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秋吉 英治*; 門脇 正尚; 山下 陽介*; 長友 利晴*
Scientific Reports (Internet), 13, p.320_1 - 320_12, 2023/01
被引用回数:0 パーセンタイル:72.58最新の化学-気候モデル(CCM)では、今後オゾン層破壊物質(ODS)が減少かつ温室効果ガス(GHG)が増加した場合、熱帯と南極を除くほとんどの地域でオゾン量が増加することが示されている。しかし、ODS濃度が1990年代半ばにピークを迎えたにもかかわらず、1990年代以降、約10年に1回の頻度で北極のオゾンが大きく減少した。この事象を理解するために、CCMを用いて、ODSとGHGの濃度を将来の予測値に基づいて設定した、24のシナリオ実験(各実験:500アンサンブルメンバー)を行った。北半球の中高緯度で低オゾン量の50アンサンブルメンバーでは、低温と強い西風帯状平均帯状風と関連して、ODS依存性が明確に示された。GHG濃度が高い場合でも、ODS濃度が1980-1985年の水準を上回った場合、北極の春のオゾン濃度が極端に低くなるアンサンブルがあった。したがって、北極の極渦が安定している場合には、オゾンの大幅な減少を避けるためにODS濃度を低減する必要がある。また、下位50位までの平均値は、21世紀末に向けた温室効果ガスの増加が北極のオゾン層破壊を悪化させないことを示している。
草野 完也*; 一本 潔*; 石井 守*; 三好 由純*; 余田 成男*; 秋吉 英治*; 浅井 歩*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 後藤 忠徳*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.159_1 - 159_29, 2021/12
被引用回数:6 パーセンタイル:57.72(Geosciences, Multidisciplinary)PSTEPとは、2015年4月から2020年3月まで日本国内の太陽・地球惑星圏に携わる研究者が協力して実施した科研費新学術領域研究である。この研究枠組みから500以上の査読付き論文が発表され、様々なセミナーやサマースクールが実施された。本論文では、その成果をまとめて報告する。
秋吉 英治*; 門脇 正尚; 中村 東奈*; 杉田 孝史*; 廣岡 俊彦*; 原田 やよい*; 水野 亮*
Journal of Geophysical Research; Atmospheres, 123(22), p.12523 - 12542, 2018/11
被引用回数:1 パーセンタイル:3.07(Meteorology & Atmospheric Sciences)2009年11月に南米大陸南端で3週間続くオゾン全量の減少が生じた。オゾン監視装置(Ozone Monitoring Instrument)によって観測されたオゾン全量及びERA-interim再解析データの解析から、極渦崩壊時に極渦が南米大陸側へ移動したことによって、このオゾン全量の減少が生じたことが示された。極渦の移動は、西経120-150度及び南緯50-60度の対流圏から南米大陸西及び南米大陸南端上空の成層圏への波フラックスの増加と関連しており、この波活動によって下部成層圏に大規模なジオポテンシャル高度の負偏差が生じた。また、2009年11月に南米大陸西の500hPaのジオポテンシャル高度からブロッキングが診断された。これらの結果は、2009年11月のブロッキング領域からの波の伝搬を介した南半球対流圏のブロッキングと、2009年11月の南米大陸南端で見られた数週間のオゾン全量の減少との関連を示唆している。さらに、1979-2015年の各年11月の南米大陸南端の南緯50-60度と西経65-75度を対象としたオゾン全量偏差及び力学場の解析から、2009年11月のオゾン全量の負偏差は1979-2015年の37年間で最大規模の負偏差であり、下部成層圏の大規模なジオポテンシャル高度の負偏差と関連付けられた。