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矢田 隆一*; 前中 一介*; 宮本 修治*; 岡田 豪*; 笹倉 亜規*; 芦田 基*; 足立 真士*; 佐藤 達彦; Wang, T.*; 赤坂 浩亮*; et al.
Medical Physics, 47(10), p.5235 - 5249, 2020/10
被引用回数:7 パーセンタイル:52.3(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)光ファイバーとマイクロサイズ光刺激蛍光体を組み合わせた定位放射線治療のためのリアルタイム体内線量評価システムを開発した。開発したシステムの線量応答の線形性,線量率依存性,温度依存性などを医療用Linacを用いて検証した。また、測定値と粒子・重イオン輸送計算コードPHITSによる計算値を比較し、その妥当性を確認した。これらの結果より、開発したシステムが定位放射線治療のリアルタイム体内線量評価システムとして十分な性能を有することを確認した。
中野 匡規*; Wang, Y.*; 吉田 訓*; 松岡 秀樹*; 真島 裕貴*; 池田 啓祐*; 平田 靖透*; 竹田 幸治; 和達 大樹*; 小濱 芳允*; et al.
Nano Letters, 19(12), p.8806 - 8810, 2019/12
被引用回数:56 パーセンタイル:92.05(Chemistry, Multidisciplinary)The discoveries of intrinsic ferromagnetism in atomically thin van der Waals crystals have opened a new research field enabling fundamental studies on magnetism at two-dimensional (2D) limit as well as development of magnetic van der Waals heterostructures. Here we demonstrate that VSe epitaxial thin films grown by molecular-beam epitaxy exhibit emergent 2D ferromagnetism with intrinsic spin polarization of the V 3d electrons although the bulk counterpart is originally antiferromagnetic. Moreover, thickness-dependence measurements reveal that this newly developed 2D ferromagnet could be classified as an itinerant 2D Heisenberg ferromagnet with weak magnetic anisotropy.
吉松 公平*; 石丸 純也*; 渡会 啓介*; 山本 航平*; 平田 靖透*; 和達 大樹*; 竹田 幸治; 堀場 弘司*; 組頭 広志*; 坂田 修身*; et al.
Physical Review B, 99(23), p.235129_1 - 235129_8, 2019/06
被引用回数:10 パーセンタイル:49.82(Materials Science, Multidisciplinary)We report on magnetic and electronic properties of the B-site-ordered double-perovskite LaCrMnO films grown by pulsed-laser deposition. The magnetic-field dependence of magnetization curves showed hysteresis at low temperatures regardless of the degree of Cr/Mn order and the saturation magnetization became smaller for the higher-Cr/Mn-ordered film. The X-ray absorption spectroscopy and X-ray magnetic circular dichroism measurements suggested antiferromagnetic coupling between Cr and Mn ions, resulting in ferrimagnetism of the B-site-ordered double-perovskite LaCrMnO. A band structure was established by combining these results together with the synchrotron-radiation photoemission and optical spectra. We discuss the magnetic states among the -site-ordered LaMnO ( transition-metal elements from V to Ni) being basically consistent with the Kanamori-Goodenough rule.
仲庭 哲津子*; 深田 はるみ*; 井上 達矢*; 合田 正貴*; 中井 良子*; 桐井 康行*; 安達 基泰; 玉田 太郎; 瀬川 新一*; 黒木 良太; et al.
Biochemistry, 51(42), p.8410 - 8421, 2012/10
被引用回数:18 パーセンタイル:42.99(Biochemistry & Molecular Biology)タンパク質キナーゼは、さまざまな疾病の治療のための創薬標的タンパク質となっている。C-Jun-N末端キナーゼ1(JNK1)に存在する遊離型システインの機能・安定性・構造への効果を調べるために、そのシステイン残基に系統的に変異導入を実施した。JNK1の3つ及び7つのシステインに変異導入したM3変異体とM7変異体は、大腸菌発現実験において、M0野生型JNK1よりも、それぞれ5及び2倍高く発現した。凝集の時間依存性を分析したSDS-PAGEの結果から、M3とM7は凝集しにくいことが示された。走査型熱量計で熱安定性を評価したところ、M0野生型JNK1, M3変異体及びM7変異体は、いずれも3状態で遷移し、熱変性することが示された。2.6分解能の結晶構造解析の結果、M3変異体の構造は野生型と同等であった。以上より、(1)最も高く生産され、(2)凝集に対する安定性が改善され、(3)構造も野生型と同等であったM3変異体が、今後JNK1の構造と機能の関係を調べるために最も適した変異体であると結論した。
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 阿達 正浩; 山田 圭介; 高橋 康之; 金子 敏明*
JAEA-Conf 2008-012, p.84 - 86, 2009/03
MeV領域のエネルギーを持つ重イオンクラスターと物質との衝突反応機構の解明に向け、薄膜を透過したクラスター解離イオンの電荷と薄膜入射時のクラスター構成イオンの空間配置との関係を調べている。今回は、薄膜(1g/cm)を透過したC(6MeV)の解離イオンの発散角と電荷の同時測定を試みた。解離した2つのイオンの電荷の組合せごとの発散角強度分布を粒子軌道計算で再現することにより、膜内での解離イオンの軌道を算出し、Cの入射配向と発散角を対応づけることで、解離イオンの平均電荷と入射配向の関係を得た。その結果、入射配向が膜面に対して鋭角なほど解離イオンの平均電荷は大きくなる傾向にあることを実験により初めて明らかにした。
石井 保行; 大久保 猛; 芳賀 潤二*; 足立 成人*; 吉田 栄治*
Proceedings of the Symposium on Accelerator and Related Technology for Application, Vol.10, p.9 - 10, 2008/06
MeV領域の集束プロトンビームを用いた有機物の微細加工(Proton Beam Writing)やマイクロPIXE分析による細胞内等の局所微量元素分析が注目されている。従来技術では、このMeV領域の集束イオンビームの形成に加速器、ビームライン及び集束プロトンビーム形成装置からなる巨大な装置構成を必要とする。本研究では飛躍的縮小したMeV領域の集束イオンビーム形成装置の開発を目指している。これを可能とするため、原子力機構で開発してきたkeV領域ながら高縮小率が得られる加速レンズ系を、シングルエンド型加速器の加速管と一体化して使用することによりMeV領域の集束イオンビーム形成装置を構成した。これまでに、加速管をレンズ系の一部に使用したときの性質をもとに、この加速管と既存の加速レンズとの組合せによる縮小率の計算を行い、2MeV領域で100nm径のビーム形成の実現性に関する検討を行った。
眞田 幸尚; 野原 尚史*; 安達 康敬*; 根本 和彦*; 川井 啓一*; 小林 博英; 橋本 哲夫*
JAEA-Technology 2005-009, 33 Pages, 2006/01
時間間隔解析法を利用したウラン系列子孫核種によるバックグラウンドを低減し線を測定する方法を開発した。まず、時間間隔解析法の理論を用いてRuの子孫核種で半減期の短いPo(164s)とその上位核種であるBiの相関事象ペアを測定する方法について検討を行った。検討結果から、測定に必要な装置の設計・開発を行った。測定システムには、検出器にSi半導体検出器を用い、システム全体として不感時間ができ得る限り短くなるような設計とした。製作したシステムについて、Th電着線源を使用し相関事象を測定できることを確認するとともに、測定効率である相関事象率の測定を行った。また、実際に作業環境中で空気粉塵を採取し、相関事象の測定を行った。今回の研究から以下の事項が確認された。(1)時間間隔解析法によるPoの測定理論が示された。(2)Poを測定できる装置を開発した。(3)相関事象測定の確認方法として、Th電着線源を使用する方法を示した。(4)空気粉塵試料中のPoを測定し、検出効率を評価した。(5)Thの添加試験により、ランダム事象混入時の相関事象の測定方法を示した。今後、トリウム系列の子孫核種の減算方法等を検討し、実際の放射線管理に反映する予定である。
石井 保行; 大久保 猛; 芳賀 潤二; 小林 明*; 足立 成人*
no journal, ,
従来のMeV領域高エネルギー集束イオンビーム形成技術では、各々独立した加速器と集束イオンビーム装置を使用するため、全体で数10mにも及ぶため巨大装置となり、これが種々な分野での装置の普及の足枷となっている。本研究では高縮小率を有する加速レンズを用いた実験室設置可能サイズのMeV級小型集束イオンビーム形成装置の開発と、2MeV級,100nm径で、10pAのビーム形成を目標としている。現在集束レンズ系の設計を進めており、この中で加速管を加速レンズ系の一部とするため、加速管の焦点距離等のレンズパラメータと色及び球面収差の計算を行った。この結果、加速管を加速レンズとして用いる際には、ビームの加速管外への結像条件として縮小率の上限値が決まり、また、焦点で球面色収差を抑えるため、ビームエネルギー幅及び発散角の上限値が各々決まることがわかった。この結果をもとに、二段加速レンズ系と加速管とを組合せた、加速器・集束レンズ系一体型の加速レンズ系を設計した。発表ではこの設計の詳細に関して説明するとともに、今後の課題に関しても言及する。
石井 保行; 大久保 猛; 芳賀 潤二; 小林 明*; 足立 成人*
no journal, ,
MeV級集束イオンビーム形成には、現在、加速器から集束イオンビーム形成装置まで、全体で数10mにも及ぶ巨大な装置を必要としている。これがMeV級集束イオン形成装置のさまざまな分野への普及を阻害する一因となっており、小型形成装置の開発が切望されている。本研究では、原子力機構で開発してきた加速・集束一体型のkeV級の加速レンズ系と神戸製鋼所で開発した1MeVの小型加速器とを融合させ、加速器と集束レンズ系が一体化したコンパクトな形成装置の開発を目的としている。これまでにコンパクトなMeV級高縮小率レンズ系としてkeV用の加速レンズ系の後段にMeV用の加速管を直列に配置した加速レンズ系の設計を行った。この設計ではレンズパラメータと色・球面収差係数の値を必要とする。これらの値に対して加速レンズ系にはこれまでに原子力機構で研究したデータを、加速管には今回、電極間の電場と荷電粒子軌道の計算により算出した値を使用した。この設計を進める中で、ビームを加速管外に結像させるため、加速管での縮小率に上限があることがわかった。さらに、加速管での収差を低減するため、加速管への小発散角のビームの入射と、加速管での高い電圧安定度が必要であることもわかった。
辻 敏之*; 小林 明*; 吉田 栄治*; 一原 主税*; 足立 成人*; 石井 保行; 芳賀 潤二
no journal, ,
タンデム加速器にMeV領域イオンビーム形成装置を接続してプロトンナノビームを形成するには、物点に設置した開口がマイクロメートル級のスリットと荷電変換部におけるビーム損失が大きいため、集束点でのビーム電流が極めて少ない。このため10pA以上のビーム電流を必要とする微細加工や局所元素分析等に本イオンナノビームを用いるには、輝度の高い水素負イオンビームを生成するイオン源の使用によりビーム減少を緩和することが不可欠である。マルチカスプイオン源で生成される水素負イオンは数eVのイオン温度と、大きな体積のプラズマ生成室を有するため、高輝度イオンビームの成生が期待できる。本研究では、16極のカスプ磁場,大気中で交換可能なフィルター磁石、及びアルカリ金属が不要である特徴を有するマルチカスプイオン源を試作して特性試験を行っている。これまで高輝度化の第1段階として負イオン電流を増大させる条件を探索し、適切なイオン源内真空度とアーク電流及び電圧等を見いだした。発表ではイオン源の概要を紹介するとともに、得られた条件をもとに高輝度化への問題点を議論する。
鳴海 一雅; 楢本 洋*; 高橋 康之; 山田 圭介; 齋藤 勇一; 千葉 敦也; 阿達 正浩; 前田 佳均
no journal, ,
20100keV C, 200400keV Cイオンを照射したSi(100)ウェハーについて、Siのスパッタリング収量を評価した。Si(100)試料は、事前に200keV Arイオンを510 Ar/cm照射して表面近傍を非晶質化し、非晶質層の厚さの変化をチャネリング法を併用したラザフォード後方散乱(RBS)法によって測定した。得られたスパッタリング収量は入射Cイオン1個あたり100600Si原子という値になり、100keV近辺にピークを持つ。炭素原子1個あたりのスパッタリング収量に換算すると、等速のXeイオンによるスパッタリング収量と同程度か倍程度に相当し、非常に顕著なクラスター効果を示すことがわかった。講演では、単原子イオンによるスパッタリングに対するSigmundの理論等と比較して、スパッタリング収量のエネルギー依存性を議論する。
楢本 洋*; 高橋 康之; 山田 圭介; 千葉 敦也; 阿達 正浩*; 齋藤 勇一; 前田 佳均; 鳴海 一雅
no journal, ,
We will present the analysis of carbon concentration built up on Si surfaces bombarded with 10-, 50- and 400-keV C ions with a nuclear reaction C(d, p)C using 1.2-MeV D. The fluence dependence of the carbon concentration in the surface layer of C-bombarded Si that we obtained is inconsistent with the one estimated from the assumption that all of the carbon atoms due to an incident C ion remain at the surface. The measured concentration is higher than the estimated one at lower fluence than 10 C/cm, while the rate of increase of the concentration becomes smaller at higher fluence than 10 C/cm and the concentration is lower than the estimation at last. The observed fluence dependence is reproduced well by a rate equation describing the carbon concentration at the surface as a function of the C ion fluence based on an assumption that the carbon concentration is determined by the competition between the sputtering and the carbon deposition or implantation which includes the contribution of C-bombardment-induced recoil of the surface contaminants.
塩谷 聡; 作山 光広*; 安達 康敬*; 佐藤 健一郎*; 眞田 幸尚; 並木 篤; 百瀬 琢麿
no journal, ,
東海再処理施設では、セル内などの高放射線作業環境で保守作業等を行っている。これらの作業は高放射性物質が付着した機器等を手作業で取扱うことがあるため、線と同様に線の等価線量(手部)の被ばく管理が重要となる。これまで線の手部被ばく管理における計画線量は、(1)作業対象物の線線量率の測定結果、(2)作業時間と作業回数、(3)距離による実測減衰率、(4)過去の同種作業結果から得られた被ばく実績、をもとに推定し、過度の被ばくが予想される場合は、防護装備として鉛含有防護手袋を装着することにより手部被ばくの低減を図ってきた。本報告では防護装備の最適化に向け、各種防護装備について実試料及び標準線源を用いた試験を行い、減衰ファクターを求めた。