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小沢 耀弘*; 荒木 康史; 野村 健太郎*
Journal of the Physical Society of Japan, 93(9), p.094704_1 - 094704_9, 2024/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Multidisciplinary)磁性ワイル半金属における磁化の変調は、運動量空間におけるワイル点位置のシフトを引き起こし、ワイルフェルミオンに対して実効的なカイラリティ依存のゲージ場として働く。本研究では、完全スピン偏極したワイル強磁性体CoSnSにおいて、このような磁化誘起カイラルゲージ場の効果を取り扱う。磁化と結合した積層カゴメ格子上で定義したCoSnSの強束縛模型を用いて、運動量空間におけるワイル点の位置(カイラルゲージ場に相当)の磁化方向依存性を計算した。これを用いて、磁壁構造が存在する場合に、カイラルゲージ場の空間構造から生じるカイラル磁場を評価した。その結果磁壁存在下では、ワイルフェルミオンに対してランダウ量子化を強く引き起こすほどの、数百テスラという巨大なカイラル磁場が生じることが導出された。このような巨大カイラル磁場は、従来の磁性体スピントロニクスにおけるスピン起電力に相当する、磁壁の運動による電荷ポンピングを誘起することも予想される。
家田 淳一; 荒木 康史; 山根 結太*
固体物理, 59(8), p.403 - 410, 2024/08
In recent years, "emergent inductors" using current-induced magnetization dynamics in magnetic nanostructures have been discovered, opening the way to power control in the nanoscale, which was previously impossible. We review the spin-orbit interaction phenomenon for emergent inductors.
Han, J.*; 内村 友宏*; 荒木 康史; Yoon, J.-Y.*; 竹内 祐太郎*; 山根 結太*; 金井 駿*; 家田 淳一; 大野 英男*; 深見 俊輔*
Nature Physics, 20(7), p.1110 - 1117, 2024/07
被引用回数:2 パーセンタイル:87.91(Physics, Multidisciplinary)量子状態の幾何学的構造を特徴づける基礎的な量として、「量子計量」と「ベリー曲率」が存在する。ベリー曲率は、凝縮系において多種の重要な現象に寄与することが知られている。一方、量子計量も新たなトポロジカル物理現象の起源となることが予想されているが、特に常温常圧下においては、その効果はほとんど探索されていない。本研究では、トポロジカルカイラル反強磁性体MnSnと白金の接合系を用い、界面でのナノスピン構造を介して、電子系の量子計量構造の制御に成功した。ベリー曲率ではなく量子計量特有の効果として、時間反転反対称でかつ電子散乱に対して頑強な、二次非線形ホール効果を測定した。更に、界面スピン構造は弱磁場及び界面スピン軌道相互作用によって急峻に変調されるため、量子計量構造も鋭敏に制御可能であることを示した。本研究成果により、量子状態に内在する量子計量構造を活用したトポロジカル物理現象が室温環境下でも可能になり、且つ応用面においても非線形素子を構築する助けとなることが期待される。
荒木 康史; 家田 淳一
Journal of the Physical Society of Japan, 92(7), p.074705_1 - 074705_9, 2023/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Multidisciplinary)トポロジカル絶縁体は電子が波数空間でトポロジカル構造を持つことにより、様々な非自明な電磁応答現象を示す。一方で、現在用いられているインダクタ・キャパシタの動作原理は、マクスウェル方程式によって記述される古典電磁気学に基づいている。本研究では絶縁体中のトポロジカル電磁応答が、磁性体中の磁化ダイナミクスと組み合わさることにより、インダクタンス・キャパシタンスを生み出すことを示す。まず、トポロジカル場の理論に基づいて、複素インピーダンスを導出する理論的枠組みを提案する。次にその理論に基づき、接合系のセットアップでインダクタンス・キャパシタンスが発現することを示す。金属磁性体における創発インダクタンスに関する先行研究と比較すると、トポロジカル絶縁体はジュール熱を抑制できるため、素子内での電力損失を大幅に抑制することができる。これによって、トポロジカル電磁応答に起因したインダクタンスは弱電流・高周波数での動作を可能とし、更に電力効率の面でも高い品質係数(Q値)を実現できることを示す。
渡邊 成*; 荒木 康史; 小林 浩二*; 小澤 耀弘*; 野村 健太郎*
Journal of the Physical Society of Japan, 91(8), p.083702_1 - 083702_5, 2022/08
被引用回数:6 パーセンタイル:67.21(Physics, Multidisciplinary)本論文では籠目格子上で構成される磁気秩序について、電子系の強束縛ハミルトニアンに基づいて数値計算を行い、電子の充填率及びスピン軌道相互作用の強さに対する依存性を調べる。籠目格子上では電子の充填率によって、強磁性及びノンコリニア反強磁性秩序のいずれも取りうることを示す。これらの磁気秩序は、籠目格子に特有のディラック分散や平坦バンドといったバンド構造に由来するものである。更に、Kane-Mele型やRashba型のスピン軌道相互作用を導入することで、実効的なDzyaloshinskii-Moriya相互作用が誘起され、磁気スパイラルや反強磁性120度構造等のノンコリニアな磁気秩序が安定化されることを示す。本研究によって得られた磁気秩序の相構造に関する知見は、ワイル・ディラック電子を示すような籠目格子の層状物質群における磁気秩序の起源を理解するのに役立つと期待される。
末永 大輝*; 荒木 康史; 鈴木 渓; 安井 繁宏*
Physical Review D, 105(7), p.074028_1 - 074028_19, 2022/04
被引用回数:4 パーセンタイル:45.53(Astronomy & Astrophysics)本論文では、クォーク物質中での近藤効果が、磁場下においてヘビークォークのスピン偏極を誘起する新たなメカニズムを提案する。高密度クォーク物質中では、アップ・ダウン等のライトクォークに対してチャーム・ボトム等のヘビークォークが不純物として働き、カラー交換により相互作用を増幅する「QCD近藤効果」が起こることが理論的に示唆されている。この際にヘビークォークとライトクォークによって構成される近藤凝縮により、ヘビークォークとライトクォークのスピンは混成する。そのため、クォーク物質中でライトクォークが磁場と結合すると、近藤凝縮を介してヘビークォークのスピン偏極も誘起される。このメカニズムを示すため、Nambu-Jona-Lasinio型の相互作用を持つモデルを用い、ゲージ対称性を考慮した頂点補正を加味して計算を行う。これにより磁場下で誘起されるヘビークォークのスピン偏極を線形応答理論に基づいて調べ、近藤効果の発現によってヘビークォークのスピン偏極が如実に誘起されることを示す。これらの結果は今後、符号問題を回避した格子シミュレーションにより検証が期待される。
山ノ内 路彦*; 荒木 康史; 酒井 貴樹*; 植村 哲也*; 太田 裕道*; 家田 淳一
Science Advances (Internet), 8(15), p.eabl6192_1 - eabl6192_6, 2022/04
被引用回数:7 パーセンタイル:71.45(Multidisciplinary Sciences)強磁性ワイル金属SrRuOにおける、電流によって磁壁に作用する大きな有効磁場を報告する。電流密度に対するの比率は、非単調な温度依存性を示し、従来のスピン移行トルクおよびスピン軌道トルクの比率を上回っていることが示される。この増強効果は、磁壁に電場が印加されたときに、ワイル点の周りに出現するワイル電子によって磁壁に作用するトポロジカルホールトルク(THT)によってよく説明される。電流密度に対するTHTから生じるの比率は、金属系で報告されているスピン移行トルクおよびスピン軌道トルクから生じるものよりも1桁以上高く、THTが スピントロニクスデバイスにおける磁化の操作においてエネルギー効率の良い方法を提供する可能性があることを示している。
荒木 康史; 家田 淳一
Physical Review Letters, 127(21), p.277205_1 - 277205_7, 2021/12
被引用回数:5 パーセンタイル:49.29(Physics, Multidisciplinary)強いスピン-軌道相互作用の下での電子系には、運動量空間内のトポロジーが発現する。この電子系トポロジーは磁性体中の磁気構造に対して、乱れや熱揺らぎに影響されない電場誘起トルクを与える。本研究では現象論的なトルクの分類に基づき、バンドトポロジーとトルクの間の直接的な関係を示す。内因性異常ホール効果と同様に、トルクにもまた、非平衡輸送電流に依らず異常速度に起因した内因的効果が現れる。特に本論文では、磁気構造内でのみ現れる内因的トルクの存在を明らかにし、これを「トポロジカルホールトルク(THT)」と呼ぶ。このTHTはバルク結晶中で現れ、界面や表面といった構造を用いる必要がないものである。数値モデルの計算に基づき、金属強磁性体中での従来のスピン移行トルクと比較して、このTHTは非常に大きなトルクを与えることを明らかにする。特に金属強磁性体における実験で報告されていた巨大な電流誘起トルクは、このTHTとして理解できることを示す。
荒木 康史; 渡邊 成*; 野村 健太郎*
Journal of the Physical Society of Japan, 90(9), p.094702_1 - 094702_9, 2021/09
被引用回数:1 パーセンタイル:13.57(Physics, Multidisciplinary)磁性を持つ線ノード半金属はいくつかの化合物で理論的および実験的に確認されているが、一方で、その磁気秩序と電子の性質の間の関係性についての理解は進んでいない。本研究では磁性線ノード半金属のバルク及び境界面における電子の性質を理解することを目的として、トポロジカルディラック半金属(TDSM)に磁性を導入した系を数値的および解析的に取り扱う。TDSMはスピン縮退したディラック点のペアを持つ物質であり、及び等が知られている。TDSMの格子模型で電子スピンに結合した磁化を導入してバンド構造を計算することにより、TDSMは磁化の向き及び結合定数に依存して、ワイル半金属または線ノード半金属のいずれかに転移することが示された。これによって得られた磁性線ノード半金属相の電子状態を計算することにより、境界面においては線ノードに対応したドラムヘッド型バンド構造を持つゼロモードが現れることが示された。この境界モードはバルクの整数トポロジカル数により特徴づけられるものであり、磁壁に局在して現れることが見出された。
紅林 大地*; 荒木 康史; 野村 健太郎*
Journal of the Physical Society of Japan, 90(8), p.084702_1 - 084702_9, 2021/08
被引用回数:7 パーセンタイル:59.15(Physics, Multidisciplinary)本研究では、磁性ワイル半金属において電流および電圧によって誘起されるスピントルクの理論を導出する。磁性ワイル半金属においては、非自明なトポロジーを持つバンド構造に由来して磁化と電子輸送が結合し、スピントロニクスに適した性質を示す。本論文では、磁化構造の勾配および電流に関する摂動展開に基づき、電流によって誘起されるスピントルクを網羅的に導出する。このトルクはスピン軌道トルク及びスピン移行トルクを内包するものである。更に、電圧(電位差)によって誘起されるトルクも微視的に導出し、このトルクがスピンと軸性カレントの対応関係、及びカイラルアノマリーに由来するものであることを示す。
荒木 康史; 三澤 貴宏*; 野村 健太郎*
Physical Review Research (Internet), 3(2), p.023219_1 - 023219_15, 2021/06
本論文では、トポロジカルディラック半金属(TDSM)表面のギャップレス状態を介した、長距離スピン伝送を理論面から提案する。次世代のスピントロニクス素子の構築のためには、散逸の少ないスピン流を実現することが必要である。主要なスピン流のキャリアは金属中の伝導電子や磁性絶縁体中のスピン波であるが、これらはジュール熱やギルバート緩和により伝播距離が制限される問題がある。本研究ではTDSM(CdAs, NaBi等)のスピン・ヘリカルな表面状態が、乱れに対して頑強である性質を用いて、低散逸で長距離のスピン輸送を提案する。2つの磁性絶縁体とTDSMの接合系を考え、一方の磁性体の磁化ダイナミクスにより、TDSM表面を介して他方の磁性体に注入されるスピン流に注目する。表面における輸送理論と、格子模型による実時間発展シミュレーションを併用することにより、TDSM表面を流れるスピン流は準量子化された値をとり、その値は界面の微視的な結合の構造によらないことを示す。さらに、このスピン流は長距離においても乱れに対して強いことを示し、TDSMがスピントロニクス素子へ応用可能な表面状態をもつことを提案する。
荒木 康史; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*
Physical Review Research (Internet), 3(2), p.023098_1 - 023098_17, 2021/05
相対論的フェルミオンのスピンは軌道自由度と強い相関を持つ。このような相対論的粒子と非相対論的粒子が混在する場合の効果として、本研究ではスピン-軌道帯磁率に着目する。スピン-軌道帯磁率は軌道磁場(粒子の軌道運動に対してベクトルポテンシャルとして働く磁場の効果)に対するスピン偏極の応答として定義されるものであり、スピン-軌道相互作用に起因するものである。理論解析の結果、相対論的粒子と非相対論的粒子の混成がある場合、スピン-軌道帯磁率はバンド混成点近傍のフェルミエネルギーで変化することが示された。この混成効果により、磁場下では非相対論的粒子のスピン偏極も誘起されることが明らかになった。さらにこの混成効果は、熱平衡を破るような動的な磁場の摂動下では増強されることを明らかにした。スピン-軌道帯磁率に対するこれらの効果は、固体中のディラック電子に対する結晶対称性の破れや不純物ドープ、および相対論的重イオン衝突における軽いクォークと重いクォークの混成といった状況下で、実験的に実現されうることを議論する。
下出 敦夫*; 荒木 康史
Physical Review B, 103(15), p.155202_1 - 155202_8, 2021/04
被引用回数:2 パーセンタイル:13.44(Materials Science, Multidisciplinary)軸性磁気効果(Axial magnetic effect: AME)は軸性磁場がエネルギー流を誘起する、異常輸送現象の一種である。本研究では軸性磁場を含む相対論的ウィルソンフェルミオン、及び捻れのあるディラック半金属の模型において、AMEを数値的に調べた。バルク中ではAMEにより有限のエネルギー流が得られ、特に前者の模型の低エネルギー領域においては、このエネルギー流は場の理論による導出と合致した。その一方、どちらの模型においても系全体で平均すると、エネルギー流は表面の寄与によりゼロとなることが明らかになった。軸性磁場はゼーマン磁場の空間変調として解釈されるため、空間変調したエネルギー磁化を誘起する。本研究で扱ったAMEによるエネルギー流は、このエネルギー磁化に対応した磁化エネルギー流として解釈でき、したがって輸送測定では検出できない成分であると理解される。
末永 大輝*; 荒木 康史; 鈴木 渓; 安井 繁宏*
Physical Review D, 103(5), p.054041_1 - 054041_17, 2021/03
被引用回数:6 パーセンタイル:43.89(Astronomy & Astrophysics)本論文ではクォーク物質中のカイラル分離効果に対して、近藤効果、すなわち重い不純物による非摂動的効果が与える影響を議論する。カイラル分離効果は、相対論的フェルミオンが磁場下でカイラリティ依存のカレント(軸性カレント)を示す現象であり、クォーク物質等の相対論的フェルミオンに特徴的な現象である。本研究では、軽いクォークと重いクォークによって構成される近藤凝縮を含む有効模型に基づき、静的および動的な磁場下での軸性カレントの応答関数を評価した。その結果、磁場が静的・動的どちらの場合も、近藤効果によりカイラル分離効果は増強されることが示された。特に動的な磁場下では、カイラル分離効果は約3倍に増強されることを明らかにした。以上の効果により、クォーク物質中に不純物として含まれる重いクォークは、磁場下での軽いクォークのカレントに対して重要な役割を果たすことが示唆される。
荒木 康史; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*
Physical Review Research (Internet), 3(1), p.013233_1 - 013233_12, 2021/03
本論文では、不純物自由度の性質によって類別される二種類の相対論的近藤効果について、理論的考察を行う。特に、軽いディラックフェルミオンと重い不純物フェルミオンから構成される「凝縮」を含む基底状態の分散関係に注目する。ここでの重いフェルミオン自由度は、高エネルギー物理学においてヘビークォーク有効理論(HQET)として知られている有効理論(すなわち、ディラックフェルミオンに対して非相対論的極限をとることで得られる低エネルギー有効理論)を用いて記述される。ここでは二種類のHQETを採用し、一つ目のHQETは重いフェルミオンの粒子成分のみを含み、二つ目のHQETは粒子成分と反粒子成分の両方を含む(粒子と反粒子は逆のパリティを持つ)。これらの二つの有効理論から定性的に異なる二種類の近藤効果が現れることを示す。二種類の近藤効果を比較すると、フェルミ面近傍における(近藤効果としての)性質は類似している一方、運動量が小さい領域(赤外領域)のバンド構造は異なることが分かる。これらの近藤効果はディラック/ワイル反金属やクォーク物質における観測量に影響するだけでなく、格子シミュレーションや冷却原子シミュレーションによって数値的に検証されることが期待される。
末永 大輝*; 鈴木 渓; 荒木 康史; 安井 繁宏*
Physical Review Research (Internet), 2(2), p.023312_1 - 023312_13, 2020/06
近藤効果はフェルミ面近傍の軽いフェルミオンと重い不純物との相互作用によって引き起こされ、物質の電気的・熱的・輸送的性質に影響を及ぼす。一方、カイラリティ(右巻き・左巻き)はディラック粒子・ワイル粒子などの相対論的フェルミオンが持つ基本的な性質の一つである。通常の物質においては右巻き・左巻き粒子の数は均衡しているが、これらが不均衡となる系もクォーク物質や電子系において興味が持たれている。本論文では、相対論的フェルミオンのカイラリティ不均衡(有限の「カイラル化学ポテンシャル」を持つ系)によって生じる近藤効果を理論的に提案した。この効果は右巻き(または左巻き)の軽いフェルミオンと重い不純物粒子との混合によって引き起こされるが、これは有限密度(化学ポテンシャル)によって生じる通常の近藤効果とは少し異なる状況である。我々は相対論的フェルミオンと不純物粒子間の相互作用を持つ有効模型を構築し、(1)摂動計算と(2)平均場近似による非摂動的アプローチの二つの手法を用いてこの効果が実現することを示した。さらに、近藤効果に対する温度依存性・結合定数依存性・感受率の振る舞いや相転移の次数などを議論した。このような近藤効果の性質は、将来的な格子シミュレーションで検証されることが期待される。
荒木 康史; 三澤 貴宏*; 野村 健太郎*
Physical Review Research (Internet), 2(2), p.023195_1 - 023195_11, 2020/05
We theoretically manifest that the edge of a quantum spin Hall insulator (QSHI), attached to an insulating ferromagnet (FM), can realize a highly efficient spin-to-charge conversion. Based on a one-dimensional QSHI-FM junction, the electron dynamics on the QSHI edge is analyzed, driven by a magnetization dynamics in the FM. Under a large gap opening on the edge from the magnetic exchange coupling, we find that the spin injection into the QSHI edge gets suppressed while the charge current driven on the edge gets maximized, demanded by the band topology of the one-dimensional helical edge states.
荒木 康史
Annalen der Physik, 532(2), p.1900287_1 - 1900287_16, 2020/02
被引用回数:43 パーセンタイル:90.24(Physics, Multidisciplinary)Recent theoretical and experimental attempts have been successful in finding magnetic Weyl semimetal phases, which show both nodal-point structure in the electronic bands and magnetic orders. Beyond uniform ferromagnetic or antiferromagnetic orders, nonuniform magnetic textures, such as domain walls and skyrmions, may even more enrich the properties of the Weyl electrons in such materials. This article gives a topical review on interplay between Weyl electrons and magnetic textures in those magnetic Weyl semimetals. The basics of magnetic textures in non-topological magnetic metals are reviewed first, and then the effect of magnetic textures in Weyl semimetals is discussed, regarding the recent theoretical and experimental progress therein. The idea of the fictitious "axial gauge fields" is pointed out, which effectively describes the effect of magnetic textures on the Weyl electrons and can well account for the properties of the electrons localized around magnetic domain walls.
田辺 哲朗*; 藤野 道彦*; 野口 宏*; 八木 康文*; 平野 洋一*; 清水 肇*; 秋場 真人; 荒木 政則; 久保田 雄輔*; 宮原 昭*
Journal of Nuclear Materials, 200(1), p.120 - 127, 1993/03
被引用回数:9 パーセンタイル:66.61(Materials Science, Multidisciplinary)次期核融合実験炉用プラズマ対向機器表面材料として、幾つかの材料が検討されている。本報では、溶融型モリブデンについて、電子及びイオンビームによる熱衝撃試験を行い、溶融層の構造変化を調べた。溶融型Moは従来の粉末焼結型Moに比べ、結晶粒が大きく、延性が良いこと、不純物が少ないこと等の性質を有している。以下に主要結果を示す。(1)電子ビーム照射試験において、溶融型Moと粉末焼結型Moでは表面損傷状態に大きな違いがある。溶融型Moでは、多少の損傷は確認されたが、単結晶性は表面溶融後においても残っているのに対し、粉末焼結型Moでは、多数のクレータ痕が表面に生じた。これは、粉末焼結型Mo内に残っている不純物ガスによるものと考えられる。(2)電総研核融合実験装置において、Moリミターを採用したことにより、従来得られていた黒鉛リミターでのプラズマ閉じ込め特性と比べ、その特性が改善された。
荒木 康史; 家田 淳一
山根 結太*; 深見 俊輔*
【課題】 電気回路内に実装するに際して、動作電流を小さくしつつも、十分な創発インダクタ機能を発現できる薄膜インダクタ素子を提供することを目的とする。 【解決手段】 磁性体層と、非磁性体層と、が積層された積層膜と、一対の電極を備え、前記磁性体層と前記非磁性体層は、積層方向と直交する方向で任意の形状で延伸され、前記磁性体層は、積層方向成分を含む略一様な磁化構造を有しており、前記非磁性体層は、絶縁体であり、かつその表面が導電可能な構造であり、前記一対の電極は、前記積層膜が延伸される両端近傍であり、少なくとも前記非磁性体層の表面に接する位置に設けられ、1KHZ~1GHZの周波数で変調する電流が印加されるものであることを特徴とする薄膜インダクタ素子。