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助川 篤彦; 穴山 義正*
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.627 - 630, 2014/04
高分子樹脂と中性子吸収物質や線減衰物質を混練することにより耐熱性を有するフレキシブルな中性子や線遮蔽樹脂材を開発した。低価格な遮蔽材とするため、製作工程を大幅に簡素化し、樹脂母材と重金属類等を化学反応のみで混練する新たな技術で製作した。開発した耐熱型中性子遮蔽樹脂材は、耐熱性が要求されるJT-60SA装置のような超伝導トカマク核融合試験装置の追加型遮蔽材として真空容器周辺のポートストリーミング低減のために適用することが可能である。一方、開発した耐熱型線遮蔽樹脂材は、核融合試験装置のポート内の計測器用コリメータに適している。
助川 篤彦; 穴山 義正*; 奥野 功一*; 櫻井 真治; 神永 敦嗣
Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.850 - 853, 2011/10
被引用回数:23 パーセンタイル:83.71(Materials Science, Multidisciplinary)改良した高分子樹脂を主成分とする可撓性を有する耐熱中性子遮へい樹脂材を開発した。耐熱温度の指標である分解温度は271Cである。Cf中性子源を用いた中性子遮へい性能は、代表的な中性子遮へい樹脂材であるポリエチレンと同程度となることを確認した。250C環境下における樹脂材の脱ガス成分の測定結果は、H, HO, CO, COであった。開発した耐熱中性子遮へい樹脂材は、JT-60SA装置のような超伝導トカマク核融合装置の追加遮へいとして真空容器周辺のポートストリーミング低減のために適用することが可能である。
助川 篤彦; 穴山 義正*; 大西 世紀; 櫻井 真治; 神永 敦嗣; 奥野 功一*
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(4), p.585 - 590, 2011/04
追加型放射線遮へい材の一つとして、エポキシ樹脂ベースの硬質型中性子遮へい材を改良することにより、新たに可とう型中性子遮へい樹脂材を開発した。開発樹脂材は、新開発した高分子樹脂と熱中性子吸収のためのホウ素を混練したものである。可とう型中性子遮へい樹脂材のCf中性子源を用いた中性子遮へい性能試験の結果は、代表的な中性子遮へい樹脂材であるポリエチレンと同程度となることを確認した。可とう型中性子遮へい樹脂材の高温領域特性として、250C環境における脱ガス測定を昇温脱離分析(TDS)法により実施したところ、脱ガス成分は、H, H, NH, HO, CO, O, CH,COであった。開発した可とう型中性子遮へい樹脂材は、将来の高速炉及び革新的原子炉におけるダクト部の中性子ストリーミング防止のみならず、配管周囲の振動吸収材として適用可能である。
助川 篤彦; 穴山 義正*
no journal, ,
これまでに開発してきた耐熱性を有する中性子遮へい樹脂材の製作加工技術を応用し、母材,硬化材に加え、中性子吸収物質とは異なる高密度物質(線減衰用物質)と添加材の適切な組合せにより、高密度物質の沈降を防ぎかつ可とう可能な粘度で硬化させる製作方法で高耐熱化を目指した結果、耐熱性を有するフレキシブルな遮へい樹脂材の試作に成功した。開発したフレキシブルな耐熱型線遮へい樹脂材については、超音波攪拌といったコスト的にもかつ、大規模な現場に不向きな製作加工技術と違い、化学反応のみの安価な施工方法で複雑形状箇所部に適用可能なフレキシブルな線遮へい樹脂材として提供できるものと考えている。本開発樹脂材は、複雑形状をしている配管周辺のストリーミング防止という本来の遮へい目的と同時に振動吸収材としての役目を併せ持つことが期待できる。
穴山 義正*; 助川 篤彦; 櫻井 真治; 神永 敦嗣; 奥野 功一*
no journal, ,
革新的原子炉では、原子炉圧力容器周辺や配管部などの複雑形状部への設置が可能な追加型遮へい材料の開発が要求されている。従来の中性子遮へい樹脂材の製作加工技術を応用し母材,硬化材,中性子吸収物質と添加材の適切な組合せにより、可撓可能な粘度で硬化させる製作方法で高耐熱化を目指した結果、耐熱性を有する中性子遮へい樹脂材の可撓化に成功した。
助川 篤彦; 穴山 義正*
no journal, ,
新たに開発した中性子遮蔽樹脂材(加温ゲル)について、約500日間の高温大気環境での耐熱試験を実施した結果と昇温脱ガス試験による反応速度論から導出される温度と寿命の関係を示すアレニウスモデルを適用することにより樹脂材の高温環境下での使用に伴う寿命予測との関連性を調べた。加温ゲルの寿命評価については、10%の重量減少率を許容範囲と仮定すると、210Cの環境で約6000時間(250日間)、また、20%の重量減少率を許容範囲と仮定すると、約14000時間(560日間)と評価できる。実際の耐熱試験(210C大気)による時間(210C定常時間)と樹脂材の重量減少率の結果、10%の重量減少率となる時間は240日、20%の重量減少率となる時間は529日であり寿命評価結果と遜色がないことがわかった。高温環境下で使用予定の中性子遮蔽樹脂材を施工する際の判断基準の一つとして、短期間の耐熱試験で判断できる昇温脱ガス試験による寿命予測方法は、有効な判断方法の一つであることがわかった。
助川 篤彦; 櫻井 真治; 神永 敦嗣; 穴山 義正*; 奥野 功一*
no journal, ,
これまでに開発してきた耐熱性を有する中性子遮へい樹脂材の昇温脱ガス試験によるデータを用いて、ワイブル解析を実施し、温度環境における樹脂材の劣化特性を明らかにし、さらには、反応速度論に基づくアレニウスプロットを適用することにより中性子遮へい樹脂材の寿命予測を行った。開発樹脂材の耐用年数(目標)については、革新炉の定期点検の実施目安期間となる26か月であるが、昇温による重量減少率について許容範囲10%と仮定すると開発樹脂材(NHC材)については130C(耐熱温度:271C)の環境で目標期間とした26か月間は耐え得ると評価された。
助川 篤彦; 大西 世紀; 櫻井 真治; 穴山 義正*; 奥野 功一*
no journal, ,
中性子遮へい樹脂材の遮へい能の劣化の因子として耐放射線性がある。本報告では、研究用原子炉(JRR-3)を用いた炉内中性子照射による樹脂材の発熱に着目することにより、これまでに開発してきた中性子遮へい樹脂材の耐放射線試験に関する基礎データを取得した。開発樹脂材の耐用年数については、革新炉の定期点検の実施目安期間となる26か月を想定しており、樹脂材の適用条件である中性子フルエンス6.710n/cm(目標値:中性子束:1.010n/cmsec)であることを考慮すると、中性子・光子輸送解析結果より得られた、照射時間20秒間での中性子フルエンスが7.210n/cmとなるため、開発樹脂材の耐放射線性は十分であることがわかった。今後は、耐熱耐久試験結果と今回の耐放射線性試験結果を考慮したうえで、一般的な設計指針(寿命推定方法)を作成する。