Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
小野 正雄; 岡安 悟; 井口 裕介*; 江坂 文孝; Bagum, R.*; 春木 理恵; 真下 茂*
Transactions of the Japan Society for Aeronautical and Space Sciences, Aerospace Technology Japan (Internet), 12(ists29), p.Tq_1 - Tq_3, 2014/04
これまでに固相の固溶系2成分合金や単体金属を遠心処理することで、固相中で元素や同位体組成を傾斜化できることを示した。ここで、2成分のイオン結晶の場合は、化学量論組成を保とうとする性質によって、たとえ遠心処理で分解を起こせたとしても元素組成を傾斜させることは難しいと考えられる。しかしながら、結晶中では自己拡散が起こっているので、元素組成を保ったままで、同位体組成を傾斜させることはできると考えられる。そこで我々は、遠心処理によって2成分のイオン結晶中で生じる同位体効果を調べるために、超イオン伝導体の-AgIに関する超遠心実験を計画した。この超イオン伝導体-AgIは、真性イオン結晶でありAgイオンの自己拡散が顕著であるため、この実験に最適である。研究の第一段階として、分解が生じない温度条件と遠心加速度条件の組み合わせを探る実験を行った。結果として、最大遠心加速度61万G、最高試料温度350C、最大実験時間24時間の条件の組み合わせであれば、分解の起こらない実験が可能であることを確かめた。
小野 正雄; 井口 裕介*; 岡安 悟; 江坂 文孝; 小林 桂*; Hao, T.; Bagum, R.*; 大澤 崇人; 藤井 貴美夫; 中村 栄三*; et al.
Defect and Diffusion Forum, 289-292, p.63 - 68, 2009/04
原子スケールで連続的に組成が傾斜した傾斜構造を持つ超重力場実験後のIn-Pb合金(出発状態:In:Pb=80:20at%,実験条件:81万G,100時間,150C(固体状態))について同位体存在比の変動を調べた。分析には二次イオン質量分析器(SIMS)を用いた。構成元素であるPbの場合、質量数の差が2となるPbとPbに着目すると、同位体存在比Pb/Pbが重力方向に連続的に1.5%減少し、質量数の差が1となるPbとPbに着目すると、同位体存在比Pb/Pbが同じく重力方向に連続的に0.8%減少していることがわかった。また、Pb/PbとPb/Pbの3同位体プロットから、質量差のみに依存した同位体比の変動が起こり、重いPbが重力方向に増加し、軽いPbが重力と反対方向に増加したことがわかった。この結果から、超重力場は合金中の相互拡散に影響を及ぼすだけでなく、自己拡散にも影響を及ぼすことを、質量差に依存した同位体分別効果という形で確認することができた。
真下 茂; 井口 裕介*; Bagum, R.*; 佐野 智一*; 竹田 晋吾*; 木村 滋*; 坂田 修身*; 小野 正雄; 岡安 悟; 鶴井 隆雄*; et al.
Defect and Diffusion Forum, 289-292, p.357 - 360, 2009/04
単相で均一なBiPb金属間化合物を、102万G,130C,100時間の実験条件にて超重力処理したところ、目視でも確認できる特異なナノ構造を持つ4つの層状構造が形成された。重力が最も小さい領域となる4番目の層では、純Biの析出が見られ、2,3番目の層では、Pbの組成が重力方向に増加する組成傾斜構造が形成されていた。2層目では、アモルファス相が含まれていることを示唆する非常にブロードなピークを持つX線回折パターンが確認された。
Bagum, R.*; 岡安 悟; 井口 裕介*; 小野 正雄; 真下 茂
Defect and Diffusion Forum, 289-292, p.517 - 521, 2009/04
双晶を含むYBaCuO単結晶に対して融点よりも十分に低い温度にて超重力場実験を行った。38万G, 250Cにて超重力処理した試料に、原子の沈降に起因するものと思われる微妙に組成が異なる2層構造が確認された。重力が大きい側の層では、Y123相が消滅してX線回折パターンに不明なピークが出現し、重力の弱い側の層はY123相が保たれていることがわかった。400Cにおける実験では試料全体で分解が生じたことがわかった。これらの実験温度は高温超伝導体YBaCuO単結晶の酸素アニールに用いられる温度域であり、通常は分解しにくい温度であるため、超重力場の印可により、酸素が超重力場によって移動し、欠損しより低い温度で分解が始まったものと考えられる。
小野 正雄; 井口 裕介*; 岡安 悟; 江坂 文孝; 小林 桂*; Hao, T.; Bagum, R.*; 大澤 崇人; 藤井 貴美夫; 中村 栄三*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(Suppl.6), p.108 - 110, 2008/09
被引用回数:1 パーセンタイル:10.05(Nuclear Science & Technology)In-Pb合金について超重力場実験を行い、原子スケールの傾斜構造を実現した(81万G,100時間,150C(固体状態))。この試料について同位体存在比の変動を調べた。分析には二次イオン質量分析器(SIMS)を用いた。構成元素であるPbについては、同位体存在比Pb/Pbが重力方向に連続的に1.2%増加する傾向を示していた。また、In-Pbについても同様に同位体存在比In/Inが重力方向に連続的に約1.2%増加する傾向を示していた。同位体変動は1.2%程度と小さいものの、出発試料中の同位体存在比がPb/Pbで0.1%、In/Inで0.2%以内の変動に収まっていることから、固体状態での遠心処理によって、合金中にて同位体の沈降現象が起こったことが確認された。
小野 正雄; 井口 裕介*; Bagum, R.*; 藤井 貴美夫; 岡安 悟; 江坂 文孝; 真下 茂*
AIP Conference Proceedings 973, p.476 - 481, 2008/03
遠心加速度場下における液体中のマクロ粒子やブラウン粒子の沈降に関する研究は数多くなされ、さまざまな分野に利用されている。数十万G以上の非常に強い遠心加速度場(以下、超重力場)では、前述の液体中のマクロ粒子やブラウン粒子の沈降だけでなく、固体中の構成原子(置換型原子)の沈降が可能になる。本研究グループでは、超重力場下での物質研究を行うために100万Gレベルの超重力場を高温で長時間発生することのできる超遠心機を製作し、超重力場下の合金や化合物等の原子の沈降や分子・結晶化学の研究を進め、これまでに幾つかの低融点合金にて固体中での原子の沈降を実現している。Mg-Cd系は規則不規則変態を起こす固溶系合金である。このMg-Cd合金(50:50at%)について超重力場実験を行った。実験条件は重力加速度は61万G、試料温度は融点以下の400C(100Cまで冷却後に遠心処理を終了)、実験時間は60時間であった。回収試料にはCd濃度が重力方向に増加する傾斜構造が形成されていた。また、XRDパターンには出発状態とは異なる回折ピークが見られることがわかった。現在詳しく調べている。
真下 茂; 井口 裕介*; Bagum, R.*; 佐野 智一*; 坂田 修身*; 小野 正雄; 岡安 悟
AIP Conference Proceedings 973, p.502 - 505, 2008/03
超重力場下では固体中でさえも原子の沈降が起こり、多成分系の凝縮物質では傾斜組成材料や非平衡相が形成される。われわれはこれまでに、Bi-Sb系やIn-Pb系等の固溶系において構成原子の沈降を実現している。本研究では、0.7mm厚の金属間化合物BiPb試料に関して超重力場実験を行った。実験後の試料には、微視的な構造に差異がある、目視でも確認できる4つの層状構造が形成されていた。最も重力場の弱い側となる層にはBi相の析出が見られた。中間の2層では組成の傾斜が見られ、XRDパターンより構造が異なっていることがわかった。このような多層構造による材料物性の特異性の発現(例えば特異な超伝導性など)が期待できる。
小野 正雄; 井口 裕介*; Bagum, R.*; 藤井 貴美夫; 岡安 悟; 真下 茂*
no journal, ,
遠心加速度場下における液体中のマクロ粒子やブラウン粒子の沈降に関する研究は数多くなされ、さまざまな分野に利用されている。数十万G以上の非常に強い遠心加速度場(以下、超重力場)では、前述の液体中のマクロ粒子やブラウン粒子の沈降だけでなく、固体中の構成原子(置換型原子)の沈降が可能になる。本研究グループでは、超重力場下での物質研究を行うために100万Gレベルの超重力場を高温で長時間発生することのできる超遠心機を製作し、超重力場下の合金や化合物等の原子の沈降や分子・結晶化学の研究を進め、これまでに幾つかの低融点合金にて固体中での原子の沈降を実現している。Mg-Cd系は規則不規則変態を起こす固溶系合金である。このMg-Cd合金(50:50at%)について超重力場実験を行った。実験条件は重力加速度は61万G、試料温度は融点以下の400C(100Cまで冷却後に遠心処理を終了)、実験時間は60時間であった。回収試料にはCd濃度が重力方向に増加する傾斜構造が形成されていた。また、XRDパターンには出発状態とは異なる回折ピークがみられることがわかった。現在詳しく調べている。
小野 正雄; 井口 裕介*; Bagum, R.*; 藤井 貴美夫; 江坂 文孝; 岡安 悟; 真下 茂
no journal, ,
本研究グループでは、非常に強い遠心加速度場下(以下、超重力場)での物質研究を行うために100万Gレベルの超重力場を高温で長時間発生することのできる超遠心機を製作し、超重力場下の合金や化合物等の原子の沈降や分子・結晶化学の研究を進め、これまでに幾つかの低融点合金にて固体中での原子の沈降を実現している。Mg-Cd系は規則不規則変態を起こす固溶系合金である。このMg-Cd合金(50:50at%)について超重力場実験を行った。実験条件は、重力加速度61万G,試料温度は融点以下の400C,実験時間は60時間であった。回収試料には原子の沈降によるものと考えられるCd濃度が重力方向に数%増加する傾斜構造が形成されていた。また、出発状態とは異なるXRDパターンが得られた領域があることや、濃度の変化に伴う格子定数の変化に特徴があることなどがわかった。現在詳しく調べている。
小野 正雄; 井口 裕介*; 岡安 悟; 江坂 文孝; 小林 桂*; Hao, T.; Bagum, R.*; 大澤 崇人; 藤井 貴美夫; 中村 栄三*; et al.
no journal, ,
原子スケールで連続的に組成が傾斜した傾斜構造を持つ超重力場実験後のIn-Pb合金(出発状態: In:Pb=80:20at%、実験条件: 81万G, 100時間,150C(固体状態))について同位体存在比の変動を調べた。分析には二次イオン質量分析器(SIMS)を用いた。構成元素であるPbの場合、同位体存在比Pb/Pbが重力方向に連続的に1.2%増加する傾向を示していた。また、Inについても同様に同位体存在比In/Inが重力方向に連続的に約1.2%増加する傾向を示していた。同位体変動は1.2%程度と小さいものの、出発試料中の同位体存在比がPb/Pbで0.1%, In/Inで0.2%以内の変動に収まっていることから、超重力場下の合金(固相)中の原子の沈降に伴い質量依存性のある同位体の変動が起こったことが確認された。詳しくは大会にて発表する。
小野 正雄; Hao, T.; 井口 裕介*; Bagum, R.*; 江坂 文孝; 岡安 悟; 真下 茂
no journal, ,
われわれは、地上重力の数十万倍の強い遠心加速度場下の原子の沈降に関する研究を行っている。これまでに、固体合金中の異種原子の沈降現象や、単金属や合金中での同位体の沈降現象を確認している。本研究では、147C以上で超イオン伝導性を示すヨウ化銀(AgI)に関して、温度220C,最大遠心加速度40万G及び61万Gにて超遠心実験を行った。超遠心後の試料についてEPMAによる組成分析を行ったところ、実験前後で有意な組成変化は生じておらず、61万Gの遠心加速度場下でも試料全体でAgIの化学量論組成が保たれることがわかった。一方、二次イオン質量分析器(SIMS)を用いて超遠心後の試料断面のAgの同位体存在比の変動を調べたところ、40万G及び61万Gいずれの場合も、重力方向にAgが増加し、Agは減少する同位体存在比の空間分布変化が確認された。これは、遠心力によってヨウ素の副格子中のAgの拡散に方向性が生じ、重いAgが重力方向に移動し、チャージバランスが保たれるように逆方向に軽いAgが移動したものと考えられる。
小野 正雄; Hao, T.; 岡安 悟; 井口 裕介*; 江坂 文孝; Bagum, R.*; 春木 理恵; 真下 茂
no journal, ,
われわれは、地上重力の数十万倍の強い遠心加速度場下の原子の沈降に関する研究を展開し、これまでに、固体合金中の異種原子の沈降現象や、単金属や合金中での同位体の沈降現象を確認してきた。本研究では、147C以上で超イオン伝導性を示すヨウ化銀(AgI)に関して、温度220C、最大遠心加速度40万G及び61万Gにて超遠心実験を行った(1G=地上重力)。超遠心後の試料についてのEPMAによる組成分析から、61万Gの遠心加速度場下でも試料全体でAgIの化学量論組成が保たれることがわかった。一方、二次イオン質量分析器(SIMS)を用いて超遠心後の試料断面のAgの同位体存在比の変動を調べたところ、40万G及び61万Gいずれの場合も、重力方向にAgが増加し、Agは減少する同位体存在比の空間分布変化が確認された(図は40万Gの場合)。これは、遠心力でヨウ素の副格子中のAgの自己拡散に方向性が生じ、重いAgが重力方向に移動し、チャージバランスが保たれるように逆方向に軽いAgが移動したものと考えられる。また、同位体比の空間分布変化はある重力場を境に変化が急激に顕著になることを見いだした(今回の実験条件では23万G付近)。
小野 正雄; 岡安 悟; 井口 裕介*; 江坂 文孝; Bagum, R.*; 春木 理恵; 真下 茂*
no journal, ,
超イオン伝導体-AgIに関して、最大遠心加速度61万G,温度220C,遠心時間100時間の超遠心実験を行った。超遠心後の試料の組成と構造を、それぞれEPMA及び微小領域XRDにて調べたが、実験前後で有意な組成変化は生じておらず、61万Gの遠心加速度場条件下ではAgIの化学量論組成が保たれることがわかった。一方、二次イオン質量分析器(SIMS)を用いて超遠心後の試料断面のAgの同位体存在比分布を調べたところ、重力方向にAgが増加し、Agは減少する同位体存在比の空間分布変化が確認された。これは、遠心力によってIの副格子中のAgの拡散に方向性が生じ、重いAgが重力方向に移動し、チャージバランスが保たれるように逆方向に軽いAgが移動したものと考えられる。
小野 正雄; 岡安 悟; 井口 裕介*; 江坂 文孝; Bagum, R.*; 春木 理恵; 真下 茂*
no journal, ,
最大遠心加速度61万G, 温度200C, 実験時間100時間の条件で、超イオン伝導体-AgIを超遠心処理した。超遠心後の試料の組成と構造を、それぞれEPMA及び微小領域XRDにて調べた結果、実験前後で有意な組成変化は生じておらず、61万Gの遠心加速度場条件下では化学量論組成が保たれることを確かめた。続いて、二次イオン質量分析器(SIMS)を用いて超遠心後の試料断面の同位体組成分布を調べたところ、重力方向にAgが増加する同位体組成の空間分布変化が確認された。これは、Iの副格子中のAgイオンの拡散において、遠心力によって同位体効果が生じ、重いAgが重力方向に移動し、チャージバランスが保たれるように逆方向に軽いAgが移動したものと考えられる。
小野 正雄; 岡安 悟; 井口 裕介*; 江坂 文孝; Bagum, R.*; 春木 理恵*; 真下 茂*
no journal, ,
超イオン伝導体-AgIに関する超遠心実験を行った。結果として、強い遠心加速度場においても化学量論組成が保たれることが分かった。これに対して、同位体比Ag/Agは遠心力の向きに小さくなるように傾斜していることが分かった。この結果は、化学量論組成が保たれたままの状態で、重い同位体が遠心加速度方向に、軽い同位体がその反対方向に移動したことを示している。