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論文

Conformational dynamics of a multidomain protein by neutron scattering and computational analysis

中川 洋; 齋尾 智英*; 長尾 道弘*; 井上 倫太郎*; 杉山 正明*; 味戸 聡志; 富永 大輝*; 川北 至信

Biophysical Journal, 120(16), p.3341 - 3354, 2021/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:30.58(Biophysics)

マルチドメインタンパク質は、溶液中で様々な構造を持つことができる。他の分子との相互作用により、そのうちの1つの構造が安定化し、ドメインダイナミクスが変化することが知られている。マルチドメインタンパク質の溶液中での構造を解明するためには、小角散乱法を用いることができる。中性子スピンエコー法は、ナノ秒・ナノメートルスケールでのドメインダイナミクスを解析するための有望な技術であるが、まだ開発途上である。本研究では、非干渉性散乱を用いて中性子スピンエコー法のデータから拡散運動や流体力学的相互作用の寄与を定量的に除去し、マルチドメインタンパク質MurDの3つの機能状態のドメインダイナミクスの違いを明らかにした。3つの状態間の違いは、2つのドメインモードによって説明できた。

論文

Study of protein hydration via neutron scattering

中川 洋; 味戸 聡志

低温生物工学会誌, 66(2), p.83 - 92, 2021/02

生体高分子の水和・脱水は、構造の安定化や生体機能の変化をもたらす。水和水の構造とダイナミクスは、生体系の水和・脱水過程を理解するために不可欠である。中性子はオングストロームオーダーの波長と熱エネルギーを持っているため、生体分子や水和水の構造やダイナミクスを観察できる。水素と重水素の中性子散乱断面積の差が大きいことから、生体高分子や水和水を選択的に重水素化することで、生体高分子や水和水からの散乱を強調することができる。非干渉性中性子散乱及び小角中性子散乱は、それぞれ、水和水のダイナミクスや水和殻の密度及び構造を調べることができる。日本では、JRR-3原子炉とJ-PARC加速器の中性子源で実験可能である。本総説では、中性子散乱法の概要とタンパク質の水和への応用について解説することを目的とする。

口頭

量子ビームで解明する糖溶液中のタンパク質水和構造

味戸 聡志

no journal, , 

糖は代表的な生体保護物質であり、タンパク質に対しても明確な構造安定化作用を示すことが知られている。その一方で、タンパク質保護作用の分子メカニズムについては議論が続いており、比較的単純な水溶液系においても複数の仮説が提唱されていた。「水素結合置換説」では、糖とタンパク質が直接水素結合を形成することで高次構造が安定化されると主張されている。その一方で、「選択的水和説」では、糖溶液中でタンパク質が選択的に水和されることで変性に伴う構造変化が不利になると主張されている。本研究では上記の仮説を構造学的に証明するため、中性子小角散乱法と放射光X線小角散乱法を相補的に利用し、糖溶液中におけるタンパク質の水和構造を解析した。小角散乱法は生体高分子や合成高分子の構造解析に有効な手法である。中でも、中性子小角散乱法は重水素化によって試料の散乱能をコントロールすることが可能であり、多成分系の構造解析研究に威力を発揮する。本研究では糖を不可視化し、タンパク質の水和構造を選択的に観測した。中性子小角散乱法を用いて糖溶液中のタンパク質水和殻を解析したところ、水だけからなる水和殻が糖溶液中でも保持されていることが明らかとなり、「選択的水和説」を強く支持する結果が得られた。さらに、放射光X線を用いて「選択的水和」の糖の種類による依存性を検討した結果、二糖であるトレハロースおよびスクロースでは30%程度まで「選択的水和」が持続した一方で、単糖であるグルコースおよびフルクトースでは15%前後からタンパク質水和殻への浸透が観察された。本研究結果は、二糖の優れた生体保護作用を定性的に説明するものであり、上記の相関の定量化が今後の課題である。

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