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Tranquilan-Aranilla, C.*; 長澤 尚胤; Bayquen, A.*; Dela Rosa, A.*
Carbohydrate Polymers, 87(2), p.1810 - 1816, 2012/01
被引用回数:88 パーセンタイル:95.14(Chemistry, Applied)多糖類の放射線架橋技術において利用可能性が高い新規原材料を開発するため、天然多糖類の一つで放射線分解型であるカッパカラギーナンを多段階法により置換度の異なるカルボキシメチル化誘導体を合成し、FTIR, C NMRによる構造同定,GPCによる分子量変化,元素分析,電位差滴定による硫酸基定量などの特性評価を行った。得られた誘導体は、80%の2-プロパノール(720mL)中で懸濁したカラギーナン(80g)に40%水酸化ナトリウム(93.5mL)添加して40Cで1時間処理後、モノクロロ酢酸(49.1g)を添加して40Cで3時間処理によるカルボキシメチル化処理を1回から3回へと増やすと、置換度が1.2から1.66まで高くなるとともに、酸性度も2.02から2.43まで増加した。しかしながら、3回処理すると原料のカラギーナンと比べて、硫酸基が約51%まで、分子量が327万Daから142万Daまで減少した。また、FTIRとC NMR測定により、カラギーナンの水酸基がカルボキシメチル化していることを確認した。
Abad, L.*; 佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 工藤 久明*; 勝村 庸介*; Dela Rosa, A. M.*
Radiation Physics and Chemistry, 80(9), p.977 - 982, 2011/09
被引用回数:15 パーセンタイル:73.97(Chemistry, Physical)線照射したカラギーナンの植物生長促進効果は、固体状態において100kGy、もしくは1%水溶液状態において2kGyの照射を行って得られる平均分子量約10kDaにて最大となる。そこで、本研究では、照射カラギーナンの分子量分布並びに構造変化について、メンブレンフィルターにより分子量分画し、NMR構造解析を行った。固体状態において100kGy照射したカラギーナンの分子量分画分布は3-10kDaの分子量範囲の割合が最も大きく、H及びCのケミカルシフトから、3-10kDaの範囲では、照射前のカラギーナンの構造と比較して、硫酸基などの置換基を含めた糖残基単位の構造はほとんど変化がなかった。水溶液状態の試料においても同様の結果が得られた。
Mazzocco, M.*; Signorini, C.*; Romoli, M.*; De Francesco, A.*; Di Pietro, M.*; Vardaci, E.*; 吉田 光一*; 吉田 敦*; Bonetti, R.*; De Rosa, A.*; et al.
European Physical Journal A, 28(3), p.295 - 299, 2006/06
被引用回数:46 パーセンタイル:90.03(Physics, Nuclear)弱く束縛されたハロー核 BeのBによる散乱を40MeVで測定した。低強度・低エミッタンスの放射性ビームによる実験であったが、8個のSiテレスコープからなる大立体角(2 sr)かつコンパクトな検出器により測定が可能となった。Beの散乱角度分布と相対的な核反応断面積は、似たような振る舞いであることがわかった。このことは、クーロン障壁近傍におけるハロー構造あるいは弱く束縛された系の反応機構に与える影響は余り大きくないことを示唆するものである。
Relleve, L. S.*; 吉井 文男; Dela Rosa, A.*; 久米 民和
Angewandte Makromolekulare Chemie, 273, p.63 - 68, 1999/07
放射線分解型多糖類のカラギーナンと親水性モノマーのN-ビニルピロリドン(VP)との水溶液を照射し、得られたハイドロゲルの特性を調べた。重合橋かけポリVP(PVP)ハイドロゲルの気泡生成が4%カラギーナン添加により防止できた。PVP/カラギーナンハイドロゲルは、PVP単独のハイドロゲルよりもゲル分率、水膨潤率、ゲル強度が大幅に増加する興味ある結果を得た。これは、重合橋かけによるPVP網目構造にカラギーナンのグラフト化や分解したカラギーナンの絡み合い効果によると考えられる。
C.T.Aranilla*; 吉井 文男; Dela-Rosa, A. M.*; 幕内 恵三
Radiation Physics and Chemistry, 55(2), p.127 - 131, 1999/00
被引用回数:47 パーセンタイル:94.09(Chemistry, Physical)天然高分子のカラギーナン(KC)ゲルの耐熱性を圧縮試験によるゲル強度により評価した。KC水溶液は塩化カリの添加によりゲル化するが、ゲル強度は非常に弱い。このため、水溶液中でよく混合するポレエチレンオキサイド(PEC)との複合ゲルを照射により調製した。KCの単独の水溶液は照射により分解が起こるため、ゲル強度が低下するが、PEOを添加すると、10kGyに強度の最大値が現われる。この場合PEOとKCの割合は、等量が最も高いゲル強度を与える。このゲルを20分間オートクレーブ滅菌を行ったところ88%の強度を保持していた。以上の結果から、カラギーナン-PEOゲルが医用材料への応用が期待できるようになった。
Aranilla, C. T.*; 長澤 尚胤; Dela Rosa, A. M.*; 玉田 正男
no journal, ,
海洋多糖類である-カラギーナンの化学的な修飾によりカルボキシメチル化-カラギーナン(CMkC)を得た。アルカリ存在下でモノクロロ酢酸を反応させることによりカルボキシメチル基の置換度が1.2のCMkCを合成できた。合成したCMkCを水とよく混練りして作製したCMkCペーストに線を照射してハイドロゲルを合成した。10-40%の濃度範囲のペースト状態で、橋かけ反応が起こり、ハイドロゲルを合成できた。そのときのゲル分率は6-40%であった。従来、放射線分解型の多糖類であったカラーギナンを、カルボキシメチル化により初めて放射線橋かけしゲルが作製できることを見いだした。
長澤 尚胤; Aranilla, C. T.*; Dela Rosa, A. M.*; 玉田 正男
no journal, ,
-カラギーナン(KC)を放射線で橋かけさせる目的で、カルボキシメチル化を行った。カルボキシメチル-カラギーナン(CMKC)中のCM基の置換度は、電位差逆滴定から1.2-1.44であった。FTIR測定の結果、CM基の-COOと-CH-に由来するピークを確認し、CNMR測定からガラクトース(G), 3,6アンヒドロガラクトース(AG)にある3つのOH基がC2(G):C6(G):C2(AG)=2.5:1.5:1の割合でCM基に置換していることを確認した。CMKCを10-40%のペーストに調製し、線を5-100kGy照射した結果、CMKCの濃度が30%以上になると橋かけし、線量の増加とともにゲル分率が最大60%まで増加した。また、蒸留水及び0.9%生理食塩水に対するゲルの膨潤度は、ゲル分率の増加に伴い、蒸留水で110倍から20倍に、0.9%生理食塩水で40倍から10倍に減少した。
長澤 尚胤; Aranilla, C. T.*; Dela Rosa, A. M.*; 玉田 正男
no journal, ,
創傷被覆材へ応用するために放射線分解型の-カラギーナン(KC)を放射線橋かけさせる目的で、カルボキシメチル-カラギーナン(CMKC)を合成した。アルカリ存在下でモノクロロ酢酸を付加させたCMKC中のCM基の置換度は1.2-1.44であり、FTIR測定からCM基の-COOと-CH-に由来するピークを確認した。CMKCのCM基はCNMR測定からガラクトース(G), 3,6アンヒドロガラクトース(AG)にある3つのOH基がC2(G):C6(G):C2(AG)=2.5:1.5:1の割合で置換していることを確認した。得られたCMKCを用いて10-40%濃度のペーストで5-100kGy 線照射した結果、CMKCの濃度が30%以上になると橋かけし、線量の増加とともにゲル分率が最大で60%まで増加した。また、蒸留水及び0.9%生理食塩水に対するゲルの膨潤度は、ゲル分率の増加に伴い減少した。濃度,線量を変えることで、CMKCゲルのゲル分率及び膨潤度を調節できるが、ゲル分率が50%に達し、かつ0.9%生理食塩水の膨潤率が20倍程度の30%濃度で50kGy照射したCMKCゲルが創傷被覆材として使用できる見通しを得た。
Abad, L.*; 工藤 久明*; 佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 玉田 正男; Fu, H.*; 室屋 裕佐*; Lin, M.; 勝村 庸介*; Dela Rosa, A. M.*
no journal, ,
海洋多糖類である-カラギーナンの放射線分解物は、植物成長などの生理活性を有し、実用化が期待されている。しかし、-カラギーナンの放射線分解メカニズムについて詳細になっていないため、照射雰囲気の違いによる分解挙動について、GPC,紫外可視吸収(UV)測定により評価した。さらに、水の放射線分解生成物であるOHラジカルと反応性について電子線パルスラジオリシス法により評価した。GPC測定した結果、大気中及び真空中での粉末、1%水溶液の各状態における-カラギーナンの放射線分解収量であるG値は、大気及び真空中の粉末状で2.5、水溶液中で約100となり、水の放射線分解生成物であるOHラジカルによる間接効果が非常に大きいことがわかった。またすべての状態で照射した試料のUV測定の結果、照射によって新たに生成したカルボニル基に由来する260nmの吸収ピークが観測された。さらに電子線パルス照射を利用し、放射線照射により低分子量化した-カラギーナンとOHラジカルとの反応における反応速度定数を決定し、1.110Msになることがわかった。