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Jolivet, E.*; Lecointe, F.*; Coste, G.*; 佐藤 勝也*; 鳴海 一成; Bailone, A.*; Sommer, S.*
Molecular Microbiology, 59(1), p.338 - 349, 2006/01
被引用回数:40 パーセンタイル:57.25(Biochemistry & Molecular Biology)放射線抵抗性細菌のDNA2本鎖切断修復における組換え修復タンパク質RecAの重要性を評価するために、遺伝子発現が調節可能なPプロモーターを用いて、RecA濃度変化による細胞への影響を調べた。野生株RecA低濃度細胞の線照射後の生存率は、RecA高濃度細胞と同様であったが、あるいは遺伝子破壊株をRecA低濃度状態にすると線高感受性になり、遺伝子破壊株をRecA高濃度状態にすると線耐性が部分的に復帰した。また、野生株RecA低濃度細胞を線照射後に液体培地で培養すると、DNA2本鎖切断修復の遅延が起こり、DNA複製の再開ができないことが明らかになった。さらに、RecA低濃度細胞ではDNA損傷後のLexAタンパク質分解が起こらないこともわかった。しかしながら、遺伝子破壊株及びLexA非分解変異タンパク質産生株における線照射後の生存率とDNA2本鎖切断修復の速度は、野生株と比べて変化がなく、RecAの細胞内濃度にも依存していなかった。このことから、放射線抵抗性細菌のLexAタンパク質は線照射後のDNA修復過程に関与していないと考えられた。
山野 秀将; 藤田 哲史; 飛田 吉春; 神山 健司; 近藤 悟; 守田 幸路*; Fischer, E. A.; Brear, D. J.; 白川 典幸*; 曹 学武; et al.
JNC TN9400 2003-071, 340 Pages, 2003/08
核燃料サイクル開発機構(サイクル機構)では、高速炉の仮想的な炉心損傷事故を評価するために新たな安全解析コードSIMMER-IIIの開発を進めてきた。SIMMER-IIIは、2次元,3速度場,多相多成分,オイラー座標系の流体力学モデルを中核として、物質配位及びエネルギー状態に対応した空間依存の核計算モデルを有機的に結合したコードである。現在までに、本コード開発プロジェクトの当初に計画していた全てのモデル開発を終了したことになり、いよいよ実機の安全解析や複雑な多相流解析に本格的に適用できる段階に達した。また、コード開発と併行して、体系的なモデル検証研究を欧州研究機関と共同で進めており、その結果、モデルの高度化により従来のSIMMER-IIコードで問題とされた適用限界の多くが解消できるとの見通しを得つつある。本報告書では、SIMMER-III Version 3.Aの詳細なプログラム解説に加えて、各要素物理モデル,数値計算アルゴリズム及びコードの特徴について述べる。今後さらにモデル改良を行うことが望まれる分野についてもとりまとめた。新たに完成したSIMMER-III Version 3.Aにより、高速炉の安全解析における信頼性と適用範囲が飛躍的に向上できるものと期待されている。