進めている。IAEAやICRPの提案する考え方、調査対象国(米国,カナダ,英国,フランス,スウェーデン)で行われているウラン廃棄物に類似した長寿命放射性廃棄物の処分方策や法規制をまとめ、我が国の処分制度への適用性を整理した。ウランを含む廃棄物をウラン廃棄物と特定せずに、第二種廃棄物埋設で処分することを想定したときの課題を、埋設ウランからのラドン評価、ウラン子孫核種評価、地質の安定性等の観点から整理した。その結果、人間侵入シナリオの評価期間が長期の処分場と、短期の処分場に分けられた。各国の先行事例が多いことから、第二種廃棄物埋設における処分の実現性は最も高いと思われる。制度化にあたっては、この二通りの処分場の対応を踏まえて検討すべきと考える。
佐藤 和彦; 坂井 章浩; 秦 はるひ; 麓 弘道*; 川越 浩; 齋藤 龍郎; 長谷川 信
JAEA-Review 2014-006, 78 Pages, 2014/03
本書では、ウラン廃棄物処分方策の検討に資するため、平成24年度に実施した米国及びカナダの調査に引き続き、フランス,英国及びスウェーデンでのウランを含む長寿命低レベル放射性廃棄物処分に関する安全評価の基本的考え方や産業廃棄物(以下、産廃)処分等を中心に調査した結果を報告する。
長谷川 信; 齋藤 龍郎; 財津 知久; 佐藤 和彦; 坂井 章浩; 麓 弘道*
JAEA-Review 2013-043, 42 Pages, 2013/12
ウラン廃棄物は、第二種廃棄物埋設の事業に関する安全審査の基本的考え方(平成22年8月9日、原子力安全委員会決定)において、第二種廃棄物の埋設事業の処分対象外とされている。このため、国内においてウラン廃棄物に係る浅地中処分の制度化を検討する必要があるが、検討にあたっては、海外におけるウラン廃棄物処分の実績及び安全規制制度の情報を参考にすることが有効と考えられる。ウラン廃棄物の処分については各国とも時代とともに規制の考え方や事業が進展しており、既存の調査から得た情報の更新が必要である。さらに、劣化ウランの安全な浅地中処分のために米国連邦規則改定が進みつつあり、これに関連した最新の情報を収集して整理することが重要である。そのため、(1)「米国連邦規則の改定」、(2)「ウラン廃棄物の安全評価」、(3)「処分場設計」、(4)「ステークホルダーとのかかわり方」の4つの項目に注目し、米国とカナダにおけるウラン廃棄物の処分場等の処分実施主体及び規制機関を訪問し、施設調査及び聞き取り調査を行った。
武部 愼一; 佐々木 利久; 齋藤 龍郎; 山口 尚子
JAEA-Technology 2013-033, 87 Pages, 2013/11
原子力施設の非管理区域における資材等は、「東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故に係るフォールアウトによる原子力施設における資材等の安全規制上の取扱について」(経済産業省、平成24・03・26原院第10号、平成24年3月30日)に示されている判断基準(年間10マイクロシーベルト)以下であれば、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(昭和45年法律第137号)等の関係法令などに従って、適切に処分すること又は資源として有効活用することができる。本報告では、非管理区域における資材等を適切に処分又は資源として有効活用するため、「放射線障害防止法に規定するクリアランスレベルについて」(文部科学省放射線安全規制検討会、平成22年11月、平成24年3月一部訂正)、や「原子炉施設及び核燃料使用施設の解体等に伴って発生するもののうち放射性物質として取り扱う必要のないものの放射能濃度について」(原子力安全委員会、平成16年、平成17年一部訂正及び修正)を参照し、年間10マイクロシーベルトの線量に相当する資材等中の放射能濃度を一例として試算した結果を提示した。
國分 陽子; 西澤 章光*; 鈴木 元孝*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 松原 章浩; 齋藤 龍郎; 石丸 恒存; 梅田 浩司; 花木 達美
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 294, p.43 - 45, 2013/01
被引用回数:4 パーセンタイル:33.13(Instruments & Instrumentation)日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、1997年に加速器質量分析装置JAEA-AMS-TONOを導入した。1998年以来、炭素同位体比のルーチン的な測定を行っている。近年の測定数は年間約800試料であり、おもに高レベル放射性廃棄物の地層処分の長期安定性研究に関連した地質構造や水理地質学の研究に利用している。また原子力機構の施設供用制度のもと、本装置は大学や他の研究機関の研究者にも利用されている。また、堆積速度や岩石の露出年代の推定など地球年代学研究を行うため、Be-AMSの開発も行っている。Be測定時の妨害となるBの効果的な除去を期待し、以前より大きなガス吸収セルを有するMadenらにより報告されたガスカウンター検出器に変更した。装置の測定パラメーターの最適化を行い、標準試料を用いた試験測定を行った。測定したBe/Be比は、保証値とほとんど一致し、われわれの装置がBe-AMSの利用に十分な能力を有することを確認した。
草野 友宏; 野原 壯; 梅田 浩司; 石丸 恒存; 花室 孝広; 齋藤 龍郎; 安江 健一; 丹羽 正和; 島田 耕史; 山田 国見; et al.
JAEA-Research 2009-022, 47 Pages, 2009/09
我が国は変動帯に位置しており、安定大陸に位置する欧米諸国に比べて、地震や火山活動等が活発である。地層処分においては、まず安定な地質環境を選んだうえで、そこに適切な多重バリアシステムを構築することが、安全確保の基本的な考え方である。このため、地質環境の長期安定性に関する研究においては、地層処分の場としての地質環境に重要な変化をもたらす可能性のある地震・断層活動,火山活動,隆起・侵食,気候・海水準変動等の天然現象に着目して、それらの有無や程度が文献から明らかでない場合に適用する調査技術や、それらが地質環境に及ぼす影響を評価するための調査技術・解析手法にかかわる研究開発を進めている。平成19年度においては、我が国の地質環境において地層処分システムの成立性に重大な影響を及ぼす現象の存在や、過去の変動の履歴を確認するための調査技術として、以下の項目について調査・研究を行った。地震・断層活動については、破砕帯の分布,活動履歴,活動性の調査技術の整備を行った。火山活動については、熱履歴や地下深部のマグマ・高温流体などを調査する技術の開発を行った。隆起・侵食/気候・海水準変動については、河成段丘を用いた隆起速度を調査する技術,地形変化をモデル化する技術,地殻変動や気候変動を考慮した地下水流動解析手法などの開発を行った。
中司 昇; 野原 壯; 梅田 浩司; 石丸 恒存; 花室 孝広; 齋藤 龍郎; 安江 健一; 丹羽 正和
JAEA-Review 2008-039, 19 Pages, 2008/09
我が国は変動帯に位置しており、安定大陸にある欧米諸国に比べて、地震や火山活動等が活発である。地質環境の長期安定性に関する研究においては、地層処分の場としての地質環境に重要な変化をもたらす可能性のある天然現象に着目して、それらの特徴を明らかにするとともに、それらが地質環境に及ぼす影響を評価するための調査技術・手法にかかわる研究開発を進めている。平成20年度においては、以下の項目について調査・研究を行う。地震・断層活動については、断層の発達履歴や活動性に関する調査技術の整備、断層帯における影響評価モデルの開発に関する事例調査を実施する。火山・地熱活動については、第四紀の火山・地熱活動(特に低温領域の熱履歴)や地下深部のマグマ・高温流体等の基礎的な探査技術の適用性を検討する。隆起・侵食/気候・海水準変動については、古地形・古気候を復元する調査技術の整備や地形変化をシミュレートする技術の開発を行う。地質環境の長期安定性にかかわる総合評価研究については、熱水活動等に伴う地質環境条件の変化に関する情報の整備、地殻変動及び気候変動などを考慮した地下水流動解析手法の開発を行う。また、これらの研究に必要なデータ取得を行うための分析技術開発の整備を行う。
野原 壯; 梅田 浩司; 笹尾 英嗣; 花室 孝広; 齋藤 龍郎; 安江 健一; 丹羽 正和; 眞島 英壽*; 島田 耕史; 山田 国見; et al.
JAEA-Research 2008-062, 61 Pages, 2008/07
我が国は変動帯に位置しており、安定大陸にある欧米諸国に比べて、地震や火山活動等が活発である。地質環境の長期安定性に関する研究においては、地質環境に重要な変化をもたらす可能性のある天然現象に着目して、それらの特徴を明らかにするとともに、それらが地質環境に及ぼす影響を評価するための調査技術・手法にかかわる研究開発を進めている。平成18年度においては、地層処分システムの成立性に重大な影響を及ぼす現象の存在や、過去の変動の履歴をあらかじめ確認するための調査技術として、以下の項目について調査・研究を行った。活断層・地震活動については、活断層の分布と活動履歴(移動,伸張,変形帯の発達過程)の調査技術に関する既存情報の整備を行い、火山活動については、第四紀の火山・地熱活動(特に低温領域の熱履歴)や地下深部のマグマ・高温流体等の基礎的な探査技術の抽出を行った。隆起・侵食/気候・海水準変動については、地形変化モデルの概念モデルの作成等を行った。
齋藤 龍郎; 西澤 章光*; 鈴木 元孝
JAEA-Conf 2008-005, p.157 - 160, 2008/03
JAEA-AMS-TONOの測定時における調整用パラメータ応答特性を明らかにすることを目的として、測定条件の調整に使用するさまざまなパラメータを変えたとき、pMC及びCの測定値にどの程度影響を与えるかを検討する試験を行ったので、その結果を報告する。
鈴木 元孝; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 齋藤 龍郎; 笹尾 英嗣
JAEA-Conf 2008-005, p.34 - 37, 2008/03
JAEA-AMS-TONOの2006年のタンデム研究会以降の測定の運転状況及び故障事例とその対応を報告する。
中司 昇; 野原 壯; 梅田 浩司; 笹尾 英嗣; 齋藤 龍郎; 安江 健一
JAEA-Review 2007-047, 19 Pages, 2008/01
我が国は変動帯に位置しており、安定大陸にある欧米諸国に比べて、地震や火山活動等が活発である。地質環境の長期安定性に関する研究においては、地質環境に重要な変化をもたらす可能性のある地震・断層活動,火山活動,隆起・侵食,気候・海水準変動等の天然現象に着目して、それらの特徴を明らかにするとともに、それらが地質環境に及ぼす影響を解明するための調査技術・評価手法にかかわる研究開発を進めている。平成18年度においては、地層処分システムの成立性に重大な影響を及ぼす現象の存在(例えば、活断層やマグマ等)や、過去の変動の履歴をあらかじめ確認するための調査技術について調査・研究を行う。活断層・地震活動については、活断層の活動履歴と分布(移動,伸張,変形帯の発達過程)の調査技術に関する情報を整備する。火山活動については、第四紀の火山・地熱活動(特に低温領域の熱履歴)や地下深部のマグマ・高温流体等の探査技術の検討を行う。隆起・侵食/気候・海水準変動については、三次元の地形変化モデル等の概念モデルを作成する。
齋藤 龍郎; 水書 稔治; 鈴木 栄二; 須藤 収; 三上 泰治*
Proceedings of 6th Workshop on Separation phenomena in liquids and gases (SPLG '98), 298- Pages, 1998/00
断熱冷却用の超音速ディフューザは、分子レーザー法同位体分離(MLIS)にとって非常に重要な部分である。このノズルの性能向上に伴い、レーザー照射用の測定部の低温化・低圧化が進んだ。しかし、出口部の背圧は製品ウランの捕集のために下げられないので、出口と測定部との圧力比は現行のディフューザによる圧力回復機能の限界に達しており、これ以上のノズル改善にはより高性能のディフューザの開発が必要であった。そこで、測定部を低温・低圧に保ち、その一方で出口を製品捕集に充分なほど高圧にするための新型ディフューザを、数値計算による形状最適化により設計した。実験による性能検証の結果、新型ディフューザは平行ディフューザと比較して約2倍の圧力回復性能を持つことが示された。