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阿部 淳; 荒川 雅*; 服部 高典; 有馬 寛; 鍵 裕之; 小松 一生*; 佐野 亜沙美; 上床 美也*; 松林 和幸*; Harjo, S.; et al.
Review of Scientific Instruments, 81(4), p.043910_1 - 043910_5, 2010/04
被引用回数:6 パーセンタイル:30.96(Instruments & Instrumentation)キュービックアンビルセルを中性子回折実験用に小型化し、J-PARC/MLFの工学材料回折装置「匠」で高圧下での粉末回折測定を行った。アンビル材,圧媒体の開発やバックグラウンドと試料以外からの高圧装置部品に由来する回折ピーク強度を減少させ、高圧下における試料からのきれいな回折パターンを測定することに成功した。本研究結果は、キュービックタイプの高圧実験装置とJ-PARCのパルス中性子源の組合せが、高圧下における物性研究の有力な手段になることを示している。
阿部 淳; 服部 高典; 小松 一生*; 有馬 寛; 荒川 雅*; 佐野 亜沙美; 鍵 裕之; Harjo, S.; 伊藤 崇芳; 盛合 敦; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 215, p.012023_1 - 012023_6, 2010/03
被引用回数:4 パーセンタイル:81.6(Instruments & Instrumentation)2008年から稼働し始めたJ-PARCの中性子実験施設MLFの工学材料回折装置「匠」に、高圧発生装置を持ち込み高圧中性子回折実験が可能であるか検討した。測定結果から高圧装置中にセットされた試料からの回折ピークが観測され、「匠」の光学系において高圧実験が可能であることが認められた。バックグランドノイズが高いなどの課題はあるが、本研究結果はJ-PARCにおいて初めての高圧中性子回折実験結果である。
滝塚 知典; 荒川 和也*; 清水 勝宏; 林 伸彦; 朝倉 伸幸
JAERI-Research 2003-010, 57 Pages, 2003/05
JT-60Uプラズマにおけるダイバータ・リサイクリングに関するデータベースを作成した。このデータベースにより、電子密度や加熱パワー等の主プラズマパラメータに対するプラズマ中の中性粒子フラックスやダイバータ板へのイオンフラックスの挙動を調べることができる。データベース解析の結果、リサイクリングで増幅されるダイバータ板イオンフラックスは、電子密度の増加に対し非線形的に増加する。この密度に対する平均的依存性からの広がりは非常に大きく、その主原因は、ダイバータ板・第一壁の状態を含むダイバータプラズマの複雑な物理特性に基づいているが、加熱パワーにはほとんど無関係である。低密度時の低リサイクリング・ダイバータプラズマから高密度時の高リサイクリング・ダイバータプラズマへの遷移が分岐的に生じることが確認できた。その遷移密度は加熱パワーのほぼ1/4乗に比例している。
内海 渉; 阿部 淳; 服部 高典; 深澤 裕; 山内 宏樹; 井川 直樹; 鍵 裕之; 有馬 寛*; 荒川 雅; 小松 一生*; et al.
no journal, ,
J-PARCが、2008年12月より施設共用運転が開始され、世界最高レベルのパルス中性子を利用して、高圧下における物質・材料研究や地球科学研究が大きく発展することが期待されている。J-PARCのビームライン整備状況や、中性子利用高圧研究の戦略について概要を報告する。
阿部 淳; 服部 高典; 有馬 寛; Harjo, S.; 盛合 敦; 伊藤 崇芳; 相澤 一也; 新井 正敏; 内海 渉; 荒川 雅; et al.
no journal, ,
大強度陽子加速器施設J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)において、応力・ひずみ解析や結晶構造解析などを含む材料工学の研究を行うための飛行時間型中性子回折装置(工学材料回折装置「匠」)が設置された。本講演では、匠の概要及び匠における高圧中性子回折実験について解説する。匠は検出器などの光学系及び試料空間環境が高圧実験に適合するため、匠において高圧中性子散乱実験を行うことが可能である。そのために、PEセル利用の検討,中性子ビーム強度を増大させるための集光デバイスの開発が進められている。また高温を安定して発生できる日本独自の中性子用高圧セルの開発も進められ、高温高圧下における中性子実験も検討されている。これらにより未踏温度圧力条件下での中性子回折実験が可能であり、氷物質,磁性の研究などの高圧物質科学から高温高圧での地球惑星科学分野での新たな展開が期待される。
阿部 淳; 服部 高典; 小松 一生*; 有馬 寛; 荒川 雅*; 奥地 拓生*; 鍵 裕之; 八木 健彦*; 上床 美也*; 松林 和幸*; et al.
no journal, ,
2009年の1月2月にJ-PARC/MLFの工学材料回折装置「匠」に2種類の高圧装置、パリ-エジンバラプレスとパームキュービックアンビルセルを持ち込んで、高圧中性子回折実験を行った。試料には鉛を用い、鉛の中性子回折線を観察することで、「匠」において高圧実験が可能であるか検討した。どちらの高圧装置を用いても鉛のピークが観測され、パームキュービックアンビルセルを用いた高圧の測定では、圧力増加に伴い鉛のピークがd値の低くなる方へシフトした。このことから、J-PARCの「匠」において高圧中性子回折実験が可能になったと言える。
阿部 淳; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 有馬 寛; 深澤 裕; Harjo, S.; 伊藤 崇芳; 相澤 一也; 内海 渉; 小松 一生*; et al.
no journal, ,
J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)に建設された工学材料回折装置「匠」は、物体内のひずみ応力測定を目的とした装置であるが、90度検出器バンクを主体とする光学系や大型機器を搭載可能な試料ステージが高圧実験を行うにも都合の良いものになっており、われわれは、匠を用いて高圧下での中性子粉末回折実験を推進するための種々の試験開発を行っている。高圧発生装置としては、海外の中性子実験施設において汎用的に使用されている1軸圧縮型のパリ-エジンバラプレスと日本で開発された6方向から試料を加圧できるパームキュービックアンビルセルを用い、中性子実験用に新規開発中のダイヤモンドアンビルセルの使用も検討している。アンビル材や圧媒体の中性子実験への最適化などを含めた多くの装置開発を行うとともに、バックグラウンドを低減させるための遮蔽対策などを行うことにより、J-PARCにおいて、高圧下での粉末中性子回折実験が可能になった。本発表では匠でのこれまでの高圧実験結果と今後の計画について報告する。