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渡壁 智祥; 山本 智彦; 岡村 茂樹; 宮崎 真之; 宮川 高行; 内田 昌人*; 平山 智之*; 杣木 孝裕*; 湯川 正貴*; 深沢 剛司*; et al.
Proceedings of ASME 2024 Pressure Vessels & Piping Conference (PVP 2024) (Internet), 10 Pages, 2024/07
ナトリウム冷却高速炉では、薄肉の機械部品や配管の耐震安全性を厳しい設計地震レベルで確保するため、3次元免震装置を開発している。開発成果の進捗をシリーズ(Part7Part9)発表する。Part7では、研究開発の全体概要、各要素を組み立てた状態での3次元免震装置の試験計画、および構成要素の性能について紹介する。Part8では、各要素を組み立てた状態での3次元免震装置の性能を負荷試験を通じて調査した。Part9では、試験結果で得た知見に基づき検証した解析モデルによる3次元免震装置の効果を報告する。
山本 智彦; 渡壁 智祥; 宮崎 真之; 岡村 茂樹; 宮川 高行; 横井 忍*; 深沢 剛司*; 藤田 聡*
Mechanical Engineering Journal (Internet), 11(2), p.23-00393_1 - 23-00393_21, 2024/04
A sodium-cooled fast reactor (SFR) considers adopting 3-dimensional seismic isolation devices for withstanding seismic loads not only horizontal but also vertical direction. A seismic isolation device consists of a laminated rubber bearing and horizontal oil dampers for horizontal direction, coned disc springs and vertical oil dampers for vertical direction, respectively. In order to investigate the performance of each component and the feasibility of integrated system for SFR, the experiments such as load-displacement tests, vibrating tests, etc., to each component of seismic isolation devices and seismic response analysis are carried out. As those experimental results, the mechanical characteristics of each component and the devices are grasped, then it is demonstrated that components and devices have expected performances to reduce the seismic loading within the design range. As the analytical results of seismic response, it is indicated that this 3-dimesional seismic isolation device and system can reduce the seismic response on horizontal and vertical simultaneously. Based on the analytical studies and experimental results, the feasibility of newly developed 3-dimensional seismic isolation system is obtained and the prospect of practical application of 3D seismic isolation system for fast reactor is implied in this paper.
深沢 剛司*; 山本 智彦; 内田 昌人*; 平山 智之*
第10回構造物の安全性・信頼性に関する国内シンポジウム(JCOSSAR2023)講演論文集(インターネット), p.135 - 142, 2023/10
ナトリウム冷却高速炉の耐震性を向上させるために、水平免震システムが研究されている。しかし、水平方向だけでなく垂直方向の地震力を軽減するには課題が生じる。著者らはこの問題を解決するために、新しい三次元免震システムを開発した。この設計の実現可能性を評価するために、1/2スケールの試験体を製作し、最大軸力8000kNの静荷重試験を使用して力と変位の関係が評価した。また、水平方向の減衰要素として水平オイルダンパーを製作し、最大速度2.7m/sの加振試験により減衰力を評価した。この論文では、これらのテストの結果を報告する。
深沢 剛司*; 平山 智之*; 横井 忍*; 廣田 昭彦*; 杣木 孝裕*; 湯川 正貴*; 宮川 高行; 内田 昌人*; 山本 智彦; 宮崎 真之; et al.
日本機械学会論文集(インターネット), 89(924), p.23-00023_1 - 23-00023_17, 2023/08
ナトリウム冷却高速炉の耐震性向上の観点で研究開発を進めている3次元免震装置開発に関して、そのシステムの概要を述べるとともに、1/2縮尺試験体を用いた静的載荷試験結果について、その知見を述べる。
山本 智彦; 渡壁 智祥; 宮崎 真之; 宮川 高行*; 横井 忍*; 岡村 茂樹*; 深沢 剛司*; 藤田 聡*
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 7 Pages, 2023/05
A sodium-cooled fast reactor (SFR) considers adopting 3-dimensional seismic isolation devices for withstanding seismic loads not only horizontal but also vertical direction. In order to investigate the performance of each component and the feasibility of integrated system for SFR, the experiments to each component of seismic isolation devices and seismic response analysis are carried out. As those experimental results, the mechanical characteristics of each component and the devices are grasped. As the analytical results of seismic response, it is indicated that this 3-dimesional seismic isolation device and system can reduce the seismic response on horizontal and vertical simultaneously. Based on the analytical studies and experimental results, the feasibility of newly developed 3-dimensional seismic isolation system is obtained and the prospect of practical application of 3D seismic isolation system for fast reactor is implied in this paper.
木下 貴博*; 岡村 茂樹*; 西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一; 二神 敏; 深沢 剛司*
Transactions of the 26th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-26) (Internet), 7 Pages, 2022/07
ナトリウム冷却高速炉(SFR)で、原子炉容器のような重要な機器の地震評価は、地震リスク評価(S-PRA)において、原子炉容器のような重要な機器の破損を評価できる評価方法は必要である。疲労破損と機器に累積した振動エネルギーの関係は、過去の研究において確かめられている。また、振動エネルギーによる破損評価は検討されている。本研究では、地震時に機器に累積する振動エネルギーを評価した破損確率評価手法を開発する。
深沢 剛司*; 杣木 孝裕*; 宮川 高行*; 内田 昌人*; 山本 智彦; 石塚 太*; 鈴野 哲司*; 岡村 茂樹*; 藤田 聡*
構造工学論文集,B, 68B, p.462 - 475, 2022/04
The authors developed a three-dimensional seismic isolation system to ensure isolation performance in the vertical and horizontal directions. This isolation system is required for a large-scale disc spring to achieve both the support and isolation functions. This paper describes an optimal combination method of disc springs to absorb the variance caused by the manufacturing process by calibrating the combination using a metaheuristic algorithm. Moreover, a method to identify the variables of the hysteresis loops caused by the combined disc springs is proposed using the metaheuristic algorithm. The applicability of these methods is verified using the static loading tests data obtained by a large-scale disc spring that expands the dimensions defined by the JIS B 2706:2013 and the ISO 19690-1:2017. This paper demonstrates that the proposed method can control the restoring force and identify the variables required for hysteresis loops accurately and efficiently.
深沢 剛司*; 宮川 高行*; 内田 昌人*; 山本 智彦; 宮崎 真之; 岡村 茂樹*; 藤田 聡*
日本機械学会論文集(インターネット), 87(898), p.21-00007_1 - 21-00007_17, 2021/06
本論文では、積層ゴムを用いた免震構造物の耐震安全マージンに関する基礎研究について述べた。免震構造物で想定される地震応答の変動は、「入力地動による地震応答の変動」と「免震装置の製造に伴う設計値の誤差」の重ね合わせの下で発生する。それらの状態を考慮した地震応答解析は、孤立した構造物の耐震安全マージンを評価するために重要である。本論文は、ナトリウム冷却高速炉(SFR)用のゴム製ベアリングからなる隔離構造物の耐震安全マージンが、地震応答の変動要因を考慮した地震応答解析を通じて日本電気協会ガイド4601(JEAG4601)およびSFRの基礎地動に対して確保されることを明らかにする。さらに、地震応答解析の結果を使用して、耐震安全マージンと線形限界の超過確率との関係について説明する。
内田 昌人*; 宮川 高行*; 堂崎 浩二*; 近澤 佳隆; 久保 重信; 早船 浩樹; 鈴野 哲司*; 深沢 剛司*; 神島 吉郎*; 藤田 聡*
Proceedings of 2018 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2018) (CD-ROM), p.380 - 386, 2018/04
近年開発における第4世代炉であるSFRについては、プール型の開発が主流であることはよく知られている。一般に、プール型は主要な一次系機器を原子炉容器に内包するよう炉心周辺に配置することから、ループ型に比べて原子炉容器径が相対的に大きくなる。また、実用炉への展開の観点からは、大出力化がターゲットとなり、原子炉容器径は更に大きくなり、ナトリウム冷却材インベントリの増加により更に重量化する。本紙では、大型化の観点から原子炉容器の直径をパラメータとして、座屈を防止するための耐震設計と耐熱設計の見通しについて述べる。加えて、大型容器の座屈損傷に対する余裕を確保するため、対策として有効な免震装置について提案する。
渡壁 智祥; 山本 智彦; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 杣木 孝裕*; 諸菱 亮太*; 櫻井 祐*; 加藤 亨二*
日本機械学会論文集(インターネット), 83(850), p.16-00444_1 - 16-00444_14, 2017/06
厚肉積層ゴムとオイルダンパーから構成される免震装置の高速炉への適用が計画されているが、積層ゴムを実機に適用する場合、供用期間中の経年変化を考慮して建屋支持機能や復元機能の構造健全性を評価することが重要となる。そこで、本報告では、加熱促進劣化により経年を模擬した準実大の試験体を用いて静的加力試験を行い、経年が剛性や線形限界ひずみ等の力学特性に及ぼす影響について検討した。
川崎 信史; 渡壁 智祥; 若井 隆純; 山本 智彦; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 8 Pages, 2016/07
日本は地震国であり、また、ナトリウム冷却型高速炉では、軽水炉と比較し薄肉化した構造として、機器が設計されている。それゆえに機器にかかる地震力を低減させるために、免震装置が採用されてきた。炉心耐震性及び原子炉容器の座屈健全性の観点から、高速炉用免震装置には、上下8Hz以下の固有周波数が必要となる。このような周波数条件を満足する3種類の免震概念を紹介する。上下8Hzの固有周波数は、厚肉積層ゴムにより達成される。この厚肉積層ゴムと皿バネを組み合わせることにより、上下固有周波数は、35Hzとなる。また、積層ゴムと空気バネを組み合わせ、ロッキング防止装置を組み込むことで、1Hz以下の上下固有周波数が達成できる。上下8Hz免震概念は、厚肉積層ゴムとオイルダンパーで構成されており、本概念が日本のリファレンス高速炉用免震概念である。本概念が選定された理由は、システム構成の簡素さと開発課題の少なさである。上下5Hz免震概念を用いた場合の上下方向の加速度応答は、上下8Hz免震概念と比較し、50%のレベルまで低減することが、解析検討によりわかっている。また、皿バネの静的試験等から、皿バネの設計式は既に検討されている。これらの知見を活用し、厚肉積層ゴムと皿バネを組み合わせることにより、上下5Hz免震装置を設計することが可能である。上下1Hz免震概念を用いた場合の上下方向の加速度応答は、上下8Hz免震概念と比較し、10%のレベルまで低減することが、わかっている。上下固有振動数が1Hzといった領域まで低減するとロッキング防止装置が必要となり、これまで複数のオイルダンパーをオイルラインで結合するタイプのロッキング防止装置等が、検討されてきた。このようにロッキング防止装置がシステムを複雑化しているため、システム構成を今後簡素化していくことが、本概念にとって大きな課題となっている。これら3種類の免震概念が高速炉に適用可能な免震装置であり、これらの免震装置を開発していくことは、サイト毎に、機器仕様の統一化を図ったうえで、適切な耐震余裕を確保していくうえで、重要となるため、今後、地震動条件などの関連動向の変化を踏まえ、開発を継続していく。
深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 山本 智彦; 川崎 信史; 廣谷 勉*; 森泉 瑛里子*; 櫻井 祐*; 正木 信男*
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 10 Pages, 2016/07
ナトリウム冷却型高速炉で用いられる免震用厚肉積層ゴムの終局特性を1/2スケールモデルを用い取得した。厚肉積層ゴムの基礎復元特性は、既に取得されており、本検討では、ばらつき分布を含む復元特性及び終局特性に着目した試験を実施した。その結果、剛性と減衰率及び破断ひずみに関するデータが取得できた。
渡壁 智祥; 山本 智彦; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 杣木 孝裕*; 諸菱 亮太*; 櫻井 祐*; 加藤 亨二*
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 8 Pages, 2016/07
積層ゴムとオイルダンパーから構成される免震装置の高速炉への適用が計画されている。本装置の特徴の一つは、やや厚肉積層ゴムを採用していることである。地震条件の増大に対応するため、上下固有振動数を通常よりも低下させ、内部機器の応答低減を狙いとしている。本報告では、やや厚肉積層ゴムの経年変化特性について検討した。積層ゴムは成熟した技術となっているが、経年変化に関する試験実施が少ない。また、やや厚肉積層ゴムについては、経年変化後の線形限界や破断特性等の力学特性が把握されていない。経年30年及び60年を模擬した1/2縮尺系積層ゴム(直径800mm)及び1/8縮尺系積層ゴム(直径200mm)を用いて水平及び上下方向の静的加力試験を実施し、終局挙動近傍の復元力特性データを取得して経年が力学特性に及ぼす影響を把握する。また、経年を模擬した2種類の縮尺比の終局挙動を比較評価することで、経年状況下におけるスケール効果の有無を明らかにした。
川崎 信史; 山本 智彦; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 9 Pages, 2015/07
国内の地震条件は、年々増加する傾向にあり、また、機器の大型化に伴い機器の固有振動数も低下する傾向にある。その背景を踏まえ、容器の肉厚と径に着目した機器の応答加速度と座屈裕度の検討を行い、免震装置への要求仕様を再評価した。まず、最新の国内の地震条件及び原子炉構造の仕様等に基づき、従来の免震仕様を前提に、原子炉容器が据え付けられている床の応答を評価した。計算した床応答に基づき、容器の肉厚と径の条件に対する、固有振動数、発生応力、座屈裕度の関係を求めた。また、免震特性の拡張性を評価するために、免震周期を変えた応答評価も実施した。免震周期を変更した場合の床応答は、従来の免震仕様である上下8Hzの免震仕様における床応答に対する比率で整理した。これらの評価の結果、国内の地震条件は増加の傾向にあり、機器固有振動数も低下の傾向にあるが、上下8Hzの免震仕様で、座屈裕度を確保可能であると判断した。また、8Hzの免震仕様がもつ拡張性を他の免震周期と比較、考慮し、将来的な裕度拡大の方策がまだ残されていることも踏まえ、JSFRの免震仕様は、上下8Hzとした。
山本 智彦; 川崎 信史; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 杣木 孝裕*; 鮫島 祐介*; 正木 信男*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 7 Pages, 2015/07
Na冷却高速炉は薄肉構造であり地震力を低減するために、免震システムを採用している。SFRに適用する免震装置は、ゴム層を厚くした積層ゴムが用いられている。過去、1/8縮尺モデルで基本的な特性試験を実施しており、今回はハーフスケールの装置を用いた力学特性試験と熱劣化特性試験の計画について報告する。
深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 山本 智彦; 川崎 信史; 杣木 孝裕*; 櫻井 祐*; 正木 信男*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 10 Pages, 2015/07
Na冷却高速炉は薄肉構造であり地震力を低減するために、免震システムを採用している。SFRに適用する免震装置は、ゴム層を厚くした積層ゴムが用いられている。この積層ゴムの水平及び上下方向の剛性及び減衰定数を把握するために、直径800mmのハーフスケールの積層ゴムを用いて、水平方向の線形限界や上下方向の降伏応力を上回る範囲で試験を実施することとし、その結果と考察を報告する。
杣木 孝裕*; 湯川 正貴*; 平山 智之*; 宮川 高行*; 山本 智彦; 宮崎 真之; 深沢 剛司*
no journal, ,
3次元免震装置の組合せ試験において、水平オフセットせん断ひずみを与えた条件での上下方向載荷試験を実施し、積層ゴム及び皿ばねユニットの荷重-変位関係を取得し、各単体の特性と良好に一致した。皿ばねユニットの変位及び摺動材に負荷される荷重から、組合せ試験体として上下方向あるいは水平方向へ適切に(予測どおりに)荷重伝達する結果が得られたことを報告する。
遠藤 直毅*; 足立 佳彦*; 平山 智之*; 湯川 正貴*; 宮川 高行*; 山本 智彦; 宮崎 真之; 深沢 剛司*
no journal, ,
許容速度2.7m/sを達成した水平オイルダンパ2体を試作した。これを用いた動作確認試験結果を報告する。また、過去に製作した1体を加えて、3体を組み合わせた減衰特性試験の計画概要について報告する。
山本 智彦; 宮崎 真之; 宮川 高行*; 岡村 茂樹*; 深沢 剛司*; 藤田 聡*; 平山 智之*
no journal, ,
本シリーズで報告した水平オイルダンパの試験結果を総括するとともに、今後の計画について言及する。
深沢 剛司*; 平山 智之*; 廣田 昭彦*; 杣木 孝裕*; 宮川 高行*; 内田 昌人*; 山本 智彦; 宮崎 真之; 岡村 茂樹*; 藤田 聡*
no journal, ,
原子力発電施設の耐震性の向上を目的として、設計用基準地震動が見直されている。これによって、過去にも増して水平のみならず、上下方向の地震力の低減が機器の耐震性を確保するうえで重要となっている。以上を背景として、われわれはこれまでに皿ばねユニットで構成される新たな3次元免震システムの開発を進めてきた。その設計成立性を検証するためには、本免震システムの荷重-変位関係の確認が必要となる。そこで、本論文では1/2縮尺試験体を対象に実施した静的試験結果について報告する。