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深澤 優人*; 金子 政志; 中島 覚*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 329(1), p.77 - 84, 2021/07
被引用回数:1 パーセンタイル:16.97(Chemistry, Analytical)マイナーアクチノイドと希土類元素の分離メカニズム解明の一環として、クラウンエーテル型配位子のAm/Eu選択性について密度汎関数計算を用いて研究を行った。まず、異なるリングサイズを持つクラウンエーテル, 12C4, 15C5, 18C6とEuとの錯生成反応を比較した結果、18C6が最も安定に錯体を生成することが分かった。18C6によるAm/Eu選択性を見積った結果、Amに対する選択性が示され、溶媒抽出を用いた既報の研究結果と一致した。18C6の酸素ドナーを窒素及び硫黄ドナーに置換した配位子を用いて、Am/Eu選択性を予測した結果、18C6よりも高いAm選択性を示すことが期待された。化学結合解析の結果、Am-O結合と比較してAm-N及びAm-S結合の強い原子軌道間の相互作用が観測され、その高い共有結合性がクラウンエーテル型配位子によるAm/Eu選択性の起源であることが示唆された。