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Hiess, A.*; Bernhoeft, N.*; 目時 直人; Lander, G.*; Roessli, B.*; 佐藤 憲昭*; 阿曽 尚文*; 芳賀 芳範; 小池 良浩*; 小松原 武美*; et al.
Journal of Physics; Condensed Matter, 18(27), p.R437 - R451, 2006/07
被引用回数:32 パーセンタイル:33.24(Physics, Condensed Matter)本論文はUPdAlの単結晶試料を用いて行った中性子非弾性散乱実験から結果を示す。私たちは幅広いエネルギー範囲に及ぶ中性子非弾性散乱実験の結果からわかった動的磁性の波数-エネルギー依存性を分析し、2つのグループにより独立に発表されたデータと比較する。この研究は反強磁性と超伝導性の共存状態に対してユニークな洞察をもたらす。
目時 直人; 芳賀 芳範; 小池 良浩*; 阿曽 尚文*; 大貫 惇睦*
J. Magn. Magn. Mater., 177-181, p.449 - 450, 1998/00
被引用回数:5 パーセンタイル:32.42(Materials Science, Multidisciplinary)重い電子系超伝導体UPdAlにおいて超伝導転移温度T以下で反強磁性ピーク強度が1%減少することを観察した。これは磁気及び超伝導秩序変数の結合によって理解できる。同じ現象をUPtやUNiAlでも観察し、これが重い電子系超伝導体の特徴的な現象であること、またピーク強度の減少と磁気モーメントの大きさに相関があることを明らかにした。さらにUPdAlの中性子非弾性散乱実験の結果、T以下で磁気励起スペクトルに0.4MeVのギャップが生じることを発見した。このギャップは2kTに相当し、BCS理論の3.5kTより小さい。ギャップはT以下0から連続的に増加し、H以上の磁場で消失する。これらの結果から超伝導ギャップであると結論した。重い電子系超伝導体の超伝導ギャップは本研究によって初めて観察された。ギャップの大きさは波数に依存し、この化合物の異方的ギャップを反映していると思われる。
目時 直人; 芳賀 芳範; 小池 良浩*; 阿曽 尚文*; 大貫 惇睦*
Journal of the Physical Society of Japan, 66(9), p.2560 - 2563, 1997/09
被引用回数:41 パーセンタイル:91.17(Physics, Multidisciplinary)重い電子系超伝導体UPdAl超伝導状態において、磁気モーメントの大きさが1%減少することを発見した。これは磁気秩序及び超伝導秩序変数の結合によって理解される。同じ現象をUPtやUNiAlにおいても観察し、これが重い電子系超伝導体における一般的な現象であることを明らかにした。またこの結合と磁気モーメントの大きさには強い相関があることを明らかにした。UPdAlの磁気励起スペクトルに超伝導転移温度以下でギャップが生じることを発見した。その温度依存性から、これが超伝導ギャップであると結論した。このギャップが超伝導に関係あることを磁場中の実験によって明らかにし、ギャップの大きさが、散乱ベクトルが反強磁性ブラッグ点から離れるとともに増加する、すなわち異方的であることを観察した。
佐藤 憲昭*; 阿曽 尚文*; 立岩 尚之*; 古賀 信彦*; 小松原 武美*; 目時 直人
Physica B; Condensed Matter, 230-232, p.367 - 369, 1997/00
被引用回数:15 パーセンタイル:66.63(Physics, Condensed Matter)重い電子系超伝導体UNiAl及びUPdAlの上部臨界磁場の異方性と中性子散乱実験の結果について報告する。この2種の化合物について上部臨界磁場の異方性を測定したところ、UNiAlでは磁場がa軸に平行な場合の方がc軸に平行な場合よりも大きく、UPdAlとはその異方性が逆転していることがわかった。この異方性の違いは、これらの化合物では異なった超伝導状態が安定化しているためと考えられる。UPdAlの中性子散乱実験によって超伝導転移温度の上下で変化するスピン揺らぎが見つかり、これは異方的なギャップを反映していると思われる。またUNiAlでは磁気及び超伝導秩序変数の結合を示す結果が得られた。重い電子系超伝導体のなかでも磁気モーメントが比較的大きく、磁気秩序が安定と考えられる物質では、本研究においてはじめて秩序変数の結合が観察された。